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よもやまシネマ406 “万引き家族”
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2018.6.22

第71回カンヌ国際映画祭で、最高賞にあたるパルム・ドール賞を獲得した話題作“万引き家族”を鑑賞。是枝裕和監督の渾身の一作と評価も高く、公開から観客動員数をつぎつぎと塗り替え記録を更新しています。是枝監督と言えばデビュー依頼、生み出す作品は常に賞の対象となり、国内外でいま最も評価を受けている日本人監督である。ドキュメンタリーディレクターとしてTV界に入り、そこで培った経験が監督デビュー以来しっかりとベースにあり、社会テーマを常に意識し一般の人々の暮らしに寄り添うものづくりを考えているとのこと。確かにいままでの作品のほとんどが、それらを具現化したもののように感じられる。わたしが初めて触れた作品は“誰も知らない”である。これにはかなりの衝撃を受け、いまでも社会の不条理に流される子どもたちの姿が目に浮かびます。憤りを感じると同時に何も出来ない己の不甲斐なさに打ちのめされる。監督は常に、社会に対してメッセージを送ってくる。単に社会批判をするのではなく、周りを良く観て幸せについて皆でもっと考えてみませんか?と・・・。見終わると自らの力のなさを思い知らされることと、いかに自身が幸せかということに気がつかされる。上から目線の説教じみたアプローチはなく、自然体の表現は素直にこころに沁みてきます。いま一番輝いている監督さんではないでしょうか?
さて、“万引き家族”。ストレートな題名が物語るような、これもまた社会のひずみを拾い上げた一作となっています。冒頭からはじまる、子どもの万引きシーン。あっと言う間に画面に引きづり込まれ、悪いと解っているのにどこかでしょうがないじゃないと思ってしまう自分がいる。見終わった瞬間に「幸せとは?」と心の底から考えさせられます。
ちょっと話は飛びますが、むかしコンクール出品作品で権利をテーマにポスターを作成した事があります。コンセプトは「生まれて来る幸せ。生まれてこない幸せ」である。サブコピーに“好きで生まれてきたんじゃない。ほしくて生んだんじゃない。”と添えている。このときに感じたわたしなりの感情が、映画を観た後ふつふつと沸き上がり甦ってきました。何十年も前のことですが、時間は経っても変わらないものがいまもある事に気づかされました。ひとは生まれる場所や親を選べない。それでも生きて行かなくてはいけない現実があり、必死に幸せを掴もうとする。自分のことさえ生きるのが大変な時代に、どうひとと関わりそして生きて行くのが幸せなのか?と考えさせられ胸が苦しくなる。それぞれに安心する居場所があり、必要とするひとたちがいる。この作品で描かれた家族は、「本当の家族ではないが、本物の家族」である。やるせなくてたまらない気持になるが、血ではなくこころで結ばれていることの強さを教えてくれ、生きて行く上で本当に大切なものとは・・・を残してくれました。絶対お勧めの一本です。
P.S. 父親(仮)役のリリー・フランキーをはじめ、出演している俳優さんたちの演技は余りにもニュートラルで圧倒されました。監督さんの演出力が凄いのか、芝居には見えませんでした。監督の手法は独特で台本は用意されるが、その時に感じたことを俳優さんたちと一緒に紡ぎ出し、どんどんと変化し創られるそうである。子役には現場で口頭説明し、その場で子ども自身から出て来る言葉を拾い上げるらしい。どおりで素直な表現になり、ス~っとこころに入ってくるのだとちょっと納得しました。でも、勇気のいることでそう簡単ではないと思います。ドキュメンタリー出身監督のここが、まさにアイデンティティなのでしょう。凄い監督さんです。これから先、どんな作品をぼくらに観せてくれるのか期待はつきません。

