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カテゴリ:よもやまCINEMA(映画の話)( 503 )
よもやまシネマ509 “ ハーレイ・クィンの華麗なる覚醒“
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2020.3.20

新型コロナウィルスのため外出を自粛する発令後、どこに出かけても人の姿がビックリするほど少ない。もちろん映画館は最たるもので、その影響が色濃く反映されています。前々から観たかった“ハーレイ・クインの華麗なる覚醒”を公開日に合わせ出かけたのですが、案の定劇場内はガラガラ。昔に比べると普段でさえ、そう混ではいない劇場。娯楽の数が増え、映画だけが庶民の憩いでは無くなったのは間違いのいない現実。ネットなどでも気軽に新作を観る事が出来るようになり、「わざわざ劇場に足を運ばなくても?」と思うひとが沢山いるのだろう。わたしは前から言ってるとおり、スクリーンの大画面で観ないと映画は100%と楽しめないと思っている頑固者。それ故、観たい作品があればどんなに遠くても足を運ぶし時間も割く。だからなおさらこんな状態が長く続き、映画業界が衰退していくのが恐いです。すでに映画などをふくむ娯楽産業をはじめ、リーマンショック以来の不況が世界を襲うと言われています。いまはじっと我慢の時なのは、イヤってほど痛感していますがどこかに光を見つけないとシンドイ。いま、わたしを支えてくれているのは間違いなく映画鑑賞。国の出してい守るべき事柄を最大限守り、ひとを思いやる気遣いを忘れず行動を続けブログを上げて行こうと思います。
さて、“ハーレイ・クインの華麗なる覚醒”(以降HQと表記)は、DC社のバットマンに登場するビランキャラのひとり。ファンだったらみんな知っている。そのキャラを単独でピックアップし創り上げた今作。実際には単体ではなく、サブキャラが多く出ているのだが主役と言ってもトップはキャットウーマン。そしてわたしの中ではHQは2番手である。個性はもちろんだが、ビランなのに憎めない可愛さとスマートがある。ダークなイメージキャラの多い中、HQはファッションが奇抜で目を大いに楽しませてくれる。それだけでわたしは充分だが、せっかく単体で作品にしているのだからもうちょっと掘り下げてほしかったなぁ~~~。と正直思いました。贅沢でしょうか???HQがはじめて登場した“スーサイド・スクワット”がそうであったように、造りがちょっと雑な感じが否めない。娯楽に徹しているのは解るが、すこし乱暴すぎる作りでは無いだろうか?楽しいと言えば楽しいが、こころには響きません。今年アカデミー主演男優賞を獲った“ジョーカー”が、あまりに凄い作品だったので余計かも知れません。もちろん比べる意味も無く、作品の目指した方向は別物と誰しもが解っているのですが・・・。とくに今年の“ジョーカー”という作品はDCコミックのキャラの殻を完全に捨てたまるで文芸作品の風格さえ感じた優れものでした。
さて、HQに話しを戻して良いとこだっていっぱいあります。なんたって主演のマーゴット・ロビーが超絶可愛いぃ~。ちょっとメイクは濃いめですが、そういう設定(薬品タンクに落ち)色白になってしまったという過去ですので・・・。さっきちょこっと言いましたが、ダークなビランキャラが多い中珍しと言えば珍しい張っちゃけた悪カワキャラで引かれる人も多いはず。実力派のマーゴットがやるから、また良いのかも知れません。この作品はマーゴットを観るだけのためで良いと思います。それ以上欲張ると罰があたります。世の中みな我慢しているのですから・・・。贅沢は言わない!!
P.S. 適役のビラン(ブラック・マスク)役で、ユアン・マクレガーが出ています。なんだかこちらも中途半端なキャラで、もったいない感が溢れます。手下のビクター・ザーズのほうがよっぽどインパクトがあり恐かったです。チームを組んだ「BIRDS OF PREY」新キャラもさほど個性が紹介されないまま、その他大勢の扱いなのがむしろ可愛そう。ハントレス(ボウガンの使い手)なんて、似たキャラはあるが結構いけています。劇中みせるクールな反面泣き虫というところは、大いに引かれます。最後に、もうちょっとハイエナの「ブルース」の活躍が観たかったです。
by eddy-web | 2020-03-25 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)
よもやまシネマ508 “ジュディ 虹の彼方に”
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2020.3.19

