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よもやまシネマ371 “ギフテッド”
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2017.12.27

2017最後になるかも知れない、映画鑑賞。選んだのは“ギフテッド”。何の情報も入れず、ただキャプテン・アメリカを演じているクリス・エヴァンスが出ていると言うことだけで足を運びました。アベンジャーズの中では、飛び抜けて頑固な義を貫くヒーロー。頭は固いが絶対に裏切らないと思わせるいいキャラは大好き。そんなアメコミヒーローを演じる彼が主役で、親子の絆を描いたヒューマン・ドラマとなれば自然と足が向きます。
昔から映画興行には「子どもと動物」を出せば、間違いなくヒットすると言われています。ひねくれた言い方をすると、観客は可愛いものに目がなくまた、涙を誘う演出に弱いという狙った戦略である。観客をなめた感も否めない考えだが、あながち間違ってなくもない。日本人はとくにここが弱点。とは言え、子どもを主人公に据えた作品には名作が多い。“禁じられた遊び”“汚れなき悪戯”など昔から数多くの名作、秀作を世に残して来たのも事実。それはただお涙頂戴の子どもに頼った作品づくりではない、ひとのこころに響く深い中身があってのこと。わたしの記憶の中では、駄作と言うような作品はほとんど見当たりません。結局マスコミが後付でつけた、業界への皮肉を込めたメッセージだとわたし自身感じています。
さて、“ギフテッド”ですが勝手な思い込みで、タイトルからよくある親子の愛情物語と予測しての鑑賞でしたが、良い意味で裏切られました。そもそも“ギフテッド”(gifted)は、贈り物を意味する英語のギフト(gift)が語源で、神または天から与えられた“資質”または、遺伝による生まれつきの「特筆」を言うらしい。アメリカ教育省は、「同世代の子どもと比較し、突出した才能を持つ子どもの事」と定義しているらしい。ようは簡単にいえば天才のこと。と言う訳でそんな子どもを持った父(厳密には叔父)と娘のこころの絆を描いた作品である。紆余曲折の複雑な展開が二人の関係に割って入るのだが、互いを必要とするこころはだれにも邪魔出来ないということを教えてくれる。よくある話のようだが、親子の確執を2世代を通じて描いているところがみそ。見終わって感じたのは、どんなに凄い(天才)子でもこころは硝子のように傷つきやすく壊れるという事実。大人の身勝手な思い込みで、生涯を決めては絶対にいけないと教えられました。自分の人生は、自身で選ぶ権利があるのだと謳っています。2017年を締めくくるにふさわしい映画に巡り会い、来年がまた楽しみになりました。気持ちの良い涙を流し、汚れを洗い流したいひとは是非、ご鑑賞を・・・。
P.S. 父フランクを演じた、クリス・エヴァンスとても良かったです。ヒーローものでも地味系ですが、人の良さが画面から溢れ出ています。ますますファンになりました。あとやっぱりなんと言っても娘メアリーを演じたマッケナ・グレイスが凄いです。11歳とは思えない演技でこころを鷲掴みされます。おしゃまでキュートなこの子の将来がいまから楽しみ。どんな女優さんになって行くのでしょうか?脇を固めた俳優さんたちも、とても良い感じで出しゃばることなく二人を支えています。この作品を監督したマーク・ウェブは、シリーズの中でも特に大好きな“アメージングスパイダーマン”を創ったひと。この人からも目が離せません。次回作が楽しみです。
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by eddy-web | 2017-12-29 18:51 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)
Short-Design 青之無也-10/戦場のメリークリスマス

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先日再度鑑賞した映画、“戦場のメリークリスマス”をデザインしてみました。こころに残る一本に自分なりの想いを込め・・・。教授(坂本)が作曲した哀愁をおびた曲が流れた瞬間、作品のすべてが脳裏に浮かび上がる映画。戦争を題材にしたものだが戦闘シーンは一切ない。だが、これもまた反戦映画ではない だろうか?人間の犯した愚行のひとつを、愛で包み込みやさしく問いかけた名作はきっと語り継がれるでしょう。どんな場所にも、天使は舞い降りると信じて・・・。

