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よもやまシネマ433 “メリーポピンズ・リターンズ”
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2019.2.01

“メリーポピンズ/リターンズ”を観てきました。1964年に製作公開されたでディズニーの名作が、55年ぶりに帰って来ました。ミュージカル映画としては、今も記憶に残る金字塔の一作。リメークではなく続編として創られた今作に、当時感動に胸を膨らませた世代は期待度MAX。わたしは10歳で、ディズニーのアニメを観て毎日が夢心地だったことを思い出す。1954年からTVで放映されていたディズニーランドは、プロレス放映と交互に各週で写し出され日本にはない異次元の世界が画面から溢れだし子どもたちはもう釘付け状態。TVは「未来の国」「おとぎの国」「冒険の国」「開拓の国」4つの国に分けられランダムにアニメだったり実写のドキュメンタリーだったりと、そのどれもが好奇心を刺激する異文化に触れる感動の時間でした。冒頭のタイトルロールに登場するティンカーベルがとっても印象的で、出てきた瞬間に子どもはみなディズニーの魔法にかかってしまいました。懐かしさで話しは尽きませんが、ここはちょっと落ち着いて映画の話しに戻しましょう。
一作目の“メリーポピンズ”はジュリー・アンドリュース主演で、世界中の大人や子どものこころを掴みその年のアカデミー賞最多13部門にノミネートされ、主演女優賞を含む5部門を受賞。当時実写とアニメーションの合成で創られた作品は、想像を遙かに超えた表現でいったい何が起きているのか?と本当に魔法にかけられた状態になっていたことが蘇る。50年以上の時は流れ、蘇る“メリー・ポピンズ”がいったいどんな感動を新に与えてくれるのだろうか?映像技術の発展はめざましく、もはやそのリアリティの表現には言葉も見つからない。そう考えるといま、“メリー・ポピンズ”を描くとなるとどんな表現になるのかと期待と不安が交差する。昔のあの懐かしい合成表現が引き継がれる今作に、SFXやVFXに慣れ親しんだいまの人たちのこころに響くのかが心配である。 
さて、感想です。個人的には大満足です。何か忘れかけていた夢見るこころが蘇り、とっても幸せな気分になりました。一作目同様に家族愛をベースに構成された物語は、テンポ良く突っ走りあっという間にラストへと続きます。衣装や音楽、ダンスそしてアニメとのコラボ
がこれこそエンターテーメント作品と言える。むかし子どもだったわたしには、言葉では言い表せないほどの至福の時間となりました。いまの子どもたちにこの感度が伝わるかは、正直解りません。息子でも伴い、もう一度観たい気もします。そしてどんなことを感じたか聞いて観たいと思います。受験が近いので、それもすべて片付いてからになりますが・・・。それまでやっていると嬉しいのですが?
お話は昔の話しの続きで、当時子どもだったジェーンとマイケルの兄妹が大人に成長しマイケルは3児の親になっている。奥さんに先立たれひとり子育てと仕事に追われる中年となり現実に追われ疲弊した毎日に追われている。そんな時に再び現れるのが、“メリーポピンズ”そのひと。空かパラソルを片手に舞い降りる彼女の姿が何とも言えず美しい。この瞬間から自身も画面の中へと誘われる。前作の中での挿入歌「チム・チム・チェリー」は出てきませんでしたが、楽しい楽曲と歌そしてダンスはキレキレでもう最高。メリーの役はジュリーからエミリー・ブラントへと引きつがれましたが、こんなナニー(乳母)がいたらどんなに毎日が楽しいことでしょう?ジュリーは愛らしくキュートなイメージでしたが、エミリーは聡明で輝くような美しさで目が点になってしまう。今回魔法を駆使して、家族を守ろうとしますが、簡単には使いません。とことん人の力を信じ最後の最後にその力を使い助けるところが、とても深い愛情を感じます。昔子どもだった人はもちろん、現在こどものみなさんにもぜひ、観てもらいたい作品です。そして、前作を見直すのも一興かと・・・。
P.S. サプライズでディック・バン・ダイクがミスター・ドース・シニアからジュニアとなって登場します。御年93歳になるとのことだが、軽快なステップは健在。カッコいいおじいちゃんになっていました。エミリー・ブラントは幼い時観た“メリー・ポピンズ”の彼との共演を本当に光栄と思い、掛け替えのない時間を過ごしたと語っています。
# by eddy-web | 2019-02-04 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)
よもやまシネマ432 “午前十時の映画祭/日の名残り”
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2019.1.29