本年度アカデミー賞最優秀主演女優賞を獲得した映画“ジュディ 虹の彼方に”を鑑賞。実はこの作品で最優秀主演女優賞を手にした女優さんレネー・ゼルウィガーの作品ははじめて。もちろん名は知っていたが、いままで観た事がなかったわたし。彼女をはじめて知ったのはリチャード・ギアと共演した“シカゴ”。なぜ観る事がなかったのか、残念ながら思い出せない。きっと何か理由はあったに違いない。ブロードウェイの伝説的振り付け師であり演出家のボブ・フォッシーによるミュージカルでいまも絶大なる人気の作品である。この年のアカデミー賞を6部門受賞した作品を見逃したのは18年も昔の出来事。いまさら思い出そうにも無理がある。その時主演のゼルウィガーが主演女優賞にノミネートされ高い評価を獲ている。その後彼女の名を不動のものにしたのが“ブリジット・ジョーンズの日記”シリーズだったのだが、これも申し訳ないが1本も観ていない。今思うにこんな達者な女優さんに、いままで触れていなかったことを公開するばかりである。沢山の映画を観てきた、そんな中素晴らしい作品にも数多く出会ってきた。中でも一番なんて聞かれても答えようが無いのだが、単純に好きな映画というのがきっと嘘の無いわたしの中の良い映画に違いない。そう考えると今回観た“ジュディ 虹の彼方に”は間違いなく好きな作品のひとつとなった。そして同時にいままで彼女を知らなかった自身がとても恥ずかしく、情けない気持ちになる。今年のアカデミー賞のほとんどを鑑賞したわたしだが、ゼルウィガーのこの作品でのパフォーマンスは言葉が出ないほど圧巻の演技である。伝説のスター、ジュディ・ガーランドの名をいま再び世に知らしめるには余りあるほどの見事な演技にこころが揺さぶられること間違いなし。
さてジュディ・ガーランドを知る世代はかなりの高齢者。66のわたしでさえ、娘のライザ・ミネリのほうが先に知ったくらい前のハリウッド黄金期の女優さん。47歳という若さでこの世を去った伝説のひとは子役として“オズの魔法使い”のドロシー役で華々しくデビュー。抜群の歌唱力と愛いらしマスクであっという間に大スターになった。だがその反面薬物依存などによるスキャンダルも多く、人気に比例するかのように多くの伝説をも残している。そんな彼女の伝記映画となるのが今作である。この作品を制作するにあたり娘のライザ・ミネリにも承諾の話しがおよんだようだが、彼女は賛成も否定もしなかったようで静観の立場をとったと聞いています。率直な感想だが、ジュディの本質に何処まで迫って描かれているかは正直解らない。多少美化され描かれてもいる事だろう。ただ、少なくともこの作品を観る限り当時のショービジネス世界のすさまじいエネルギーの波に飲み込まれた、ひとりの人生が浮かび上がっているのは嘘ではないと実感させられる。そんな難役ジュディを演じたゼルウィガーの圧倒的パフォーマンスが、この作品すべてと言っても過言では無い。生意気な言い方ですが、この役は彼女以外では演じる事は不可能だったのではないでしょうか?きっと観るひとはだれもがそう思うはず・・・。ゼルウィガーは偉大な女優の役を演じるに当り、決して真似することをしないとこころに決め望んだそうである。とくに凄いのは歌。ものまねにならないよう、自らの声と歌唱力だけをたよりにジュディとゼルウィガーを重ね合わせ見事に伝説の女優を復活させてみせました。ジュディの知られざる苦しみや悲しみ、そして大いなる愛に触れる素晴らしい作品です。それにしてもゼルウィガーの歌唱力にはことばを失うほどの説得力があり、ビックリさせられました。久しぶりにサントラがほしくなったわたしです。当時の舞台の雰囲気や衣装など、黄金期の映画界が写し出されているのも古き良き時代と同時に表裏の舞台裏までも知る事が出来る名作と言えるのでは無いでしょうか。
P.S. 昨年アカデミー賞を受賞した“ボヘミアン・ラプソディ”に続いての音楽をテーマにした作品でしたが、スターに上り詰めるひとたちが手に入れる栄光の裏で、それと引き替えに失うものが大きなものであることを再認識させられる作品です。
余談ですが、娘のライザ・ミネリは母が手にできなかったオスカーを“キャバレー”で受賞しますが、皮肉にも母ジュディと同じようにアルコール依存や薬物により多くのスキャンダルをおこしています。きっとスターという職業は凡人には解らない、深く大きな孤独と戦っていく仕事なのかも知れません。


by eddy-web | 2020-03-23 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)
よもやまシネマ507 “新聞記者”
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2020.3.13

