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よもやまシネマ514 “今日から俺は!!劇場版”
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2020.8.18

息子を連れ立って“今日から俺は!!劇場版”を観に劇場へ。コロナ禍の影響で引きこもり気味の生活をしている息子を連れ出し、二人で映画を観に出かけた。恥ずかしいのかイヤイヤ誘いに乗った息子だが、実はわたしも恥ずかしい気持ちがあった。この手の映画は実のところあまりチョイスする機会がない。理由はさしてないがちょっと着いていけない感がある。
ま、ともあれ作品の感想です。もともとTVドラマだった作品の映画化で、原作は西脇博之氏の漫画。最近よくあるパターンの映画化作品である。最近人気のドラマをそのまま映画化する作品の多いこと。個人的には安易な作品創りには、少々抵抗もある。それでも出かけたのは題材(ヤンキー)への興味と、今の若者たちがこのテーマをどう受け止め観るのだろうと思ったからにほかならない。もう一つ予告編を観る限り、ギャグ満載で自粛生活でモンモンとした気分を吹き飛ばしてくれることを期待しての鑑賞である。ストレスがたまっていて、なんかスカッとした気分になりたいのである。いちいち理由を付けないと行けない面倒くさい大人(年齢)だと、理解し許してもらいたい。
さて、感想です。ヤンキーがテーマの作品は今までも沢山あったが、現在こんな時代遅れと言っては失礼だが、はたしていまの若者たちに受けるのだろうか???と思ったわたし。ところが劇場に足を運んでみて驚いたのが、ファミリー(小学生と親)での観客の多いことにまずビックリ。昔ならこの手の作品は「観たら不良になる!」と言われ、それを隠れて観るのがお決まり。もはや完全に時代に乗り遅れている自分である。主人公は確かにヤンキーなのだが、不良では無い。むしろ枠からはみ出しただけの少年たちで、ギスギスしたやりきれない感情の表現は一切無く奔放そのもの。井筒監督の“パッチギ!”みたいに人種問題を背景にした、当時の若者たちの生きざまを描いた名作とは明らかに違うテイストで、もはや遠いむかしのヤンキー像はここには存在しない。そう考えるとここまで「不良もの」を面白おかしく描いた、開き直りみたいな作品もある意味目から鱗。取りあえず面白かったのは事実です。息子には相当はまったらしく、「面白かった!」を連発していました。わたしはそこまでは行きませんでしたが、個性豊かな登場人物たちに役者さんたちが思いっきり役を楽しんでいる感じがして、そっちの方が興味を引かれました。
漫画は1988年から1990年に掲載されたものなので、まだかろうじてヤンキーもかなり存在感があったように思える。だが、いま世の中にこんな高校生っているのだろうか?と思える。それ故に今の子たちにこの主人公たちがどう映るのかに、好奇心が湧く。主人公の二人(三橋役・賀来賢人、そして相棒伊藤役・伊藤健太郎)は、どうみても不良では無い。かなりお馬鹿だが正義感も人並み以上で、運動神経は並外れていてその上悪智恵にたけている。ぜんぜん病んでいない今時珍しい健康そのものの若者である。最近ちょっと見かけない不良です。それにしても回りの配役陣が豪華で、いったいだれが主人公なのか観ている内に解んなくなりました。個人的には相良(磯村勇斗)と片桐(鈴木伸之)のコンビが格好良かったです。将来日本映画界を背負って立つような若者が多数出ていて、これからの活躍が楽しみな作品でした。
P.S. 全然映画とは違う話ですが、わたしの母校(高校)は、映画に出てくる高校とまでは言いませんが、かなり当時は評判の学校でした。番長がまさに三橋と伊藤のような二人で、もちろんヨウランを着て闊歩していました。ただ映画とは違い硬派で毅然とした行動とともに、弱いものいじめなどいっさいしない友だち思いの良い奴らでした。修学旅行の旅先(青森)で、地元のチンピラをボコにしてしまい青森駅に集合のところを襲われ、地元の警察まで出て来て大騒ぎになったことが思い出されます。嘘のような本当の話です。番長たちは結局青森に残り、警察につれていかれ始末書を書かされたと聞きました。わたしはもちろん真面目な高校生のひとりでした。いま思えば懐かしい、経験のできない修学旅行の一コマです。何故かあの頃に戻ってみたい気もするわたしです。