久しぶりに“午前十時の映画祭”にやってきました。鑑賞したのは2017年にノーベル文学賞を授賞したカズオ・イシグロの同名小説を映画化した“日の名残り”。1994年、第66回アカデミー賞・8部門ノミネート。(他のノミネート作品、ピアノ・レッスン・シンドラーのリストetc.)25年前に公開された作品は、重厚感のあるきめ細やかな作品で何とも言えないじわぁ~っと胸に沁みて来る物語でした。
映画は、主人公スティーブンスが自動車旅行をしている1958年の「現在」の6日間と、旅をしながら回想する1920年から1930年代にかけての「過去」の回想シーンによって構成されています。そこは小説も映画も一緒。
ただし、主要登場人物の一部と、物語の冒頭と結末が全く違う内容になっているとのこと。ノーベル賞作品をそこまで変えちゃうって、勇気があると思うのはちょっと早合点。映画は小説が出版された4年後の1993年で、ノーベル賞を取る24年も前の事。それだけでなく内容も結構ブラックな表現が多く、色んな意味原作のままの表現は難しかったらしいです。原作読んで観るのも、面白いかも知れません。
物語は第一次世界大戦後のイギリス、オックスフォードダーリントン・ホールで働く老執事のスティーヴンスの回想で始まる。英国貴族のダーリントン卿に使える優秀な執事長スティーブ(アンソニー・ホプキンス)、そして女中頭(ミス・ケルトンエマ・トンプソン)がホールで開かれる国際的集まりの中でプロとしての仕事に従事する生活を映し出す。
まず名優2人の演技力に圧倒される、134分間の作品と言っておこう。地味な話に思えるが、原作を調べると意外な裏話もあり興味は尽きない。映画はかなり手を加え脚色しているらしいが、それでも原作のもつ品格はしっかりと保ち名作と謳われています。戦争というテーマを角度を変え考えさせる演出は見事で、戦争が人生に大きく関わり影響した時代の問題が詰まった作品でした。いまもある偏見や差別が、物語の中で強く表現されています。当時の時代背景を考えれば、当たり前なのかも知れませんが、みなひとや国を憎むことで、生きる活力を見出していたのかも知れない。それは決して正しいことではないことは解っていても・・・。
主人公のスティーブは完璧とも言えるその道のプロ。信頼も厚く人望もあるが、感情表現が実に下手な気難しいひと。意見を問われても、いっさい答えを出さず解りませんと流す。余計なこと言わない、それこそがプロの仕事という考え方が物語りの最後まで続く。本当は自分の意見もあるようだが、それを表には決して出さない。もどかしいところが沢山あり、ちょっぴりイラっとさせる。そんなところがこの作品の一番の見所だとわたしは感じました。思ったことを言えないなんて、わたしには絶対に出来ないことなので、その分主人公の強さに感動し、そしていらだちも覚えたわたし。ラストの雨の中の別れシーンはちょっとうるっと来てしまいましたが、「完璧な人間ほど不器用」なものだと、教えられた気がします。
P.S.
アメリカの議員ルイスを演じたクリストファー・リーブ(スーパーマン俳優)の、演説シーンの内容に思わず聞き入ってしまいました。原作では脇役でしたが、この人物のモデルはどうやら若き日のJFKらしいと聞き、へぇ~っと不思議な気持ちになりました。このスピーチを確かめるのも、この映画の底力を感じるいい機会だと思います。ぜひ、ご覧あれ!
※映画終了時にロビーにいた老夫婦が「面白くなかったわね~っ!」て言ってました。面白い映画ではないが良い映画です。
# by eddy-web | 2019-01-31 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)
よもやまシネマ431 “12人の死にたい子どもたち”
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2019.1.28

