よもやまシネマ408 “午前十時の映画祭9/七人の侍”
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2018.7.12


黒沢明監督の代表作であり、代名詞と言っても過言ではない、だれもが知る作品の再上映に足を運びその面白さに感動と興奮を改めて感じたわたし。この作品を観るのは何度目だろう。覚えてないくらい何度も観た作品だが、観る度に新しい発見がある。若い頃は、なんと言っても豪雨の中の戦闘シーンのリアルさに感動し胸を躍らせた自分。年を重ね見返す度に、戦闘シーンはラストへと繋げる構成のひとつと捕らえるようになりました。背景にある貧困や格差などいまも続く永遠のテーマがいまなおこの作品に溢れ、それに立ち向かう人間の強さや絆が凝縮されたものだからに違いない。黒沢監督を崇拝している監督は数多く、中でもジョージ・ルーカスは自作“スターウォーズ”の劇中に黒沢作品のシーンを切り取ったオマージュが多いことは映画ファンならだれでも知っている。また、アメリカ映画の“荒野の7人”はリメイク作品としても知られ、世界中で大ヒットを記録し何本もの続編が創られています。
“七人の侍”は昭和29年(1954年)に公開された作品で、わたしが生まれた年。これだけでも信じがたいことだが、実を言うとわたしは“荒野の7人”の方が先に観たひと。これがきっかけでオリジナル“七人の侍”と出会うのである。これは不思議な縁かも知れない。観れば解ることだが、“荒野の7人”にもポリシーはしっかりと受け継がれ「弱きを助け、強気を挫く」の武士道精神が脈々と流れ胸を熱くさせるのである。こちらも何度観ても飽きない。まさにエンタテーメントの金字塔である。一昨年公開された“マグニフィセント・セブン”は、久しぶりのリメイク作品。こちらも芯はぶれてなく、なかなか面白く業界ではそこその評価をされています。ともあれ原作が良いことには間違いありません。
名作の話しは尽きませんが、今回わたしが発見したと言うより感動したシーンの話しを少し・・・。映画は207分とかなり長く途中で休憩が入ります。大きく分けると構成上の前半を「侍集め」、後半を「戦闘準備」と「野武士との戦い」となる。先ほども述べたが作品はラスト近くの豪雨の中の騎馬戦がリアル且つ大迫力でこころを奪われる。だがどうだろう、それではほかのシーンはさほどでもないのか?とんでもない、感動するシーンは全編に鏤められ改めてその深さに感動するところばかり。前編の「侍集め」では、個性溢れる7人にしっかりとスポットをあて丁寧に人物像を描いている。それぞれが魅力的に描かれ愛おしくなる。生まれも育ちも、生きてきた環境も、ましてや志しさえ違う7人。その侍たち(ひとりは?)が、なんの徳分もない仕事に命をかけるなどどう考えてもあり得ない話。だからこそ心打たれ感動してしまうのである。とりわけ今回観て感動したシーンは、宿場町で力を貸してくれる侍集めをしている農民たちが集う木賃宿。リーダーの勘兵衛(志村喬)は百姓に報償はないが腹一杯飯を食わせる、と言われそれだけでは無理な話と一蹴する。これを聞いていた人足がいままで百姓たちを馬鹿にしていたにもかかわらず「こいつらは自分たちはヒエや粟で我慢し、あんたらに米を食わせると言っている」そんな百姓の苦しみを見て見ぬふりをするのかとののしるシーンである。ここはたまりません。決意を固め引き受けた勘兵衛が言った台詞がまたたまりません、「この飯、おろそかには食わんぞ」。この台詞はラストの台詞「勝ったのはあの百姓たちだ、わたしたちではない」に繋がる名台詞である。菊千代(三船敏郎)が、百姓であった自分の過去を表に出し勘兵衛にその苦しみを吐露し詰め寄るシーンでは思わず涙してしまったわたし。
また、来年も観たい映画である。そしてまた違う発見をしたいと思わせる作品でもある。
P.S. 勘兵衛に毅然と物言う(百姓の苦しみを)、宿場の人足役を演じていたのが多々良純さんである。この作品は出演者はもうみな他界している俳優さんばかりなので、知っているひとはわたしを含め高齢者。名脇役であった多々良さんは映画やドラマに当時沢山出演していて、わたしの中では優しい頑固親父のイメージが強い。余談だがこの作品中のメイク、一本眉を観るとイモトを連想してしまいおもわず笑いがこみ上げてしまった。
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# by eddy-web | 2018-07-15 13:16 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)
“半分、青い”が、えっと驚く急展開へ・・・?
e0120614_14264201.jpg2018.7.10
みんさん、こんにちは。連続TV小説“半分、青い”にはまっている小生ですが、またまた投稿を致します。ドラマは現在急展開をみせ、予想不可能状態になっています。ただ、相変わらず北川悦吏子さんの脚本は素晴らしく、胸きゅんは一時たりとも目を離せません。前の投稿でも言いましたが、わたしは二度観し二回目は目をつぶり台詞の妙味を楽しんでおります。こころに響く台詞をノートに書き留める毎日。今回はドラマの中で出てきた素晴らしい詩(涼次の)が、あまりに良かったのでみなさまにも是非知ってほしいと思い投稿しました。