# by eddy-web | 2020-08-19 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)
NANJYa?COLLe/36 アトムと言えばマーブルチョコ、そして8マンと言えばのりたま。
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NANJYa?COLLe/36 アトムと言えばマーブルチョコ、そして8マンと言えばのりたま。_e0120614_17195287.jpgいまのサブカルブームの先駆者と言っても過言では無いのが、グリコのおまけからはじまった、製菓メーカーが発売したアニメ主人公のシール付きお菓子。当時の子どもたちはこぞってシール集めに夢中になり、筆箱や下敷きに貼っては友だちに自慢をした。買ったお菓子には目もくれず、ひたすらおまけ集めをした子どもも少なくないはず・・・。
シールと言えばマーブルチョコに付いていたアトムシールが、みんなの心をつかんだのは言うまでも無い。その後シールからマジックプリントへと、姿を変え長い間ファンのこころに残っている時代を象徴するおまけアイテム。そんな時代の中、珍しかったのが丸美屋の「のりたま」(ふりかけ)に付いていた8マンシール。お菓子ではなくふりかけってところがたまらない・・・。8マンは「週間少年マガジン」に掲載されたSF漫画で、のちにアニメ化され一大ブームを巻き起こした作品である。1963年から放映が開始されあっという間に子どもたちのこころを掴み大ヒット。わたしもその魅力にすっかり虜になってしまったもののひとり。そして当時TVアニメ「8マン」のスポンサーだったのが丸美屋。ふりかけ「のりたま」のおまけに付いていたのが、今回紹介する「8マンシール」。8マンは鉄腕アトムが少年ヒーローとすると、ちょっと大人に憧れを持ち始める頃にすっと入ってきたスマートでカッコいい正義の味方。普段は頼りない大人(私立探偵・東八郎)が、いざ事件が起こるとスーパーロボット8マンに変身し活躍するという変身ものの先駆けである。今でも当時子どもだったひとたちにとっては、紛れもない昭和を代表するレジェンドヒーローのひとり。当時人気だった「鉄腕アトム」を超えるロボット漫画をという少年マガジン社が、珍しいコンペ形式をとり桑田次郎(二郎)氏を選んだとのこと(原作・平井和正)。残念な知らせだが、つい先日(7月2日)その桑田氏が85歳で永眠されました。また、ひとり偉大な漫画家がこの世を去り、昭和が本当の終わりに近づいています。氏のシャープでスマートなタッチは、当時他の漫画家には無い美しい画風で大好きでした。無駄の無い線の流れは、これぞプロと思わせるもので、今観ても洗練されていてなかなかこのような画風の作家さんには巡り会うことがない。謹んでご冥福をお祈り致します。合掌。
P.S. 余談だが「8マン」は、SFアニメの金字塔であると同時にいろいろな話題を残した作品でもある。余りイイ話はなくアニメの主題歌(当時皆が口ずさんだ、「光る海、光る大空、光~~る大地」)を歌っていた歌手(克美しげる)が殺人事件を起したり、桑田次郎氏が拳銃不法所持で捕まったりと・・・。何かとお騒がせなニュースで世間を騒がせたのも事実である。それでもわたしたちにとっての「8マン」は、正真正銘正義の味方に変わりは無いのです。最終話で宿敵デーモン博士と共闘し、超人類ミュータントとの死力を尽くした戦いは、いまでもはっきりと記憶に残っています。まさに名作と言える作品です。
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★別のお宝ポスター
桑田次郎先生のもう一つの代表作“月光仮面”のポスター(雑誌プレイコミック付録)


# by eddy-web | 2020-08-17 00:00 | NANJYa?COLLe(オタク訪問) | Comments(0)
暑中の墓参り。
暑中の墓参り。_e0120614_19131015.jpg2020.8.14

うだるような暑さの中、墓参りに出かけたわたし。それにしても何という暑さだろう。予報では最高気温は東京が36℃。地球温暖化が叫ばれ随分と経つが、今年の暑さも半端ない。そう言えば子どもの頃、夏と言えば虫採りに夢中で、蝉の声と共に目覚め一日中日が暮れるまで家に帰らずよく母に叱られたことを思い出す。遠い昔のことである。たしか当時は32~3℃でも最高温度だったと記憶している。そう考えると35℃を超える暑さはどう考えてもおかしい。こう暑いと子どもでも外に行きたくないのでは???まっ、今時蝉採りをしている子どもの姿を観ることはほとんどないのだが・・・。
千葉にある植草家の墓に出かけた。子どもの頃は、墓参りなど一番行きたくない面倒臭いことのひとつで、線香の匂いがすごく嫌だったことが思い出される。なんと罰当たりなことを思っていたものだ。それがどうだろう60も過ぎ、大分黄昏れる年齢になってきたいま、けじめの盆暮れに来る墓参りも悪くないと思うようになった。きっとこれが歳を取ったということなのだろう。昔は墓参りの後必ずと言って本家に顔を出し、挨拶に行ったことが思い浮かぶ。そんな親戚との付き合いも、いまは遠いむかしの思い出になりつつある。おじさんやおばさんみな亡くなられいまはお墓の中。人生はいろいろあるが、終わりはみな平等にやってくる。墓標には母、父、兄の名が刻まれている。母51、父68、兄69、現在にしてはみな早い人生に終焉。わたしもいつかこの中になんて想うと、なんだか焦りみたいなものを感じる。66歳の自分だがまだまだやり残したこともあり、いまだにもがいて暮らしている。そんな中一年に数度の墓参りだが、妙にこころが穏やかになるのは何故だろう。そして少なくともこの時だけは、普段は想いもしない今まで生きてきたことを振り返り、しみじみと人生とはを考える自分と出会うのである。先祖の霊に合掌。

