カテゴリ:よもやまCINEMA(映画の話)( 407 )
よもやまシネマ414 “MEG・ザ・モンスター“
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2018.9.11

スピルバーグ監督の往年の名作“ジョーズ”を知らない人はそうはいない。だが、時代が進めば知らない世代が現れるのはしかたのないこと。現に20歳を超えた娘は、その映画なにっ???という始末。これが現実である。初っぱなから話題がそれたが、そんな中公開されたのが今回の作品”MEG・ザ・モンスター“。予告編を観て、久しぶりにあの恐怖が蘇り怖いもの見たさの衝動に駆られた自分。そして、期待度はMAXに・・・。巨大ザメ“ジョーズ“を遙かに超えたその大きさはジョーズをもひと飲みにするバカデカサ。まさにモンスターである。主役は鮫ではなく150万年前に絶滅したとされる鮫の一種メガロドン。人間などイワシくらいの大きさにしかならない、超巨大ザメと人間とのバトルが描かれた作品は観る前からワクワクしてたまらない。クルーザーを丸ごと飲み込むような鮫に挑む主人公テイラーを演じるのは、アクションスターのジェイソン・ステイサム。特技の格闘技では歯が立たないであろうモンスターにどう戦いを挑むのか?と興味は尽きない。劇中、ビルドアップされた裸のシーンが出てくるが、ギリシャ彫刻のようなその体型にはおもわず息をのむ。観客の視線を代弁するような演出で、ヒロインのスーイン(リー・ビンビン)が演技で表現しています。この作品はスピルバーグ監督へのリスペクトであり、時代を経て現代のテクノロジー(VFX)を最大限駆使して創られた贅沢な娯楽エンターテーメント作品になっている。”何度もドキッとさせられ、夏の終わりにはもってこいかも・・・!?。水中のシーンは無音になり、恐怖心が増幅します。音のない世界はとても怖いし、息苦しさまで伝わり水の苦手な人にはそれだけだ恐怖かも知れません。お年寄りと女性には不向きかも?多くの犠牲は伴いますが、無事ラストを迎えることができ「めでたし、めでたし」。ジョーズとジェラシック・ワールドを合わせたような作品でしたが、ステイサムが「白鯨」のエイハブ船長が乗り移ったような演出になっていて、名作へのレクイエムを感じました。さて、みなさんは“ジョーズ”派、それとも“MEG"派。
※パンフのデザインはかなりディフォルメされています。ここまでは大きくないかも?バス二台分の全長と記載されていました。そんなのが本当にいたらパニックどころの騒ぎではありません。
P.S. 興味深い話がGeekTyrantに載っていたのでひとつ。スピルバーグ監督曰くあの頃CG技術が現在と同じレベルで存在していたら、きっと“ジョーズ”は駄作になっていただろうなぁ・・・と話している。深みのある言葉だ。いまのCG技術を批判している訳ではなく、サメがあまり出てこないところが名作として生き残った要因でそれが傑作を生んだと語っています。CG技術があれば90%サメが主役になっていたと思うとも・・・。なるほど、納得である。

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by eddy-web | 2018-09-13 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)
よもやまシネマ413 “アントマン&ワスプ”
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2018.9.04

