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水野朋子展「はての旅」
09.May.20
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 我が社のA女史がすむ街、東大前。東京大学の校舎を囲むように、静かな佇まいが軒を並べている。なんとも雰囲気のある、むかしながらの建物がまだ多く残っている場所である。
 ある日、A女史に案内され、そこで偶然入った本屋さん。タイムスリップでもしたかのような、柔らかい電灯のあかりが心地いい。お店の名は「ヴァリエテ本六」。オレンジ色の優しい灯りの中、沢山の古い本がお行儀よく並んでいる。本好きの人にはたまらない空間がそこにある。ここはギャラリーを兼ねていて、企画展などがときおり開かれている。
 縁がありここで出会った本(手創り)の作家・水野朋子さんがいま企画展をやっていると、ご案内をいただき訪ねて来た。初日に訪ねたのは、ご本人がいるだろうと思ってのこと。やはり予想通りお目のかかれた。一度別の個展で会っているのだが、彼女自身の絵を見るのははじめて。大きな絵はあまりないが、所狭しと優しい絵たちがわたしたちを迎えてくれた。一枚一枚しっかり鑑賞させてもらった。彼女の絵には、やわらかな光が射し、そして風が流れている。なんかほっとするやさしさが、そこに描かれ心地がいい。ひとしきり拝見した後、機会をいただき、ちょっと遅い昼食をご一緒した。
 わずかな時間ではあったが、水野さんといろいろな話ができた。なるおどと思えるような人で、絵は嘘をつかないと確信。ひとがらが絵からにじみ出るものだな~、とほんとうに思うわたし。一度一緒に仕事ができたらと思います。そのときは、よろしくお願いします。
 P.S. 余談ですが、昼食に入ったお店は裏通りにあり、庶民的ないい感じのお店。いただいたオムライス、とってもおいしかった~っ。この街は、ひとにやさしい薫りがあふれているようだ・・・。

水野朋子展「はての旅」
2009. 5. 20(水)〜30(土)12:00〜19:00
(最終日17:00まで)日・月曜休廊
●ヴァリエテ本六
 東京都文京区本郷6-25-14(本郷弥生交差点)
 Tel/Fax:03-3811-7466
http://http://honroku.jp/
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by eddy-web | 2009-05-23 00:00 | 展・覧・会 | Comments(0)
よもやまシネマ-31 ベルサイユの子
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09.May.15

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 週末、再び銀座に足を運んだ。「ダイアナの選択」同様、どうしても見たい映画を観にやって来た。残念なことですが映画館に足を運ぶ人は、近年やはり少ないと感じるわたし・・・。がしかし、金曜ということを忘れてはいたが、まさかの観客数。会場いっぱいの人にちょっと驚いた。ほとんどが女性客。最近は混雑する映画館での鑑賞はまず経験がない。きっといい作品に違いない。
 今回の映画はひさびさのフランス映画。はじめに残念な話をしなければならない。この映画の主演男優ギョーム・ドパルデュー(ダミアン役)が昨年10月、37歳という若さでこの世を去った。名優ジェラールを父にもち、まぎれもないDNAひくこれからの俳優である。この映画を見終わり、つくづくほんとうに残念な気持ちになったわたし。それほど、繊細でナイーブな演技を演じ、こころに迫る。母に捨てられた少年エンゾとの、突然のかかわり、そして次第に自立を再び試みる男を、痛いほど自然に演じていた。聞けば彼は、私生活で父との確執悩み、ドン底日々を送った時期があると知った。きっとそれらがこの作品で溢れたに違いない。またエンゾを演じた少年、マックス・ベセット・ド・マルグレーヴもけなげな演技でこころをうつ。だがこの作品は、こどもを使ったお涙頂戴映画にはなっていないのがいい。現代社会が抱える苦悩を描写し、問題を投げかける映画である。あらためて思い知らされる社会不況の中、生きることの難しさがじわじわと伝わってくる。明日は我が身と感じて重くなるか、頑張らなければと思うかはそれぞれだろう。どちらにしろ、いろいろ考えさせられる映画である。
 最後は理屈では解決できない血のつながりの重さ、そして生き方を変えることの出来ない難しさがのしかかって終わる。
 思い通りいかないのが、人生。それでも生きていかなければいけないのも人生。そんなことがこころに影をおとし、なんとも言えない余韻が静かに残る・・・。
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by eddy-web | 2009-05-21 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)
GWと「ミヒャエル・ゾーヴァ展」
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09.Apr.30

