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よもやまシネマ453 “ヴィクトリア女王/最後の秘密”
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2019.7.29.

まずは「暑中お見舞い申し上げます」。長ぁ~イ梅雨がやっと明けたと思ったら、今度は毎日が猛暑。どんなに屈強なひとでも、流石についていくのは大変。そんな暑い中、飯田橋に出かけました。目的はふたつ(映画+α)。ひとつは映画鑑賞で、名女優ジュディ・デンチ主演の“ビクトリア女王”を観に・・・。ヴィクトリア女王が、晩年唯一こころを許した従僕のインド人青年アブゥドルとのこころの交流とそれにより起こる王室のドタバタを描いた作品。2本立ての作品だが、すでにもう1本は鑑賞済みなので今日はこの1本にしぼり出かけて来た。ジュディ・デンチといえば007シリーズの「M」役が思い浮かぶ。ボンドと繋がる強い絆で、女性にしても上司としても魅力ある懐の深い器の大きさを見事に演じ存在感抜群の人物だった。現在84歳とかなりの高齢だが、バリバリの現役。そして歳は重ねているが、とてもチャーミングな女優さんでわたしは大好きである。わたしが彼女の大ファンになった印象深い作品が“あなたを抱きしめるまで”。彼女の演技は言葉では言い表せないほど深くこころを揺さぶられた。彼女なしでは成立せなかったであろう作品といって間違いない。内容はいいませんが、是非機会があったら観ていただきたい作品である。もともと舞台女優として名をはせ、映画界いりした人物でイギリスでその名を知らない人はいない伝説の現役女優さんである。どんな作品でも、その存在感は半端なく多くの映画祭で常に名をはせている。舞台女優時代もローレンス・オリビエ賞を8度も受賞し史上最多の記録は周知の事実。今回演じるイギリスの王妃、“ヴクトリア女王”を2度目で、前作でも多くの賞を総なめしている。今回20年ぶりに2度目の同じ役に挑戦ということだが、堂々とした立ち居振る舞いは女王そのひと。イギリスの代表とし君臨し63年もの永きにわたり国を支えてきた人物の目には見えない深い苦悩と、そして深い慈悲のこころが彼女を通して繊細にスクリーンに浮かび上がる。知られざる王室の隠された物語は、豪華絢爛の演出と相まって歴史映画としても多いに楽しめるエンタメ映画になっています。今回のもう一人の主人公従僕アブドゥルを演じた、アリ・ファザルがとても素晴らしいくジュディとの掛け合いが見事で涙を誘います。インドの俳優さんですが、こんなに美しい瞳をした俳優さんは久しぶりである。物語の中でも、その瞳の美しさに引かれた王女からの抜擢で人生が大きく変って行く。王女が崩御して、その存在が事実上消された物語が彼の残した日記がもとになり世界を驚かせた実話。この部分だけとっても、充分に興味が湧き五感を刺激する。この2人の物語を紡いでいく演技は、文句なく最高。ぜひ、ご覧あれ!!(原題/Victoria&Abdul)
P.S. 良い作品に出会えたので気分は上々。さて、つぎの目的地にいざ出発!


by eddy-web | 2019-07-31 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)
銀座に2軒あるお風呂屋さんのひとつ“銀座湯”を、懐かしさに引っ張られ訪ねたわたし・・・。
e0120614_16103270.jpg銭湯探訪39
銀座湯(中央区銀座)
2018.7.24