MARVEL最新作“アントマン&ワスプ”を鑑賞。前作を観ていないわたしだが、MARVELのファンとしては観ない訳にはいかないと劇場へ。前作を観なかった訳を言えば、自分の単なる拘りでキャラの見た目がどうもイマイチでパスしてしまった。気を取り直し第二作目に挑戦。結果は思いのほか面白く、反省しております。“アベンジャーズ/シビルウォー”は観ていて、今回の物語がここと繋がっていることを確認した次第。こうなると第一作を観ない訳にはいかなくなる。早めに対処するように致します。見た目で判断するのは、どうかみなさんやめましょう!(ゴメンナサイ!!)
さて、今作品ですがもっと軽いお話かと思いきやとんでもなく深い話で、科学の難しい話が飛び交い我ながら猛反省。SF名作“ミクロの決死圏”を思い起こすような場面に懐かしさと夢の広がりを同時に感じました。前作を観ていないわたしは、人間関係が解らないまま鑑賞に望みましたがとくに問題なく物語を楽しむ事が出来ました。ただ、やっぱり見終わった後即第一作を観なければと衝動に駆られたのは事実。シビルウォーで登場したときに、初めてお目にかかったのだが周りが超有名すぎてちょっと影が薄かったのはいなめない。スコット(アントマン)はキャプテン・アメリカの大ファンで、まるでヒーローの匂いはなく一般人と同レベルでキャプテンとはじめて会ったときの興奮状態はカワイィ!キャプテンはヒーローの中のヒーローなのだと、ここで証明された。納得である。劇中、活躍は見せるがスパイダーマン同様やはり脇役になっていました。それを考えるとメインをはる今回の活躍は素晴らしい。ちょっと頼りないところはあるが、そこが逆に親近感が湧き他にはないキャラだとこころ引かれた。頼りないところはあるが、ひとを裏切らない実直な印象がとても良く、家族(娘)との関係や友人ルイス(マイケル・ベーニャ)との関係が物語をユーモアで包みこみ膨らみをもたせている。カッコイィ!とは言えないが、格好良いです。小さくなったり、大きくなったり大活躍でしたが、良いところはワスプ(ホープ)に持っていかれていたようにみえましたが、わたしは観ています目立たず謙虚な活躍ぶりは大拍手です。愛娘のキャシー(アビー・ライダー・ウォートソン)もきっと、自慢のお父さんです。わたしもこうありたい。
P.S.  脇を凄い俳優さんたちが固めていますが、今回大好きなミッシェル・ファイファーさんが初代ワスプで出ています。歳をとった感はありますが、相変わらずお綺麗。妖艶さは相変わらずで、匂い立つ大人の女性オーラ全開。ヒーローものの先駆者といっても過言ではない、初代キャット・ウーマンは最高でした。彼女のキャット・ウーマンは、歴代断然一位間違いなし。異論のあるひとは、どうぞご連絡を・・・。
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by eddy-web | 2018-09-06 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)
よもやまシネマ412 “検察側の罪人”
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2018.8.28

今月2本目となる作品はいま話題の“検察側の罪人”。それにしても2本と言う本数は、近頃珍しい・・・。そんな中選んだのが、キムタクとニノのW主演作。予告編で観て二人の演技による、攻防に目が引かれたわたし。二人ともアイドルでありながら、演技も高く評価されている。先輩後輩の枠を超えた真っ向勝負を観るのも面白い。そんな味方は不謹慎と思う方もいるだろうが、期待を込めたエールとして捉えてくれると嬉しい。弁護士をテーマにした作品は結構多いと思うが、検察側の立場で描かれた作品は珍しいかも知れない。わたしの見識が甘いのかも知れませんが・・・。
初っぱなから緊張感が溢れ、検察官になる心づもりを話す教官・キムタク(木村拓哉)と、それに耳を傾ける研修生ニノ(二宮和也)の姿が映し出され物語がはじまる。裁判員制度がはじまり、すこし身近になった裁判。だが、まだまだ知らない事や解らないことばかり・・・。そう言う意味では、とても興味をそそられるテーマである。罪を裁くことの難しさを改めて考えさせられました。何故って、ひとを裁けるほど善良な生き方をして来たとはどうしても思えない自分がいるからに他ならない。今回の作品は、内容はかなりエンターテイメントで正直こんなことあり得ないと思うが、逆にそこが創作の面白い世界の文学であり映画である。もし借りにこんな事がまかり通る世界なら、信じられるものなど一つもない。でも、観ているうちに嘘のような本当のようなそんな気分になってくるから不思議である。脇で出ている俳優さんたちはみな、力が入っていて迫力がある。特に犯人役の二人は印象的(大倉孝二と酒向芳)。悪い奴とは理屈など関係なく身勝手で残忍、そして救いようもなく理解不能であることを描いている。こういう犯人を理解しようとするのは、困難なこと。そう思うと裁判員制度など、怖くて関われたものではない。私みたいな直情型タイプには、この主人公みたいにはいかないことがハッキリと理解出来る。二宮くんは直情型の典型として描かれているが、実は真逆でクール。相対するキミタクはそのまた逆に描かれ、その対比は見事である。どちらも人間そのものである。どちらが正しく、どちらが間違いとはだれも答えられない。なぜならみな両面を持ち生きているからである。前半のリアルで重たいシリアスな演技に吸込まれ見入ってしまったが、中盤以降だんだんと話が膨らみ過ぎてしまいチョッと待ってよ!という感じになってしまいました。でも、二人の演技には拍手だし法律の深さ難しさは充分勉強になりました。やはり専門家にまかせるところはまかせましょう。ひとつだけ言える事があるとするなら、まかせた上で無視はせずしっかりと問題と向き合うことの大切さではないでしょうか?なんだかわけの解らないコメントですみません。さて、みなさんはどんな感想を持つのでしょうか?
P.S. 検察事務官・橘沙穂役の吉高由里子さんが結構キーパーソン的な立ち位置にいて、なかなか良かったです。こう言う演技を見せられると、普段TVなどで見せるとぼけたキャラがまるで嘘のよう・・・。どっちが本当なのでしょうか?

