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よもやまシネマ588 “ブラック・アダム”
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2022.12.2.

DC作品が放つ最新作、“ブラック・アダム”を鑑賞。いよいよ12月に入り今年もわずか1ヶ月となりました。年末と言えば映画界は、娯楽大作で賑わうのが通例。先人を切って公開されたのが今回の作品“ブラック・アダム”。今回の触れ込みはヒーローではなく、超破壊神というヴィランとしての登場である。アメコミにはヒーローものが数あり、その人気を特定するには難しいほど混在している。わたしは以前からバッドマンとスパイダーマンがお気に入りだと公言にていますが、あとウルヴァリンも…。基本ほぼアメコミ作品は観るようにしています。ただ好きというだけでなく、その魅力に触れたいという子どもみたいな感覚が強く、魔力にかかって劇場へと足を運ばされるのです。ほとんど病気です。
ヒーローものと言えばパッケージとして登場するのがヴィラン(悪役)。それらにもとても魅力溢れた設定が設けられ、単純に嫌いにはなれないむしろ魅力さえ感じるキャラも多い。今回もどんな設定で創り上げられたのか、興味は尽きない。
公開前から宣伝映像を目にしてきたわたし。CG技術の凄さは一級品と思っていますが、その内容にはしっかりとコンセプトが描かれているのかが問題。主役のドウェイン・ジョンソンを迎えての作品ですので、アクションシーンがてんこ盛りなのは当然の話と、観る前から体勢を整えての鑑賞。いまやアクションと言えばドウェインと言うほど、数多くの作品に出ている彼。普通の人間として登場する場合でも超人的な役柄ばかりで、いまさら驚く事もないのだが、間作はそれにくわえてのSFもの。どこまでハチャメチャなヒーロー像が浮かび上がるのかが焦点。
感想です。紛れもなくハチャメチャな娯楽作品です。ちょっと今までにはないタイプといえばタイプです。とにかく壊すは壊すはで、手のつけようがありません。「破壊神」とは、まさにこういうこと。他にも新しいキャラが登場しますが、そんなの入る隙間さえ見つかりません。だれも止められないスーパーキャラ。筋肉ムキムキの出立は、特に作り込んだとは言えないスーツ姿。もともとアメリカプロレス界を席捲した伝説のプロレスラー(ロック)は、今もなお鍛えこまれたボディを武器にハリウッドのアクション界の先頭を走っています。普通にしているだけでも恐いのに、これに手を加えるなんて必要ないかも知れません。ということでほぼそのまま状態のキャラです。ただそれ以外に出てくるキャラは見た目結構派手です。でも全然勝てそうもないのは、やっぱり鍛え上げられた筋肉なのは一目瞭然。中身があるというほどのストーリーとは決して言えませんが、ここまで徹底した破壊シーンのバトルは観ていて小気味いいのひとこと。ストレスの解消には間違いなく役に経つこと間違いなし。“ブラック・アダム”という新キャラの登場のほか、作品には別に4人のヒーローキャラが登場し、アダムとの抗戦が繰り広げられなかなかのバトルシーンが描かれています。ただキャラ自体は今までに観たことのあるキャラと類似するものばかりで、正直新しさを感じるには至りません。結局はサブ的な演出ということにつきます。まぁ、これからどんな展開が生まれてくるのかは、ラストシーンにもり込められちょっと楽しみを残しています。いまだに続くコロナ禍の中での生活でたまった、ストレスを手っ取り早く解消するには、うってつけの作品ではないでしょうか?「シンプル・イズ・ビューティフル」です。ちょっと使い方は間違っていますが・・・。


# by eddy-web | 2022-12-04 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)
よもやまシネマ587 “母性”
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2022.11.29.