銀座に映画を見に行き、ついでと言っては失礼だが久しぶりに“銀座湯”を訪ねてみた。“銀座湯”さんには、その昔随分とお世話になりました。20歳で某デザイン会社に就職したわたし。夢と希望を胸にはれて就職した街、銀座。いまもそうだが当時はとくに「銀座」という街は特別なところ。文化の情報発信地であり、ステータスの象徴としてみんなのあごがれの街だった場所。そんな街にも銭湯があるのを、知っている人は少ない。いまはネットなどの影響もあり、結構知られているようだ・・・。45年前に仕事場として降り立った「銀座」に銭湯があることを知るのにさほど時間は掛からなかった。仕事場は“銀座湯”さんのすぐそばにあり、歩いても2~3分の場所。なんでお世話になったかと説明すると結構長い話になるので、簡単に言うと締め切りに追われ家に帰れない時によく世話になったということ。その時は自分とっては、絶対不可欠な癒やしの空間を提供してくれるところでした。それ以降も「銀座」で長く仕事をしていたので、本当にお世話になりました。だが、この日訪ねるまでの記憶を振り返ると20年ぶりくらいになる。場所はすぐに解ったがまわりの風景は随分変ってしまっていました。銭湯の裏にあった公園は無くなりビルが・・・。
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外見はほぼ一緒だったが、中に入るといきなり階段という構造にはちょっと驚いた。女湯は解らないが、男湯は2階にあり窓からさんさんと光が差し込む明るい設計。歴史は長く1975年というから丁度わたしが働きはじめた次期と重なる。と言うことは同期の仲間である。2013年にリニューアルしたこと知り、頑張っていることに感動。浴場内はシンプルな造りで清潔感にあふれている。
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銀座らしく湯舟の背景画はモザイクで創られた「銀座のシンボル和光前の交差点風景」が・・・。この日は日中と言う事もありお客さんは少なく、銀座にいる事さえ忘れゆったりと時間を過ごす事が出来た。昔を想い浮かべながら、お湯に身を浸した贅沢な時間は最高でした。これを期に銀座に来た時は、また立ち寄ってひとっ風呂浴びたいと思う。これからも永く続けてほしいと願い、銀座を後に帰路に着きました。


by eddy-web | 2019-07-28 00:00 | 銭湯探訪(Love ゆ Tokyo) | Comments(0)
よもやまシネマ452 ”存在のない子供たち“
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2019.7.24

中東レバノンの社会の底辺で暮らす12歳の少年ゼインが、「自分を産んだ罪」で両親を訴えるシーンからはじまる映画“存在のない子供たち”。これほどまでに過酷で理不尽なことがあっていいものかと、胸ぐらを掴まれる作品に出会ったことがない。自分の事さえ必死な12歳の少年の、弱きものを思う深い愛の大きさと強さにこころが揺さぶられます。いきなりですが、見終わった後に、自分たちがいかに幸せであることの再認識させられることと、反面自分がいかに無力かを思い知らされる作品です。ドキュメンタリーのような作風になっている映像に浮かび上がる、世界の片隅で起きている現実に胸が潰されるような感覚を覚える。リアルなストーリーは、今回の作品でメガホンを取ったナディーン・ラバキー監督の熱い念いは、数多くのリサーチから今回の脚本が生まれたと聞く・・・。リサーチの中で軸になったテーマが、「生まれてきて幸せか?と聞くと、99%の子供がノーと答えた。」という事実。そして映画の製作はなんと半年にもおよび、あのリアルな映像が生まれたそうである。冒頭スラム街をドローンで撮影した真上からの映像は、不思議な文様を浮かび上がらせその中でうごめく人々の姿が格差社会をあたかもシンボライズしているようで生々しい。
主人公のゼインを演じたのは、年齢はもとより名前も同じのゼイン・アルラフィーア君。彼の演技は凄過ぎて、演じているという感じが全くなくまさに本物。他の出演した子供たちも、自然体でそれが余計に痛々しく胸に突き刺さる。聞けばほとんどの出演者が、映画の内容とほぼ同じ経験をして来た人たちだと言う事実。地元レバノンでは、公開と同時に賛否の渦が沸き上がり、社会現象にまでなったとのこと。監督やスタッフもその後、いろいろな軋轢があったようである。こういう作品が絶対不可欠であると思うが、製作陣の覚悟がなければ絶対に生まれてこない作品なのだと思う。それだけに、見終わると悲しさを通り越して、苦しくそして情けなくなってしまうのである。地元で起きたと言う、社会現象になった波がそのまま当たり前のように忘れ去られないような社会であって欲しいと願うばかりだが・・・。そんなことしか、言えない自分がほんとうに情けないです。自分に出来る事を探し、直接関係なくてもちゃんと人のためになるような人間でありたいとこころから思う。裁判のシーンでゼインが、“自分を誇れるようなひとになりたい”と訴えるシーンは涙を誘う。
作品を観る前、予告編を観ただけなのに泣いてしまったわたし。高齢化にともない、涙腺が緩みっぱなしである。こんなだだ漏れのおじさんですが、泣いてばかりいては失礼だと本気で思いもっと真剣に生き、自分のやれる事を100%出し切れるようにしようと改めて思いました。
みなさんにもこの現実を、知っていただき考えてもらうヒントにしてもらえると嬉しいです。自分のことで精一杯なひとも、いやむしろそうゆう人こそ観るべき作品かも知れません。T(USA)さんには、きっと伝わらないと思うので・・・???
※余談ですが、この作品中にゼインの弁護士を演じていたのが監督さんだという事です。観れば解りますが、眼光の鋭さは徒者ではありません。(第71回カンヌ国際映画祭審査委員賞受賞)
P.S. エチオピア不法移民の女性の1歳の息子ヨナスくんの表情がアドけなく、とても強く印象的でした。ある意味、人間の底力を感じる仕草がその一コマに凝縮された監督の願いや思いが詰まったシーンでした。あと、ラストで見せるゼインの初めての笑顔が永遠に続く事を願ってやみません。
by eddy-web | 2019-07-26 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)
よもやまシネマ451 ”天気の子“
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2019.7.22