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by eddy-web | 2018-08-29 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)
よもやまシネマ411 “M:I フォールアウト”
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2018.8.21

8月に入ってはじめての、映画鑑賞。こんなに間が空くのは久しぶり。色々訳あってこんなことになりました。まっ!とはいえそんなにたいそうな事ではなく、気分がそっちに向かなかった事と観たい作品がなかっただけ・・・。
やっとその気にさせてくれたのは、トム・クルーズ主演のシリーズ“ミッション・イン・ポッシブル/フォールアウト”。往年のTVドラマ「スパイ大作戦」の虜だった私だが、映画化にあたり主人公がトム・クルーズだと知りちょっと違和感を感じたのはむかし。第1作を観て以来、そんなものはただの先入観だったことを思い知らされた。リーダー役のイーサン(TV・フェルプス)の魅力に知らず知らずに引き込まれて行くのに時間はかかりませんでした。冷静沈着なところはフェルプスと同じだが、+最後まで諦めないこころの強さと仲間との強い絆、そして自ら身体を張って戦う姿の美しさはトムの代名詞となりました。裏話で良く聞く、アクションシーンのほぼすべてを代役なしでこなすと言う彼。決して恵まれた体格ではないが、スクリーンに映し出されるトムは実物よりもひとまわりもふたまわりも大きく見える。場面場面のカット割りがこれまたスタイリッシュで、ただただカッコイイ。物語の展開も小気味よく、最後まで緊張の連続。スパイ映画の王道を行く作品は、新作が誕生する度にグレードが上がり観客のこころを満たしてくれます。
今作品“フォールアウト”は、私の中ではシリーズ最高と言っても過言ではありません。アクション映画はとかく派手なシーンの連続で、ジェットコースターにでも乗った感覚で物語が構成され楽しいのだが、終わってみれば以外と何も残っていないものが多い。が、この作品はしっかりと脚本がねられ、スパイ映画ならではの謎ときが深く盛り込まれ、巧みな静と動をものの見事に演出し飽きさせません。今作は2時間以上の放映だが、最後の最後まで緊張感が続き最高でした。お馴染みのテーマ曲も健在で、出来る事ならこれから何度も聞きたいと思っているわたし。今回もそうですが、イーサンの命の重さを大切にする人物像が味わい深く描かれ、対極にあるミッション遂行のために犠牲は問わない世界と戦う人間愛を強く感じ感動しました。
「なお、君もしくは君のメンバーが捕らわれ・・・、いっさい関知しない」と言う、ミッションの依頼テープの名シーンが、イーサンを励ます言葉のように聞こえてきたわたし。これからも期待しておりますので、できる限り長くシリーズを続けてくれることを願うばかりです。
P.S.
前回に続き出演している女スパイ・イルサを演じているレベッカ・ファーガソンに、いまはまっています。役の魅力もあるとは思いますが、上品な顔立ちと知的な立ち居振る舞いが、もうたまりません。“グレイテスト・ショーマン”のときのジェニー・リンド役で、わたしは完全にこころを持って行かれました。美しさをも上回る品格さえ感じる彼女ですが、イルサのようなハ-ドな彼女もまた魅力的。大人の女には、これからも目が離せません。