みなさんご存知であると思いますが、劇場のサービスにポイントカード制度があります。点数が溜まると映画が無料で見られると言うやつ。結構得した気分になるものですが、わたしはこれを使う時のルールを決めています。前に話したことがありますが、映画鑑賞は絶対に映画館、そしてポイントを貯めタダで観るのは基本自分では見ないタイプの作品を・・・。シニア料金で映画が安く観られるようになり、充分幸せ感を味わっているのですが、本当に嬉しい限りのサービスです。
さて、今回はそのサービスを利用しての鑑賞。作品は日本映画“12人の死にたい子どもたち”。予告編を観たとき、まずタイトルが気になったのが鑑賞の理由。想像するにちょっと暗いテーマだが、何やらサスペンスの様相が漂い五感を刺激されました。若い俳優さんばかり出ている作品ですが、気になる俳優さんも何人か出ています。見終わっての感想ですが、まずは出演者の俳優さんたちが頑張って演じていたことに共感しました。タイトルで想像はしていたが、自殺願望を主題に殺人ゲームでもはじまるのかと思いきや予想は見事に外れました。12人+1人の若者が、サイトを通じて集まり、集団自殺をしようとする話だが・・・。12人のはずが+α(それも死んでいる)という所から話がはじまる。それぞれに抱えた問題を隠し、集まった若者男女12人。そこに突然見知らぬ死体となれば、まさにアガサ・クリスティの世界が見えて来る。勝手にそう思っていたら、実は真面目な社会派ドラマとなっていて、ある意味肩すかしを喰らってしまいました。でも、想像とは違っていても社会の現実を垣間見せられ、考えさせられる大いなるヒントを描いていて面白かったです。物語が進むにつれ、ひとりひとりが抱えるナイーブな悩みや運命が浮き彫りになり、知らぬ間に感情移入をしてしまったわたし。出来れば登場人物たちひとりひとりにもう少し寄り添い、ちょっと突っ込んで描かれていたらもっとよかったのですが・・・。杉咲花が演じたミステリアスな雰囲気のアンリが終盤に発する言葉「わたしなんか生まれて来るべきじゃなかったのよ!」はこころに突き刺さる。また新田真剣佑が演じたシンジロウがラスト近くで、生きたいと思ったこころの動き語るシーンでは涙腺の緩い私はまんまとはまり涙を流してしまいました。かたちは違えど全員が抱える問題に大小はあるが、その重さは計りには掛けられないことが伝わってくる。ひとは誰しも人には言えない悩みのひとつやふたつはあるもの。それが抱えきれなくなった時に、死と言う選択を求めてしまうのだろうか?ひとごとのように受けとめるのかは、観る人自身の問題。ただ、わたしは少なくともこの作品のように、自分だけが苦しいのではなく、皆が何かしらの悩みを抱えそれでも頑張って生きていることを確認できたことが収穫となりました。奇麗ごとに聞こえたらゴメンナサイ、「ひとは生まれたことの意味をみな背負って生きているもの」と信じています。魅力的な若い俳優さんたちの熱演に、大きな拍手を贈りたいと思います。これからの活躍を楽しみにしております。
P.S. 昨年の厚生労働省発表によると、自殺者の数が2万1140人だそうです。にわかには信じられない数字ですが、実際は18万人にものぼるという話も聞きました。交通事故で亡くなった昨年の人数が3532人と聞くと、本当に考えさせられる現実が目の前にあります。みなさんは何を感じますでしょうか?

# by eddy-web | 2019-01-28 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)
よもやまシネマ430 “ミスター・ガラス”
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2019.1.18