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by eddy-web | 2017-12-23 00:00 | 青之無也(モノ創り) | Comments(0)
よもやまシネマ370 “午前十時の映画祭/戦場のメリークリスマス”
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2017.12.19

“午前十時の映画祭/戦場のメリークリスマス”を観てきました。この作品も再びスクリーンで観たかった映画。大島渚監督の作品をはじめて観たのは“儀式”。有楽町駅前にあった、日劇アートシアターという小劇場で観たのが思い出される。当時17歳だったわたしは、映画鑑賞にはまり連日映画館をはしごしていました。その頃から監督は有名で「松竹ヌーベルバーグの旗手」と呼ばれていた。フランスで一時代を築いたヌーベルバーグとの繋がりはないようだが、映画製作の新しい時代の波と言われていたと記憶しています。その旗手と言われたのには、独自の世界観で高い社会性をテーマに権力に対する姿勢を前面に描いたからに他ならない。ただその頃のわたしには、その深いメッセージを受け止める器などなく、暗くて小難しいだけの印象を受けていました。その後“愛のコリーダ”が世に出、日本初となるハードコアポルノの名が話題となり世の中をアッといわせたことを覚えています。常に挑戦的な映画創り代名詞と言ってもいい大島監督は、日本から海外へと製作の場を拡げ、ついには“愛の亡霊”でカンヌ国際映画祭監督賞を受賞。その名を世界に知らしめたのが1978年のこと。それから5年後に満を持して発表されたのが、今回の“戦場のメリークリスマス”である。この作品はカンヌに出品され賞こそ逃したが、日本では数多くの賞を獲りその年、キネマ旬報ベスト・テン読者選出第1位に選ばれました。
あらためて観て、映画の中に描かれた人間愛の深さに気づかされ強い感動が全身を貫きました。作品が創られるまでに5年の歳月がかかったのには、資金やキャスティングなど多くの困難があったと後に語られました。しかしこの作品は間違いなく映画史に残る名作となったのは、観れば間違いないと誰もが言えるのではないでしょうか?少なくともわたしが観た大島作品の中では、最も記憶に残るものとなりました。
内容もさることながらキャスティングの斬新さがこの作品に、いままでにない血を流し込み強烈なインパクトを与えたのは間違いのない事実。ほぼ素人と言えるひとを役者に立て創られた作品は、その人たちの個性を限りなく引き出し見事に輝かせてみせた・・・。役者では出せない不思議なリアリティを見事に演出し多くのシーンが瞼に焼きました。主人公は出ているすべてのひとと言っていいこの作品。ひとりでもかければ完成されないような感情のハーモニィを感じます。捕虜の英国少佐セリアズを演じた世界的ロックスター・デビット・ボーイの凜とした演技、収容所所長ヨノイ大尉を演じた坂本龍一(YMO・テクノミュウジシャン)の危うい美しさと繊細な感情表現、そしてこの作品で間違いなく映画に目覚めたであろうビートタケシ(北野武監督)が演じたハラ軍曹の鬼気迫る儚い演技が絡み合い昭和史に残る名作を生み出しました。3人以外にも多くの素人(内田裕也・ジョニー大倉・三上寛など)を起用した作品は出ていたこれらのひとがすべてアイデンティティを持っているひとたちだった事は間違いのないこと。大島演出のここが、本当に凄いところだと観れば納得。(ミーハー的に言うと、デビッド・ボーイと坂本龍一の美しさ(色気)は半端ありません。それだけでも観る価値アリ。いまイケメンとか呼ばれるひともいるようですが、ふたりはそんなものを超越した存在です。)“愛のコリーダ“でも松田瑛子という無名の新人を使い日本初のハードコアを撮り、当時過激な性描写は映倫と裁判で争ったことは有名。常にリアリティに拘り、一歩も引かない独自のポリシーを表現で貫いた姿勢は、後年の2作まで引き継がれています。最後の作品になった“御法度”は、後年病と戦いながら魂を振り絞って完成させ、大島渚ここにありと世に知らしめた最後の作品となりました。もっともっと沢山の作品を見せてほしかったと“戦場のメリークリスマス”を観てあらためて素直に感じたわたし。この名作は、絶対に観てほしい作品のひとつです。
P.S. この作品で音楽を担当した坂本龍一。そのテーマ曲はその美しい旋律で作品をより一層印象付け、その年の英国アカデミー賞作曲賞を受賞。その後も多くの映画音楽に関わり“ラスト・エンペラー”では日本人初のアカデミー賞作曲賞を受けました。彼もまた、北野武と同様に大島監督との出会いで新しい世界への扉を開け才能を大きく花開かせたのではないでしょうか?印象に残るその儚い旋律は映画史に残る名曲となり、映画同様わたしたちのこころに強く残るものとなりました。
最後にハラ軍曹の名台詞「メリークリスマス、メリークリスマス、ミスター・ローレンス」を贈ります。このセリフは、名作“禁じられた遊び”の「ミッシェル!ミッシェル!!」と同じくらいこころに染みる言葉(台詞)。心の奥に大切に残したいと思います。