ミステリー小説の人気作家・湊かなえ原作の、“母性”を鑑賞した。湊さん原作の作品はいままでも数多く映画化されていますが、わたしの中では何と言っても“告白”が強く印象に残っています。この作品も今回と同じ母性がテーマの作品で、松たかこさんの迫真の演技が彼女のイメージを一変させたといえるそんな作品になっています。
感想に入る前に、「母性」について考えてみました。男のわたしにはとうてい計り知れない感性だと言うことは理解しての意見ですが、女性からしたらきっと「だから男は駄目なのよ!」って叱られるのを覚悟で言わせていたただ来ます。単純に思うのは「無償の愛」なのですが、今作をみて考えが大きく揺らぎ、その奥深い感情のうねりにちょっと怖さを覚えました。自らの身体に子を宿し苦しみに耐え、生まれてくる子どもを愛おしく思わない親など存在しないと、づ~~~っと思ってきたわたし(男)。それらが音をたて見事に崩れ落ちる瞬間を、画面を通し感じました。
今作“母性”のコメントで、湊さんは「これが書けたら、作家を辞めてもいい。」そう思いながら書いた小説だと語っています。たしかに女性の中にある「母性」という、男にはどう頑張っても理解できない、というより理解の枠にさえ入り込めないそんな世界が描かれています。もし世の中の女性がみな同じような感覚を秘めているとしたら、男はいままでみたいに単純な思い込みを捨てなければなりません。ある意味、結婚しこどもを授かるということをより重く受け止め、責任ある立場を築かなければいけないと・・・。
さて、映画“母性”についての感想です。女の内にある性とはかくも複雑で、こう言う愛の形が存在するのだと、教えられたそんな気がします。だが、それはどこまでも男にはない感情で、やっぱり本当のところは解りません。わたしだけかも知れませんが???
親子を演じるにはちょっと無理がある二人でしたが、親役ルミ子を演じた戸田恵梨香。そして子役を演じた永野芽郁。ふたりとも鬼気迫る演技で、グイグイと観る側の感情を揺さぶってきます。女性同志という設定もかなり大きなテーマのひとつではないでしょうか?物語はもちろん誇張表現もあるのはわかりますが、内に秘めたこのような感情が渦巻いていると知れば知るほど、背筋が寒くなる作品です。それでも日常は何事もなく回っていくという、考えさせられるお話です。これが血の繋がりとでも言うことなのでしょう。物語には大きな節目となる出来事がひとつの切っ掛けを作り出し、複雑な親子関係が展開する構図で進み、終盤までモヤモヤとした闇が浮かび上がる。結論は「男には解らない」という事実と、男はなんの役にもたっていないということ。現に映画には、旦那さんも登場しますが、完全に蚊帳の外状態。情けないとしか言いようのない、そんな立ち位置の存在として描かれています。ショックではありますが、あながち当っているので反論できない状態です。「母性」というテーマの作品は、ある意味男という存在をもあぶり出し考えさせられる作品と言えます。男は見栄っ張りで、自分が一番大好きな生き物ということでしょうか?今からでも、少し謙虚になり女性たちの生きざまに近づいてみる、言い機会かも知れません。みなさんはどんな感想を持つのか、できれば聞いてみたい気もします。
P.S. 登場人物は多くなく、紛れもなく女性目線が中心の作品。中でも実の母を演じた大地真央さんと、義母を演じた高畑淳子さんは凄すぎて近寄りがたいオーラを放っています。それぞれの立場を存分に理解し、母性の根っこの部分を恐いくらい表現しています。誇張はされていますが、その存在感は圧倒する勢いで観客の胸ぐらを掴み離しません。「こんなひといたら」と思う反面「きっといるなぁ~」とも、思いました。悪いという意味ではなく、これもまた真実という結論です。最後にさっきも言いましたが「男は女には、とうてい敵わない」ということで、今日は終了です。


# by eddy-web | 2022-12-03 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)
よもやまシネマ586 “ザ・メニュー”
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2022.11.25.