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by eddy-web | 2018-06-26 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)
連ドラ“半分、青い。”に染まってはじまる一日。
e0120614_19105457.jpg昨年は“ひよっこ”の優しさに涙し、いま“半分、青い。”で刹那さに涙しているわたし。歳を重ねどんどんと涙もろくなっていく。人目もはばからず、朝っぱらから鼻をずるずる。“ひよっこ”では、出て来る人々がみな良い人ばかりで、こんな人たちばかりが近くにいたら幸せだろうなァ~と優しい気持になれた。こんな気持になれたのは、いついらいだろう???
そしていま放送中の“半分、青い。”に、またはまってしまっている自分。時代背景と環境が、自分の青春時代とオーバーラップしているのもその要因のひとつ。重要なアイテムの笛(マグマ大使を呼び出すもの)は、直球でこころに突き刺さる販促の品。一気にタイムスリップし、物語へとつれていかれる。主人公のスズメ(永井芽郁)の天真爛漫な清々しさに、エネルギーがもらえます。幼なじみ律(佐藤健)との丁々発止のやりとりは笑いも誘うが、見えない糸で結ばれたふたりの絆が胸キュンです。脚本は北川悦吏子さんで、この作品は彼女の素晴らしい脚本あってのものと言わざるをえない。何が凄いといえば「台詞」の重み。なかなか出てこない言葉の深みが、ドラマの中で飛び交い胸を打つ。素直にこころに届くのである。こころに残るセリフばかりで、わたしは朝からメモを取る手が忙しい。こんなに言葉を巧みに使い、ドラマを紡ぐ北川さんには降参(ゆるしてくだせ〜ぇえ、お代官様)です。実はいま、BSで30分から一回目を観て、15分後に再び見直す毎日。二度目は画像は眺めず目を閉じて、言葉(台詞)だけを聞き、ひとり深い言葉を楽しんでいます。みなさんはどうですか?
P.S.  漫画家見習いの頃の、寝袋生活(締め切りに追われ)はまさに、若き自分の経験と一致。なにか懐かしさを覚えます。あの頃があるから、いまがある。いま憶えば、良い経験をさせてもらったと感謝です。
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by eddy-web | 2018-06-25 00:00 | ひとこと・ひとごと・ひとりごと | Comments(0)
よもやまシネマ405 “メイズ・ランナー/最期の迷宮”
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2018.6.19

SFミステリー“メイズ・ランナー”が、いよいよラストを迎えました。一作目でその謎の迷宮に取り込まれ、二作目で「えっ!」って急展開。そして、時間を空けての最終章。待ちに待った公開だが、一作目と二作目が続いて公開したのにくらべ、今作の公開はちょっと空けすぎ・・・。まぁ、わたしたちには解らない、映画会社の諸事情があるのでしょう?正直言って、間が空いた分熱量は下がっていて観るにも足が重い。だがシリーズものは一度見始めたら、途中で止めるわけにはいかない。まんまと商業ベースに乗っかってしまっているわたし???シリーズものは沢山ありますが、締めくくり方は本当に難しい。観客が納得する感動のラストを創りあげるのは、そう簡単ではない。残念だが、わたしの中では満足の行く作品は見当たりません。あえて名を上げませんが・・・。
シリーズものでも、一作完結スタイルの“ミッション・イン・ポッシブル”などは、実に見事なプロデュース例に違いない。最近TVドラマが映画並みにお金をかけはじめ、その境目がなくなりはじめている。“メイズ・ランナー”は、TVドラマ「LOST」の展開のように唐突に変わり、ちょっと似ている気がする。とても面白いドラマだが、長すぎる展開は観る側にもそれだけエネルギーが求められる。映画とTVドラマにはそれぞれの良さがあり、そこを間違えると悲惨な結果を生む。ここら辺を考えなければいけないのが、いま映画界の課題ではないだろうか?こころに残る作品にする、その落としどころを見つけるのも制作者の力量で才能と呼ばれるひとつに違いありません。
さて、今作は・・・。
二作目は予想外の急展開だったため、面食らった分何か印象が薄い。バイオハザードに類似した細菌汚染の猛威から人類を救う鍵は・・・、という展開は正直またか?とすこしトーンダウン。そして最後はいったいどんな終わりを見せてくれるのだろう?スタートは共に戦ってきた仲間の奪還からはじまる。いきなりのアクションシーンは、前作に結びつけるのにはちょっと時間が・・・。ようやく結びついた頃には、一作目の不思議感がなくなり同じ作品とは思えないアクション作品になっていました。運命共同体の仲間との友情が、この作品の核で最後まで描かれていたのは唯一納得の展開でした。ただ、ラストシーンは物語を完結するような感じではなく、ちょっと消化不良です。へたをすれば、四作目があるかも?とちょっとうがった想いが残ってしまいました。
若い俳優さんたちが主人公の映画は、それぞれに個性がひかり感情移入するひとも多かったはず・・・。その中でもわたしは、裏切りの友ギャリー役を演じたウィル・ポルターが、特に印象に残った。個性的な風貌はきっとこれから出てくる逸材ではないだろうか?昨年観た“デトロイト”の警官クラウスの演技は、狂気をはらんだインパクトでわたしの中に残りました。これからが楽しみな個性派男優のひとりです。
P.S. この作品は当初、シリーズ化は考えず一作品として進んでいたらしい。それが何故シリーズになったのかは知るよしもないが、一本でまとめた方が良かったかも???
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by eddy-web | 2018-06-24 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)
風になった、森田童子。
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●Switch音-12 森田童子