「僕は、」
僕は、遅いかも知れない。
でも、走ろうと思う。
僕は、悲しいかも知れない。
でも、隠そうと思う。
僕は、負けるかも知れない。
でも、戦おうと思う。
僕は、弱虫かも知れない。
でも、強くなろうと思う。
人生は、過酷かも知れない。
でも、夢見ようと思う。
翼は折れたかも知れない。
でも、明日へ飛ぼうと思う。
僕は、君の望むような僕じゃないかも知れない。
でも、君の、君のこころの火が消えそうな時は、
そっとこの手をかざそう。
いつまでもかざそう。
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いやぁ~、この詩はたまりません。ドラマ内でちりばめられる美しい台詞に、毎回こころを奪われるわたし。この詩はまさに集大成。北川さんの感性には脱帽です。ますますファンになりました。今後の鈴愛(永野芽郁)と涼次(間宮祥太朗)のドラマ展開もきになりますが、北川女史の活躍にもこれから益々目が離せません。
P.S. 昨年放映されたドラマ10「運命に、似た恋」北川さんNHK初の脚本とは知らなかったわたし。ちょっとミステリアスな展開に、知らず知らず引き込まれていたことを思い出します。原田知世ちゃん(知世さん)が変わらない可愛さで、まさに「時をかける少女」でした。

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# by eddy-web | 2018-07-10 00:00 | ひとこと・ひとごと・ひとりごと | Comments(0)
梅雨明け後のビオトープは、メダカたちの出生ラッシュ!
e0120614_17112811.jpg2018.7.03
魚々苑-7
早々に梅雨が明け、厳しい暑さが続く今日この頃。我が家のベランダに設置されたビオトープの中では、今年もメダカたちが出生ラッシュ!!クロ、シロ、アオ、アカと分けられた各ビオトープは、それぞれが卵を産みつけ、目を起こらして覗いてみるとちっちゃな命(1〜2mm)が誕生し元気に水面を泳いでいます。朝夕その子たちを眺め、しばしの間暑さを忘れ癒されているわたし。全部が元気に育つ訳ではありませんが、自然淘汰されてゆく稚魚たちは来年へ向けおとなの階段を上り始めます。ちっちゃな命でも、一生懸命に生きる姿を観ているとなにか元気が湧いてきます。はじまったばかりの夏ですが、わたしも負けずに頑張っていこうと思います。みなさんもどうぞ身体をご自愛し、夏を乗り切ってください。
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# by eddy-web | 2018-07-03 00:00 | 魚々苑(魚と草花の話) | Comments(0)
よもやまシネマ407 “ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストリー”
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2018.6.29

