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![]() ![]() 2012.Feb.10 好きな映画に出会った。映画には名作、秀作、佳作などいろいろな例えがある。良い映画には違いないのだが・・・。今回観た作品は、これらとはすこし違うわたし好みの映画である。賞などとる作品を一般では良い作品と評価される。確かにまずはずれがないのは確かである。わたしもいっぱい観て来た。ただ、わたしの中にすきな作品という身勝手なジャンルが存在する。理由はさまざまで、俳優さんが大好きだったり、映像が美しかったり、思いっきり泣けたりと、とにかくわがままに評価する。今回の作品はまさにこれ!初っぱなのタイトルバックから、ひっぱりこまれ最後のシーンまですべてお気に入り。 タイトルシーンは、ブラックのヌメッとした感じが何か意味深でスタイリッシュ。物語のイメージをよく表現していると思う。冒頭からグレー調の何とも重苦しい風景が映し出される。いい感じである。何か「セブン」というブラピの映画が頭に浮かぶ。さもありなん。同じ鬼才デヴィット・フィンチャー監督作品。いつも予備知識を入れず観ると、以前話したことがあると思う。今回も同じ。それでも世に知られている監督は、やはりその人のアイデンティティーが表れる。本当に好きな表現の空気感である。原作はスウェーデン発の世界的大ベストセラーと聞く。今回は3部作の中の、第1部。 主役の女優さんルーニー・マーラはこれがはじめての主演。同監督の作品「ソーシャル・ネットワーク」に主人公の彼女役を演じていた人物。印象が全然違うので、かなりビックリ。真逆の人物設定。かなりハードなシーンの連続だが、主人公リスベットを、見事演じきっていて小気味いい。容姿が異様で、はじめおじさんたちには違和感を感じる。だがどうだろう、見終わる頃には、カワイイとさえ思えてくる。女の弱さを逆手に取った、本当に強い女を存分に表現していてカッコいい。もうひとりの主役ミカエルを演じた、ダニエル・クレイグもすっかり喰われた感じがする。もちろん彼も素晴らしいのだが・・・。はじめ2つの物語が同時進行しているようで、不思議な感覚を覚える。途中で2つの線が結ばれ、本題へと入ってゆくのだが・・・。原作のミステリー部分より、彼女の存在そのものとその生きて来た過去に強く魅かれる。途中、変装してのしてのミッションは驚くほど美しくスマート。かなりの美人である。 ラストはちょっとほろっとそしてクソッ!(すみません下品な言葉で)とくる。だがこの終わり方こそ、この物語のすべてだろう。いい!ほんとうにいい!! 男ってやっぱり、しょうもない生き物ですネ!どういう意味かは、ご自分で確かめてください。お薦めです。2部、3部も創ってくれるかなぁ〜。パンフの解説によるとスウェーデン本国でも映画化され、リスベットを演じた女優さんがルーニーを上回る怪演らしい。どんだけ凄いのか観て見たいものだ。 ▲
by eddy-web
| 2012-02-13 01:00
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![]() ![]() 2012.Feb.1 ひさびさの投稿です。40日もの間、映画を観ること忘れていた。と言うか観たい欲望が湧かず時が過ぎてしまった気がする。久しぶりに足を運んだ作品「J・Edgar」。監督クリント・イーストウッドがディカプリオと組んで挑んだ話題作である。実在したFBI初代長官の話。この世を去るまでアメリカの8人の大統領に仕え、そして恐れられた男と宣伝文句が興味をそそる。イーストウッド監督の作品は、いつも満足感を満たしてくれる。今回も今までとはまた違う、地味目のテーマだがこころにずっしりと染みる。ディカプリオもしっかり応えての名演だ。ひとりで若き日から最後の時を迎えるまでのすべてを、見事演じてみせた。濃厚な役だが、監督とともにアメリカのタブーに真っ向挑んでいる。監督はメディアでフーバー(J・Edgar)のポートレイトを描いただけとさらっと言ってのけた。すごい人だ。多少の誇張や演出はあるのだろうが、実話と思えば興味もそそられる。歴史の断片を、それもアメリカの光と影の部分を表舞台には決して姿をみせないであろう人物にスポットをあてるあたりさすがイーストウッド。長めの作品だが、たるむことなく重厚。特殊メークの技術もうなるが、なんと行ってもディカプリオの熱演が光る。まさにアメリカを代表する俳優になったといえる。脇を固めている役者さん(ナオミ・ワッツ/アーミー・ハーマー/ジュデイ・デンチ)も素晴らしかった。特にインパクトがあったのは、母親役のジュデイ・デンチ。ベテランの存在感を圧倒的に示し、J・Edgarのすべてはこの人から生まれたと思わせる。「弱いエドガーは死んでしまえ」というセリフが出てくるが、深い愛の裏返しで怖い。また、いろんな意味で人生のパートナーとも言える役を演じた、イケメンのアーミー・ハーマーも良かったです。きっとこれから出てくる俳優さんに違いありません。 この映画、裏と表、陰と陽をひとりの人物を通し見事みせてくれた。ドロドロと重たい部分も盛り沢山だが、監督の深い愛はいつものように感じ取れる名作だ。ぜひ、鑑賞を・・・。ケネディ大統領やキング牧師、そしてリンドバーグなどなど、アメリカの表舞台で名を残した人物もさらっと登場し、歴史好きなひとにもお薦めです。 ▲
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| 2012-02-13 00:00
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