 ゴールデン・ウィークもあっと言う間に終わり、そろそろ疲れもとれた頃でしょうか?予想はされていましたが、高速は大変な混雑。みなさんお疲れさまでした。
 銀座で開催されていた「ゾーヴァ展」に行って来たわたし。彼のファンはかなりいると、再確認の展覧会会場。GWとも重なり、会場はひと、ヒト、人。じっくり鑑賞したいわたしには、少しきつい状況でした。空気が薄い感じで外にはやく出たいという気持ちが、途中からズ〜ッと続いていました。作品は初期のものから最近のものまで、かなりの量で展示され、大満足。彼の絵はかわいいだけでなく、物静かでどこかさびしい。わたしはそこに引かれている。色使いが美しいのはもちろん、構成がシンプルで無駄がない。一度見たら忘れられないほど印象深い。絵本の挿絵では数多くの作品を残し有名だが、フランス映画「アメリ」の美術を担当し一躍脚光を浴びた。ちょっと皮肉でユーモアある表現は、映画のテイストに相まって話題になった。これによりファンが増えたに違いない。
 彼はたびたび、出来上がった作品の上から絵を書き加え、時にまったく原形が無くなることがあるという。仕事のパートナー泣かせらしい。納得のいかない時は何度でも上描きを加える。本人は一度も満足感を得たことがないらしい。仕方なく絵筆を置く。そんな毎日が良くも悪くも続くようだ・・・。鑑賞する側にはまったく伝わらないから不思議である。それほど完成して見える。これは本人だけに与えられた、自由と贅沢なのかも・・・。また彼は仕事についてこうも語っている。ひとりで好き勝手にタブローを画くより、なんらかのかたちで人の作品に挿絵を画くのは、世界観が拡がり楽しい時間を持てると・・・。
ゾーヴァは1945年ドイツ生まれ。見た感じは、正直はるか上の年令に見える。しかし、画く絵は一枚一枚わたしたちを圧倒するエネルギーを放つ。それゆえ、会場を出る頃にはなんとも言えない虚脱感が全身を包んだ。あのエネルギーはいったいどこから生まれるのだろう。
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by eddy-web | 2009-05-13 00:00 | 展・覧・会 | Comments(0)
よもやまシネマ-30 ダイアナの選択
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09.May.12

 よもやまを書きはじめ30本目の作品になった。いっとき出不祥になり、家でごろごろとたまにDVDで映画を鑑賞していたことが、嘘のようになくなった。素直に思うことは、やはり面倒でも映画館に足を運び、映画は鑑賞するものだということ。
 今回の作品はまさに、そういう作品である。単館上映のこの作品、いろんな意味こころに残るものになった。はじめのタイトルロールからこだわりがが伺え、監督の思いが感じられる。すこしデビッド・リンチのにおいがする。監督の名はヴァディム・パールマン。極限状態の中で迫られる、生と死の選択。良い意味裏切られる最後の結末。見終わってもなお、もやもやとこころを覆う不思議な違和感。してやられた感がある。こんな終わり方もあり・・・。ってな一生懸命に答えを見つけようと、時間を使わされた自分である。あとで解説を読むと深いコンセプトがそこに。やはり、すべて監督の仕掛けた技にはまったのに気づかされる。過去、現在、未来が巧みにあやつられ、見るものを混乱させ妙に余韻を残す映画だ。あとで知ったが二作目になる監督作品で、一作目は「砂と霧の家」。なるほどと納得。デヴュー作でいきなりアカデミー賞三部門にノミネートされた若き巨匠である。前作も観ているが、心理描写を巧みに操り、ぐいぐいと映画の中に引き込まれたことを、改めて思い出した。そう、あの時も観終わったあと、やるせない余韻が体中を包んで放さなかった・・・。前作はジェニファー・コネリーがただ観たくて、思ってもない拾い物をした満足感を手にしたものだ。
 いずれにしても、「ダイアナの選択」は一見の価値ありのお薦め。自分なりの答え探しも面白いのでは・・・。
P.S. 主演のユマ・サーマンも良かったが、2人の若手女優が主人公と友を、いきいきと感受性豊かな表情で素晴らしく演じていたのも印象に残った。
 この監督は楽しみである。次回作でわたしたちをどんな風に、翻弄してくれるのだろうか?
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by eddy-web | 2009-05-13 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)
よもやまシネマ-29 GOEMON
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09.May.01
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「絶景かな!絶景かな!!」の名セリフではじまる 「GOEMON」を見た。紀里谷ワールドの炸裂である。とことんこだわった映像表現と、目まぐるしく変わる描写に息付く暇をあたえない。前作の「CASSHERN」は懐かしいアニメ「新造人間キャシャーン」の映画化。今回は原案・脚本も手掛けた紀里谷監督が、自身でとことん拘り創った感が伺える。そう言う意味では、映画というジャンルとすこし違ったものをわたし自身は感じた。映像美の追求は言うまでもなく素晴らしい。だがこの映像表現はきっと好き嫌いがはっきりするように思うのは、わたしだけだろうか?ただ血生臭いシーンも娯楽絵巻を見ているようで、救われる。リアリテーを求めてしまう人には少々しんどいかも・・・。
 今回は歴史的大泥棒「石川五右衛門」を主人公にし、にわかに騒がれている「信長暗殺の謎」とからめ、奇想天外なファンタジーを創りあげた紀里谷監督。前作よりかなり楽しませてもらった。「CASSHERN」の時は映像表現があまりに勝り、残念だが内容が印象に残っていない。今回はひとりひとりのキャラを大切に引き立たせ、面白く分かりやすい展開になった。また、衣裳や舞台美術にも目を引かれた。豪華絢爛のまさにファンタジー。監督は無類のロマンティストで、いい意味ナルシストなのが映画から存分に伝わってくる。
 五右衛門を演じた江口洋介も良かったが、敵であり友である霧隠才蔵を演じた大沢たかおがカッコよかった〜。劇中、才蔵が五右衛門の言う「自由を求めるなら、人を巻き込むな!」という言葉は、真実をついている。「自由に責任を持て」という、メッセージが伝わる。深読みかも知れないが、監督自身の信念のあらわれのような気がする。ハッピーエンドではない終わりも、個人的には共感である。
 近々、あの「カムイ外伝」が公開されるようだが、比べるのもイイかも・・・。
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by eddy-web | 2009-05-05 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)



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