スター・ウォーズシリーズのスピンオフ作“ハン・ソロ”が公開された。人気シリーズも一作目の公開(1977年)から40年もの歳月が流れたが、今も世界中のコアなファンを多く持ちSF映画の金字塔を打ち立てなお続く人気作品である。公開当時監督であるジョージ・ルーカスは、生きている間にシリーズを完結するのは無理だろうと発言していました。このとてつもないスケールを誇るスペースオペラは、今までにないSF冒険活劇として、世界をアッと言わせと同時に多くの信者獲得し新作が出る度に興行成績を伸ばす怪物映画となりました。内容もさることながら、登場するキャラクターたちの個性が際立っている上に、とても魅力的に描かれているのが人気を更に大きくしています。敵味方の枠を超えた個性豊かなキャラたちは、それぞれにファンを獲得し多くのコスプレイヤーを生んでいる。本作も後一話を残すのみとなりましたが、ファンの熱い思いは消えることなくそう簡単には終わる気配がありません。ましてや望むファンがいるのを承知の映画配給会社が、そんな簡単に手を離すはずもなく、昨年からスピンオフ作品が創られ公開されはじめました。今回の作品もそのひとつ。
若き日のハン・ソロを描いた作品は、公開前からさまざまな噂や評判がマスコミをにぎわし相変わらずの人気ぶり。一番注目を集め話題になっているのが、ハン・ソロ役が変わること。シリーズではすでに死んでしまったハン・ソロだが、いったいどんな生い立ちでどのようにしてあのヒーローになっていったのか?とだれでもが知りたいところ。このやり方だと、そんなキャラは全部と言っていいくらいなので、きっと後何十年も取っ替え引っ替え新たなキャラにスポットが当てられるに違いありません。これはもう宗教に近いのでは、いやきっとそれ以上かも・・・。話しがそれましたが、戻して“ハン・ソロ”へ再び。役を今回勝ち取ったオールデン・エアエンライクが、ハリソン・フォードとやたら比較されメディアを騒がせています。どうしてそう言う話しになるのか、全然理解出来ません。とうの本人はもともと覚悟の上と、自身のソロ役に対しての役づくりに自信を持って臨みハリソン・フォードも絶賛しています。観れば何となく面影がアリ、似ていると言えば似ています。多くの候補者の中から選ばれただけあり、堂々とした演技はなかなかでした。金字塔とまで呼ばれる作品ですので、これから創られる多くのスター・ウォーズ作品は覚悟を持って望む過酷なクリエイティブ作業になることでしょう。それでも、それにかける価値は無限ではないでしょうか?創ってみたいと思う映画人は、きっとファンの数ほどいるに違いありません。
またまた、話しがそれました。どうもいかんです。完全にファンの気持ち以上に熱くなっています。はっきり言いますが、根っからの大ファンですので、ご容赦ください。語りはじめると、もう止まりません。完全なるオタクです。作品に対しての感想などといった野暮な事は、書きません。何故なら良いとか悪いとか言っているようでは、本当のファンでは無いからです。評論家ではないので、楽しく映画をみることが一番といつも思って観ています。とくにスター・ウォーズはわたしにとって特別な作品なので、悪口を言うことなどもってのほか・・・。と言うことですぐに映画館に行きましょう。
P.S. 最後に表れた見覚えのあるキャラ。やっぱり半端ない魅力に溢れています。さて、それは自分の目で確かめにいってください。


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# by eddy-web | 2018-07-02 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)
よもやまシネマ406 “万引き家族”
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2018.6.22