暑中の墓参り。_e0120614_19135650.jpg

# by eddy-web | 2020-08-15 00:00 | ひとこと・ひとごと・ひとりごと(つぶやき | Comments(0)
Short-Design 青之無也-11/UEKUSA0803'S GALLERY
Short-Design  青之無也-11/UEKUSA0803\'S GALLERY_e0120614_14123201.jpgNEWS
2番目の娘・実がNetで販売している、手作りのアクセサリーぬいぐるみたち。


物づくりが子供の頃から好きだった2番目の娘、実。実り多き人生(ひとに幸せを蒔く人生)を歩んで欲しいと名付けた娘は、パティシエの道に進み一安心と思っていたら、知らぬ間にアクセサリーぬいぐるみ作家に転身。すべてハンドメイドでぬくもりを大切に、ひとつひとつ心を込め創っているとのこと。本人曰く、「手にしたひとがほのぼのとした癒される作品になることを願い」、ひとはりひとはり縫っているらしい。
毎年ギャラリーを借り作品の展示販売をしていたのだが、コロナ禍の状況の中でネット販売をはじめたようです。ぜんぜん知らない間に、前にどんどん進んでいるようで驚かされてばかりのわたし・・・。ギャラリーのショップアドレスを掲載しますので、興味のある人は観てやってください。親バカより

https://minne.com/@uekusa0803

# by eddy-web | 2020-08-08 00:00 | 青之無也(モノ創り) | Comments(0)
よもやまシネマ513 “MOTHER マザー”
よもやまシネマ513 “MOTHER  マザー”_e0120614_14455581.jpgよもやまシネマ513 “MOTHER  マザー”_e0120614_16232902.jpg




2020.7.31
 
めちゃくちゃ気になっていた映画“MOTHER マザー”を、観てきました。その昔(2010年)同じタイトルのTVドラマ「Mother」があったことは知っている方も多いはず。幼児虐待がテーマのその物語は、当時ニュースに度々あがる事件を題材に完全オリジナル作品として創られ話題に・・・。また出演者のみなさんがみな高い評価を得、俳優としてのちにブレークする切っ掛けとなりました。中でも子役の芦田愛菜の演技が話題呼び、5歳にして末恐ろしい俳優になると絶賛。確かにその演技力は本物で、幼くしてその名を多くの人に知られる俳優となりました。
話が脇にそれました、映画に戻しましょう。今回観る切っ掛けとなった“MOTHER”のキャッチフレーズがある。「すべてを狂わせる、〈この女〉聖母か怪物か。」である。この作品は実際に17歳の少年が起こした、凄惨な祖父母殺害事件に着想を得て創られた物語。近年社会問題として度々話題となる、幼児虐待や育児放棄、そしてDV。これらの匂いが感じられる話題作に、わたしは引き寄せられるように劇場へと足を運んでいた。率直な感想を言いますが、何か後味が悪い救われない感覚が全身に覆い被さり迷路に迷い込んでしまいます。この母親をどう捉え理解したら良いのか、まったく答えが導き出せません。きっと観たひとの100%に近いひとが、この女を嫌うことでしょう。しかしこの母親を唯一愛おしく見放せない少年が、この作品には描かれ観るひとに「どうして・・・。」と思わせてしまうのです。最悪の後味の悪さとなる作品は現実なのかも?なんともやるせないのだが、これが繋がり(血)というものなのかと考えさせられる。良い意味でよく“絆”という言葉が使われるが、作品で描き出された歪んだ愛の形もまた、”絆“なのでしょうか?この関係はまさに当事者である、この親子にしか解らない世界なのかも知れません。今回このブログを上げるのに3日も開けてしまいました。安易に書けるようなテーマでは無かったことと、先ほど上げたTVのMatherや似たテーマの是枝監督の”誰も知らない”などを思い浮かべ、親子とはと、いろんな意味で考えてしまいました。しばらくは引きずってしまうだろうと思う、私です。個人的に物語の中に救いがあるとすれば、少年の中にある守るべきひとがいるということくらい。守り方が間違っていたとは思いますが・・・???
出演者のみなさんの存在感がハンパありません。ヒステリックに発せられる言葉の数々に圧倒され、嫌~~ナ気分にどんどんなっていく自分がいます。こんな環境の中で育つ精神状態は想像を絶するものに違いない。こんなことって本当にあるんだろうか?と目を疑ってしまう。母親・秋子を演じた長澤まさみの汚れっぷり、そして息子周平を演じた新人・奥平大兼くんの己を押し殺した演技はほんとうに凄かったです。俳優生活20年を迎えた長澤まさみは完全に孵化したと呼べる圧巻の演技です。昨年の日本アカデミー助演女優賞は、間違いの無いことと確信します。“世界の中心で、愛をさけぶ”の彼女がこんな風になるとは想像も出来ませんでした。そして何と言っても新星・奥平大兼くんですが、彼が放つ無限の可能性が画面からほとばしっていました。凄い新人が現われたと感じます。芦田愛菜ちゃんや柳楽優弥くんのように、存在感のある俳優さんになると信じてやみません。阿部サダヲの駄目っぷり、木野花さんの切れっぷり、どちらもお見事でした。真に迫っていて思わず身が引けてしまいます。すごい役者さんだと実感しました。もうひとつ、幼年期の周平を演じた郡司翔くんと妹・冬華を演じた浅田芭路ちゃんもすごく自然で頑張っていた(きっと恐かったこともあるだろう)と、拍手です。
最後にどうしたら、こんな自分勝手で自堕落な母親が生まれてしまうのでしょうか?この母親もきっと幸せでは無かったのでしょうね!きっと・・・。みなさんはこの作品で何を感じるのでしょうか?良くも悪くも観て損の無い作品ではないでしょうか?
P.S. 劇中主人公の少年が妹に読み聴かせている絵本があります。わたしも大好きな「100万回生きためねこ」という名作。この本のファンはきっと多いと思います、わたしは大泣きしてしまった絵本のひとつ。輪廻転生を繰り返してきた一匹の猫が最後に本当の愛を手にするという物語ですが、このアイテムを物語の中に埋め込んだ監督のこころが少しだが理解出来るような気がします。