今月、フォーク歌手森田童子の訃報が流れた。70年代、透明な歌声とカーリーヘアーにサングラスという風貌で、一部でカリスマ的人気を得つつ活動した女性ミュージシャンである。森田童子は芸名で本名は非公開、そして実生活もほとんど公開されず、また素顔を見せる事は一度もなかった謎おおきひと。か細く囁くような歌声は、歌詞とあいまって独特の世界観を紡ぎ出しファンのこころを虜にしました。恥ずかしい話ですが、わたしは今でも彼女の曲を聴くと、何故か涙が溢れ昔の事が頭を駆け巡ります。
学園紛争が吹き荒れる時代に友人が捕まったことをきっかけに高校を中退し、自由気ままな生活を送っていたという。同世代のわたしは似た経験の中青春を過ごし、いまがある。混沌とした時代で、もがいていた自分思い出される。友人をモチーフにしたデビュー曲「さよなら ぼく の 友だち」は、20歳の時友人の死をきっかけに創った曲というのはよく知られた話。1983年に活動を休止したが、1993年にTVドラマ「高校教師」の主題歌として「ぼくたちの失敗」が使われ再ブレイク。それでもマスコミにはいっさい登場せず、最期まで社会と一線をおいた生活をつらぬき今年4月24日に逝去(享年65歳)。マイナー(暗い)イメージが強いひとだったが、本人はメジャーを望んでいなかったと聞く。そんな彼女の楽曲と歌声は、少なくともひとのこころに寄り添い、癒し包んでくれたことに違いない。彼女のようなミュージシャンは二度と現れることはないでしょう。「ありがとう」の言葉を添えご冥福を祈ります。 
※YouTubeで見つけた、新海誠監督作品/秒速5センチメートルの画像に彼女の曲が合わさった素晴らしい作品を見つけました。あまりにリンクしていて、まるでオリジナルのように憶えてしまうわたしです。




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by eddy-web | 2018-06-21 00:00 | Switch音(音楽の話) | Comments(0)
よもやまシネマ404 “ローズの秘密の頁”
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2018.6.15


さて、はしご2本目の作品です。こちらは今回観たかったメイン。内容はともかく、観たかった要因は主演女優のルーニ・マーラ。この女優さんは観る度、その魅力でわたしを惑わす。はじめて観たのが“ドラゴンタトゥーの女”。実ははじめてとは言ったが“ソーシャル・ネットワーク”でも観ていたが、それほど印象がなく後に彼女がその人だったことを知りました。“ドラゴンタトゥーの女”のリスベットの役があまりにも強烈なインパクトゆえ、この時彼女の名を心に刻んだ。それ以来彼女の名が出る度、出演作品になぜか引かれ映画館へと足を運びました。彼女は期待を裏切らない演技をいつも魅せ、観る度に彼女に引かれていきました。それを決定づけた作品はケイト・ブランシェットとW主演した、“キャロル”で、完全に彼女の匂い立つ魅力に圧倒され大ファンに・・・。
“ローズの秘密の頁”は2年前に公開されたもの。見逃してしまったが、今回鑑賞することができたことに見終わった後、こころから実感したわたし。その年に公開された“ライオン~25年目のただいま~”でも、恋人役で堅実な演技力をみせましたが、共演のニコール・キッドマン(養母)があまりに素晴らしい演技をし話題をさらってしまいました。ですが、今作品を鑑賞し、やっぱり彼女の才能と美しさに触れ間違いなくこれから映画界を牽引していくであろうと確信しました。
ストーリーは第2次世界大戦時のアイルランドが舞台。ピアノの旋律が静かに流れる中、やや重苦しい雰囲気ではじまる。プロパガンダの波に呑み込まれながらも愛を貫き、最期まで闘い抜いた女の生涯を描いたサスペンスである。主人公ローズは赤ん坊殺しの容疑で告発され、精神病院で40年以上も暮らしている。彼女はそれを否定続けていたが、病院の取り壊しが決定したのを機に主治医グリーンと知り合う。そして物語は時間を巻き戻し、過去への旅へと誘う。空の色が冷たい北の青さを写し出し美しい。その風景にピアノの旋律が重なり合い、静けさの中で迫り来る戦争の足音がじわじわと迫り来る。息を潜め見入るわたしは、知らず知らず画面へと吸い込まれていきました。現在と過去が交差し写し出され、物語の核心へと少しずつ近づく展開はオーソドックスな手法だが堅実で上手い。主人公のローズを演じた二人の女優さんが、本当に素晴らしい。晩年のローズを名女優ヴァネッサ・レッドグレイヴ、そして若き日のローズをルーニー・マーラがそれぞれ演じました。二人ともローズの深い愛と、こころの葛藤を見事に演じ女の強さと優しさをみせてくれました。ラストはなんとなく、予想した通りになりましたが大満足。アメリカの評論家には酷評され、作品は「ページに記されたままの方が良かった」と思わせると皮肉なコメントがよせられたと聞きました。原作とよく比較されるのが映画の宿命。これもどうやらその口らしいが、わたしは感動しました。100人いたら100とおりの見方があり、100点満点を取るのは不可能。それでもわたしは、ひとりでも観客のこころに届けば、それはもう良い作品だと思っています。レッドグレイヴの味わい深い演技と、マーラの豊かな表現力に大拍手。マーラは今まで観た作品で、一番美しく輝いて、わたしのこころの中に鮮明に焼き付きました。これからも多いに活躍し、新しい魅力をまたみせてほしいと願うわたしです。