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by eddy-web | 2018-08-22 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)
よもやまシネマ410 “未来のミライ”
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2018.7.30

大ヒットを連発し、いまや日本アニメ界を引っ張っているとだれもが認めている細田守監督。その監督の最新作“未来のミライ”を満を持し鑑賞に・・・。夏休みとあって劇場内は子ども中心のお客でいっぱい。親子連れも多く、細田監督がコンセプトにしている親子愛がしっかりと観るひとのこころを掴んでいることが伝わる。わたしも大好きである。アニメと言えばジブリとだれもが思っていましたが、いまや細田監督を筆頭に若くて優秀な監督さんが沢山生まれ、世界に日本文化とまで言わせる時代となりました。漫画やアニメが文化と呼ばれる日を、だれが創造しよう。漫画など読むと馬鹿になると言われ続けた、昭和生まれの人間には創造すら出来ませんでした。こんな日が来るなんて・・・。
さて、“未来のミライ”の感想を・・・。細田監督は新作を発表する度、観客のこころを揺さぶり普段忘れがちなひとと人との繋がりの大切さを教えてくれました。前作“バケモノの子”では、人間界とバケモノ界の境界を乗り越え成長していく少年の姿を通し、だれもが持っているこころの闇を描いて見せました。荒唐無稽な設定ですが、きちっと現実に照らし合わせた観る側にも解りやすい内容に涙を誘いました。今作も想像力豊かな発想で、主人公・くんちゃんの成長を俯瞰で見つめ家族の絆を紡いで見せてくれました。はじめはくんちゃんのワガママに現実感が満載で、どんな家庭にもある家族の繋がりが突きつけられ少しイライラ。どこもいっしょだと理解はしても、あからさまに見せられると自身の感情が拒否をはじめた。いままでの作品とはちょっと違う感覚が全身を覆うが、中盤の迷子になるあたりから細田ワールドに一気に飲み込まれワクワク、ドキドキ。このあたりの展開はさすが細田監督といえます。どんな大人でも、一度は子どもだったと言うことを思い出させてくれる。わたしの好きな小説「星の王子さま」のテーマと同じコンセプトだが、子どもにも大人にも解るような表現は優しさに包まれ暖か~い気持ちになりました。
見終わると、だれもが通る成長の過程と、自身の存在が脈々と繋がってきた血の歴史なんだと感じる作品。もうすぐお盆がやって来ますが、一年に一回くらいは先祖を想い手を合わせても罰はあたりません。「生んでくれてありがとう。生まれてくれてありがとう。」と・・・。
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by eddy-web | 2018-08-02 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)
よもやまシネマ409 “ジェラシック・ワールド/炎の王国”
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2018.7.20

久しぶりの映画鑑賞。選んだのはスピルバーグ監督総指揮の人気シリーズ、“ジェラシック・ワールド”最新作「炎の王国」。先日公開に合わせてTVで、前作を放映していました。もちろん前作も劇場で観ていますが、改めて観ておくと繋がりが明確になりより映画を楽しめる。この手の作品を手がけたら、スピルバーグ監督の右に出る者はいない。いつだって観客を満足させてくれるだから、やっぱり凄いひと。ゴジラ世代のわたしには、いまの映像表現は子どもの頃想像もできないこと。本当に夢のような話である。いつも思う事だが、これが現実だったらと本当に思えてしまう。でも、いまの科学をもってすればまんざら夢でもないことかも知れません。いつか現実になる日が来るかも???
ただ、映画の中でも謳っていますが、人間の欲望のみ求めればきっと罰があたるに違いありません。そこだけは、肝に銘じておきましょう。
さて、“ジェラシック・ワールド/炎の王国”。期待を裏切らないハラハラ・ドキドキ感は、前作同様健在です。キャスティングもほぼ継続で、オーウェン役のクリス・プラッドとクレア役のブライス・ダラス・ハワードどの息もピッタリ。前作でクレアはただただうるさい女でしたが、随分とタフになりました。そして何と言ってもオーウェンが愛情を注ぐ恐竜ラプトルのブルーの活躍が今回も炸裂。主人公たちを喰ってしまうほどの、活躍には思わず拍手喝采です。頭がよく、そして並外れた運動能力でここ一番に現れ危機救う。これはまるでヒーローです。シリーズのジェラシック・パークから新たな展開ではじまった“ジェラシック・ワールド”。バイオテクノロジーを駆使し、人間の夢を叶えるかのような第一作の表現。それは琥珀に閉じ込められた蚊の腹部の血液から恐竜のDNAを採取し、これを解析・復元した上で欠損部位を現生のカエルのDNAで補完し、さらにこれをワニの未受精卵に注入することで恐竜を再生する手法が描かれる。このあたりは観ていて、現実味があまりにリアルで一気に物語りへと誘われる。少年たちにはたまらない、テーマであり創造力を掻立てる材料満載。続編が創られる度に新しい恐竜が登場し、映画ファンだけでなく考古学ファンのこころも同時に掴んだに違いない。専門の知識はなくても充分堪能できる、演出の数々にへたなホラー映画よりも肝を冷やすシーンの連続。はやり第一作でT-レックスが現れるシーンの「コップの水が揺らいでくるところ」など、記憶に残る名シーンである。今作で5作目となるシリーズは、この作品の永遠のテーマである「人間の欲望」に対する警告を改めて謳っています。みなさんは、観賞後どんんな気持になりますか?わたしなどは罪悪感さえ感じてしまいます。