最近一番観たかった映画、“新聞記者”を鑑賞。今年の日本アカデミー賞の候補になった中で、観ていなかった作品2つの内のひとつがこれ。作品賞をはじめ3部門で最優秀に輝いた作品の、日本アカデミー賞授賞記念としてのアンコール上映である。昨年6月に公開されたこの作品は公開当時、公式サイトが断続的にサーバーダウンが生じサイバー攻撃を受けているのではとの疑いが持たれた。映画を観てまず思ったのは、「よくこのテーマで作品を創り上げ公開まで持っていったなぁ~」というのが正直な気持ち。ある意味国への挑戦ともとれる内容は、いま現実に起きている現実を合わせ鏡のように映し出した物語になっている。
原作は東京新聞記者(社会部)・望月衣塑子が書き上げた同名ノンフィクションを脚色した、社会はサスペンスドラマ。現在も続いている事件解明の追求と見えない事実の行方を、まるで紐解くような作品の進行に思わず息を飲んでしまう圧倒的リアル感である。この映画のもつ意味は単に映画という枠を超えたまさに挑戦ではないだろうか。その勇気ににまず感動を覚えると同時に、何が本当で何が嘘なのかと恐怖すら覚えてしまう作品です。こんな作品が日本でもまだ創れるのだと、人の中にある良心を垣間見た思いである。
内容はもちろん、俳優さんたちの見事な演技そして緊張感と臨場感が画面から湧き出てくる演出とカメラワークは一級品。久しぶりに記憶に刻まれる良い作品との出会いである。今年度最優秀日本アカデミー賞3部門(作品賞・主演男優賞・主演女優賞)獲得は、異論を挟む余地が無い選考では無いでしょうか。惜しくも最優秀にはならなかった監督賞・脚本賞・編集賞の制作陣にも拍手です。重厚感のある作品は久しぶりで、とても感動しました。当然の評価と間違いなく思いますが、とくにW主演の形になった松阪桃李(杉原拓海役)とシム・ウンギョン(吉岡エリカ役)の二人の演技は言葉だけで無く、こころの些細な揺らめきまでも繊細に表現しこころが打たれます。役を超え、その人物になりきってのこころの叫びが響きます。カメラアングルにも細かい拘りが上手に反映され、見事としか言えません。また松阪くんが素晴らしい役者になったと実感します。これから日本を代表するような役者にきっとなって行くのでしょう。そしてジャーナリストとひとりの人間としての葛藤を見事に演じたシム・ウンギョン。この人は本物だと、この作品を通し確信をしました。つい先日観た“架空OL日記”にも出ていましたが、ピュアな性格が画面から溢れでていてとても印象に残っていたばかり。韓国ではすでに高い評価を獲ている新進の女優さんですが、間違いなくこれから人気がでるに違いありません。日本語も英語も堪能となれば、活躍の場は世界規模ではないでしょうか?これからの活躍応援しています。脇を固めていた俳優陣では内閣府の多田(上司役)を演じた田中哲治さんが、秀逸でした。ピリピリとした高圧的な威圧感が実に恐かったです。立場を貫くエリート官僚・多田がラストで言い放つ杉原への言葉「この国の民主主義は形だけでいいんだょ!」は、忘れられないセリフになりました。この言葉を噛みしめた人はきっと多いはず・・・。さて、この国日本はいったい何処に向っているのでしょうか?考えさせられるとても良い機会をいただき感謝です。みなさんにも絶対に観てもらいたい作品です。
by eddy-web | 2020-03-17 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)
よもやまシネマ506 “架空OL日記”
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2020.3.11

奇妙なタイトルの映画を観に来た。もともとはお笑い芸人のバカリズムさんが銀行に勤めるOLになりきり(空想)、3年もの間綴っていた日々の出来事のブログが元ネタ。それがいつしかまとめられ書籍化、そしてTVドラマへと・・・。すみません全然知りませんでした。バカリズムさんの才能にはまえから一目をおくものがあり、他の芸人には無いシュールな世界観は唯一無二のものと捉え隠れファンのひとりだった。だが、今回の映画を観てファンなんて言っていた自分が恥ずかしい。あらためてこの人の才能というか、ひとを観察する思考回路の不思議な魅力に普通ではないことを痛感した。そもそもバカリズムって言う芸名さえ、なんだか別次元のひとって感じがする。意味は解らないが、頭に焼き付く芸名である。TVなどで最近よく見かけるが、淡々としゃべる口調もどことなく恥ずかしそうで可愛いぃ。ごく何処にでもいそうな雰囲気で、けっして邪魔にならない。そんでいて実はいないと寂しい存在のキャラである。そんな彼が女になりきり、それも銀行員という職業につくOLの日常を感性豊かに表現した作品は最後まで「これあるある!」みたいな感じで続き、終わってみれば、自分自身までもがOL女子になっていた。まるで魔法にでもかけられた感じで、男出ある事を忘れてしまう時間でした。驚くのはその観察眼の凄さである。さっき「これあるある!」みたいな事を言いましたが、あくまでも一般論でのこと。この作品はもっと突っ込んだ目線で、まるで女子そのもの。ある意味恐い・・・。ここまで女心がわかるなんて、本当は女子なのではと思ってしまう。そこが彼の本当の才能なのかも知れない。どおって事の無い日常が淡々と描かれるのだが、なぜか笑ってしまう。というか笑わせられているというのが本当。生意気を言うとOLもただのOLじゃなく、銀行というお堅い商業のひとたちなのが実に興味深いし面白い。そして何より男なのに女になりきる発想はさすがに思い付かない。ひと昔前なら、スッチー(キャビンアテンダント)に肩を並べるエリート職業。高値の花と言ってもいい高得点の女子さん。作品を見終わると、銀行のイメージががらっと変ってしまった。なんだか銀行に行くと受付窓口嬢を見る目も、いままで感じた事の無いものが生まれ「この人たちいつも何を考えながら仕事してるのかなぁ~~~。」なんて見えて来ちゃうんです。まさか全部が映画と同じではないと解っていても、表と裏の使い分けって大変だろうなぁなんて余計なお節介が脳裏をかすめます。これはもう完全にバカリズムワールドに犯された証拠。どうしましょうか?こんなんじゃ銀行に行ったら、突然笑い出してしまいそうである。そうなったら、それこそ変質者扱いで警察のご厄介になってしまう。堅い職業は他にもあるので、そんな場面に遭遇する度ほくそ笑んでしまう自分の姿が頭に浮かんでしまうのである。やっかいなものに遭遇してしまったわたしは、これからどうやって日々の日常を過ごして行こう。だれか助けてください。
P.S. 個性豊かな女性陣に囲まれたバカリズムさんだが、ぜんぜん違和感なく馴染んでいるのが恐い。特殊メイクをするわけでも無く、いつものスタイル。なのに観ている内に女に見えてくる。仕草やしゃべり方など、どう見ても女そのもの。これってなんなのだろう?と不思議な気持ちになる。それだけ女を変な意味では無く、知り尽くしているということか・・・。ただただ凄いと思わされる。とくに気負いも無く淡々と日常の日々を描いただけの作品だが、男と女の違いがこれほど笑いに繋がる視点表現は大袈裟ですが勉強になりました。バカリズムは間違いなく天才!だと思えた作品です。