第71回カンヌ国際映画祭で、最高賞にあたるパルム・ドール賞を獲得した話題作“万引き家族”を鑑賞。是枝裕和監督の渾身の一作と評価も高く、公開から観客動員数をつぎつぎと塗り替え記録を更新しています。是枝監督と言えばデビュー依頼、生み出す作品は常に賞の対象となり、国内外でいま最も評価を受けている日本人監督である。ドキュメンタリーディレクターとしてTV界に入り、そこで培った経験が監督デビュー以来しっかりとベースにあり、社会テーマを常に意識し一般の人々の暮らしに寄り添うものづくりを考えているとのこと。確かにいままでの作品のほとんどが、それらを具現化したもののように感じられる。わたしが初めて触れた作品は“誰も知らない”である。これにはかなりの衝撃を受け、いまでも社会の不条理に流される子どもたちの姿が目に浮かびます。憤りを感じると同時に何も出来ない己の不甲斐なさに打ちのめされる。監督は常に、社会に対してメッセージを送ってくる。単に社会批判をするのではなく、周りを良く観て幸せについて皆でもっと考えてみませんか?と・・・。見終わると自らの力のなさを思い知らされることと、いかに自身が幸せかということに気がつかされる。上から目線の説教じみたアプローチはなく、自然体の表現は素直にこころに沁みてきます。いま一番輝いている監督さんではないでしょうか?
さて、“万引き家族”。ストレートな題名が物語るような、これもまた社会のひずみを拾い上げた一作となっています。冒頭からはじまる、子どもの万引きシーン。あっと言う間に画面に引きづり込まれ、悪いと解っているのにどこかでしょうがないじゃないと思ってしまう自分がいる。見終わった瞬間に「幸せとは?」と心の底から考えさせられます。
ちょっと話は飛びますが、むかしコンクール出品作品で権利をテーマにポスターを作成した事があります。コンセプトは「生まれて来る幸せ。生まれてこない幸せ」である。サブコピーに“好きで生まれてきたんじゃない。ほしくて生んだんじゃない。”と添えている。このときに感じたわたしなりの感情が、映画を観た後ふつふつと沸き上がり甦ってきました。何十年も前のことですが、時間は経っても変わらないものがいまもある事に気づかされました。ひとは生まれる場所や親を選べない。それでも生きて行かなくてはいけない現実があり、必死に幸せを掴もうとする。自分のことさえ生きるのが大変な時代に、どうひとと関わりそして生きて行くのが幸せなのか?と考えさせられ胸が苦しくなる。それぞれに安心する居場所があり、必要とするひとたちがいる。この作品で描かれた家族は、「本当の家族ではないが、本物の家族」である。やるせなくてたまらない気持になるが、血ではなくこころで結ばれていることの強さを教えてくれ、生きて行く上で本当に大切なものとは・・・を残してくれました。絶対お勧めの一本です。
P.S. 父親(仮)役のリリー・フランキーをはじめ、出演している俳優さんたちの演技は余りにもニュートラルで圧倒されました。監督さんの演出力が凄いのか、芝居には見えませんでした。監督の手法は独特で台本は用意されるが、その時に感じたことを俳優さんたちと一緒に紡ぎ出し、どんどんと変化し創られるそうである。子役には現場で口頭説明し、その場で子ども自身から出て来る言葉を拾い上げるらしい。どおりで素直な表現になり、ス~っとこころに入ってくるのだとちょっと納得しました。でも、勇気のいることでそう簡単ではないと思います。ドキュメンタリー出身監督のここが、まさにアイデンティティなのでしょう。凄い監督さんです。これから先、どんな作品をぼくらに観せてくれるのか期待はつきません。

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# by eddy-web | 2018-06-26 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)
連ドラ“半分、青い。”に染まってはじまる一日。
e0120614_19105457.jpg昨年は“ひよっこ”の優しさに涙し、いま“半分、青い。”で刹那さに涙しているわたし。歳を重ねどんどんと涙もろくなっていく。人目もはばからず、朝っぱらから鼻をずるずる。“ひよっこ”では、出て来る人々がみな良い人ばかりで、こんな人たちばかりが近くにいたら幸せだろうなァ~と優しい気持になれた。こんな気持になれたのは、いついらいだろう???
そしていま放送中の“半分、青い。”に、またはまってしまっている自分。時代背景と環境が、自分の青春時代とオーバーラップしているのもその要因のひとつ。重要なアイテムの笛(マグマ大使を呼び出すもの)は、直球でこころに突き刺さる販促の品。一気にタイムスリップし、物語へとつれていかれる。主人公のスズメ(永井芽郁)の天真爛漫な清々しさに、エネルギーがもらえます。幼なじみ律(佐藤健)との丁々発止のやりとりは笑いも誘うが、見えない糸で結ばれたふたりの絆が胸キュンです。脚本は北川悦吏子さんで、この作品は彼女の素晴らしい脚本あってのものと言わざるをえない。何が凄いといえば「台詞」の重み。なかなか出てこない言葉の深みが、ドラマの中で飛び交い胸を打つ。素直にこころに届くのである。こころに残るセリフばかりで、わたしは朝からメモを取る手が忙しい。こんなに言葉を巧みに使い、ドラマを紡ぐ北川さんには降参(ゆるしてくだせ〜ぇえ、お代官様)です。実はいま、BSで30分から一回目を観て、15分後に再び見直す毎日。二度目は画像は眺めず目を閉じて、言葉(台詞)だけを聞き、ひとり深い言葉を楽しんでいます。みなさんはどうですか?
P.S.  漫画家見習いの頃の、寝袋生活(締め切りに追われ)はまさに、若き自分の経験と一致。なにか懐かしさを覚えます。あの頃があるから、いまがある。いま憶えば、良い経験をさせてもらったと感謝です。
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# by eddy-web | 2018-06-25 00:00 | ひとこと・ひとごと・ひとりごと | Comments(0)
よもやまシネマ405 “メイズ・ランナー/最期の迷宮”
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2018.6.19