# by eddy-web | 2020-08-04 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)
中島みゆき「夜会」VOL.20 リトル・トーキョー(劇場版)に、酔いしれた自粛下の一日。
中島みゆき「夜会」VOL.20 リトル・トーキョー(劇場版)に、酔いしれた自粛下の一日。_e0120614_14181416.jpg中島みゆき「夜会」VOL.20 リトル・トーキョー(劇場版)に、酔いしれた自粛下の一日。_e0120614_14195477.jpg 
  
 



●Switch音-15 
 中島みゆき「夜会」
 VOL.20 
 リトル・トーキョー
 (劇場版)

 
2020.7.27

日本のミュージシャンで一番好きな人と言えば、間違いなくこの人。デビュー以来のファンでファースト・アルバム「私の声が聞こえますか」からはじまり、いまも多くのLPレコードを大切に持っている。当時22歳の私は中島みゆきのファンだと言うと、「暗い性格なの?」とよく言われた。暗い性格と思った事の無い私は、それ以来人前では中島ファンを封印。それからいろいろな経験を踏み、自身が確かに暗い(闇)かもと思うようになり隠すことをやめた。それからはなんだか肩の力が抜け、逆に人生を謳歌するようになり、ますます中島みゆきが好きになりました。彼女ほど素直に感情を表に出す人はいません。きっとひとの何倍もいろいろな経験を踏み、強くおおらかな人間性を築き上げたのだろう。たった2歳しか違わないのに・・・ただただ尊敬です。
さて、その中島みゆきが1989年からはじめた舞台「夜会」はファンなら一度は行きたいステージ。ところが今では手に入れるのは至難の業とも言うべき代物。発売と同時に売り切れという超プレミア。25~6歳だったかはっきりと覚えていないが、そのむかし厚生年金での、コンサート「浮汰姫」(お宝の半券)を聴きに行った事がある。その日は夢見心地で、あまりに感動してしまい朝まで興奮状態が収まらなかったことが思い出される。彼女の世界感は時代と共に変化を重ねてきたが、ファンからすれば「中島みゆきは中島みゆき」で唯一無二の存在なのである。彼女が創り上げる曲、そして紡ぎあげる詩はどんな時代でもひとの心を打つ。女性の本音(情念)を書かせたらこのひとに敵うひとはいない。その昔「失恋歌の女王」と呼ばれ、自他共に認め合うユーミンこと松任谷由実が「恋愛歌の女王」と呼ばれていた事がある。ただ二人ともこの対比をさほど気にもせず、ひょうひょうとしていたと聞く。さすが大物ふたり。
中島みゆきが1979年からニッポン放送でやっていた「オールナイトニッポン」は、いま思い出しても最高。軽妙な語り口が、彼女が創り上げる音楽とのギャップが甚だしくその世界感にリスナーたちはこころを動かされたことに違いない。このわたしもそのひとりである。ひと言では語れないほど、彼女の大きさがありファンならみな同じだろうがとても愛しいひとである。語るには大きすぎて時間が足りませんので、この辺で一区切り。
映画劇場版「夜会」VOL.20 “リトルトーキョー”に行ってきました。「夜会」の舞台を映像にした、ファンにはたまらない作品。2019年に赤坂ACTシアターで開催された、「夜会」の記念すべき20回目の舞台「リトル・トーキョー」。彼女がひとりで原作・脚本・作詞・作曲・歌・主演・演出とすべてを手がけた世界でも例の無い音楽舞台である。舞台は真冬の北海道にある山深いクラシックホテル。その中にある小さなライブハウス「リトル・トーキョー」で起こる人間の「欲と愛」が渦巻く運命を描いた物語。はじめて観たが、言葉にならない感動がジワジワとさざ波のように打寄せ、何とも言えない気分を味わいました。きっと生で舞台を観ていたら、もっと感動したに違いありません。死ぬまでにもう一度でいいから、彼女のステージを目に焼き付けたいと心底思ったわたしです。物語はある意味奇想天外な設定ですが、気がつくとその世界に飲み込まれています。いままでの舞台「夜会」では毎回完全新曲での構成だったらしいが、今回は懐かしい曲も鏤められオールドファンを大いに楽しませてくれます。「やっぱ、いいわぁ~~~。みゆき最高!!」この感動は是非みなさんに味わってもらいたいと、そう思うおじさんです。大切なひとと一緒に行って観てください。
P.S. 近々映画「糸」が、公開されます。いまもなおカラオケでベスト10に入る名曲が、映画化されました。この曲で涙するひとは、きっと多いはず・・・。こんな曲を聴いて思いっきり涙を流し、気持ちをスッキリさせて前に進む。私はそうやって中島みゆきに助けられ、生きてきたような気がします。きっとこの映画、泣かされるんだろうなぁ~~~。でも、見に行く!!絶対!!!
# by eddy-web | 2020-07-29 00:00 | Switch音(音楽の話) | Comments(0)
よもやまシネマ512 “ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語”
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2020.7.16