by eddy-web | 2020-03-15 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)
よもやまシネマ505 “仮面病棟”
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2020.3.9

NEWSで日本中が動揺を隠せない新型コロナウィルスの猛威。映画館にも影響し規制措置をとっている現在。さすがにわたしも鑑賞を控えているのだが、我慢も限界を超え完全防備で劇場に足を運んだ。劇場内はガラガラの状態で思いのほか深刻な問題だと経済への影響を強く感じました。
さて、3月に入って初の鑑賞は・・・。久しぶりに邦画をチョイス。主演の二人が好きと言う単純な理由で選んだのと、ここの所重たいテーマの作品ばかりだったので気楽に楽しめればと“仮面病棟”を選びました。主演は永野芽郁(半分、青い)と坂口健太郎(とと姉ちゃん)くん。二人は共にNHKの連ドラを観てファンになった。二人とも別の作品の出演でしたが、いきいきとした演技に輝く躍動感とこれからの可能性が感じられ若いエネルギーにやられました。ドラマでは何度泣かされたことか・・・。
そんな二人の共演ということが観たいと思った単純な気持ち。映画やドラマで驚かされるのはやはり俳優さんたちの役への向き合い方。ぜんぜん違うタイプの人間を演じ分けるというだけでも凄いのに、自分とも違うはずの人になりきるのはどれだけ大変なことか?と思う。自分のことさえ解らないのに、ひとの念いを汲み取る作業はとてつもなくエネルギーを使うに違いない。だからプロなのかもしれし、プロなのでしょう。物語はある病院に逃げ込んできたで犯人と、たまたま臨時で当直医として夜勤に入っていた青年医師速水が遭遇したことからはじまる。ミステリー仕立ての展開は、見る側の創造力を掻立てるような展開になっていて最後の最後まで目が離せない。坂口くん演じる速水は彼のキャラにはピッタリだが、芽郁ちゃんの演じた瞳はかなり彼女のイメージからは見えてこない人物。もちろんらしさ(彼女)はバックボーンにあるにはあるのだが、ここまで深い闇を抱えた人物像はいままで観た記憶がない設定である。いつもより濃いめの化粧が印象的で、そこが鈴愛(すずめ)とは真逆のキャラで妙にドキドキさせられた。大人の女になったようで、どことなく危うい感じがたまらない。予測をしながら楽しんで観た映画だが、当たりとはずれが入り組んでなかなかパーフェクトな答えには繋がらなかった。金田一にもホームズにも、ましてやポワロなど、夢のまた夢。最後はまんまとやられました。坂口くんと芽郁ちゃんの熱演に拍手です。現実味を帯びたネタも仕組まれていて、社会性も練り込んだなかなか面白い話でした。瞳のその後がきになりますが・・・。それは神のみぞ知るということで。
P.S. 個性豊かな俳優さんたちも脇を固めていて、それだけでもう何かありそうって感じでした。その代表が高島政伸(院長)と江口のり子(看護士)の二人。強盗犯は不気味なピエロの仮面をかぶりもろ怪しいのだが、この二人はいるだけでもう怪しい感が溢れている。「何か変だ。この病院、」というキャッチは、二人のためのものではないでしょうか?物語ないでもかなりヤバいです。高島さんのエキセントリックな雰囲気はいつもながらマジヤバいです。なんかいきいきとしています。“仮面病棟”というタイトルも終るとなるほどそういう事か?と納得です。疲弊感の真っただ中ですが、ほんのひととき息抜きができました、m(_ _)m感謝です。
by eddy-web | 2020-03-09 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)
よもやまシネマ504 “黒い司法/0%からの奇跡”
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2020.2.28