M.ナイト・シャマラン監督作品“ミスター・ガラス”を鑑賞。サスペンススリラー作品“シックス・センス”でシャマラン監督の世界に引きずり込まれたわたしは、それ以降彼の作品には目がない。鬼才と謳われる彼の表現センスは、ラストまで答えを見せない大ドンデン返しの展開が最大の魅力。だが、期待が大きい分評価が割れてしまうのも事実。有名税みたいなもので、高い評価を得る良質の作品を世に出すと、期待度も高く評価の的になるのが世の常。大変な職業である。わたしは評論家ではないので、重箱の隅をつつくような映画鑑賞は基本しません。あくまで自分中での好みとこころに響いた度合いが物差しである。シャマラン監督のセンスが大好きである。ただ、ほぼ作品は観ているが全部100点なんていうこともありえません。それでもファンであることには変りがない。今作はきっと評価が賛否両論にわかれること間違いなし。わたしの感想は、はじめて観るひとには結構楽しめる作品に仕上がっていると思います。ある情報で理由は解らないが、この作品はシャマラン監督が制作費のすべてを出して創られたと聞きました。何故そうしたのか?それともそうならざる得ない事情があったのかは知るよしもない。どうでもいいことですが・・・。
今作“ミスター・ガラス”は“アンブレイカブル”に登場した、犯罪者イライジャ(サミュエル・L・ジャクソン“)の通称。生まれつきの難病でその身体はガラスのようにもろい。そのハンディを埋めるかのように神は、彼にひと並外れた高い頭脳(IQ)を与えたのだが、自分とは真逆の強い肉体をもつ人間が存在すると信じ、それを見つけるためにトンデモナイ事件を起す。物語は彼が捕まることで一応終演を迎えるのだが、この続編ということで制作されたのが今作品である。イライジャが見つけ出したヒーローが、フィラデルフィアの列車事故で乗客131人が死亡した大惨事。ただひとり生還した男デビット(ブルース・ウィルス)がそのひと。彼の能力は強靭な身体と触れたひとの記憶が瞬時に頭に浮かぶという特殊な能力。いわゆる超能力といわれるようなものだが、”Xメン“などのようにファンタジー的扱いではなく、実在する待望的世界を描いていて観客をワクワクさせる。延長戦として期待して臨んだ鑑賞だが、そこに”スプリット“の多重人格者ケビン[パトリシア・ヘドウィク・ビースト他23の人格](ジェームズ・マカヴォイ)までが絡み、混沌とした展開になってしまう。「スーパーマンvsバットマン」とも「プレデターvsエイリアン」とも違うテイストで、何だかしっくりとこないわたし。登場人物たちの繊細な内面の部分がやや雑な扱いになり、せっかくの魅力が伝わってこない。巧みな心理描写の扱いがシャマラン監督の持ち味だが、今回はアクションの方に比重がやや大きくなりちょっと唖然。もちろんラストまで引っ張る仕掛けもあるのだが、監督らしさがわたしは感じることが出来ませんでした。結論的には超人よりも人間のほうが恐いということが何倍も解ります。そして大げさな話しになるが、どんなに優れた能力を持っていても常識を越えた時に、社会から異端とみなされ、差別が生まれるという現実がこころに残った。現実社会でもこの問題は根深く、簡単には解決できない。永遠に続いていくテーマなのかも知れません。少なくとも今作で、わたしの中には差別に対する新たな意識が芽生えました。みなさんはどんな結末を期待しますか?どうか自分の目で確かめにお出かけください。
P.S. 映画鑑賞の記念に必ず購入するのがプログラム(パンフレット)なのだが、どういう訳か販売していない。売り切れということはあったが、こんなことは初めて???聞けば製造していないと販売員のひとこと・・・。なんだか納得いかないまま、モヤモヤした気持ちをかかえ映画を観ることになり、結果も???でした。
# by eddy-web | 2019-01-22 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)
よもやまシネマ429 “クリードⅡ/炎の宿敵”
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2019.1.17

