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よもやまシネマ805 “ハムネット”
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2026.4.30.

約1ヶ月ほど劇場での鑑賞が無かったわたし。珍しい事でここ最近ではありえないと、自分でもびっくり。原因はただ観たいと思う作品が無かった事。公開中の作品はほぼ観ていて、心誘われる作品が残念ながら見当たらなかっただけ・・・。教え子からの一本のメールで今作の素晴らしさを紹介されたが、公開している劇場が近くにないのと、時間帯が合わずズルズル。気を取り直しやっとの思いで銀座まで出向き鑑賞した。作品名はハムネット。かなり話題になっていて、見るのが楽しみな作品である。

作品はシェークスピアとその妻アグネスの家庭生活を題材にした歴史ドラマ映画。2020年にマギー・オファーレルが執筆した同名小説に、監督のクロエ・ジャドが感動し映画化のオファーをした。脚本はジャオとオファールが共同で執筆し映画化され今作となった。昨年の第98回アカデミー賞に8部門でノミネートされ、見事にバックリーが主演女優賞を獲得。その年多くの賞を獲得した話題作である。

さて、感想です。とにかく主演二人の演技が素晴らしく、二人のそれぞれの立場での家庭と家族への思いが感性豊かに描かれ、その想いが胸が張り裂けるほど強烈に伝わってくる。凄みさえ感じる圧倒的な演技力は観るものすべてのこころを揺さぶり涙を誘います。こんな崇高な想いにさせてもらった作品は久しぶりで、重厚感と共にシェークスピアの人間像が少しだけ見えた気がする。これはノンフィクションなのか分かりませんが、もし本当ならこんな人生の中から名作「ハムレット」が生まれたのか?とさらに感動が深くなった。それにしてもアグネス役を演じたジェシー・バックリーの演技力は凄まじく、どのシーンを切り取っても圧巻である。まだこんな女優さんが隠れていたのかと驚かされるばかり。今までにないヒロイン像を創り上げ、鉄のような強固な一面を見せるかと思うと、触れば壊れそうなガラスのような繊細な一面を自由自在に操り、スクリーンの中を駆け巡る。大自然の中でも揺るぎない存在感を醸し出し、どこか幻想的でもある。人物像が野生的に描かれ、これは現実に存在した人なのかと思うくらい女性の神秘的な部分を表現している。そしてウィリアム(シェークスピア)を演じたポール・メスカルも、作家と父親の二つの苦悩を見事に演じ分け、「ハムレット」を創り上げるまでを繊細に表現。演劇「ハムレット」が、亡き息子ハムネットへのオマージュであることを、知る事になるラストはアグネスの心に届く。そして観客の私たちの心にも・・・。

P.S. 「ハムレット」の根底にこんな深い愛憎劇が隠れていたとは知りませんでした。シェイクスピアの名を知らない人はいない。「世界最高の劇作家」と称される彼だが、この映画はその天才が生まれるまでの知られざる世界を紐解く貴重な作品とも言える。今更ですがシェイクスピアの凄さを改めて知り、彼が残した数多くの名作に強くひかれこの機会に読みたいと素直に思っています。ラストシーンは全身に雷が落ちるような感覚を覚え、忘れることのない名シーンとして心に刻まれました。深く知るために、何度も観たくなるそんな作品でした。

※やっぱり劇場での鑑賞は最高です。(^_^)v


# by eddy-web | 2026-05-01 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)
青之無也-35/優しい時間
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今日のデザインは、大好きな脚本家倉本聰さんの「優しい時間」

2026.4.30.

息子のバイク事故で最愛の妻を無くした父親。その息子との心の葛藤を描く倉本聰・脚本のTVドラマが「優しい時間」。秋から冬、冬から春へと移り変わる季節を通じ、時間をかけて和解に到る親子二人を主人公として彼らと交流する人々の姿を描いたヒューマンドラマ。倉本聰といえば北海道の富良野。大自然の中では人は無力で、時の流れに身を委ねるばかり・・・。それでも決して見捨てることなく、優しく包み込んでくれる。そんな瞬間をとらえた美しい樹氷の写真を使って表現してみました。※写真は雑誌の切り抜きファイルから借用。



# by eddy-web | 2026-04-30 00:00 | 青之無也(モノ創り) | Comments(0)
青之無也-34/吾輩は猫である
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2026.4.27.

夏目漱石の代表作、「吾輩は猫である」が今回のデザインテーマ。

「吾輩は猫である。名前はまだない」。からはじまるこの小説。生まれてすぐに捨てられ、英語教師・苦沙弥先生のもとに棲みついた猫が主人公。先生の書斎を訪れる学者や詩人はいささか変わり者だったり、金の亡者だったりして……

1匹の猫の目を通して、当時の知識人たちの姿を風刺とユーモアあふれる文体で描きだす。

明治38年に漱石が初めて発表した長編小説である。今もなお人気の高いこの本に、どのような表現をと考えた末、ここは素直に猫のイラストを・・・。明治時代の雰囲気(レトロ感)を出したいとあるマッチのラベルをチョイスし、そこにちょっと味付け。いかがでしょうか?