日本映画歴代興行収入が第2位になった前作“君の名は。”から3年。新海誠監督の最新作“天気の子”が公開されました。長く続く梅雨空から逃れたくて足を運んだ劇場だったが、スクリーンの中の世界は現実がそのまま移ったようで不思議なものでした。これって狙って創り公開されたのなら、まさに未来を予見しているということ???
新海監督のピュアな世界観は年齢や性別を超え、全世界の人のこころに届くものばかり。そして何よりもそのピュアなこころを映し出すかのような美しい映像美の世界は、ジブリともひと味違う味わいをもち何か懐かしささえ覚える異空間を感じさせる。今回もその世界観が溢れ出し、スクリーンに引き込まれる展開が続く。そして気がつくと目から涙が溢れていた。何だか“君の名は”でも同じ感覚を味わったのだが、大切な落とし物が出て来た感じがするのは何故だろう・・・。監督の創造力にはいつも驚かされるばかり。観る前に“君の名は”のイメージが強く残っていて、なにか同じような展開ならないかと勝手に妄想していたのだが・・・。
決して「万事、メデタシ、メデタシ」で終らせない終焉に、とても共感がもてました。自然を舐めてると、本当に現実になるかも、いやなってもおかしくない時代ではと思いました。運命に逆らわないで強く生きる事の意味を解いているような、そんな作品にいろいろな思いが駆け巡りとても良い時間を貰いました。
池袋をはじめ、東京のさまざまな風景がスクリーンの中に登場しますが、そんなカットのひとつひとつがとても懐かしく大切な人生の1ページになっていることに気づきました。青春真っただ中だった頃の高島平。こころを時めかせていた頃の桜台。蒼かった頃の神津島。どの風景もいまの自分にとっては、なくてはならない心象風景である。新海監督の作品の素晴らしさは、描き出すこんな風景画が自分の心象風景と重なり思いださせるところなのかも知れない。こんなに美しい映像を創り上げる作家はそうそういない。デビュー当時から定評のある表現力の高さは、カットカットを丁寧に描きあげ細部にわたる緻密な美への拘りが感じられファンのこころを掴んで離さないのだろう。風景だけ観ていても充分癒される映像に今回も大満足のわたし。こんなに綺麗な絵を創り上げられる監督が羨ましいです。きっとこころも綺麗な方なのでしょう。みなさん大好きな人を連れて、劇場に足を運びましょう。
P.S. はじめに“君の名は。”が興行収入第2位だったことを書きましたが、ちなみにアニメファンならみな知っていることですが、1位が“千と千尋の神隠し”3位が“ハウルの動く城”4位が“もののけ姫”と圧倒的な強さを誇るジブリ作品たち。ここに割って入ったのだから、新海誠監督の凄さは折り紙つき。ただ、興行成績がすべてとは思っていないわたしで個人的には沢山好きなアニメ作品があり、こんど独断と偏見に満ちたベスト10を発表したいと思います。それにしてもアニメ作品の勢いの凄さにはびっくりです。
by eddy-web | 2019-07-22 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)
よもやまシネマ450 ”アラジン“
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2019.7.18