SFミステリー“メイズ・ランナー”が、いよいよラストを迎えました。一作目でその謎の迷宮に取り込まれ、二作目で「えっ!」って急展開。そして、時間を空けての最終章。待ちに待った公開だが、一作目と二作目が続いて公開したのにくらべ、今作の公開はちょっと空けすぎ・・・。まぁ、わたしたちには解らない、映画会社の諸事情があるのでしょう?正直言って、間が空いた分熱量は下がっていて観るにも足が重い。だがシリーズものは一度見始めたら、途中で止めるわけにはいかない。まんまと商業ベースに乗っかってしまっているわたし???シリーズものは沢山ありますが、締めくくり方は本当に難しい。観客が納得する感動のラストを創りあげるのは、そう簡単ではない。残念だが、わたしの中では満足の行く作品は見当たりません。あえて名を上げませんが・・・。
シリーズものでも、一作完結スタイルの“ミッション・イン・ポッシブル”などは、実に見事なプロデュース例に違いない。最近TVドラマが映画並みにお金をかけはじめ、その境目がなくなりはじめている。“メイズ・ランナー”は、TVドラマ「LOST」の展開のように唐突に変わり、ちょっと似ている気がする。とても面白いドラマだが、長すぎる展開は観る側にもそれだけエネルギーが求められる。映画とTVドラマにはそれぞれの良さがあり、そこを間違えると悲惨な結果を生む。ここら辺を考えなければいけないのが、いま映画界の課題ではないだろうか?こころに残る作品にする、その落としどころを見つけるのも制作者の力量で才能と呼ばれるひとつに違いありません。
さて、今作は・・・。
二作目は予想外の急展開だったため、面食らった分何か印象が薄い。バイオハザードに類似した細菌汚染の猛威から人類を救う鍵は・・・、という展開は正直またか?とすこしトーンダウン。そして最後はいったいどんな終わりを見せてくれるのだろう?スタートは共に戦ってきた仲間の奪還からはじまる。いきなりのアクションシーンは、前作に結びつけるのにはちょっと時間が・・・。ようやく結びついた頃には、一作目の不思議感がなくなり同じ作品とは思えないアクション作品になっていました。運命共同体の仲間との友情が、この作品の核で最後まで描かれていたのは唯一納得の展開でした。ただ、ラストシーンは物語を完結するような感じではなく、ちょっと消化不良です。へたをすれば、四作目があるかも?とちょっとうがった想いが残ってしまいました。
若い俳優さんたちが主人公の映画は、それぞれに個性がひかり感情移入するひとも多かったはず・・・。その中でもわたしは、裏切りの友ギャリー役を演じたウィル・ポルターが、特に印象に残った。個性的な風貌はきっとこれから出てくる逸材ではないだろうか?昨年観た“デトロイト”の警官クラウスの演技は、狂気をはらんだインパクトでわたしの中に残りました。これからが楽しみな個性派男優のひとりです。
P.S. この作品は当初、シリーズ化は考えず一作品として進んでいたらしい。それが何故シリーズになったのかは知るよしもないが、一本でまとめた方が良かったかも???
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# by eddy-web | 2018-06-24 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)
風になった、森田童子。
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●Switch音-12 森田童子