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by eddy-web | 2017-12-21 11:24 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)
よもやまシネマ369 “スターウォーズ/最後のジェダイ”
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2017.12.15

待ちに待った作品“スターウィーズ/最後のジェダイ”が公開されました。初日のチケットを取るのに出かけたのが、前々日。金曜日が初日だからとタカをくくっていた自分。良い席はほぼ満席で、妥協しての席をやっと確保。それでも時間は二回目の上映時間。相変わらずの人気ぶりは、このシリーズのファンが大勢いることを改めて実感させられました。日本はもとより世界中のスターウォーズ信者が、待ちに待った公開である。第一作“エピソード4/新たなる希望”が公開されたのが1977年。いまから40年の昔である。いま若者と呼ばれる世代は、世の中に誕生していないという事実。にもかかわらず、時代を超えいまだに人気をほこるこの作品の魅力って何だろう・・・とふと思う。三世代に繋がる壮大なスペースファンタジーは内容はもとより、登場するキャラクターたちの個性溢れる魅力が、敵・味方を超えファンの心に響いているのは間違いない。この作品の経済効果はまぎれもなく、映画界屈指のものに違いない。第一作を創ったジョージ・ルーカス監督が当時、この物語の完結はわたしが生きているうちには無理だと公言していたことを覚えています。それくらい時間と労力、そして資金が必要だったということ。ファンもそれはある意味承知していたし、わたしは少なくとも諦めていました。それがどうでしょう、ついに後一作を残すところまで辿り着いてしまいました。生きている間に鑑賞できる時間を貰ったことに、これほど感謝の気持を持った作品があっただろうか?つい熱くなってしまいましたが、同じ気持を抱いている人もきっと多いはず・・・。嬉しい限りです。
さて、本題の新作鑑賞の素直な感想を・・・。この作品の良さは先に述べたように、永い歴史の中で描かれた血の繋がりとこころのあり方を壮大なスケールで描き紡いでいるところに尽きる。根底にあるのは人の中にある、静と動、裏と表、光と影といった人生にはかかせない永遠のテーマが軸になっているからである。こころはその相反する2つの部分を行ったり来たりし、悩み苦しみ、そしてもがき自分を見つける旅を続ける。そんな自分の中にもあるテーマを、これだけワクワク・ドキドキと高いスキルで表現して貰えたら感情移入しないで見ない訳がありません。あっ!また熱くなってしまいました。完全にオタクの自分が出てしまいました。40年の時代を受け継がれ続いてきたSF映画の金字塔に文句を付けるなど、おこがましい限りです。評論家の方たちはそれが生業ですから、きっといろいろな意見が出ることと思います。わたしは「そんなの関係ない!!」というひと。もちろん40年前と今では、その映像表現の進化は目覚ましく比べようもありません。ですが、このシリーズ作品をそんな風にとらえて観ている人などいないと信じています。“スターウォーズ”は“スターウォーズ”なのです。家族みたいなものかもしれません。どんな時もどんなことがあっても永遠なのです。
今回は新キャラも増え、どちらかと言えばそこに焦点をあてた切り口で、また違った新しい魅力が繰り広げられています。脇役の魅力もこのシリーズの売りのひとつ。今回も少ない登場の中でも、胸がキュン!となるシーンが満載です。まだ観てない人は、一刻も早く観に行きましょう。我慢して何も言いませんので・・・。自分の目で、その歴史の1ページを確かめてください。
P.S. 某航空会社のCMが公開に合わせTVで流れています。スターウォーズのキャラの絵を纏ったジェット旅客機が、飛行場をゆっくりと動き、それを観たターミナルのお客がテーマ曲「タン、タ~ン、タタタッタン」と口ずさみながらひとり、またひとりと立ち上がり、最後は大合唱。あれはまさに、スターウォーズファンのこころを見事に表した最高傑作。本当によくファンの気持を表現してくれています。大拍手!!この気持をズ~ッと持ち続け、次回最終作を待ちたいと思います。
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by eddy-web | 2017-12-18 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)
よもやまシネマ368 “オリエント急行殺人事件”
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2017.12.11