ようやく落ち着いて来たかと思っていたら再び感染者数増大のコロナ。いつまでこんな状況が続くのでしょうか・・・。
そんな中後ろめたさもありましたが、見逃していた新作映画“ストリート・オブ・マイ・ライフ”を観て参りました。1868年に発刊された名作「若草物語」を映画化し、昨年のアカデミー賞に6部門ノミネートされ、うち衣装デザイン賞を獲得。このあたりを意識して観るのも、また違った楽しみ方ができる。古典的作品で今まで何度も映画や舞台になっています。わたしの記憶ではリバイバルで観た1949年公開のマービン・ルロイ監督による映画“若草物語”が頭に浮かぶ。70年も前の作品だが、往年の大スターが顔を揃えたそれは当時のわたしには女優陣の顔ぶれにただ圧倒され内容はあまり印象に無いのが正直なところ。原作はルイーザ・メイ・オルコットの自伝的小説でピューリタン(キリスト教プロテスタント)のマーチ家の四姉妹を描いた物語である。一作目の後、第四作まで描かれ主人公の四姉妹の次世代まで続いている。
今回は第一部と第二部が中心となった話しでまとめられ、次女ジョー(オルコット自身)の目線で描かれ過去を振り返る形で現在とマッチングさせかなり入り乱れた構成となっています。しかしそれが今までに描かれた作品とはひと味違い、印象深い演出となり新鮮である。監督は女流監督のグレタ・ガーヴィングで、主演のシアーシャ・ローナンとは“レディ・バード”に続き2度目のタッグ。二人は前作“レディ・バード”で高い評価を獲、映画評論家集積サイトで支持率100%を記録した希有な作品と言われています。こんな情報を入れつつ望んだ鑑賞は、改めて古典と呼ばれる作品の重みというか歴史を越えて伝わる名作の凄みが証明されていました。こういう風に名作と呼ばれ何度も映画化されている作品は、創る方も覚悟がいるだろうし、ましてや世界的小説ともなればかなりのプレッシャーのはず・・・。しかしガーヴィング監督は見事にその壁を乗り越え、新たな“若草物語”を見事創り上げてくれました。正直あまりこの手の作品は観ない方なのですが、今回はしっかりと物語を堪能し記憶に焼き付けることができました。出演している俳優さんたちがみな、それぞれの役を丁寧かつ大胆に演じ物語に深みを与えています。主役のジョーを演じたシアーシャ・ローナンの生き生きとした演技は、女性が持つ「強さと弱さ」の表裏を見事に演じ分観客を引きつけます。また、四姉妹を演じた三人(長女メグ/エマ・ワトソン、三女ベス/エリザ・スカンレン、四女エイミー/フローレンス・ビュー)が、これまた素晴らしい演技でぴったりのはまり役。いままで沢山のキャストが演じてきているようだが、原作のイメージではダントツの一位のBESTキャスティングでは無いでしょうか?勝手なわたしの評価ですが・・・。慈愛溢れるお母さん役のローラ・ダーン、そして現実に厳しい叔母役のメリル・ストリープと脇も固く欠点が見つかりません。役者さんたちがここまで完璧にそれぞれの役をこなしていれば、自ずと良い作品が生まれるという証的な作品ではないでしょうか?このような教科書的作品が苦手なあなたも、騙されたと思って観てはいかがでしょう。女性向けと言えばそうですが、歴史や当時の生活にふれる良い機会にもなっています。とくにアカデミー賞を獲得した衣装は、とても美しく女性にはたまらないかも知れません。
P.S. 勝気な四女を演じたフローレンス・ピューがとても気になっています。今回この作品でアカデミー賞助演女優賞にノミネートされ注目されている若手俳優のひとりですが、なにか不思議な魅力を感じています。昨年公開されたホラー映画“ミッド・サマー”で主演したばかりなのですが、その時とのギャップが半端なく、さらにこの夏公開の“ブラック・ウィドウ”の妹役で立て続けに出るという・・・。作品によりこんなにも変化する人に出会ったのは久しぶり。“ミッド・サマー”はわたしが酷評した作品ですが、それはあくまでも苦手(グロい表現)ということで、作品の出来や彼女の出来を悪くは言っておりませんのでいまさらですが誤解無きよう・・・。