昨日の重たい余韻を払拭したく連日続けての映画鑑賞。今日は久しぶりに日本橋へ。選んだ作品は“黒い司法”。この作品もネットで検索していてたまたまヒットしたもので、まったく情報は入っていない。引っかかったのはやはり実話がベースという理由。実話をもとに創られる作品がここのところ多い。作り手側の実力が問われるのと同時に、何と言っても説得力のある表現が求められる。今年のアカデミー賞にノミネートされた作品も数多くが実話ベースのものであった。
そんな中選んだのが“黒い司法”。タイトルからして差別や権利をテーマにしている事が伝わる。最近観た作品の中では“リチャード・ジュエル”が近いテーマ。一番の違いはいまだ根強いアメリカの中に残る人種差別(黒人)の壁への挑戦である。多くの黒人差別の作品が今までも多く創られ、上げれば切りが無いほど名作も多い。ほぼハズレる事の無いテーマに今回挑んだのは、デスティン・ダニエル・クレットン。わたしには初となる作品鑑賞で期待は高い。もう一つ鑑賞の選択肢に上げるのは、豪華なキャスティングの実力派メンバーたちである。主演の弁護士ブライアンを演じるのが、若手実力派トップとも言えるマイケル・B・ジョーダン(フルートベール駅で)。さらにジェイミー・フォックス(Rey/レイ)、そしてブリー・ラーソン(ルーム)と、ともにアカデミー賞主演賞を手にしている。これだけでも観る価値は高いのが解る。アメリカという大陸は多くの州に別れそれぞれに司法の形が微妙に違うのは周知の事実。とくに南部に関してはいまだ人種差別の厚い壁が根強く残り、目に見えて黒人たちと一線を引いている現実。舞台は1980年代のアラバマ州。そこで起きた象徴的事件をテーマにした今作は、そのリアルさに現実の厳しさを思い知らされやるせない憤りを感じさせる。こんな事が許されるのかと思うねじ曲がった司法との戦いは、最後の最後まで緊張感を継続しラストへと導く。今回はハッピーエンドという形で終わるが、その裏で多くの人間が人権を無視され人生を終了している現実がエンドロールに流れる。この現実を知る事こそ、この作品の真の意味があるのを忘れてはならない。
良い作品にまた出会えた事に、感謝と敬意を言わせていただきます。世界から少しでも差別の壁が無くなることをこころから願うばかりです。
P.S. 主演の三人がみせる見事な演技が、こころに沁み諦めない事の大切さをしっかりと伝えてくれます。いつになったら人間たちは、平等になり人権を手に入れる事が出来るようになるのでしょうか?永遠のテーマであり、そのことにひとりひとりが真摯に受け止めなければいけないことを知る機会をくれる作品です。


by eddy-web | 2020-03-02 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)
よもやまシネマ503 “ミッドサマー”
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2020.2.27

とんでもない映画に遭遇してしまいました。予告編などで気になっていた作品、“ミッドサマー”を鑑賞。今回もいつも通り何の情報も入れず、劇場へ足を運んだがここ数年味わった事の無い不快感が全身を覆う結果となってしまった。作品の出来が悪いという事では無く、単純にわたしの思考には合わない映画ということ。50年以上映画を観てきたが、これほど不愉快な気持ちを味わったことがない。いろんな意味でトラウマになるほど、嫌な気分にさせられた。個人的に最も苦手なジャンルの中で、一番嫌いな作品になったかも知れません。ということで今回はコメントをパスしたいのが本音。この日は一日中、嫌~っな気分を引きずってしまい寝付きも悪く散々でした。長い間、どんなにつまらなくても批判はした事がないわたし。それは、映画という芸術をリスペクトし愛してやまないからである。そんなわたしでさえ、観る事を絶対に勧めたくない作品が今作。(裏腹に大ヒット???)すみません自分でも嫌になるくらい、言葉が見つからない最悪の気分です。
気を取り直し取りあえず感想を・・・(落ち着くのに1日開けました)。作品はアメリカとスエーデンの合作のホラー映画。監督はアリ・アスターという新進作家で今回が第2作目となる。ホラーというジャンルはもともと好きではないが、恐いもの見たさという自身の内に潜む好奇心がたまに目を覚ますことがある。そして観たのが“ミッド・サマー”。馬鹿なのかこの作品がホラーだということすら知らずに観てしまった。予告編の印象では、怖さは感じたがもっとファンタジーなイメージを持っていた。ところがそこが逆に気分を逆なでするような裏表現となり、より強烈なインパクトとなって嫌悪感を増大させている。
物語は不幸な経験を背負ってしまい精神的疾患を抱えた女子大生と、その恋人と回りの友だちが経験するひと夏の物語である。世界中の至る所に存在する信仰にスポットをあてたもので、スウェーデンの田舎町で90年に一度開催される夏至祭(ミィドソンマル/スウェーデン語)におとずれた若者たちの恐怖体験が描かれる。予告で感じたソフトなイメージのフォーカスがかった映像が美しいのだが、それ故なおさら不気味さが増す演出になっている。音楽や音響効果も絶妙なタイミングでつかわれ恐怖心を煽る。なんかちょっと褒めているような感じに語っている自分に違和感を覚えます。これってもしかして洗脳されているのでしょうか???ア~~ッ怖っ!!映像表現がシュール過ぎて、何度も目を覆ってしまいました。吐きそうになりす(R-15+指定作品)。なにが目的で制作されたのか、制作陣に問うてみたい気持ちです。作品内で行われる儀式や唄、そして衣装など、なにもかもが不気味ですべて消し去りたい気持ちです。もう話すのは止めましょう。言えば言うほど底なし沼に沈んでしまいそうでやりきれません。絶対に勧めたりはしませんが、へそ曲がりはどうぞご勝手に観に行ってください。これはホラー映画というより邪教の洗脳映像では無いでしょうか?ラスト主人公ダニーの笑みが痛い映画です。
P.S. 個性派のウィル・ポールター(メイズ・ランナー)が出演し毒をまいてます。やはり存在感のある俳優です。ビックリな俳優さんがひとり出ていたのを、後で知りました。その人の名はビョルン・アンドレセン(ベニスに死す)。ビスコンティが発掘した世界で最も美しい少年と称された人物が49年の時を経て登場しています。言われてもぜんぜん解りませんでした。時は残酷で言葉も見つかりません。主人公のダニーを演じたフローレンス・ビューの演技は本物。あまり知りませんでしたが、かなり高い評価をされている将来を嘱望される女優さんのようです。最新作“ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語”に出演していて今年度のアカデミー賞助演女優賞にノミネートされています。今作とは別人のようで、メチャクチャ美人です。こんだけ落差のある役が出来るのだから、間違いなく本物でしょう。
※映画批評家には大絶賛されていると言うから不思議です。はじめてぐちゃぐちゃの愚痴ぽっいコメントをしてしまいました。未熟でただただお詫びいたします。