興行収入100億円突破!(´・ω・`)の記録を打ち立て、いま最も話題のディズニー映画“アラジン”を遅まきながら鑑賞しました。子どもの頃から大好きだったディズニー。数々の名作は今もこころの宝物としてわたしの中にある。ただその全てがアニメーションで、その美しさに圧倒されどうしたらこんな画が描けるようになるのだろうと、ただ憧れていた少年期。そんな不屈の名作が、ここのところ立て続けて実写化されスクリーンに蘇っている。何十年も前に子どもたちのこころを捉えた物語が、実写版になるなんていったいだれが創造したろう。そもそもアニメーション自体が、実写では創れないものを映像化するものだった昔。近年映像技術のめざましい進歩により、ほぼ出来ないことはないと言えるほどリアルに実写化が可能な現代。人間のもつ能力は想像を遙かに超えるところまで、進化到達することになった。
さて、“アラジン”ですが、アニメ好きなわたしはやや抵抗があり実写版にやや引いた感覚を持っていました。ただ、TVなどでその話題性や大ヒットの報道を聞きようやく重い腰をあげ劇場へと足を運びました。素直な感想を言いますが、メチャクチャ面白かったのひとこと。実写でよくここまで創り上げたものと、ただ関心するばかり・・・。原作がしっかりしているので、とても解りやすい内容にいろいろな要素が加わり一大エンタメ作品に仕上がっています。ミュージカル仕立ての演出も決まっていて、楽しいうえに豪華絢爛の美術や衣装など見所は満載。これを見て満足のいかない人はいないはず。ダンスシーンがこれまた素晴らしく、現代風にアレンジを加えカッコ良さとユーモラスな動きに目が釘付け状態。音楽も名曲が再び蘇るだけで無く、新しい楽曲も素晴らしいものばかり。後半でジャスミンが謳う「スピーチレス」では、その詩に感動し思わず涙が出てしまったわたし。アラジンを演じたメナ・マスードもジャスミンを演じたナオミ・スコットも、初初しい輝きをはなち物語に溶け込んでいました。あと、やっぱり忘れてはならないのがランプの魔神ジーニーを演じたウィル・スミス。いままでとも違う新しいジャンルを築いた感がある、素晴らしい存在感に大拍手です。何より楽しく演じているであろうことが、ひしひしと伝わってくるそんな演技でした。久しぶりにこれぞ映画って、感じの満足感で一杯になりました。今更ですが、まだ観ていないひとは、急いで劇場に足を運んでください。
P.S. 近々、“ライオンキング”、そして“マレフィセント2”が立て続けに公開予定されています。実写版のディズニー映画からも、目が離せません。

by eddy-web | 2019-07-19 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)
タワーマンションが立ち並ぶ中に突然現れる、時間が止まった街のお風呂屋さん。
e0120614_16103270.jpg銭湯探訪38
日の出湯(中央区佃)
2019.7.9