P.S. 火山の噴火で沈んで行く島に、最期取り残されたブラキオサウルスの咆哮と残影が目に焼き付き忘れられません。人間は過ちを繰り返す生きものですが、他の生物を巻き込むのだけはやめてほしいものです。


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by eddy-web | 2018-07-20 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)
よもやまシネマ408 “午前十時の映画祭9/七人の侍”
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2018.7.12


黒沢明監督の代表作であり、代名詞と言っても過言ではない、だれもが知る作品の再上映に足を運びその面白さに感動と興奮を改めて感じたわたし。この作品を観るのは何度目だろう。覚えてないくらい何度も観た作品だが、観る度に新しい発見がある。若い頃は、なんと言っても豪雨の中の戦闘シーンのリアルさに感動し胸を躍らせた自分。年を重ね見返す度に、戦闘シーンはラストへと繋げる構成のひとつと捕らえるようになりました。背景にある貧困や格差などいまも続く永遠のテーマがいまなおこの作品に溢れ、それに立ち向かう人間の強さや絆が凝縮されたものだからに違いない。黒沢監督を崇拝している監督は数多く、中でもジョージ・ルーカスは自作“スターウォーズ”の劇中に黒沢作品のシーンを切り取ったオマージュが多いことは映画ファンならだれでも知っている。また、アメリカ映画の“荒野の7人”はリメイク作品としても知られ、世界中で大ヒットを記録し何本もの続編が創られています。
“七人の侍”は昭和29年(1954年)に公開された作品で、わたしが生まれた年。これだけでも信じがたいことだが、実を言うとわたしは“荒野の7人”の方が先に観たひと。これがきっかけでオリジナル“七人の侍”と出会うのである。これは不思議な縁かも知れない。観れば解ることだが、“荒野の7人”にもポリシーはしっかりと受け継がれ「弱きを助け、強気を挫く」の武士道精神が脈々と流れ胸を熱くさせるのである。こちらも何度観ても飽きない。まさにエンタテーメントの金字塔である。一昨年公開された“マグニフィセント・セブン”は、久しぶりのリメイク作品。こちらも芯はぶれてなく、なかなか面白く業界ではそこその評価をされています。ともあれ原作が良いことには間違いありません。
名作の話しは尽きませんが、今回わたしが発見したと言うより感動したシーンの話しを少し・・・。映画は207分とかなり長く途中で休憩が入ります。大きく分けると構成上の前半を「侍集め」、後半を「戦闘準備」と「野武士との戦い」となる。先ほども述べたが作品はラスト近くの豪雨の中の騎馬戦がリアル且つ大迫力でこころを奪われる。だがどうだろう、それではほかのシーンはさほどでもないのか?とんでもない、感動するシーンは全編に鏤められ改めてその深さに感動するところばかり。前編の「侍集め」では、個性溢れる7人にしっかりとスポットをあて丁寧に人物像を描いている。それぞれが魅力的に描かれ愛おしくなる。生まれも育ちも、生きてきた環境も、ましてや志しさえ違う7人。その侍たち(ひとりは?)が、なんの徳分もない仕事に命をかけるなどどう考えてもあり得ない話。だからこそ心打たれ感動してしまうのである。とりわけ今回観て感動したシーンは、宿場町で力を貸してくれる侍集めをしている農民たちが集う木賃宿。リーダーの勘兵衛(志村喬)は百姓に報償はないが腹一杯飯を食わせる、と言われそれだけでは無理な話と一蹴する。これを聞いていた人足がいままで百姓たちを馬鹿にしていたにもかかわらず「こいつらは自分たちはヒエや粟で我慢し、あんたらに米を食わせると言っている」そんな百姓の苦しみを見て見ぬふりをするのかとののしるシーンである。ここはたまりません。決意を固め引き受けた勘兵衛が言った台詞がまたたまりません、「この飯、おろそかには食わんぞ」。この台詞はラストの台詞「勝ったのはあの百姓たちだ、わたしたちではない」に繋がる名台詞である。菊千代(三船敏郎)が、百姓であった自分の過去を表に出し勘兵衛にその苦しみを吐露し詰め寄るシーンでは思わず涙してしまったわたし。
また、来年も観たい映画である。そしてまた違う発見をしたいと思わせる作品でもある。
P.S. 勘兵衛に毅然と物言う(百姓の苦しみを)、宿場の人足役を演じていたのが多々良純さんである。この作品は出演者はもうみな他界している俳優さんばかりなので、知っているひとはわたしを含め高齢者。名脇役であった多々良さんは映画やドラマに当時沢山出演していて、わたしの中では優しい頑固親父のイメージが強い。余談だがこの作品中のメイク、一本眉を観るとイモトを連想してしまいおもわず笑いがこみ上げてしまった。
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by eddy-web | 2018-07-15 13:16 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)
よもやまシネマ407 “ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストリー”
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2018.6.29