いまもっとも気になる女優さん、アニャ・テイラー=ジョイの新作“ザ・メニュー”を鑑賞。個性溢れる顔立ちに神秘的な雰囲気を醸し出す彼女。はじめて見た作品は、N.シャマラン監督の“スプリット”。“アンブレイカル”に繋がる3部作のひとつ。物語の重要なファクターとなる少女ケイシーを演じ、多重人格の主人公ケビンとこころを通わせる。このシリーズは大好きな作品で、ホラーとスリラーを掛け合わせたN.シャマラン監督の世界が存分に味わえる、ファンにはたまらない作品。当時20歳。少女から大人への扉を開けはじめた頃の、マントも言えない雰囲気が画面から溢れひとめ観た瞬間に、きっとこの子は映画界に名を残す俳優さんになるのでは…、と感じていた。予想通りで、めきめきと頭角をあらわし次々に主演作が続いています。個性的な顔立ちは一度見たら忘れることのできないインパクトをそなえ、声がまたセクシーでこれもまた耳に残る。天性の才能に恵まれたそんな女優さんとわたしはとらえています。
つい最近観た“アムステルダム”でも個性を爆発し、主演の3人(クリスチャン・ベール、マーゴット・ロビー、ジョン・デヴィット・ワシントン)を喰う勢いでした。
さて、“ザ・メニュー”の感想です。久しぶりにクリエイティブでスタイリッシュな映画に巡り会うことがで大満足。導入部から怪しい雰囲気が漂い、いったいこれから何が起こるのだろう?と思わせる。R15+指定の作品だが、お洒落な演出が随所にちりばめられ決して不快な感情にはならない。ブラック・ユーモアのエッセンスが満載で小気味イイ。物語は太平洋の孤島にある超高級レストランで繰り広げられる、究極のフルコースを求めてやって来たセレブたちと、それをもてなす超一流セフとに悲喜こもごものやり取りが過激な演出で展開される。集う人間たちの煩悩が入り乱れ、出される美しい料理とはウラハラにその醜い本能が浮き彫りになっていく。最後まで眼の離せない展開は、観客を釘づけにするが人によっては苦手なひともいるかも?わたしにはその創造力の高さに満腹になる作品となりました。
ひとりだけこのレストランにはふさわしくないと言われたマーゴ役のアニャ・テイラー=ジョイの魅力がこの作品でも光っています。彼女の出て来た作品は、この手のミステリーやサスペンス仕立てが実に似合う。さきほど言った彼女の持つ唯一無二の雰囲気と独特な顔立ちが、いろんな監督さんのこころを掴んでいるに違いない。わたしのこころを掴んだのと同じではないだろうか?2024年公開予定の“フュオリサ”(マッドマックスのスピンオフ作品)に出演が決まっている彼女。その理由をメガホンを取ったジョージ・ミラー監督が2021年公開作“ラストナイト・イン・ソーホー”の演技を観て、すぐに彼女とあったと語っています。撮影はすでに終了していて、後は公開を待つばかりとなっている作品だが、彼女は若き日の女戦士フュオリサを演じている。もう観る前から期待でわくわくする。とにもかくにも今、彼女から目が離せません。
“ザ・メニュー”に出演していた俳優陣は、あまり知らない方ばかりでしたが「最後の晩餐」の不思議な演出の料理が出て来る度に、一枚また一枚と裏の皮が剥がされていく姿を見事に演じていました。給仕長エルサを演じたホン・チャウ(ベトナム人)さんが、とても印象に残る演技をされアジアの俳優さんが活躍している映画界に期待が広がります。最後に料理長スローヴィック役を演じたレイフ・ファインズの、深みのある演技は作品に品格ささえ生みさすがと思わせてくれます。“シンドラーのリスト”でその名が知られ、映画のみならず舞台へも手を広げ高い評価を得ています。何と言っても忘れてはならないのは、“ハリー・ポッター”シリーズの仇敵ヴォルデモートは印象深い。特殊メークで顔を造りこんでいましたが、目はやはり彼の眼力を象徴的に演出しファンタジー作品とは思えないほどの重厚感を創り上げました。彼の存在は凄いと思います。
P.S. この作品の製作は、いま最も勢いがあると言われている「サーチライト・ピクチャーズ」。「映画ファン“本物の映画と出会う機会を」がコンセプトの製作会社といわれているそう…。それは過去の作品の名を上げれば一目瞭然。“フル・モンティ”“ブラック・スワン”“バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇蹟)““スリー・ビルボード”“グランド・ブタペスト・ホテル”“シェイプ・オブ・ウォーター”と切りがないほどの作品群。どれもいずれ劣らぬ表現力と確かな創造力が結集した作品ばかり。やや難解なものも中にはあるが、確実に新しさを常に求めているクリエイティブ集団といえる。低予算でありながら、監督、脚本家、アクターなどの新しい才能を発掘する、これからも目が離せない製作会社です。感性を磨くには、史上級クラスのメニューを用意してくれること間違い無し。
# by eddy-web | 2022-11-26 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)
よもやまシネマ585 “ある男”
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2022.11.22.