“クリードⅠ”の続編Ⅱを観に出かけた。クリードは“ロッキー”シリーズのスピンオフとして次世代の物語が描かれている。Ⅰではロッキーを演じているスタローンが、アカデミー助演男優賞を受賞した。スタローンはハリウッドを代表する男優だが、演技賞には縁のない俳優さんだと失礼ながら思っていたわたし。そして年月を重ねた年輪が重厚感溢れる演技を生み“クリードⅠ”で見事開花し、助演賞の栄誉を手にしました。こころから拍手を贈り、前言を取り消します。“ロッキー”シリーズは映画史に残る作品として、興行的にも大成功を収めた。第一作の“ロッキー”は映画史に残る名作と謳われ評価は高い。テーマ曲も有名でいまも格闘技イベントでは選手の登場シーンに使われ、こちらも不動の人気を誇っています。アメリカンドリームを体現した映画の内容は、シルベスター・スタローンの俳優としてのキャリアと重なり、まさにアメリカンドリームそのもの。ファンの記憶に深く刻まれた作品は、いまも根強い人気を誇っている。
さて、“クリードⅡ”は、現役引退後のロッキーと次世代が紡ぎ出す物語。映画とともに時も流れ、役そのままに年老いたロッキーの姿が映し出される。その表情は穏やかで優しさに満ちている。“ロッキー”シリーズは観客の心に響く、単純明快なストーリーに加えボクシングという格闘技世界を見事に演出し、男たちの本能に火をつけた作品。それと比べると今作“クリード”は家族愛にテーマを移し、格闘シーンはあるものの、登場人物たちのこころの葛藤にメスを入れ、深い人間ドラマとして作り込まれています。ロッキーとの繋がりはあるものの別物として生まれ変り、ちがった意味で感動しました。登場する総ての人たちがそれぞれに抱えてきた苦悩を、ボクシングを通し表現しています。作品は絆の大切さ重さをしっかりと伝え、ジンワリとこころに響いてきます。わたしはこのシリーズも大好きです。
“ロッキー4”を背景にした宿敵との再会とリベンジマッチは、単純な勝ち負けの世界を超え感動を残します。宿敵ドラゴ(ドルフ・ラングレン)も歳を取り、ロッキー同様当時の輝きは失っていますが、存在感はいまも健在。息子に夢を託すその姿はある意味悲しく儚い。見終わった後に、何故か適役であるドラゴ親子に、こころがひかれていたわたし。純粋に闘う男たちの姿は本当に美しいと思えます。
最後に「男って、本当に馬鹿な生きものです」。でも、男として生まれ良かったとこころから思わせてくれるのが、この作品です。子育てに苦労している方、親子で見るのも良いかと思います。ぜひ、劇場に足を運びましょう。


# by eddy-web | 2019-01-21 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)
よもやまシネマ428 “蜘蛛の巣を払う女”
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2019.1.15

あのダークヒロイン“ドラゴンタトゥーの女”リスベットがやっと帰ってきた。第一作ではその特異な風貌に類い希なコンピューターハッカー能力を駆使したクールな行動力で、見る者をスクリーンに釘付けにした。天才ハッカーは全身黒の衣装を纏い、その背中にはドラゴンのタトゥーが彫られ、そして顔の至る所にピアスが・・・。
作品は世界的ベストセラーミステリー小説「ミレニアム」三部作の第一作が“ドラゴンタトゥーの女”。シリーズの原作はジャーナリスト出身のスティーブ・ラーソン氏。このシリーズ作品は、50歳という若さでこの世を去った彼の没後に出版され世界で二番目に売れている小説家となったもの。
シリ-ズ3作品は彼の母国スエーデンでは、総て映画化されどれも高い評価を得ている。アメリカで製作された第一作“ドラゴンタトゥーの女”が2011年に公開され、今までにないダークヒロインの登場は、映画ファンのこころを掴み大ヒット。あれから8年の歳月が経ち、再びの登場に見る前から期待度はMAX。これはわたしだけではないはず・・・。それほど前作は衝撃的且つスタイリッシュな作品で、わたしの中ではBEST3に入る。今回の作品“蜘蛛の巣を払う女”は“ドラゴンタトゥーの女”の続編として、作家ダヴィド・ラーゲルクランツが書き上げた推理小説を映画化したものであるとのこと。
前作でリスベットを演じたルーニー・マーラに変り、今回はいま最も期待されている若手女優クレア・フォイが演じ、その他のキャストも一新。正直言うとルーニー・マーラのインパクトが余りに強く、この特異なキャラを引き継いで演じられる女優さんが思い浮かばなかった。それほど難しくハードな役なのだが、その心配は鑑賞後完全に払拭されました。
冒頭の登場シーンの格好良さに、いきなり画面に引き込まれてしまったわたし。まるで地上に降り立った黒い天使である。女性を虐待する人間に対し極度に怨念を抱き、そして制裁を加えていくヒロイン、リスペット。どうしてこのダークヒロインが誕生したのか、その根幹に迫る物語がテーマになり過去と現在が交差しラストへと突っ走る。コンピューターを自在に操り、瞬時に危機を脱してゆくリスベットが本当にカッコいい!相手の裏の裏を読み頭脳を駆使する情報操作の巧みさと、身体をはったアクションは最後まで息つく暇がない。リスベットの抱えた深い悲しみと後悔が、解き明かされたとき物語は終焉を迎える。
アクションを含めハードなシーンも多い中、1シーン1シーンにセンスの良い美しい演出が随所に見られ、前作同様そのスタイリッシュさに感動したわたし。(“羊たちの沈黙”がふっと頭に甦った。)
前作でルーニー・マーラーの大ファンになったのだが、今作でクレア・フォイのファンにまたなってしまいました。クレアはドラマではすでに多くの賞に輝いているが、実力は今作を見れば納得。青く透き通る瞳がとても印象的な女優さんで、次回作“ファースト・マン”が今から楽しみです。こころの片隅でルーニーのリスベットももう一度観て見たかったわたしですが・・・??許します。