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by eddy-web | 2018-06-20 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)
よもやまシネマ403 “ロング, ロングバケーション”
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2018.6.15

しばらく忙しく、映画鑑賞の時間がとれずにいた。やっと落ち着きいざと選んだ作品は、見落としてしまった2作品。前にも言ったことがありますが、一日に2本の鑑賞はじつにきつい。年のせいか集中力が持たない。泣き言を言って恥ずかしいが、作品を充分堪能するにはゆとりが必要な年齢になってしまいました。
そんなことでギンレイ(飯田橋)に足を運んだわたし。1本目を見終わると、いつもより何故か気持ちが高揚し久しぶりのハシゴ。若い頃は1日5本ハシゴした事があるわたしだが、まだ少しだけエネルギーが残っているようだ。
さて、1本目の作品“ロング・ロングバケーション”の感想からはじめます。
物語は人生の終りが近づく50年連れ添った老夫婦の、アメリカ縦断の旅を通して幸せの形とはを描きだす。最近TVや雑誌などでよく取り上げられる「終活」を、考えさせられる作品はラストでより深く胸に突き刺さり考えさせられる。自分自身が考えはじめる年齢になり、このテーマはひとごととは流せない。終始ユーモアたっぷりに綴られる物語ゆえ、ラストの締めくくりは強くこころに刻まれた。自分だったら?と考えさせられる作品は、改めて終活を考えさせられる時間をもらいました。
主演の二人があまりに素晴らしく、役と自身(本人)が重なりまさに名演技で胸を打つ。妻エラを演じたヘレン・ミレン(72歳)。だれもが知る名優さんは、多くの賞を手にしている大ベテラン。3年ほど前見た“黄金のアデーレ・名画の帰還”でも、圧巻の演技力で強い存在感を残しました。今作では夫を包み込む深い愛を、時にユーモアチックに時に内に押さえ複雑な胸の内を完璧に魅せてくれました。表現された深く強いその母性愛は、彼女の人生の深さゆえににじみ出てくるものと感じさせるものでした。年をとってもこんな可愛い女性がいるのにふれ、わたしもそうなりたい(無理だろうなぁ~)と思いました。こんな伴侶に恵まれた人は、間違いなく幸せ者。
かたや夫ジョンを演じたのが、往年の名優ドナルド・サザーランド(82歳)。わたしがはじめて彼と出会ったのは1970年の作品“M★A★S★H”。朝鮮戦争を背景にした物語は三人の軍医を描いたブラック・コメディ。70年代を代表する作品となった映画は、多くの賞を受賞し映画史に残る名作になりました。当時わたしはそのノリについていけず、アメリカって自由を通り越しメチャクチャだと思ったことが思い出される・・・。内容もさることながら、三人のキャラがあまりのも強烈で、その時代の寵児となったひとりがサザーランドそのひと。あれから約50年、イイ年の重ね方をし渋い俳優さんになりました。いまも現役バリバリで“ハンガーゲーム”ではアクの強い演技を披露し元気な姿を見せてくれています。
この二人が熟年の老夫婦を、実年齢で演じてみせる物語は繊細で深い愛に満ちあふれ観るものに「人生の終わりかた」を問いかけます。あなたはどんな人生の終わりかたをしたいですか?
わたしはいつかは来るその時、“幸せな人生”だったと思えることを目指し、もう少し頑張ってみようと思います。


