
'08.Nov.10
好きな女優のひとり、ジェシカ・アルバ主演のスピリチュアル・スリラ−と名うたれたこの映画。予告編を見て、見たくなった映画である。彼女はキャメロン監督のTVドラマ「ダ−ク・エンジェル」で脚光を浴び、ゴ−ルデン・グロ−ブ賞にノミネ−トされ、女優としての素晴らしい第一歩を踏み出した。どちらかと言うと「ファンタスチック・フォ−」など、SFアクションのイメ−ジが強い彼女。今回の作品は心理描写が求められる内面的な話なので、彼女の新しい一面が見られるとうれしい。話は盲目のバイオリニストが角膜移植の手術を受け、光りを取り戻すという話しから始まる。そしてそこから彼女の苦悩、「見えないはずのものが見えてくる」という展開に繋がるのだが・・・。こういう映画はあまり話すと、見たい人たちに悪いので細かい話はやめにしよう。ジェシカ・アルバはメ−クもおさえぎみで、地味な感じで頑張っていた。映画を見終わって感じたことがある。自分は健常者で、目も耳も口も普通に機能している訳だが、もし目が見えなかったら・・・とふと思い、改めて当たりまえの健康に感謝した。この映画は見えなかった人が、見えるようになったことから起こる不安や苦悩が画かれている。視覚から否応無しに入ってくる、多くの情報。主人公は押しつぶされそうになる。ましてやそれ以上の能力までが加わって・・・。わたしはスリラ−的内容よりも、この目から入る情報処理の大変さと大切さを映画から感じた。結局、主人公はまたもとの姿に戻るのだが・・・。見えること、見えないこと、本当の幸せとはと考えさせられる。
シャマラン監督作品「シックス・センス」には及ばないが、スリラ−好きの人にはお薦め作品。ドキッとするシ−ンも随所にちりばめられ、けっこう楽しめます。
映画とは関係ないのだが、なぜか観たあとひとつ頭に浮かんだ物語がある。大好きな「星の王子さま」。キツネとの会話シ−ンに出てくるその一節、「本当に大切なものは、目には見えないんだよ」の言葉。いちばん大切なのは、やっぱり心の目を磨くこと・・・?。