

2025.10.10.
いきなり関係ない話ですが、今日は10月10日“銭湯の日”。お風呂屋さんが無料なので、たまには日本の下町文化を堪能するのはいかがでしょうか?わたしはもちろん映画鑑賞の後、行きます。
さて、今日に映画はディズニー配給のSF作品“トロン:アレス”。第一作が公開されたのは1982年、今から43年前になる。世界で初めて全面的にコンピュータグラフィックスを導入した映画として話題を集めた。コンピュータの内部世界を美しい映像とプログラムの擬人化よって表現し、まず、まずの興行成績を納めたと聞いている。だが、今ほどコンピュータでの表現が当たり前の時代と違い、正直わたしの感性には届かなかったことを覚えている。俳優のジェフ・ブリッジのファンだったので観たのだが、内容さえ思い出せないくらい印象が薄い。今までにない映像表現だったことは記憶にあるのだが、ストーリーが全く思い出せない。なのでティム・バートンがアニメーターとして参加してたことも後から知り、「そうなんだ~~~」と後から、もっと真剣に観とけばと思ったものだ。でも、面白くなかったと当時は思ったのだからそれはそれ・・・。
でその後2010年に28年ぶりに足半が公開となったが、わたしはスルーし残念ながら観ていない。そして今日シリーズ3作目に当たる“トロン:アレス”を鑑賞となった。今やSF作品には欠かせないCG技術だが、レベルが高くなりすぎて最近では中途半端な使い方だと満足できないようになってしまった。ありがちなのは技術ばかりが先行し内容が追いついていないパターンが多いこと。良い作品とはまず脚本がしっかりとしたテーマをもち、その上で演出や視覚効果、映像表現、そして俳優さんたちの演技といったものが、重なり合い感動を与えてくれるものと思っている。43年前とは明らかにCG技術の水準は上がり、観る側の評価能力も相当高くなっているのは当然。だから結構緊張感を持っての鑑賞になったことをまず言っておきます。
感想です。まぁ出来はまずまずで、それなりに面白く構成されストーリー展開も発想としてはひかれるものがありました。特にひかれたコンセプトは過去の対するリスペクトを感じるシーンが多かったこと。あえて昔の技術表現を使ってみたり、また主人公のアレス(人工知能プログラム)が、人間の感情に目覚め始めるくだりはそう来たかと言う感じで面白かったです。デジタルの中で生きている人工知能プログラムが創造者の命令に従い、活動し何度倒れても再生してはまた活動をする。脅威のスピードと力を発揮して世間を驚かすのだが???という話に限界説が絡んで物語はラストへと進んでいく。
現実世界で生きていくことを選ぶ人工知能アレスの行動が、とても興味深く描かれ逆転の発想に面白さを感じました。人工知能の魂が宿るとは思ってもいなかった展開なので、この発想はマジで面白いと思います。
CG技術に関しては、先ほども言いましたが凄い作品が今や当たり前の如くあるので、そんなにビックリもしなくてカットによって印象に残るものもありました。それは自分自身で確かめてください。賛否が分かれれる作品なのは間違いありませんが、エンタメとしては及第点といったところではないでしょうか?バイクが「AKIRA」を連想させるかっこいいメカでした。
P.S.“スーサイド・スクワッド”や“モービウス”などに出ていた個性派の男優ジャレット・レトが主人公のアレスを演じていましたが、“ダラス・バイヤーズクラブ”の演技が目に焼き付いているので、できればまたシリアスな作品に出て欲しいと願うわたしです。また、ヒロインをグレタ・リーさんが演じていてどっかで観た人だと思っていたら最近観た“パスト ライブス/再会の主演女優さんでした。とても素晴らしい作品で涙したことを思い出します。お勧めの2作品ですので、機会があったら観てください。