今月、フォーク歌手森田童子の訃報が流れた。70年代、透明な歌声とカーリーヘアーにサングラスという風貌で、一部でカリスマ的人気を得つつ活動した女性ミュージシャンである。森田童子は芸名で本名は非公開、そして実生活もほとんど公開されず、また素顔を見せる事は一度もなかった謎おおきひと。か細く囁くような歌声は、歌詞とあいまって独特の世界観を紡ぎ出しファンのこころを虜にしました。恥ずかしい話ですが、わたしは今でも彼女の曲を聴くと、何故か涙が溢れ昔の事が頭を駆け巡ります。
学園紛争が吹き荒れる時代に友人が捕まったことをきっかけに高校を中退し、自由気ままな生活を送っていたという。同世代のわたしは似た経験の中青春を過ごし、いまがある。混沌とした時代で、もがいていた自分思い出される。友人をモチーフにしたデビュー曲「さよなら ぼく の 友だち」は、20歳の時友人の死をきっかけに創った曲というのはよく知られた話。1983年に活動を休止したが、1993年にTVドラマ「高校教師」の主題歌として「ぼくたちの失敗」が使われ再ブレイク。それでもマスコミにはいっさい登場せず、最期まで社会と一線をおいた生活をつらぬき今年4月24日に逝去(享年65歳)。マイナー(暗い)イメージが強いひとだったが、本人はメジャーを望んでいなかったと聞く。そんな彼女の楽曲と歌声は、少なくともひとのこころに寄り添い、癒し包んでくれたことに違いない。彼女のようなミュージシャンは二度と現れることはないでしょう。「ありがとう」の言葉を添えご冥福を祈ります。 
※YouTubeで見つけた、新海誠監督作品/秒速5センチメートルの画像に彼女の曲が合わさった素晴らしい作品を見つけました。あまりにリンクしていて、まるでオリジナルのように憶えてしまうわたしです。




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# by eddy-web | 2018-06-21 00:00 | Switch音(音楽の話) | Comments(0)
よもやまシネマ404 “ローズの秘密の頁”
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2018.6.15


さて、はしご2本目の作品です。こちらは今回観たかったメイン。内容はともかく、観たかった要因は主演女優のルーニ・マーラ。この女優さんは観る度、その魅力でわたしを惑わす。はじめて観たのが“ドラゴンタトゥーの女”。実ははじめてとは言ったが“ソーシャル・ネットワーク”でも観ていたが、それほど印象がなく後に彼女がその人だったことを知りました。“ドラゴンタトゥーの女”のリスベットの役があまりにも強烈なインパクトゆえ、この時彼女の名を心に刻んだ。それ以来彼女の名が出る度、出演作品になぜか引かれ映画館へと足を運びました。彼女は期待を裏切らない演技をいつも魅せ、観る度に彼女に引かれていきました。それを決定づけた作品はケイト・ブランシェットとW主演した、“キャロル”で、完全に彼女の匂い立つ魅力に圧倒され大ファンに・・・。
“ローズの秘密の頁”は2年前に公開されたもの。見逃してしまったが、今回鑑賞することができたことに見終わった後、こころから実感したわたし。その年に公開された“ライオン~25年目のただいま~”でも、恋人役で堅実な演技力をみせましたが、共演のニコール・キッドマン(養母)があまりに素晴らしい演技をし話題をさらってしまいました。ですが、今作品を鑑賞し、やっぱり彼女の才能と美しさに触れ間違いなくこれから映画界を牽引していくであろうと確信しました。
ストーリーは第2次世界大戦時のアイルランドが舞台。ピアノの旋律が静かに流れる中、やや重苦しい雰囲気ではじまる。プロパガンダの波に呑み込まれながらも愛を貫き、最期まで闘い抜いた女の生涯を描いたサスペンスである。主人公ローズは赤ん坊殺しの容疑で告発され、精神病院で40年以上も暮らしている。彼女はそれを否定続けていたが、病院の取り壊しが決定したのを機に主治医グリーンと知り合う。そして物語は時間を巻き戻し、過去への旅へと誘う。空の色が冷たい北の青さを写し出し美しい。その風景にピアノの旋律が重なり合い、静けさの中で迫り来る戦争の足音がじわじわと迫り来る。息を潜め見入るわたしは、知らず知らず画面へと吸い込まれていきました。現在と過去が交差し写し出され、物語の核心へと少しずつ近づく展開はオーソドックスな手法だが堅実で上手い。主人公のローズを演じた二人の女優さんが、本当に素晴らしい。晩年のローズを名女優ヴァネッサ・レッドグレイヴ、そして若き日のローズをルーニー・マーラがそれぞれ演じました。二人ともローズの深い愛と、こころの葛藤を見事に演じ女の強さと優しさをみせてくれました。ラストはなんとなく、予想した通りになりましたが大満足。アメリカの評論家には酷評され、作品は「ページに記されたままの方が良かった」と思わせると皮肉なコメントがよせられたと聞きました。原作とよく比較されるのが映画の宿命。これもどうやらその口らしいが、わたしは感動しました。100人いたら100とおりの見方があり、100点満点を取るのは不可能。それでもわたしは、ひとりでも観客のこころに届けば、それはもう良い作品だと思っています。レッドグレイヴの味わい深い演技と、マーラの豊かな表現力に大拍手。マーラは今まで観た作品で、一番美しく輝いて、わたしのこころの中に鮮明に焼き付きました。これからも多いに活躍し、新しい魅力をまたみせてほしいと願うわたしです。