芥川賞作家の平野啓一郎氏が2019年に発表した「ある男」が、石川慶監督によって映画化した同名映画が今回観た作品。重たいテーマで見終わった後、なかなか日常の生活に戻れないほどの衝撃と「生きることの難しさ」を考えさせられました。映画のキャッチが「愛と感動のヒューマンミステリー」を謳われていましたが、そんな軽い形容の作品ではありません。
物語は冒頭から暗い雰囲気でスタートし、画面からは溢れるほどの重たい空気感が流れます。雨のシーンはこれから起こる真実への扉(パンドラ)を予感させ、見る側にリンクしあっと言う間にスクリーンの中へ…不安な気持ちに誘います。
最近観た作品の中では、何とも言えない感情が交差しすぐにブログの感想を書く気にはなれませんでした。1日おき、ようやく頭を整理し雨音を聞きながらこのコメントを書いています。個人的には、こういうテーマにはとてもひかれのめり込んでしまうタイプ。生きること生きて行くことの難しさを思い知らされます。中盤に主人公が「こんな僕がリングに上がっても良いのでしょうか?」と吐露する場面に胸が苦しくなり言葉が見つからない。しぼりだすように会長が「人はだれでもみんな苦しみを抱えて生きている」「おまえはひとりで生きているんじゃない!」と、罵倒するのだが…。
どうしてこんなにも過酷で苦しい人生を神は与えてしまったのだろう?とついむきになってしまうわたしがいる。映画の台詞ではないが「だれだってひとつやふたつ、人には語れない傷(過去)をもっている」と言うのは確かにある。ただ、この作品の主人公のような境遇は万にひとつ。もし自分だったらどんな生き方をしているのだろう…。映画の物語を飛び越え、違う世界へと迷いこんでしまう。「幸せって???」とつい考えてしまう。主人公は幸せを感じることが、出来たのでしょうか?他人には踏み込めない世界があり、そこには触れる必要のないことも沢山あることを実感させられます。しばらくはきっとこの物語に振り回され、日々考えることが続きそうです。小説も思いっきり読みたくなりました。
さて、映画のことを少々。ストーリーテーラー的役割で出ている、弁護士・城戸章良を妻夫木聡が演じている。穏やかな性格で民権派の弁護士を見事に演じて、物語を静かに導いてくれる。実は自らが抱えるマイノリティへのトラウマが、ある意味この物語のキーになっています。事件の発端となるある事故で死んだもうひとりの主人公・谷口大祐(ある男X)を演じる窪田正孝は今まで観たことのない、彼の凄さが出ていて鬼気迫る芝居をしています。いろんな作品で彼を今までも観ていますが、今回は本当に凄いです。妻役を演じた安藤さくらさんも、実に繊細で奥深い演技をされ圧巻です。周りを固める俳優陣もいずれ劣らぬ個性を爆発させ、作品のもつテーマに寄り添い役割を見事に演じ、作品に重厚感を与えてくれています。見終わってもしばらく席を立てないくらい、打ちのめさせられましたが「安らぎ」の大切さを実感し、そんなものを求め自分にもひとにも優しくありたいと思いました。簡単なことでは無いのですが…。
P.S. 今作のプログラムの表紙は「ルネ・マグリット」風のデザインですが、とても良いと気に入ってます。テーマにあった、見事な表現になっていて素晴らしいと思います。
最後に私感ですが「現実逃避」は良くないとよく論じられるが、ラストシーンでそれも必要な時があることに気がつきました。けっして悪いことではないと…。
# by eddy-web | 2022-11-23 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)
よもやまシネマ584 “すずめの戸締まり”
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2022.11.16.