# by eddy-web | 2020-07-20 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)
わたしの中の大好きな映画(BESTチョイス)其の十二/“ふたり”
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今日紹介する作品は、日本で一番好きな監督の1番好きな映画“ふたり”。1991年公開の“ふたり”は大林宣彦監督中期の作品で、数ある名作の中でも最高と呼べる。今年の二月にこの世を去った大林監督。長い闘病生活の中、最後まで映画製作に情熱をそそぎ遺作となった“海辺の映画館―キネマの玉手箱”の公開を待たずして天に召されました。以前にも言いましたが、大林監督の作品が大好きなわたしだが、本当はどの作品からも溢れ出る優しさと深い愛を表現する監督自身が好きなのかも知れない。ほとんどの作品を鑑賞していますが、今日はその中でもこれぞ大林ワールドと呼べる“ふたり”を紹介します。絶対に観て欲しい1本です。
この作品は「新・尾道3部作」の第一弾として公開されましたが、これは映画配給側が勝手につけたくくりで監督自身は特にシリーズとして意識は無かったと聞いています。監督の作品は監督のふるさと尾道が舞台になることが多く、何かにつけくくりたかったようであある。1982年に自身の郷愁を込め製作した尾道が舞台の“転校生”が評判となり、続けて“時をかける少女”“さびしんぼう”と発表し多くの熱狂的ファンを獲得した。間違いなくわたしもそのひとりである。主人公に新人の俳優さんを使うことが多く、当時アイドルと呼ばれる女優さんを起用し「アイドル映画の第一人者」とも称されていました。軽い言い方だが、わたしに言わせれば新人アイドルをもっとも輝かせることが出来る監督だと言えます。映画を観れば解ることで、その女優の一番輝いている部分を引き出すテクニックは唯一無二の手腕では無いでしょうか?そして起用された女優さんたちはみなその後も輝き続けて、素晴らしい俳優となり活躍をしています。作品の中身をこよなく愛し、そして使う俳優さんたちにも深い愛情をもって接していたからこそ多くの感動映画を残したに違いありません。
さて、どうもまた熱くなり語りましたが“ふたり”の物語を少々紹介致します。原作は売れっ子作家の赤川次郎氏。中でも“ふたり”は氏の代表的作品で本人も名刺代わりの作品と述べている。物語は不慮の事故で亡くなってしまった、しっかり者の姉(千津子)と、ちょっと天然で姉に頼ってばかりいた妹(実加)との、奇妙な共同生活(幽霊になった姉との)を軸に進んで行く。姉千津子の死から、続いて起こる多くの不幸。くじけそうになる妹・美加に寄り添うように支える姉・千津子との繋がりが何度も涙を誘います。多くの試練を乗り越え、少しづつ大人になっていく実加の成長が思わず「頑張れ!!」とこころで叫んでしまいます。途中、父親の不倫問題なども絡み「そりゃ無いぜ!お父さん!!」とも言いたくなりますが、終わって観れば父親の苦しい葛藤が伝わり「まぁ、しょうが無いか?」なんて思ってしまう自分がいた。このあたりが大林監督のやさしさが溢れているところです。
作品はほぼ原作に忠実に描かれているのだが、この不倫話は作者のが執筆中に作品は若年齢層のファンも多いのでない方が良いのではの意見が出たらしい。しかし赤川氏は子どもだから(ファンタジー)とするので無く現実に起こりうることを経験するのも小説の役割と執筆に至ったとの話。こんな裏話を聞くと、このことを大林監督もきっと解っていたような気がします。なぜなら、“ふたり”は映画化したくないと強く思っていた赤川氏に、それを承知で交渉し映画化にこぎ着けたとのこと。聞けば聞くほどこの作品の重さをひしひしと感じます。ちなみにわたしは公開当時、あまりにこころが打たれ1週間毎日映画を観に劇場通いをしてしまいました。今観ても、最高です。
妹・千津子を石田ひかり。姉・千津子を中嶋朋子が演じています。中嶋朋子は俳優としてすでに多くの評価を獲ていて若手のホープ的存在。さすがの存在感で映画の重要な役割を見事に表現していました。対して石田ひかりはまさにデビュー作としての初陣。いろんな苦労があったらしいが、大林監督の慈愛に満ちた環境の中で見事に花開いたともいえる。デビュー作にして代表作といえる作品になっています。脇を固める俳優陣は大林組ともいえる常連のみなさんですが、チームワークが目に浮かぶようなそれぞれが素晴らしい演技をしています。特に父親役の岸部一徳さんが素晴らしいです。まだまだ語り尽くせませんが、切りが無いのでこの辺で止めておきます。100%と満足する作品です。ぜひ、ご覧あれ!
P.S. 音楽を作曲家の久石譲さんが担当し、映画の印象を更に拡げています。宮崎駿監督のジブリ作品のすべてを創った久石氏だが、この作品でも強い印象を残しています。また挿入歌「草の想い」を大林監督とデュエットで歌い、映画に華を添えています。これも必見(必聴)です。わたしは後に中嶋朋子がレコーディングした同曲のシングルを買い、当時毎日聴いて映画の余韻を楽しんでいました。