by eddy-web | 2020-03-02 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)
よもやまシネマ502 “チャーリーズ・エンジェル”
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2020.2.25

現代に蘇ったNewエンジェルたちの活躍を確かめに劇場へ。“チャーリーズ・エンジェル”と言えば真っ先に思い出すのは、主人公のひとりジルを演じたファラ・フォーセット。これを言うと歳がバレますが、わたしにとっては彼女がエンジェル。映画化されキャメロン・ディアスがいまの人たちにはシンボルとして思い浮かぶに違いない。TVドラマ「地上最強の女たち!チャーリーズ・エンジェル」は、1970~80年代に放映されアメリカはもとより日本でも大ヒット。時代のシンボルとなり、ジルを演じたファラ・フォーセットはポップ・カルチャーの象徴(セックスシンボル)として大きな影響を残している。
残念ながら彼女は、2009年6月25日壮絶なガン闘病の末、62歳でこの世を去った。奇しくも同日、マイケル・ジャクソンが急死した事で彼女の死は小さな扱いの報道となってしまった。この時代を過ごしたわたしには忘れられない女優さんのひとりである。
さて、本作“チャーリーズ・エンジェル”だが、マジで言いますがキャメロンたちが演じたエンジェルより個人的には大満足。あくまでも個人的と付け加えますが、前の映画バージョンは当時ワイヤー・アクションがアクション映画を席捲し正直嘘くさい動きの天こ盛り。格闘技を知る者には、まるで漫画。内容は面白くても、角度を変え観るとそこがどうも気になりしっくりこなかったことが否めない。事実興行的には公開時大ヒットしたようだが、第2作目のフル・スロットルはその年、ラズベリィー賞の的になった。そんな事を思い浮かべながら今回観たNewエンジェル。アクションはキレッキレだし、エンジェルたちはみなしいし、そしてアップテンポの音楽を見事に絡めたスピード感溢れる演出は軽やかでスタイリッシュ。カットをじっくり観れば、アクションシーンには間違いなくスタントが起用されているのが解るがぜんぜん気にならない。それよりも主演の三人が歴代エンジェルのレガシーを引き継ぎ、伸び伸びはつらつにエンジェルを全身で表現していてカッコいいのである。いままでもそうであったが、個人個人の個性が光りきっとファンはだれに引かれるかは解らない。時代のニーズにあった作品として新たな光を放ちはじめたと言っても良い質の高いアクション映画になりました。大富豪の謎の人物(正体不明)が集めた美女軍団が、それぞれに持つスキルを存分に発揮し暴れ回る展開は昔のまま。ただただ爽快である。男性優位の70年代に女性の武器を駆使したストーリーは、男性はもちろん女性をも虜にしたTVシリーズが蘇った。今作でメガホンをとったのは、自らも出演しているエリザベス。バンクス。エンジェルチームを統括するボスレー役を見事に演じ、最後まで敵の姿を解らせない演出は見事と言えます。女性ならでは視点で、女性の持つあらゆる魅力を引き出し自身もふくめNewエンジェルを創り上げました。この組織がTVシリーズとは違いかなり大きく世界規模になっているのも新しい展開で面白い。ボスレーが名前ではないという発想も物語に厚みを加え、これからの発展に期待が膨らむ。きっとシリーズ化されること間違いなし。と言うかぜひシリーズ化してください。もちろん質を落とす事無く・・・。
スケールアップされた組織の女性ばかりのエージェントチームは、これからどんな悪と対決して行くのか夢は広がる。今回主人公の三人に抜擢されたのが、今作で中心となる役エレーナを演じるナオミ・スコット(アラジン・ジャスミン役)。そして変装のプロ・サビーナ(クリスティン・スチュワート)、あらゆる武器を自在に操るジェーン(エラ・バリンスカ)と魅力満載のトリオを組む。スタイル良し、頭良し、顔よし三拍子揃った才女がスクリーン狭しと暴れまくる姿はひたすらカッコいい。メイクや衣装ひとつで、人間こんなにも代わるものかと驚かされるシーンの連続。観るところ(角度)が沢山ある今作は色々楽しむ事の出来るエンタメ作品となっています。正直言いますが、期待以上のものをもらった期待の作品です。どうぞご覧あれ!!
※どうでも良い事ですが、わたしはジェーンがお気に入りとなりました。さて、みなさんは・・・。あともう一つ。今作で敵の殺し屋ホダック役を演じたジョナサン・タッカーが異様な存在感を醸しだし、凄いインパクトを感じました。結構ベテランみたいで、なかなかのイケメンです。また違う作品を観たい思わせる男優さんです。
P.S. 今作のメイン楽曲を歌っているアリアナ・グランデ、マイリー・サイラス、ラナ・デル・レイのコラボも話題ですが、そのすべての楽曲が映画を最高のノリでバックアップしています。これは買いのサントラかも?!
by eddy-web | 2020-02-27 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)
よもやまシネマ501 “1917/命をかけた伝令”
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2020.2.14

