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![]() ![]() 2018.4.17 “娼年"と言うタイトルに引かれ観た作品はR-18+指定。「R-18+って!」ヒラタク言うと18歳未満お断り(成人映画)という年齢制限のついた作品を指す。国によって規制範囲はかなり違うようで、日本では映倫維持委員会が定め、第三者機関の映倫(映画倫理委員会)やビデ倫などが公開前にチェックを入れ内容や表現により4区分に分け公開が認められる。一番トップになるのがR-18+となる。他国にくらべ日本はかなり厳しい方かも知れません。むかしは成人映画と名がつくだけで如何わしい作品と言われ、鑑賞するにもかなり勇気と覚悟が必要だった気がします。それこそドキドキしながら、そして後ろめたさを背負いといった感じ・・・(ピュアなひと)。ただこれはあくまでもSEX描写という前提での話です。現在のR-18+の規制は、著しく性的感情を刺激する行動描写や著しく反社会的な行動や行為、麻薬・覚醒剤の使用を賛美するなど極めて刺激の強い表現が審査の対象となると謳っています。簡単に言えば子どもには見せちゃいけないってこと。言われてみれば確かに・・・と思えるものだが、隠されると観たくなるのが性というもの。これは永遠のテーマかも知れません。なんだか面倒くさい話をしてしまいました。久しぶりのR-18+指定作品だったもので、つい・・・。 さて、“娼年”の感想です。主人公のリョウは何となく大学生活を送り、その空しさにもんもんとした日々を送っている。そんな時に出会ったなぞの美女静香に誘われコールボーイの仕事をはじめる。女性向けの会員制ボーイズクラブが舞台設定の、様々な理由で娼年を買う女性たちとのひと夏が描かれている。壮年に入っている自分ですので、若い頃とは違いそんなに刺激は受けませんでしたが、だからと言って枯れたという訳ではありません。経験値(たんに歳をとった(笑い))の違いとでも言っておきましょう。作品は石田衣良による恋愛小説が原作で、続編に「逝年」があり映画はこの二作品を合わせた構成で創られています。わたしはまず「娼年」「逝年」というタイトルに引かれました。本を買うのに何が決めてになるかと言えば、やはりタイトル、そしてデザインである。中身がどんなものであれ、まずはそこから意欲をそそられる。素晴らしいネーミングだと思います。創造力を掻立てられる題名です。漫画にもなっているとの事ですが、わたしは本も漫画も知らず映画に食いつきました。もうひとつ観ようと思った要因があります。それは主人公のリョウを演じている松坂桃季のキャスティングに引かれたことがある。すでに彼は舞台でこの役を演じての登板と聞いた。イメージは好青年で、デビューは「侍戦隊シンケンジャー」のシンケンレッド。そして最近ではNHKの朝ドラ「わろてんか」にもでていたイケメンの筆頭に上げられる若手俳優さん。そんな彼がイメージを覆す、大胆な性描写満載の作品に挑戦しているところに興味が引かれた。イケメン俳優さんが次々に登場している日本映画界だが、彼の存在は個人的にはとても興味がそそられます。役者としてのふり幅の大きさがとても強く感じられる。昨年観た“彼女がその名を知らない鳥たち”でその端正な顔立ちとは相反する、メチャクチャ嫌な性格の猾い男を演じてみせてくれました。不愉快極まりない作品でしたが、ある意味その凄さがとても印象に残ったわたし。それ以来彼の中の無限の可能性みたいなものが観え、つぎはどんな役に挑戦するのだろうと目が離せなくなった。今作“娼年”でも、渾身の演技に挑んでいる感があり見応えは充分。それだけでも観る価値はありました。大半がSEXシーンの描写ですが、そこはあまりひかれません。絡む女性たちとの、感情移入がとても繊細に描かれ個人的にはもっと掘り下げてくれても良いくらい。SEXシーンを削ってでも???こっちはちょっと乱暴で、多少の見せ方の違いはあれどちょと大げさな感じさえしました。それはもちろん彼(桃季)や女優さんたちの身体をはった熱演には、拍手を送りますが・・・。
女性たちの訳ありな事情はとても興味を引かれますが、ベッドシーンは差別化もそう深くなくもう少し演出のしかたもあったのではと・・・。いちばん深い女性の性を感じたのは、初老の婦人(江波杏子)の言葉だけで創造し果てる行為でした。ただ最期にまた登場しての部分はなくても良かったかな?と個人的には思いました。見終わり、確かにR-18+指定はしかたないと思ったのと、それでも随分日本も変わったと認識させられる映画でした。 P.S. 昼間の鑑賞でしたが、男性客よりも女性客の方が多いくらいでちょっとビックリ。なんか堂々としていて、男の方がやっぱり小心なのかも知れません。20歳の頃を重い出すと勝負になりません。松坂くん効果ももちろんあるのでしょうが・・・。 ▲
by eddy-web
| 2018-04-21 00:00
| よもやまCINEMA(映画の話)
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