# by eddy-web | 2020-07-15 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)
わたしの中の大好きな映画(BESTチョイス)其の十一/“Onceダブリンの街角で”
わたしの中の大好きな映画(BESTチョイス)其の十一/“Onceダブリンの街角で”_e0120614_14470794.jpgわたしの中の大好きな映画(BESTチョイス)其の十一/“Onceダブリンの街角で”_e0120614_10555824.jpg




今日紹介する作品は、2007年公開のアイルランド映画“Onceダブリンの街角で”です。前編音楽を通し進む形式はミュージカルとも違うし、ドキュメンタリーとも違う。さりとてたんなる恋愛映画とも・・・。ただ気がつくと観客はその楽曲に酔い、その詩の深さに魅了される。台詞の代わりに歌が全編につかわれ、まるで読み聞かせのような人生が紡がれる。奇をてらった演出など無くても音楽を通しこころは通うことが証明される。失礼だが音楽にこれほどの力があることを、思い知らされた。いままでに感じたことの無い不思議な体験をさせて貰ったわたし。メロディ良し、詩良し、歌良し、と三拍子揃った時に、余計な演出などは必要ないのかも知れません。
物語の舞台はアイルランドのダブリン。プロを夢見るストリートミュージシャンの男と、その街で出会ったチェコ系移民の花売り女が音楽を通しこころを通わせていくラブストーリーである。わりと良くあるパターンだが、大きく違うのは台詞の代わりに歌でこころを表現する進行形態になっている。そこには派手な演出も踊りも無い。だからミュージカルでは無いのである。つくづく音楽が持つ力(エナジー)の凄さを感じる映画になっています。
この作品はかなり低予算で製作を余儀なくされたようで、ほぼ手弁当の状態で撮影が行われたと聞きました。監督をしたジョン・カーニーは少ない予算の足りない部分を自らのポケットマネーで補填し主演二人の給料を払ったいいます。主役の二人は共にプロのミュージシャンで、監督も主役の男を演じたグレン・ハンサードのバンドの元ベース奏者だそうである。監督からこの話を持ちかけられた時はじめは断り続けていたハンサード映画全体の関わることを条件にこの話に乗ったとのこと。撮影は手持ちカメラが多く使われ多くのシーンは自宅であったり友人の家(アパートの一室)を借りたりとまさに手作り。自然光を使った撮影はむしろ功を奏していて、臨場感が伝わってわたしには居心地のいいものでした。音楽家としてはプロでも役者としては素人の二人だが、街中での撮影など望遠レンズなどを使い行い通行人たちに気づかれることもなかった。それが公をそうしリラックスした演技に繋がったとのこと。音楽の才能を見事に爆発させ、自然体で物語の“男”と“女”を演じていました。ラブストーリーとしてはハッピーエンドと行きませんでしたが、もっと深い意味でハッピーエンドと言える結末はむしろ感動です。
この映画のキャッチコピーは「人生でたった一度、心が通じる相手に出会えたら・・・」となっていますが、まさにコレです。素敵な出会いに胸が打たれます。素晴らしい楽曲の数々が流れ、その詩とメロディに涙がこぼれます。音楽の力って凄いですね・・・。
“女”の役をしたマルケタ・イルグロヴァ(ちょっと舌をかみそうですが)は当時17歳。決して美人とは言えませんが、とてもチャーミングな雰囲気が漂い、歌うとさらにその輝きは増しこころを引きつけます。お金なんかかけなくても、情熱さえあればこんなにも感動する作品が創れることを証明した作品ではないでしょうか?ぜひ、ご覧ください。
P.S.主役の二人は映画そのままに、恋愛に発展したのは言うまでも無くハンサード37歳とイルグロヴァ19歳は年齢差を越えたが、これもまた映画と同じく交際を終えたとのこと。
映画出演後、それでも音楽の繋がりは深く、良きパートナーとして現在もツアー公演をしているようだ。
※物語の中で二人がチェコ語をはさみ、こころをはぐらかすシーンがある。とても印象深いシーンで“男”が“女”に「今でも夫を愛しているのか?」と聞くと、“女”がチェコ語で何か言う「◯!×!△!」と・・・。調べたら「いいえ!わたしはあなたを愛してる」と言ってたとのこと。それもアドリブで・・・。なんかグッときます。男の表情が???だったのは、本当に訳が解らなかったからだそうです。めでたし、めでたし。