「ミステリーの女王」と呼ばれ世界中にファンを持つ、アガサ・クリスティ。彼女の代表作のひとつ“オリエント急行殺人事件”(原題:オリエント急行の殺人)を鑑賞。彼女の作品の多くに登場する稀代の名探偵エルキュール・ポアロが、類い希なる推理力で難事件を解決して行く、ミステリーの王道的作品である。1974年に名匠シドニー・ルメット監督により映画化され大ヒットした作品が、再び生まれ変わりわたしたちの前に・・・。20歳の時に観たわたしは、そのラストに「嘘~!そんなぁ~?」って胸を締め付けられたことが思い出されます。作品には当時(今も)大好きだった女優ジャクリーン・ビセットが出ていて、彼女見たさに出かけたのですが思わぬ傑作に出会い、その後のクリスティの作品にも足繁く通うことになりました。ただ、わたしの中では“オリエント急行殺人事件”以上に感動した作品には出会うことが出来ませんでした。あれから43年が経ち、再びこの作品を観ることにとても感慨深いものを感じるわたしです。
という訳で結末を知っての鑑賞ですが、やっぱり傑作だということを再認識させられました。制作にリドリー・スコットを迎え、監督にはケネス・ブラナーがあたり主演ポアロ役を兼務しての作品となっています。74年の作品からとくに目新しい部分は感じられないものの、内容が素晴らしいので充分楽しめる作品なっています。74年の時も豪華絢爛の俳優陣(イングリット・バーグマン(アカデミー助演女優賞受賞)/ローレン・バコール/ヴァネッサ・レッドグレイヴ/ショーン・コネリー/リチャード・ウィドマーク/アンソニー・パーキンスなど)が、まるで演技力を競うかのような緊迫感あふれるものだったことが強く印象に残っています。大好きにジャクリーン・ビセットとが、周りが凄すぎて霞んで見えたのは事実。でもやっぱり美しさでは一番だったといまも思っています。今回も贅沢な布陣(ジョニー・デップ/ペネロペ・クルス/ジュディ・デンチ/ウィレム・デフォー/ミッシェル・ファイファーなど)で俳優さんたちが使われ、前作にも負けない豪華さと熱のこもった演技力で涙を誘います。今作はなんと言っても映像技術の進歩が見事生かされ、美しい映像が臨場感を生み演出と絡んでより印象を深めています。ラストのシーンは、ダビンチの「最後の晩餐」を思わせる演出がなされ、ポアロと乗客たちとの会話に胸が打たれます。
名作が名作と言われる由縁は、この作品を観れば一目瞭然。ましてミステリーとしては、まさに金字塔と言って間違いありません。
最後に74年のポアロを演じたアルバート・フィニー、そして今作のケネス・ブラナーの演技に拍手を贈りたいと思います。口ひげもとても似合っていて格好良かったです。
※今作のラストでは、シリーズ化を匂わす表現で終わりを迎えますがファンとしては望むところ・・・。ぜひ、お願いいたします。
P.S. 原作のヒントとなったとされる「リンドバーグ愛児誘拐事件」。誰もが知っている飛行家リンドバーグの息子が誘拐され殺された事件と、オリエント急行の立ち往生の実際におきた事件を組み合わせ着想し書き上げられたとされています。リンドバーグ愛児誘拐事件は犯人が捕まり、一応解決したと言われていますが、いまだ多くの謎が残され冤罪ではなかったかと論議は続いているとのこと。こんな話が本当にあるのだと思うと、ミステリー好きにはたまらない刺激。それを題材に作品を創り上げる、アガサ・クリスティの才能は「ミステリーの女王」にふさわしい天才と再認識します。
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by eddy-web | 2017-12-12 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)
よもやまシネマ367 “光”
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2017.12.04