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by eddy-web | 2018-06-18 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)
よもやまシネマ402 “ビューティフル・デイ”
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2018.6.12

久々に五感をねじ伏せられた作品に出会ってしまいました。第70回カンヌ国際映画祭にて、「脚本賞&男優賞」のW授賞をはたした話題作“ビューティフル・デイ”がそれ。観る前はベッソン監督“レオン”のイメージをもって挑んだのだが、それとは全く違う感覚の観たことのない新世界がそこには広がっていました。ジャンルも当てはまるものもなく、いろいろな要素が含まれていて、いままで感じたことのない衝撃の連続。感性にジワジワと染み込んで、まるで全身がウィルスに浸食されて行くような感覚を覚えた・・・。映像、音楽、音響効果、脚本、そして俳優。どれをとっても隙が見つからない。この感覚は何なんだろうと、息が詰まる想いが最期まで続く。
サスペンス、スリラー、バイオレンス、ヒューマン、それらのすべてが巧みに交差しラストへとわたしたちを導く。監督・脚本・制作のすべてを担当したのは、映画界でその手腕を高く評価されている女性監督:リン・ラムジー。わたしは初めて観る、監督作品である。PG12指定の作品は、かなり際どい描写もあるが、女性ならではの視点が随所にみられけっして不快ではない。バイオレンスの描写は、とかくリアルを追求するあまりグロに限りなく近くなる。しかしこの作品は、音や音楽との組み合わせを巧みに使い、創造力を掻立てる。五感のすべて、いや第六感までもが刺激され奮い立つ。わたしには、近年観た多くの作品の中でもきわめて特別のものになった。
“ビューティフル・デイ”というタイトルがイメージにリンクしないまま、ラストへと物語はひた走る。そして最期やっとその意味に辿り着き、主人公二人のさらに続く長い人生を創造して終わりを告げる。五感の中の特に視覚と聴覚が刺激され、スリリングでたまらない傑作の誕生である。台詞が極力押さえられ説明的なところが一切みつからない。それなのに主人公二人の感覚が、まるで手に取るように不思議な疑似体験の迷路へと誘い込む。1コマ1コマの切り取られ繋がれた画面は、スタイリッシュで美しい。それゆえスリリングな内容がよりリアルさを増し、そして音にリンクした瞬間、物語の世界へと呑み込まれていく。だが、それは恐怖ではなく開放されたこころの咆哮とでもいう刹那さに他ならない。凄い作品に出会ってしまいました。この監督さんの才能は本物。まだ4作目と聞くと、その可能性は創造すら追いつきません。
いずれ時間をつくり別作品で、監督さんの凄さにも触れ確認しようと思います。
もうひとり語らなくてはいけないひと、主人公の殺し屋ジョーを演じたホアキン・フェニックス。凄い存在感は観れば納得ですが、何か匂い立つというか言葉では表せない圧倒的な迫力と、内に秘めた繊細さにこころを奪われる事間違いなし。カストロ将軍のような風貌の大男だが体系はややぽっちゃり。どうみてもいままでの殺し屋(例えばジョン・ウィック)のような研ぎすまされた感じがない。武器も何ソレっ!て感じだし、その泥臭さがリアルさを増し凄いのである。この役のためウエイトをUPし、役づくりのため監督と何度もジョーの内面を話し合い創造を膨らませたそうである。さすが男優賞の名にふさわしい名演技です。観に行ってください、損はしません。デートにはちょっと不向きかとも思いますが、解る女性なら大丈夫。ジョーのこころに触れてみてください。
P.S. 誘拐された少女役のニーナを演じた、エカテリーナ・サムソノフはまさに天使。ハードな役だが、実に可憐で美しくカゲロウのような儚さを感じさせます。ラストの台詞「今日は、いい天気よ!」は、こころに残る台詞になりました。神秘性を漂わせ、きっとこれを期にブレイクすること間違いなし。“ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ”の時にデビューした、ジェニファー・コネリーの登場と同じ感覚を覚えました。