スター・ウォーズシリーズのスピンオフ作“ハン・ソロ”が公開された。人気シリーズも一作目の公開(1977年)から40年もの歳月が流れたが、今も世界中のコアなファンを多く持ちSF映画の金字塔を打ち立てなお続く人気作品である。公開当時監督であるジョージ・ルーカスは、生きている間にシリーズを完結するのは無理だろうと発言していました。このとてつもないスケールを誇るスペースオペラは、今までにないSF冒険活劇として、世界をアッと言わせと同時に多くの信者獲得し新作が出る度に興行成績を伸ばす怪物映画となりました。内容もさることながら、登場するキャラクターたちの個性が際立っている上に、とても魅力的に描かれているのが人気を更に大きくしています。敵味方の枠を超えた個性豊かなキャラたちは、それぞれにファンを獲得し多くのコスプレイヤーを生んでいる。本作も後一話を残すのみとなりましたが、ファンの熱い思いは消えることなくそう簡単には終わる気配がありません。ましてや望むファンがいるのを承知の映画配給会社が、そんな簡単に手を離すはずもなく、昨年からスピンオフ作品が創られ公開されはじめました。今回の作品もそのひとつ。
若き日のハン・ソロを描いた作品は、公開前からさまざまな噂や評判がマスコミをにぎわし相変わらずの人気ぶり。一番注目を集め話題になっているのが、ハン・ソロ役が変わること。シリーズではすでに死んでしまったハン・ソロだが、いったいどんな生い立ちでどのようにしてあのヒーローになっていったのか?とだれでもが知りたいところ。このやり方だと、そんなキャラは全部と言っていいくらいなので、きっと後何十年も取っ替え引っ替え新たなキャラにスポットが当てられるに違いありません。これはもう宗教に近いのでは、いやきっとそれ以上かも・・・。話しがそれましたが、戻して“ハン・ソロ”へ再び。役を今回勝ち取ったオールデン・エアエンライクが、ハリソン・フォードとやたら比較されメディアを騒がせています。どうしてそう言う話しになるのか、全然理解出来ません。とうの本人はもともと覚悟の上と、自身のソロ役に対しての役づくりに自信を持って臨みハリソン・フォードも絶賛しています。観れば何となく面影がアリ、似ていると言えば似ています。多くの候補者の中から選ばれただけあり、堂々とした演技はなかなかでした。金字塔とまで呼ばれる作品ですので、これから創られる多くのスター・ウォーズ作品は覚悟を持って望む過酷なクリエイティブ作業になることでしょう。それでも、それにかける価値は無限ではないでしょうか?創ってみたいと思う映画人は、きっとファンの数ほどいるに違いありません。
またまた、話しがそれました。どうもいかんです。完全にファンの気持ち以上に熱くなっています。はっきり言いますが、根っからの大ファンですので、ご容赦ください。語りはじめると、もう止まりません。完全なるオタクです。作品に対しての感想などといった野暮な事は、書きません。何故なら良いとか悪いとか言っているようでは、本当のファンでは無いからです。評論家ではないので、楽しく映画をみることが一番といつも思って観ています。とくにスター・ウォーズはわたしにとって特別な作品なので、悪口を言うことなどもってのほか・・・。と言うことですぐに映画館に行きましょう。
P.S. 最後に表れた見覚えのあるキャラ。やっぱり半端ない魅力に溢れています。さて、それは自分の目で確かめにいってください。