501本目のスタートに選んだ作品は、本年度アカデミー賞で視覚効果賞など3部門を受賞した“1917/命をかけた伝令”。もちろん作品賞にもノミネートされた作品でしたが、結果は韓国映画“パラサイト”に軍配が上がりました。アカデミー賞初となる外国作品の受賞が、今話題となりロングラン上映となっています。わたしが一押しの作品“ジョジョ・ラビット”も残念ながら脚色賞にとどまりましたが、それぞれの部門受賞にこころから拍手を贈ります。
さて、“1917”ですが、前編ワンカットと銘打っての視覚効果に拘った戦争アクション映画。正直ワンカットというくくりの作品の意味が、解りずらかった私でしたが物語がはじまりすぐにその意味がわかりました。主人公に視線を合わせずーっと追いかけて続く撮影手法は、エッ!こんなことって出来るの?と思わせる。通常はいろんな視点に立ちあらゆる角度から撮影したものをカットで割っていき、つなぎ合わせて演出したものをまとめる。ところが今作は主人公をメインにレンズを向けづ~っと定点のままストーリーが続く。もちろんアングルや遠近の動きはあってのことで、まるで1台のカメラで撮影したかのように展開する技術に自分自身がその場にいるかのような、そんな臨場感と緊張感が途切れる事無く体感でき、とてつもなくリアルな感覚に至る。こんな気分になったことは記憶に無い・・・。もちろん1台のカメラだけ回しての撮影などあり得ないのだが、その道のクリエーター(VFX)たちの見事な技術でわたしたちを翻弄する。騙されているのだが、そうとは思わせないところが本当に凄いところである。嘘っぽさが本当に見当たらず、あまりのリアルさに鳥肌さえ立つ。戦場での孤独感や命と向き合う瞬間が見事に伝わり、一瞬たりとも気の抜けない戦争の怖さを体感することになる。たった1日の出来事が、こんなにも重たくのしかかる戦争とはなんと罪深い愚行なのだろう。戦争映画にまたひとつ、名を刻む映画が現われたと確信したわたし。
物語はこの作品の監督サム・メンデス(007 スカイフォール)が、祖父から聞いた体験談をもとに創り上げた渾身のワンカット作品(ワンカットに見える映像)の構築はただただ見事としか言い様がない。1917年の第1次世界大戦時に西部戦線での攻防のさなか、若い二人の兵士に下された重要任務の伝令。一刻をあらそうその伝令を持ち、戦場の真っ只中をひたすら前に進む兵士2名の運命やいかに・・・。
映像表現への拘りが半端なく、その飽くなき探究心で創られた映画はその枠を飛び出し観る者を戦争の真っ只中に放り出す。息を潜め目をこらしまるでその場にいるとしか思えない緊張感の連続が続き、ラストはまるで魂の抜け殻状態に至る。こんな言い方も変なのだが、シーンによっては恐怖感が頂点を超え、美しいとさえ感じてしまうところが多々ある。ランアーズ・ハイということばが適切ではないが、極限に追いこもれた人間の精神状態とはこう言う事なのか?と思わせる。500本目に観た“大脱走”の興奮冷めやらない内に鑑賞した同じ戦争を題材にした“1917”もまた、映画の持つ可能性を拡げたまさしくエンタメ作品かも知れません。
P.S. 主人公のひとりスコフィールド上等兵を演じたジョージ・マッケイ、そしてもうひとりブレイク上等兵を演じたディーン=チャールズ・チャップマン。二人の全身全霊で演じ上げた主人公の二人は戦争のもつ意味をまさに伝える見事なものでした。間違いなくこれから進んでいく俳優としてのキャリアに輝く、唯一無二の作品になる事だと思います。これからの二人にも注目です。今年のアカデミー賞は決まりましたが、候補にあがったどの作品も甲乙つけがたいものばかりで映画ファンを大いに楽しませています。全部とは言いませんが、ひとつくらい観ても損はないと思います。今すぐ、劇場に直行しましょう。