久しぶりにちゃりんこを走らせ、佃島にある銭湯を訪ねた。佃島と言えば「佃煮」。全国各地に類似した煮物があり、佃が元祖なのかは定かでない。ただ、本能寺の変が起きた頃に徳川家康を助けたとされる大阪佃村の村人を、江戸を納めた家康が呼び寄せ、土地と漁業権を与えたという話。そこから佃島という名がついた事は間違いなく、その漁師たちが保存食として作っていたのが佃煮とされている。このあたりの歴史を探ると面白い発見があるかも・・・。
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実は昔、雑誌広告の仕事で佃煮の老舗「天安」さんを取材した事がある。そのそばに今日訪ねた“日の出湯”さんがあることを知り、懐かしさに引っ張られるように佃の街まで来てしまったわたし。細い路地を抜けるとそこは突然現れ、まるでタイムスリップでもしたような気分になる不思議な空間が広がる。お風呂屋さんの裏手に出ると煙突がどんと現れ、わたしを迎えてくれた。手前には堀があり、朱赤の欄干が綺麗な「佃小橋」がまるでレッドカーペットのような風情で誘う。これだけでも充分満足出来る景観である。
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表にまわりいざ、男湯へ。古びたマンションの1階が入り口で左に女、右に男と分れた入り口。中は昔ながらのレトロ感で溢れ、脱衣所はやや狭いくあちこちに荷物のようなものが点在し雑然としていた。そこらへんはメチャクチャ庶民的でなんだかホッとする。浴室の中も手狭ではあるが、浴槽に平行する形で3人並びのラカンが5列並ぶ。初めて経験したレイアウトである。内装は絵などはまったくなく、ただ白い壁で覆われ殺風景というかシンプルというか、初めての雰囲気である。浴槽の壁に左から「ぬるい湯」「中くらいの湯」「熱い湯」と書かれたプレートが貼ってあった。しっかりとお湯を楽しみ、帰りの時間を使って佃の街を探索。至る所に歴史を感じる江戸情緒があり、なんだかとてもゆったりとした時間を過ごした。ここに住んだ事もないのに、何故かとても懐かしい感じのする所でした。(路地裏で見つけた井戸)
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by eddy-web | 2019-07-09 00:00 | 銭湯探訪(Love ゆ Tokyo) | Comments(0)
よもやまシネマ449 “Diner”
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2019.7.05

蜷川幸雄の秘蔵っ子だった俳優・藤原竜也と、その娘の監督・美花さんが組んで創り上げたエンタメ作品“Diner"を鑑賞。予告編では派手な舞台美術のセットを、破壊する銃の乱射映像が映し出され感性を刺激されたわたし。物語は奇想天外、支離滅裂な話だが、2人のコラボはやはり見応え充分。まさに百花繚乱ならぬ、百花狂乱の演出で面白いとかいう次元ではない感覚映画になっている。へんな話感覚で観る作品で、理屈を追う人にはついて行けないかもしれない。きっと賛否ははっきり別れる作品である。公開初日に劇場に足を運んだのだが、どんなひとたちが鑑賞するのかと会場を見渡すと年齢層はばらばら。ここだけの話ですが、3分2くらいまで、話が進んだあたりで大きなイビキが聞こえ「オイ!オイ!!」って感じになりちょっとイラッとしました。さっき言いました、きっとこの人は作品について行けなかったひと。こう言う作品は評価するのが難しいです。美的感覚は研ぎすまされ、映像の美しさは類を見ない新感覚なもの。ある意味芸術性が高過ぎて一般人には、ちょっと難解かも知れません。これは差別的物言いではなく、製作側の思い入れが深く、その思いが空回りした感じになったような気がします。あくまでもわたしの私感ですが・・・。故蜷川さんへの鎮魂歌的表現には間違いなく、映画全体のテイストはまさに舞台を意識した演出。主役の藤原くん以外の出演者たちも少なくとも蜷川幸雄さんに影響を受けている俳優さんたち・・・。個性を前面打ち出し、脚色されたそれぞれの持ち味がぶつかり合い、それは贅沢な作品である。殺し屋が集まる食堂なんて、いったいどこにあるの?なんて言ってるような人は置いてけぼり状態間違いなし。既成概念の枠を取っ払って、舞台美術を楽しんだり、はでなアクションシーンを楽しんだり、はたまた個性がぶつかり合う芝居を楽しんだりと・・・。いろいろな角度から好みのところを選んで、食するのがこの映画“Diner"ではないでしょうか?ヒロイン役のオオバカナコを演じた玉城ティナさんが、凄い面々に囲まれながら本当に怯えているのではと思ってしまった。それは物語とは別次元の話で、周りの俳優さんたちの高い演技力+飛んでる演技とその凄みに圧倒されてのことかと・・・。彼女にとっては、メチャクチャ勉強になったことと思います。まるで本当のお人形さんみたいな顔立ちと無機質な雰囲気は、逆に唯一無二の存在として浮かび上がり良かったです。「大バカな子」という説明が出た時は、結構笑えました。本当は良い子でしたが・・・。