# by eddy-web | 2020-07-07 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)
わたしの中の大好きな映画(BESTチョイス)其の十/“ギルバート・グレイプ”
わたしの中の大好きな映画(BESTチョイス)其の十/“ギルバート・グレイプ”_e0120614_14470794.jpgわたしの中の大好きな映画(BESTチョイス)其の十/“ギルバート・グレイプ”_e0120614_14473169.jpg




今日紹介する作品は、1993年公開のアメリカ映画“ギルバート・グレイプ”(よもやまシネマ376・2018.1.29投稿)。主演はハリウッドを代表する男優、ジョニー・デップとレロナルド・ディカプリオである。当時はまだ新人と言ってもいいキャリアのふたり。観れば解るが、それぞれ初々しいく光り輝いています。
そして共演のヒロイン役がわたしの好きな個性派女優ジュリエット・ルイス。彼女もまた二人に負けない存在感を醸しだし、物語に深い印象を付け加えています。ディカプリオはこの作品でアカデミー賞助演男優賞にノミネートされ、当時はやくも期待の星として評価され見事にナイーブな演技を披露してくれました。
感想を綴る前にこの作品への見方が、年齢を重ねるとともに変わって来ている事を言っておきます。はじめて観た20代の頃は、単純に美談としてとらえ涙したのですが何度も観ているうちだんだんその印象は変わっていきました。歳をとったからなのか、2年半前に観たときは主人公の隠れた内面が見え始め新たな発見みたいなものを感じ、今日はそのあたりを綴ってみようと思います。合っているかは解りませんが・・・。
物語はアメリカ・アイオワ州の田舎町が舞台の家族愛を描いたヒューマンドラマ。主人公はデップ演じるギルバート。タイトルそのままに、彼を中心に進む「無償の愛」を浮かび上がらせ本当の幸福とは?を投げかけてくる。主人公には多くの現実がのしかかり、自由とか希望とかを選択する余裕すら無い。24歳という年齢の主人公だが、早くして父を亡くし(自殺)過食症で家から一歩も出ない母と、知的障害を持った弟アーニー、そして姉と妹を抱え家族の生活を支えるという大きな役割を抱えた日々を送っている。これだけ聞いても痛々しいくらいの境遇である。普通の人間なら、出来ることなら逃げ出したくなるに違いない。これは単なるお涙頂戴の泣かせるだけの物語ではありません。むしろそんな青年が偶然知り合った旅の少女ベッキーに出会い、街を離れたいという気持ちが芽生えるこころの旅を綴っています。運命と言っては申し訳ない過酷な生活の中で、生まれた逃避行の感情をだれが攻められましょう。人生は一度きり・・・。
物語はギルバートにスポットをあて、青年がひたすら我慢をし生きている姿を浮かび上がらせ、自己犠牲の美しさみたいな構成にはなっていて切ない・・・。映画の原題は「What Eating GILBERT GRAPE?」と言うらしく、「何食べちゃった(何で困っている)のギルバート・グレイプ」という意味らしい。ここにこの物語のコンセプト、即ち真実が隠されています。本当は彼にも自由があり、そして夢もある。聖人君子のような人生なんて望んではいないというのが本音。ここが一番作品が表現しているところで、それでも家族との絆に縛られもがき苦しむ青年の成長する過程を知ることが重要なカギである。ちょっとまた、熱くなりましたが実は私事で恐縮ですが、わたしの兄も知的障害者で小さい頃は偏見の目で見られ似たような経験があります。だれのせいでも無いことくらい解っていても、時にそのことを恨んだことも・・・。ギルバート同様、そんな風に考えてしまう自身が嫌で苦しんだこともあります。物語はそんな部分がとても繊細に描かれていて、わたしは胸を締め付けれれこころに響いた忘れられない1本となりました。そんなギルバートのこころに触れて観てくれると嬉しく思います。最後に劇中の印象深い台詞をひとつ。ベッキーに願い事を聞かれギルバートが言った言葉「僕は、いい人になりたい」が、彼の苦悩を表す物語の真実では無いでしょうか?
P.S. 映画は広い意味で介護の問題がテーマとなってる。そして切っても切れない絆が描かれれています。それでも「本当に大切なものとは何ですか?」と疑問も残す、そんな作品でした。デップ、ディカプリオの二人にはこころから拍手を贈ります。「素晴らしい作品をありがとう」と・・・。
※余談ですが、ジョニー・デップにはこう言う役をもっと演じてもらいたいと願っています。濃いキャラの役が多く、もちろんそれはそれとして大好きですが、素顔のデップをもっと沢山観てみたいというわたしの勝手な願いです。よろしくm(__)m。
# by eddy-web | 2020-07-05 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)


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