新海誠監督の新作“すずめの戸締まり”が、公開となりました。公開日は前回このブログで紹介した“ブラック・パンサー”と重なり、どっちを選択するかさんざん迷いBPを選びました。別に優劣をつけた訳ではなく、何となく・・・。
さて、公開初日から多くのメディアに取り上げられTVのとある番組で監督と主人公の声を担当した二人が揃って出ていたのを拝見しました。監督は何度も今作“すずめの戸締まり”は、いままで積み上げてきた作品の集大成とも言うべき渾身の一作だと言っていました。新作を拝見知る度に全力で創っているのが伝わる作品ばかりなので、あえて渾身と言ったことにはきっとなみなみならない決意というか覚悟があったに違いありません。そう思うとみる前から、ワクワクドキドキの感情が全身を駆け巡りスクリーンに目が釘付けになっていました。相変わらずの作画のクオリティ高さに息を飲み、静かな出会いからジェットコースターに乗った気分のスピード感溢れるストーリー展開は時間を飛び越えてしまう感覚を誘います。そう言えばインタビューの中で、僕は監督でただ物語を舵取りする役割で、それに答えてくれるスタッフやキャストのひとたちの熱い念いがなければ完成していません・・・と。監督にひかれるひとはきっと観客だけではない、そう思わせるコメントでした。ほんの少し前に初期の監督作品、“秒速5センチメートル”を観た感想を書きました。軸はぶれていないと感じるのは、ひとの多くが抱える負の内面をとても大切にそして丁寧に向き合い描いているということ。この部分がひとのこころに刺さる要因ではないでしょうか?忘れてしまわなければいけないことは、忘れてしまってはいけないことに繋がるそんなメッセージが込められているとわたしは感じます。ひとはそうして繋がっているのだと、おもう自分です。
さて、物語は大ヒットした“君の名は”や“天気の子“と同様、現実とファンタジーを折り重ね新海ワールド全開モード。その臨場感は実写と変わらない、いやそれ以上の緻密な計算によって創り上げられ息を飲む映像表現となっています。インタビューの話になりますが、相当な時間をかけあらゆるところに拘りをもって創り上げたことを語っていました。その話はとても深く、サラッと観ていると築かないそんな場面が多くやっぱり監督は凄いなぁ~と改めて思いました。正直言いますが、物語の構成がいままで観てきた監督作品以外の多くの観てきた作品のテイストを感じるそんな感覚を覚え、なかなか集中出来ませんでした。それが物語が進むにつれ、知らない間にすっかり新海ワールドに飲み込まれラスト近くでは涙していたわたし。監督はこれで良かったのかと、いまも思っていると述べていましたが、そんな迷いを持ち続けながら、常に「いま伝えたいことは」をテーマに進んでいる監督の繊細な感情が人のこころに届くのではないでしょうか?常に人に寄り添い創作を続ける監督を、これからも応援します。
P.S. 新海監督といっしょに主人公の鈴芽役をやった原菜乃華さんと、草太役の北村北斗さんがインタビューに出演していて、お顔を拝見した時アニメのキャラそっくりなのに驚きました。たまたま似ていたのか、それとも制作段階で似せて描いたのかは解りませんが・・・。ビックリです。いただいた新海誠本という観覧プレゼントに書かれていた中で、劇中のひとこと(台詞)や、タイトル名が決まるまでの現場の試行錯誤の話がとても興味深く、苦労が垣間見ることができ「渾身」の意味が伝わりました。次回作も楽しみに待っております。


# by eddy-web | 2022-11-19 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)


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