予告を観て気になっていた作品“光”を鑑賞しました。原作は直木賞作家(まほろ駅前多田便利軒)の三浦しをん。彼女の作品の中では異彩を放っているとされる今回の“光”。作品に感銘を受け映像化に挑んだのは、いま最も注目されている監督の大森立嗣氏。“ゲルマニウムの夜”で監督デビューし、日本はもとより海外でも高く評価されている気鋭の監督である。“さよなら渓谷”を観ていますが、人間のこころの奥底に宿る心理を見事に捕らえ、怖いくらい切ない作品でした。三浦作品は“まほろ駅”シリーズを合わせ3度目の映画化。監督はある意味彼女の作品ファンなのかも知れません。
さて感想です。久しぶりにメチャクチャ重たい作品を観せられ、こころが真っ暗になり考えさせられてしまいました。どうしても主人公たちのこころの闇を、紐解きたく「あ~でもない、こ~でもない」とそれぞれの気持ちを探ってみました。自分なりの答えらしきものは出たのですが、正直自信はありません。きっと観るひとにより、異なった意見になると思われます。ただ、誰の中にも存在するひとつの愛の表現なのかも知れません。凄く切ない愛ですが・・・。この手の作品は、観ないと解らないし観ても解らないが観ておく必要はあるようにわたしは感じます。もちろん覚悟して望んでもらわないといけませんが・・・。
映像がとても内容とは違い美しいカット割りで描かれ、写真集をめくる感覚で情景描写が写し出されています。それに反して音楽(音響)が、不愉快きわまりない音を響かせ嫌な気分を増幅します。(音楽を担当したのは、業界では有名なテクノミュージックの巨匠ジェフ・ミルズ氏。)この相反する効果は、主人公たちのこころの動きを紡ぎ出し重たくこころにのしかかってきます。映画とは娯楽という考えがありますが、この作品に関しては楽しむなどという言葉はみつかりません。でも考えさせられるという意味では、これもまた映画の持つ使命を果たした作品ではないでしょうか?原作を読んでないのでなんとも言えませんが、女性が書き上げた作品とは思えないほどエグイ表現でした。でもきっとこれが男とか女とかではない本当の人間の姿なのかも知れません。
主人公三人を演じた、信之役の井浦新、輔役の瑛太、美喜役の長谷川京子、そしてもうひとり重要な役信之の妻を演じた橋本マナミ。みなさんそれぞれに深みのある、怖い演技を見事演じぐいぐい迫ってくる危うさがたまりませんでした。もともと評価が高い男優人は初共演という事ですが、ある種共鳴しあっている感じで凄い緊張感がありました。また、女優さん二人はいままで観たことのない表情をみせこれも素晴らしいものでした。橋本さんはグラビアのイメージが強かったので、とても驚きでした。今後の活躍を多いに期待します。さて、みなさんはこの作品から何を感じ、どう主人公たちのこころを読み取るのでしょうか?聞かせてくれたら嬉しく思います。
P.S. 余談ですが大森監督の家系は、父親が舞踏家で俳優でもある麿赤兒氏。弟が俳優の大森南朋。義理の妹が女優の小野ゆり子さんと、血とはまさにこういうことを指すのでしょうか?