# by eddy-web | 2019-01-16 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)
よもやまシネマ427 ”日日是好日“
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2019.1.03

年明けの3日、2019年初の映画鑑賞に銀座へ出むいた。街は新年の買い物客で溢れ、さすがの賑わい。人混みをさけ目指した先は「シネスッチ銀座」。昨年末に訪れたばかりだが、今日は昨年見そこなっていた作品“日日是好日”を観に来ました。樹木希林さんが残した人生最後にあたる作品のひとつ。病魔と闘いながら数本の映画を掛け持ちしていた樹林さん。その中の一本にあたる今作品は、一般上映を終えこの劇場に戻って来ました。上映から随分と時間が経っているにもかかわらず、劇場内は満員。客層は中高年が中心だが、正月の3日にこれだけのひとが集まるのだから希林さんへの哀悼と人気が窺える。
希林さんが亡くなり、3ヶ月が過ぎたのだがいまだ実感が湧かない。スクリーンに映し出される姿は凜として輝き、その一挙手一投足のすべてがわたしたちに感動をいまもくれる。どんな作品に出ても自分の役割をしっかり踏まえ、演じきる俳優さんがどれだけいるのだろう。そう言う意味では俳優希林さんを失った映画界の損失は大きいのではないでしょうか?まだまだ希林さんの出演する作品を観たかったファンは多いはず・・・。
昨年公開された3本の作品のうち、今作品は2本目になる。見終わってまず感じた素直な感想は、日本人に生まれたことに対する感謝と喜びである。日本を代表する文化のひとつ「茶道」を背景に、日常の中にある憂いをきめ細かやかに紡ぎ出した作品はジンワリとこころに沁みてくる。物語から時間の流れに飲み込まれ、見失っていることの多いことに気づかされハッとさせられる。気負いなく淡々と進むお話は、時の過ごし方の大切さをあらためて考えさせられる。映像が映し出す四季の美しさは言うまでもなく、「茶道」の持つ奥深い世界に触れ、ひとが創りあげる茶道の所作の美しさに息を呑んでしまった。こころの乱れがそのまま出てしまう世界は、まるで映し鏡のようで身が引き締まる。個人的な感想だが、道と名のつく世界に身を置くわたしにはただの映画ではなく、まるで教科書みたいな作品との出会いとなりました。「習うより慣れろ」という言葉はよく使われるが、この作品内での使い方には本当に説得力があり頷いてしまう。掛け軸の書、茶道具や茶碗、床の間の生け花、振る舞われる和菓子、その全てが本当に美しいと感じられる。絶妙なバランスがそこのあり、これが“わびさび”という世界なのだろうと思えた。ラスト近くで“日日是好日”という書を眺め主人公典子(黒木華)が呟く「そう言う意味か」という瞬間、日本人で良かったと心底おもいました。ぜひ、作品を観ていただき忘れているこころを取り戻してはいかがですか?最後にこんな穏やかな日々を送るのは無理でも、気持ちのどこかに留めて置くだけでも毎日が輝いて見えるようになるかも知れません。
P.S. 樹木希林さん「ありがとうございました、そしておつかれさまでした」。こころからご冥福をお祈りいたします。まだ、観ていない“モリのいる場所”、ぜったい観ます。これからも永遠にわたしたちのこころに残り、感動を与えてくれることに感謝します。