by eddy-web | 2020-02-18 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)
よもやまシネマ500 “午前十時の映画祭/大脱走”
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2020.2.12

よもやまシネマのブログを書き始め、とうとう500本目を迎える事に・・・。2007年からはじめ13年。500本という数が多いのか少ないのかは解らない。中学生の頃からはじまった映画鑑賞は50年にもなる。はじまった頃から必ず買ってきたパンフレット(プログラム)は、本棚2個分を埋め尽くしいったい何冊なのかも解らない。どれも思い出深い大切なコレクションで、観た劇場名と観た日付が記載してある。振り返り観る事は滅多にないが、“午前十時の映画祭”がはじまってから昔の作品を探す事が多くなった。その度に、当時のことを思い出し懐かしさに浸る。
さて、500本目に選んだ作品は、“午前十時の映画祭”で公開している戦争アクションの名作“大脱走”。新作ではなく昔の作品を選んだのには訳がある。洋画を見始めた頃、邦画とは違うスケールの大きさや表現の華やかさに、感じた事のない夢のような世界の虜になったわたし。そんなはじめの頃観た作品が“大脱走”なのである。本棚をあさってみるとすぐに出てきた“大脱走”のパンフレット。日付は昭和45年4月27日(月)ミラノ座と書かれていた。ロードショウと言えばまず有楽町(銀座)だったのだが、ミラノ座は新宿。思い返せば変な記憶が蘇ってきた。ひとりで映画は観るものと当時から決めていたわたしは、有楽町でさえいつもドキドキしていたもの。そんな頃の新宿はただ恐い場所というイメージしかなく、それこそ相当な覚悟で出むいた似違いない。そして観た映画が“大脱走”、メチャクチャ感動した事がこころに蘇る。この作品はわたしにとって紛れもなく洋画が大好きになった記念の作品である。
改めて観た“大脱走”は、昔と変らない感動を再び思い出させてくれ500本の節目を飾ってくれました。何度観ても飽きない優れものの一品である。古さを感じさせない巧みな演出と、
雄大な景色の中繰り広げられる奇想天な脱出計画の妙味。これが実話に基づいた物語とは、ただ驚かされるばかり・・・。第2次世界大戦末期の捕虜収容所を舞台にした物語は、人間の誇りと明日への希望、そして友情を見事に描ききった娯楽映画の王道といった作品になっている。監督はジョン・スタージェス。おもに西部劇やアクションものを得意とした監督で、映画賞などには縁のない人でしたが、映画ファンのこころを掴んだ作品も多く間違いなく一時代を築き上げた名匠のひとり。わたしの大好きな西部劇“荒野の七人”や“OK牧場の決闘”などファンは多い。日本びいきの方で“荒野の七人”はもう有名だが黒澤明監督の“七人の侍”のリメイクで、両方とも世界中で大ヒットしました。何度観ても飽きない感動の映画です。“大脱走”はいま観るとなんと豪華なキャストなんだろうと、溜め息が漏れる。当時はそれほど有名ではなかった男優さんたち(マックウィーン、ガーナー、アッテンボロー、コバーン、ブロンソンetc.)だが、凄い顔ぶれが揃いそれぞれのファンにはたまらない。その他にも、TVドラマ「0011ナポレオン・ソロ」のデヴィット・マッカラムや、「ジェリコ」のジョン・レイトンといった俳優が脇を固め個性豊かな脱走劇を創り上げている。エンドロールで「50名の脱走者にこの作品を捧ぐ」と字幕が出る。ここもぐっとくる演出である。男優さんの個性に合わせた脱出劇は、ハラハラドキドキのしっぱなしで172分の大作もアッという間。この作品を観て満足しない人なんてこの世に存在しませんと断言できる名作です。死ぬまでに観てほしい数少ない映画の1本です。この機会にぜひ劇場へ・・・。
P.S. この作品に出演している俳優さん達はほぼ亡くなられていますが、いずれ劣らぬ名優ばかり。この作品がある限り彼たちの名もまた永遠です。
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※映画鑑賞の記念として売っているプログラムは、いまだいたい800円前後。50年前のパンフを観たら150円となっておりました。時代を感じます。当時前売りチケットが300円前後でした。ブログの別カテゴリー「NANJYa? COLLe /2」に半券のチケットコレクションを乗せているので、もし良かったら観てください。
by eddy-web | 2020-02-13 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)


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