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by eddy-web | 2018-07-02 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)
よもやまシネマ406 “万引き家族”
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2018.6.22

第71回カンヌ国際映画祭で、最高賞にあたるパルム・ドール賞を獲得した話題作“万引き家族”を鑑賞。是枝裕和監督の渾身の一作と評価も高く、公開から観客動員数をつぎつぎと塗り替え記録を更新しています。是枝監督と言えばデビュー依頼、生み出す作品は常に賞の対象となり、国内外でいま最も評価を受けている日本人監督である。ドキュメンタリーディレクターとしてTV界に入り、そこで培った経験が監督デビュー以来しっかりとベースにあり、社会テーマを常に意識し一般の人々の暮らしに寄り添うものづくりを考えているとのこと。確かにいままでの作品のほとんどが、それらを具現化したもののように感じられる。わたしが初めて触れた作品は“誰も知らない”である。これにはかなりの衝撃を受け、いまでも社会の不条理に流される子どもたちの姿が目に浮かびます。憤りを感じると同時に何も出来ない己の不甲斐なさに打ちのめされる。監督は常に、社会に対してメッセージを送ってくる。単に社会批判をするのではなく、周りを良く観て幸せについて皆でもっと考えてみませんか?と・・・。見終わると自らの力のなさを思い知らされることと、いかに自身が幸せかということに気がつかされる。上から目線の説教じみたアプローチはなく、自然体の表現は素直にこころに沁みてきます。いま一番輝いている監督さんではないでしょうか?
さて、“万引き家族”。ストレートな題名が物語るような、これもまた社会のひずみを拾い上げた一作となっています。冒頭からはじまる、子どもの万引きシーン。あっと言う間に画面に引きづり込まれ、悪いと解っているのにどこかでしょうがないじゃないと思ってしまう自分がいる。見終わった瞬間に「幸せとは?」と心の底から考えさせられます。
ちょっと話は飛びますが、むかしコンクール出品作品で権利をテーマにポスターを作成した事があります。コンセプトは「生まれて来る幸せ。生まれてこない幸せ」である。サブコピーに“好きで生まれてきたんじゃない。ほしくて生んだんじゃない。”と添えている。このときに感じたわたしなりの感情が、映画を観た後ふつふつと沸き上がり甦ってきました。何十年も前のことですが、時間は経っても変わらないものがいまもある事に気づかされました。ひとは生まれる場所や親を選べない。それでも生きて行かなくてはいけない現実があり、必死に幸せを掴もうとする。自分のことさえ生きるのが大変な時代に、どうひとと関わりそして生きて行くのが幸せなのか?と考えさせられ胸が苦しくなる。それぞれに安心する居場所があり、必要とするひとたちがいる。この作品で描かれた家族は、「本当の家族ではないが、本物の家族」である。やるせなくてたまらない気持になるが、血ではなくこころで結ばれていることの強さを教えてくれ、生きて行く上で本当に大切なものとは・・・を残してくれました。絶対お勧めの一本です。
P.S. 父親(仮)役のリリー・フランキーをはじめ、出演している俳優さんたちの演技は余りにもニュートラルで圧倒されました。監督さんの演出力が凄いのか、芝居には見えませんでした。監督の手法は独特で台本は用意されるが、その時に感じたことを俳優さんたちと一緒に紡ぎ出し、どんどんと変化し創られるそうである。子役には現場で口頭説明し、その場で子ども自身から出て来る言葉を拾い上げるらしい。どおりで素直な表現になり、ス~っとこころに入ってくるのだとちょっと納得しました。でも、勇気のいることでそう簡単ではないと思います。ドキュメンタリー出身監督のここが、まさにアイデンティティなのでしょう。凄い監督さんです。これから先、どんな作品をぼくらに観せてくれるのか期待はつきません。