# by eddy-web | 2019-01-05 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)
あけましておめでとうございます。
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2019・謹賀新年。
新しい一年がスタートしました。平成も今年が最期の年。2018年は自然災害などいろいろ大変な事がありましたが、世界中のどこの国よりも、やはり平和な国日本。それを当たり前と思わず、「生きている事、生かされている事」に感謝を忘れずに、今年も一歩一歩前に進んで行こうと思います。本年もよろしくお願い申し上げます。
# by eddy-web | 2019-01-01 00:00 | ごあいさつ | Comments(0)
よもやまシネマ426 ”メアリーの総て“
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2018.12.27

久しぶりに銀座に出向いた。師走の銀座は以外と落ち着いていて、さすが銀座という感じ。何がさすがって、ちゃらちゃらした人がいない大人の街ということ。ちまたでは景気は上向きと言っていますが、それもあまり感じません。人通りも思っていたほど多くなく、落ち着いた年の瀬です。
さて、今日観に来た作品は“メアリーの総て”。前からちょっと気になっていた作品で、あの怪奇小説「フランケンシュタイン」の生みの親(原作者)を題材にした映画です。「フランケンシュタイン」と言えば、アメリカを代表する怪物。わたしがすぐ頭に浮かぶのは、怪獣映画「フランケンシュタイン対地底怪獣バラゴン」。東宝の怪獣映画の中では、ベスト3に入るわたしの評価です。後思い出すのは、水木しげるさんの描いた「ゲゲゲの鬼太郎」の日本の妖怪と西洋の妖怪との大戦争。個性豊かなキャラたちがそれぞれの特技を生かしての攻防戦は、それはそれは子どもたちのこころを掴んで離しませんでした。と言ったところがわたしの中のフランケン。後は怪物くんかな・・・。実は単体での「フランケンシュタイン」映画は観たことがなく、イメージでは悲しい怪物という感じです。そう言えば小さい頃TVドラマで観た「恐怖のミイラ男」の最期が悲しくて、泣いた事を覚えています。
さて、映画ですが中々の重厚感で気品さえ漂う質の高い作品でした。原作者メアリー・シェリーが18歳という若さで生み出した小説「フランケンシュタイン」が生まれるまでの半生を描き出しています。まず驚いたのが書き上げた人物が女性だったということ。そして見終わると、「なるほど・・・」という気持ちが湧いてきたこと。この作品に巡り会わなければ、一生こんな物語の誕生秘話を知ることはなかったでしょう。地味な作品ですが、映画の持つ役割(歴史解明)を充分はたした作品に仕上がっています。妄想の中で「フランケンシュタイン」の姿(昔の映画作品?)が、ちらっと出てきますが、あくまでも演出効果のひとつ。見終わると人間の業の深さと身勝手さに打ちのめされ、世の中で一番恐い怪物は人間だと言うことを思い知らされます。自身に起きた辛く悲しい境遇を反映させ怪物(フランケンシュタイン)を生み出した、メアリー女史の反エネルギーに驚かされます。怪物をテーマにした作品の多くは、たいてい悲しいラストを迎えます。ただ恐いだけでなく、その裏側にある真実の深さと重さを伝え、観るものに共感を投げかけます。そして自身の生き方を見直すきっかけすら喚起してくれます。ちょっと大げさに聞こえるかもしれませんが、わたしはこの作品“メアリーの総て”で感じました。時代背景を丁寧に創りあげた美術や衣装など、観るところは至る所のにあり歴史の勉強にもなる作品です。即「フランケンシュタイン」の原作を読みたくなりました。主人公メアリーを演じたエル・ファニングは何度かお目にかかっていますが、少女さを残しながらもしっかりと大人の女性に変貌していることが見て取れます。上品な顔立ちの彼女はお姫様役が似合うひと。そんな彼女がひとつ殻を破った作品と言えるのではないでしょうか?これからの彼女の出演作品が楽しみになりました。


# by eddy-web | 2018-12-29 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)
X'masイブに身を清めに出かけた銭湯は、墨田区の“松の湯”さん。
e0120614_17252157.jpg銭湯探訪29 
松の湯(墨田区緑)
2018.12.24