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by eddy-web | 2017-12-05 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)
よもやまシネマ366 “ゴッホ・最後の手紙”
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2017.11.27

偶然観たTVの報道番組。写し出されたのは、ゴッホの美しい映像世界。それは謎多き彼の最後を描いたアニメーション映画でした。その映像表現の美しさに目 を奪われ、思わず画面に釘ずけになったわたし。表現された映像は今まで観たことのないもので、その全てがアナログで創られたと知り驚愕。そしてその衝撃を 確かめるため、上野へと・・・。
物語は現代でこそ天才の名をほしいままにしている画家ゴッホが、弟テオに宛てた最後の手紙を軸に自らの手で生涯を 閉じた謎に迫るサスペンス仕立ての作品になっていました。これは正直意外な展開で、今だ謎多き自殺の終焉に焦点を当てた、ゴッホのこころの闇と苦悩に迫る もの。見終わった後、彼が何を思いそして何を考えてその瞬間を迎えたのかが、頭の中を駆け巡り割り切れない想いが残ってしまいました。しかし間違いなく彼 が天才だったと言うことだけは、その残した作品の数々に描き込まれている想いが解り、改めて強く引かれるきっかけとなりました。
作品は彼の残した 作品の独特な筆のタッチを蘇らせ、つなぎ合わせた動く絵画となり観たことのない新たな芸術への世界を・・・。その表現は彼の独自のタッチを、125名の画 家たちが62,450枚という数の絵を描きだしまとめ上げたまさに芸術。参加したプロジェクトのメンバーノ中に日本人で唯一参加しているのが古賀陽子さ ん。3ヶ月で1日平均6コマをトータル約580コマを描いたと、インタビューで語っています。それだけ頑張っても映像にするとわずか1分弱と聞き、あらた めてこの作品の凄さと関わったひとたちの並々ならぬエネルギーを感じます。そして何よりスタッフのみなさんが、画家ゴッホをリスペクトしているととを強く 感じました。アニメーションが世界中で文化として認められ始めた現代。新しい表現がどんどん生まれ、その世界は進化を続けている。そんな中で原点とも言え る表現に徹し創られた作品は、言葉では賞賛できないほど素晴らしい芸術作品となり感動を呼びます。スタッフのみなさんに拍手と「ありがとう」の言葉を贈り ます。
見終わって天才画家ゴッホにほんの少しだけ近づけた気がしました。しかし残念ながらその死の真相、最後まで読み取ることは出来ませんでし た。神のみぞ知るとしか言いようがありません。その謎多き生涯があればこそまた、作品が輝いて見えるのではないでしょうか?映画を観た後、彼の残した作品 の一枚一枚に描き込まれた念いを知りたいと強く思いました。是非、みなさん観に行ってください。
P.S. フィンセント・ヴィレム・ファン・ゴッ ホ。生涯デ書き残した作品は、スケッチなども合わせその数2,100点。37歳という若さで世を去った天才画家の作品は、生前1枚しか売れなかったと聞 く。そして有名な作品の多くは、ゴーギャンと過ごしたアルル時代以降に描かれた油絵である。その一枚一枚に浮かび上がる光と影に、彼のこころが描かれてい ると思うとその魅力は尽きない。現在上野で開催されている「ゴッホ展」に足を運び、少しでも彼に近づけたらと思います。
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by eddy-web | 2017-12-04 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)



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