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by eddy-web | 2018-06-26 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)
よもやまシネマ405 “メイズ・ランナー/最期の迷宮”
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2018.6.19

SFミステリー“メイズ・ランナー”が、いよいよラストを迎えました。一作目でその謎の迷宮に取り込まれ、二作目で「えっ!」って急展開。そして、時間を空けての最終章。待ちに待った公開だが、一作目と二作目が続いて公開したのにくらべ、今作の公開はちょっと空けすぎ・・・。まぁ、わたしたちには解らない、映画会社の諸事情があるのでしょう?正直言って、間が空いた分熱量は下がっていて観るにも足が重い。だがシリーズものは一度見始めたら、途中で止めるわけにはいかない。まんまと商業ベースに乗っかってしまっているわたし???シリーズものは沢山ありますが、締めくくり方は本当に難しい。観客が納得する感動のラストを創りあげるのは、そう簡単ではない。残念だが、わたしの中では満足の行く作品は見当たりません。あえて名を上げませんが・・・。
シリーズものでも、一作完結スタイルの“ミッション・イン・ポッシブル”などは、実に見事なプロデュース例に違いない。最近TVドラマが映画並みにお金をかけはじめ、その境目がなくなりはじめている。“メイズ・ランナー”は、TVドラマ「LOST」の展開のように唐突に変わり、ちょっと似ている気がする。とても面白いドラマだが、長すぎる展開は観る側にもそれだけエネルギーが求められる。映画とTVドラマにはそれぞれの良さがあり、そこを間違えると悲惨な結果を生む。ここら辺を考えなければいけないのが、いま映画界の課題ではないだろうか?こころに残る作品にする、その落としどころを見つけるのも制作者の力量で才能と呼ばれるひとつに違いありません。
さて、今作は・・・。
二作目は予想外の急展開だったため、面食らった分何か印象が薄い。バイオハザードに類似した細菌汚染の猛威から人類を救う鍵は・・・、という展開は正直またか?とすこしトーンダウン。そして最後はいったいどんな終わりを見せてくれるのだろう?スタートは共に戦ってきた仲間の奪還からはじまる。いきなりのアクションシーンは、前作に結びつけるのにはちょっと時間が・・・。ようやく結びついた頃には、一作目の不思議感がなくなり同じ作品とは思えないアクション作品になっていました。運命共同体の仲間との友情が、この作品の核で最後まで描かれていたのは唯一納得の展開でした。ただ、ラストシーンは物語を完結するような感じではなく、ちょっと消化不良です。へたをすれば、四作目があるかも?とちょっとうがった想いが残ってしまいました。
若い俳優さんたちが主人公の映画は、それぞれに個性がひかり感情移入するひとも多かったはず・・・。その中でもわたしは、裏切りの友ギャリー役を演じたウィル・ポルターが、特に印象に残った。個性的な風貌はきっとこれから出てくる逸材ではないだろうか?昨年観た“デトロイト”の警官クラウスの演技は、狂気をはらんだインパクトでわたしの中に残りました。これからが楽しみな個性派男優のひとりです。
P.S. この作品は当初、シリーズ化は考えず一作品として進んでいたらしい。それが何故シリーズになったのかは知るよしもないが、一本でまとめた方が良かったかも???
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by eddy-web | 2018-06-24 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)



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