P.S. 藤原竜也くんがエキセントリックな芝居が思う存分に発揮された作品に仕上がっていますが、最近の彼が出る作品はわりと癖のある役ばかりで上手いのは解るが、ちょっと違った彼の芝居、例えば全然しゃべらない演技なんてやつを私は観て見たい気がする。贅沢な話でしょうか?


by eddy-web | 2019-07-08 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)
よもやまシネマ448 “FABLE”
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2019.7.02

久しぶりに邦画を鑑賞。選んだ作品は、岡田准一主演の“ファブル”。岡田はジャニーズ事務所の人気グループのV6のひとりだが、ドラマや映画でその演技を高く評価される才能の持ち主。今回は派手なアクションシーンを自ら演じ、観客をあっと驚かせる。芝居の旨さは定評だが、アクションの旨さも人並み外れた身体能力を魅せてくれる。劇中の台詞で“ジャッキー・チェンかよ!!”という言葉が出るが、まさにそのまま納得の軽快な動きで度肝を抜かれる。日本のアクション映画もとうとうここまで来たか?と思わせる迫力のど派手なシーンの連続で目は画面に釘付け状態である。岡田くんに拍手である。
今回の作品は、人気漫画が原作らしい。最近の映画作品は漫画が原作のものが非常に多い。コンテができあがっているので、制作には好都合ではと素人は考えてしまう。偉そうなことは言えないが、そんなあまい話しはないだろう。むしろ逆にその作品のテイストを壊さず、映像に変えていく作業はきっと半端なく大変な作業に違いない。原作のファンの厳しい目にさらされる訳ですから、映画ならではのオリジナリティを出し原作以上の面白さを追求するのは相当なプレッシャーに違いない。原作の人気が高ければ高いほど、制作陣は作り甲斐があるに違いない。何だか話しが舞台裏の話しに偏ってしまったようなので、映画の感想に戻します。すみません話しが脇にそれる、悪い癖が出てしまいました。
さて、作品ですが素直に面白かったです。原作を読んだことが無いので純粋に映画として観て、充分楽しめるエンターテイメント溢れる作品でした。内容より強く感じたのは、役者さんって本当に凄いなと思いました。演じるというのは、自身を捨て別人格になりきること。今作品に出ている俳優さんたちがみな、それを見事に魅せてくれ流石プロと思わせてくれた。伝説の殺し屋“ファブル”を演じた岡田くんはもちろんのことですが、脇を固めた俳優さんたちの迫真の演技に大拍手です。裏社会の話しなので誇張はあるし、まして原作が漫画ということで(^0^)の部分はややオーバーアクション気味。でも、ど派手なアクションシーンの動の後の、笑いは息抜きのせんべいみたいでいける。個性的な役が多く、かなりいっちゃてる人物ばかりがひしめき、思わず息を飲んでしまうシーンも多い。佐藤浩市、安田顕は相変わらずの存在感だし、今人気急上昇の佐藤二朗さんもとぼけた演技が壺にハマッテしまい笑いをこらえるのが大変。そのほかの柳楽優弥、向井理、福士蒼汰、この3人は吹っ切っている感が半端なく実にいいです。妹役を演じたファブルの相棒ヨウコを演じた木村文乃さんも、男優陣に負けず劣らずのテンションでいままで観たことのない演技の幅を堪能させてもらい、いい女優さんだということを再認識しました。ということで、今回は俳優陣のみなさんに大拍手の映画でした。文句なく楽しめる作品ではないでしょうか?