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# by eddy-web | 2018-06-20 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)
よもやまシネマ403 “ロング, ロングバケーション”
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2018.6.15

しばらく忙しく、映画鑑賞の時間がとれずにいた。やっと落ち着きいざと選んだ作品は、見落としてしまった2作品。前にも言ったことがありますが、一日に2本の鑑賞はじつにきつい。年のせいか集中力が持たない。泣き言を言って恥ずかしいが、作品を充分堪能するにはゆとりが必要な年齢になってしまいました。
そんなことでギンレイ(飯田橋)に足を運んだわたし。1本目を見終わると、いつもより何故か気持ちが高揚し久しぶりのハシゴ。若い頃は1日5本ハシゴした事があるわたしだが、まだ少しだけエネルギーが残っているようだ。
さて、1本目の作品“ロング・ロングバケーション”の感想からはじめます。
物語は人生の終りが近づく50年連れ添った老夫婦の、アメリカ縦断の旅を通して幸せの形とはを描きだす。最近TVや雑誌などでよく取り上げられる「終活」を、考えさせられる作品はラストでより深く胸に突き刺さり考えさせられる。自分自身が考えはじめる年齢になり、このテーマはひとごととは流せない。終始ユーモアたっぷりに綴られる物語ゆえ、ラストの締めくくりは強くこころに刻まれた。自分だったら?と考えさせられる作品は、改めて終活を考えさせられる時間をもらいました。
主演の二人があまりに素晴らしく、役と自身(本人)が重なりまさに名演技で胸を打つ。妻エラを演じたヘレン・ミレン(72歳)。だれもが知る名優さんは、多くの賞を手にしている大ベテラン。3年ほど前見た“黄金のアデーレ・名画の帰還”でも、圧巻の演技力で強い存在感を残しました。今作では夫を包み込む深い愛を、時にユーモアチックに時に内に押さえ複雑な胸の内を完璧に魅せてくれました。表現された深く強いその母性愛は、彼女の人生の深さゆえににじみ出てくるものと感じさせるものでした。年をとってもこんな可愛い女性がいるのにふれ、わたしもそうなりたい(無理だろうなぁ~)と思いました。こんな伴侶に恵まれた人は、間違いなく幸せ者。
かたや夫ジョンを演じたのが、往年の名優ドナルド・サザーランド(82歳)。わたしがはじめて彼と出会ったのは1970年の作品“M★A★S★H”。朝鮮戦争を背景にした物語は三人の軍医を描いたブラック・コメディ。70年代を代表する作品となった映画は、多くの賞を受賞し映画史に残る名作になりました。当時わたしはそのノリについていけず、アメリカって自由を通り越しメチャクチャだと思ったことが思い出される・・・。内容もさることながら、三人のキャラがあまりのも強烈で、その時代の寵児となったひとりがサザーランドそのひと。あれから約50年、イイ年の重ね方をし渋い俳優さんになりました。いまも現役バリバリで“ハンガーゲーム”ではアクの強い演技を披露し元気な姿を見せてくれています。
この二人が熟年の老夫婦を、実年齢で演じてみせる物語は繊細で深い愛に満ちあふれ観るものに「人生の終わりかた」を問いかけます。あなたはどんな人生の終わりかたをしたいですか?
わたしはいつかは来るその時、“幸せな人生”だったと思えることを目指し、もう少し頑張ってみようと思います。


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# by eddy-web | 2018-06-18 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)



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