猫が登場する小説は結構多い。一番人間のそばにいて、そしてわたしたちを観察(俯瞰視)している。そんな存在の猫が登場する作品は、「夏への扉」「猫の事務所」に続き3作目となりました。





# by eddy-web | 2026-04-27 00:00 | 青之無也(モノ創り) | Comments(0)
青之無也-33/COCOON
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2026.4.24.

最近観たアニメ「COCOON」をテーマに装丁をデザインしてみた。同名のアメリカ映画をその昔観た。SF作品で命をテーマにした作品だったが今も強く心に残っている。今作はひめゆり学徒隊をモチーフとした戦争漫画である。こちらはまさに現実をテーマにした、命の尊さを描いている。でもどこか夢のような感覚を覚える不思議な作品で、男の兵隊は繭のかたちでいっさい顔が描かれない。現地取材を経ながらも少女の世界を裏のテーマに据えた独特な解釈がほどこされており、それまでの日常を扱った作品から「戦争」という非日常へ題材を広げる転機となっている。主人公の少女の名がサン(SUN)とマユ(COCOON)である。2つの作品が交差し、地に足がつかないまま、二人の繋がりが青い空につながればとイメージし創ってみました。




# by eddy-web | 2026-04-24 17:16 | 青之無也(モノ創り) | Comments(0)
よもやまシネマ番外編 “ドライブ・イン・マンハッタン”
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2026.4.23.

再びの番外編です。43日以来、劇場に足を運べずイライラが募っています。観たい作品はあるのですが、時間と場所が噛み合わず停滞しています。そこでまたまた録画のファイルを検索。2年前に見落としていた作品、ドライブ・イン・マンハッタンをチョイス。すごく観たかった映画ですが、やっと機会をもらいました。

感想です。基本タクシーの中という密室での、男女二人の会話劇は主演俳優の演技力が問われる作品ですが、ため息が出てしまうほど魅力に溢れた時間を創り上げています。ヒロインを演じたダコタ・ジョンソンのキラキラした輝きが、男心くすぐる。息を呑むほど美しいとはまさにこの事。今までもこんな感覚を何度も経験したが、ヒロインの美しさが記憶に残るそんな作品の一つになりました。

物語は深夜のニューヨークで、空港から降り立った女性客を乗せたタクシーのドライバー(初老)が、彼女との数時間に交わす会話劇。特に感動するような話でもないが、男女の赤裸々な会話劇は息苦しいほどの現実に繋がる。このスチュエーションはアメリカとい所だから成立するような話。日本では到底、ありえない展開というところがミソ。ちょっと柄の悪い運転手と何か訳ありそうな美人が、際どい言葉を交わすのだがだんだん心が溶け合い不思議で豊かな時間を創り上げていく。運転手役のショーン・ペンは圧倒的な演技で際立ち、乗客の女性役ダコタ・ジョンソンは魅力に溢れた輝きを放ち観客を虜にする。二人の演技が全てといっても良いそんな作品ですが、セリフのひとつひとつに誰にでもある後悔や傷、そして迷いが見え隠れする。見知らぬ相手にどうしようもない自分を曝け出す、こんな事って本当にあるのでしょうか?あれば素敵です。こんな出会いは映画の中だけとわかっていても、ちょっと期待してしまう自分がいます。スマホというアイテムがこの物語では、重要な役割をしていて何かドキドキします。今の時代を投影した、演出とバックミラー越しの会話が何とも言えない味わい深い空間を創り上げた逸品です。話の中身自体はよくあるあるの、なんてことのないお話ですが・・・。それをここまで魅力的にした二人の演技に、拍手です !(^g^)!

ショーン・ペンのちょいワルオヤジがカッコいい(^_^)v  そして何度も言いますがダコタ・ジョンソンに美しさは息をのむほど輝いています。きっとファンが増える事間違いなし(^ ^;)

P.S. 主演の女優さんの美しさだけで満足する作品は、今までも沢山ある。例えば“ローマの休日”のヘップバーン。“おもいでの夏”のオニール。“アメリカの夜”のビセット。どれも内面から滲み出る美しさに、胸がときめいた作品です。ダコタ・ジョンソンは間違いなく、このひとたちと肩を並べる作品となりました。調べると彼女の母はメラニー・グリフィス(ワーキング・ガール)でおばあちゃんはティッピー・ヘドレン(ヒッチコックの鳥)の血統書つき。なるほど(・・?)ブロンドヘアーが似合ってました。本当はブラウンですが、ブロンドが似合うのでこっちにしてほしいと勝手に思うわたしです。m(_ _)m

※別れのラストで女性客がドライバーの握手を拒み、頬に手を当てるシーンはとても素敵でした。2度と会うことのない二人の繋がりがとても優しく紡がれています。




# by eddy-web | 2026-04-23 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)


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