P.S. ちわ話ですが、某TV番組で岡田くんと木村文乃さんが亀戸周辺を歩く番組を先日放送されました。映画の番宣がらみの企画でしたが、その中で「monreve」というケーキ屋さんが紹介されたのですが、そこに我が家の娘が勤めていてチラッとですが写っていました。後で聞いたら岡田くんは格好良かったそうです。
※Fableの意味/寓話、作り話、伝説、神話。


by eddy-web | 2019-07-05 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)
よもやまシネマ447 “スパイダーマン/ファー・フロム・ホーム”
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2019.6.28

2002年にスクリーンに登場した“スパイダーマン”は、他のヒーローとは違い、完全無欠とは行かない失敗ばかりを繰り返すようなちょと身近な存在のヒーロー。それは何と言っても、まだ16歳の少年だということである。他のヒーローのように大人ではないのである。多感な時期に親を失い、最愛のおじさんを目の前で失うという辛い過去を、その上背負ってしまっている事実。そんなところからはじまった第一作は、とても魅力的で初々しくわたしにはある意味青春の成長物語とも感じたもの。サム・ライミ監督とトビー・マグワイヤからはじまり、2代目のアンドリュー・ガーフィールド、そして3代目トム・ホランドと続いてきたスパイダーマン。シリーズとしては、3期目の作品だが、今作を観る限りマーベル色が強くなって来た事は否めない。それが悪いという訳ではないのだが、本来の哀しみを背負った未熟な少年の葛藤などが薄れ、完全にアベンジャーズ化している今作。好き嫌いは2分するかと思うが、個人的には1期、2期のシリーズが私は好きである。ダメダメな高校生が身分を隠し、失敗を繰り返しながら成長して行く姿がとても親近感を持たせてくれ、思わず「頑張れ!」と言ってしまいたくなるヒーローである。
今作は“アベンジャーズ/エンド・ゲーム”のその後という設定で、創られているので致し方ないと言えばそれまでだが・・・。ただ、カッコイイだけではないところが、スパイダーマン(ピーター)の魅力。そう言う意味ではいろいろ工夫したのか、派手なバトルばかりではなくユーモアをまじえた青春映画的演出にはなっている。あと、バーチャルの映像技術を逆手にとった物語の展開もなかなか面白いと思うのだが・・・。ただこれはある意味掛け的要素が強く、賛否は大きく分れるのではないだろうか?
前のシリーズを観た事もない人たちには、全く関係なく楽しめる作品にはなっているので、今まで話した事は流して頂いて結構です。今作にダメだしをしている訳ではなく、単なる好みの問題。今作だってピーターとハッピーの会話(トニーの話)のシーンでは、思わず涙してしまったわたしですから・・・。
三種類のスーツ(スパイダーマン)を着分け活躍する、スパイダーマンは相変わらずかっこイイし、お茶目なところも悪くない。新キャラ(ミステリオ)も???と言いたいところだが、スノードームみたいなかぶり物はいけてないと正直思います。それと衣装がマイティ・ソーのパクリにしか、見えませんでした。きっとみんなそう思っていると思います。ラストも毎度のパターンで、なんか意味ありげなわざとらしい演出。アメリカを象徴しているようなフェイクの連続で、騙されていることを前提に観なければいけないのはちょいと辛い自分です。さて、みなさんはどう思いますか?まずは観てから・・・。
P.S. 衣装の進化は良いのですが、あまり格好良過ぎてしまうと原点を見失ってしまうそんな気がします。それと初めてスパイダーマンが登場した頃の、独特の動き(蜘蛛)が影を潜めちょっと寂しい限りです。あの決めポーズが最高なんですから、もっと沢山歌舞伎みたいに使ってください。個人的な強い要望です。
※パンフのデザインがいまいちなので、今回は広告用の画像を添付致します。(断然こっちの方がGood!!です)


by eddy-web | 2019-07-01 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)


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