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by eddy-web | 2018-06-13 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)
よもやまシネマ401 “デッドプール2”
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2018.5.31

401 本目に選んだ作品はマーベルの異端児キャラ“デッドプール2”。マーベルはもとより、DCにも見かけないアンチヒーローのデッドプール。はじめて映画に登場したのは、X-MENシリーズのX-MEN ZEROでミュータント特殊部隊一員ウェイドとして強い印象を残した。この時からいまのキャラを彷彿させ、お喋りで減らず口をたたきウザイ存在だが気になるキャラNo.1。物語では最後、複数のミュータントのDNAを移植され生物兵器ウェポンXⅠ(イレブン)に変貌しウルヴァリンと対決し首を飛ばされた。だが、エンドロールで再生しカメラ目線で「しぃー!!」と口ずさむ。マーベルの巧みな気の持たせた演出は見事。そして数年後、“デッドプール”が登場するのである。
こうして見ていくと、すべて計算され抜擢されたスーパーヒーローなのかも知れない。数いるキャラの中でも、これほどヒーローとは言いがたい特異キャラはめずらしい。善悪に偏らないトリックスターでヴィランと言っても不思議ではないくらいアクが強い。他のキャラとは一線をかいた魅力があり、ファンも多い。汚い言葉を連発し、ふざけているように殺戮を繰り返す。そしていつもカメラ目線で、台詞をはき観客を挑発する。ブラックなギャグが限りなく口から溢れだし、ウザイが面白いといつの間にかペースに飲み込まれてしまう。なんと言いましょうか、不思議な魅力に汚染されてしまいます。今回の2では、まさに魅力爆発状態。1以上にその活躍が光り、知らず知らずファンになってしまいます。青春の頃、ちょっと不良に憧れるみたいな、そんな感じかも???
感想ですが、めちゃ面白かったです。なんか最後はいい人ぽっくなっちゃいましたが、いままで通りのおふざけキャラを貫いてと言うより、きわめてここにデップありと一時代を築いてほしいと願うわたしです。音楽の使い方も絶妙な間合いで導入され、各シーンを盛り上げ随所に盛り込まれるポップカルチャーねたに、何度もほくそ笑んでしまったわたし。コミックや映画、音楽と纏わるねた台詞の連発は好きな人にはたまらない刺激。この作品はヒーロー映画と言うよりはスーパーコミック映画というジャンルを確立させるべき作品です。一作目を観たとき、コスチュームもマスクもいまいちピンとこなく、その上軽いノリの物言いがやっぱりウザイとちょっと引いたのは事実。白い目も、何を考えているのか検討もつかず不気味だった。それがどうだろう、この二作目で完全に飲み込まれてしまった。次が楽しみでしかたない。この変態キャラから目が離せません。
P.S. 前回のキャラに加え新キャラも多く登場し、物語を盛り上げてくれますが、ケーブルを演じたジョシュ・ブローリンがサノス役(インフィニティ・ウォー)に続きピタッとはまり役でした。もちろんデップーを演じたライアン・レイノルズも最高です。素顔のシーンがでますが、カッコイイし優しい目をしています。彼はこの役と自身がとても重なっていると、インタビューで語っています。あそこまで下品ではないとは思いますが・・・。コロッサスはCGで描かれてますが、デップーと抱き合うシーンはおしりをすりすりされいやがるシーンが可愛いです。あっさりと死んでしまうX-フォースのメンバー、もうちょっと活躍を期待しましたが他のキャラが頑張ったので成仏してください。ネガソニックの恋人役・ユキオを演じた忽那汐里ちゃん可愛かったです。また出てほしいです。もう一つ言い忘れていました。大好きな映画“おみおくりの作法”に出ていた、エディ・マーサンがヒール役で最後車にはねられ終わるのですが、とても同じひととは思えません。死に方もいっしょなのですが・・・。
※最後にデップーと恋人ヴァネッサのラブシーンは、まじでぐっときてしまい、さんざん笑かされたあげく泣かされるところでした。これはマジックです(笑い)。今回の画像は、デザインが表紙を上回っていたので裏表紙。これを観て笑えるひとは、かなりの映画通です。


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by eddy-web | 2018-06-05 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)



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