今日はクリスマス・イブ。「だから何!」って言ってしまえばそれまで。年を取ると何故か、卑屈にものを考えるようになる。気をつけなければ行けないことである。とは言うものの本来の意味を考えれば、祝うのはいいが騒ぐ日ではなく、静かに一年を振り返り厳かな気持ちで日々の平和な暮らしに感謝をする日と心得ている。みなさんはどうですか?
昨日は天皇誕生日で、今日は振り替え休日。江東区の銭湯巡礼が取りあえず終わり、ちょっと緩んだ気分を立て直すため、銭湯情報を調べてみた。やはりポイントになるのは足回り。比較的交通の便もよく、出来れば駅に近いところがベスト。こんなこと言うと、銭湯マニアの人から怒られるかも知れない。でも張っちゃ気になって頑張るのも、銭湯の醍醐味とは違う気がする。癒やしの空間を楽しむための旅なのだから、無理をしてはいけない。それこそノンビリ、ゆったりで良いと思う。ということでさんざん選べたあげく、まずは近場ということになり隣の墨田区を選んだ。墨田区も江東区同様まだまだ、多くの先頭が点在する下町。チャリでも充分行ける距離の場所も多く、その中から“松ノ湯”さんを選んだ。
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ここは錦糸町にほど近く、三つ目通りを真っ直ぐ行った菊川駅近くのお風呂屋さんです。実は昔、兄夫婦が住んでいて、中学生の頃ふたごの姪に会いに良く来ていた街。なんだかとても懐かしい。休みだったので家を早めに出て、ノンビリとペダルを漕ぎ清澄、菊川と街をきょろきょろ観ながら目的地を目指した。それでも以外に早く着き、ほぼ家から30分。大分寒くなってきたので帰りはちょっとシンドイが、そこは目をつぶりましょう。ネットで探したり、行くのに時間をかけたりと、さっき言ったノンビリ、ゆったりとはちょっと矛盾してますが、もともとM系なわたしはちょっと修行僧みたいなところがあるので許してください。みなさんに強要を決していたしません。
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4時ちょうどくらいに“松ノ湯”さんに着き、まずは外観を眺めて観た。オーソドックスな風貌は実に堂々とした家屋である。玄関の上には伝統的銭湯建築の波風造りが施され彫り物(鶴)があり、自転車を止めてしばらくの間見入ってしまった。細かい細工までは観れないが、良い感じの雰囲気。この部分だけ集めて紹介するのもいいと思える、お風呂屋の歴史資料。中に入ると驚いたことに受け付けが見当たらない。いきなり休憩スペースが拡がりそこら中に段ボールやら、風呂用のシャンプーなどが山積みに・・・。おばちゃんがふたり、ソファに腰掛けお喋りをしていた。ひとりが立ち上がり「いらっしゃい!!」と元気な声をかけて来た。ここの女将さんと思いお金を渡すと、そばにあった自販機にお金を入れ、おつりを手渡された。支払いが自販機なのははじめてのことだったので、ちょっとびっくり(o・д・)。外見とは裏腹にそこだけ文明が進んでいる。はじめてのところは何処も、お上りさんなのでキョロキョロと挙動不審者のようになる。すると女将さんが「男湯はそっち!」と指を差してくれた。ぶっきらぼうだが親切な感じが伝わり、この時点で◎。中も昔ながらの雰囲気でわたし好みのお風呂屋さん。
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ちょっと今まで観たことのない体重計があり、眺めてしまった。いざ浴場へと入る前、まずはいつもの体重計測と乗ったとたん「メモリが70kgを越え、思わず嘘!!」と飛び降りた。体重計のメモリは乗る前から2~3kgも進んでいる。思わず笑ってしまう出来事に「脅かすなよ!!」って呟いた。こんなことも楽しいことと思えるのが、お風呂屋の良いところとこの日もぴったり1時間の銭湯探訪でした。寝たままジャグジーを楽しむことの出来る湯舟があり、最高でした。薬湯はこの日「クリスマス・シャンパン」という名で赤紫色のお湯でジワーッと身体の芯まで温めてくれました。かなり年期の入った背景画はタイルで西洋風のお城と湖が描かれ、男湯と女湯をまたいで虹が架かっていました。何故がジェット旅客機が2機飛んでいるのが不思議でした。いろいろと驚くことばかりでしたが、とても楽しいお風呂屋さんに出会え大満足のわたしでした。


# by eddy-web | 2018-12-26 00:00 | 銭湯探訪(Love ゆ Tokyo) | Comments(0)


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