

2025.7.4.
映画鑑賞にはさまざまなチョイス理由がある。テーマに惹かれる作品、好きな俳優が出ている作品、好きなジャンルの作品、クリエイティブな作品などなど・・・。
今回観た作品は、そのどれにも当てはまらない気分転換とで言う、そんな作品。これは決して低い評価をしている訳ではなく、ちょっとモヤモヤした気分が続き、何か深く考えず気楽に映画を楽しみたいとそんな感じの時に選ぶもの。いつも肩肘はって観ていては、娯楽の王道を楽しむことはできない。たまには気楽に息抜き気分も必要。フラットな状態で映画を見ることも大事なことではないでしょうか?
そんな訳で今回は、“ババンババンバンバンパイア”をチョイス。適当に選んだ訳ではなく、なんか楽しげな感じがしたので選んだのと、主人公を演じている吉沢亮さんへの期待感。彼は映画のテーマにより色々な表情を見せてくれる若手のホープ。公開中の“国宝”もその一つで、今作とは真逆の作品テーマと言ってもいい映画。まだ観てはいないが、こちらも期待大である。最近観た“ぼくが生きてる、ふたつの世界”のナイーブな演技は素晴らしかったです。もちろん“東京リベンジャーズ”も大好きな作品です。美男子の典型的な俳優さんだが、顔だけでなく演技力も一級品。いろんな役に挑戦している感じが、フラットでとても共感が持てる俳優さんのひとりです。
さて、“ババンババンバンバンパイア”です。原作は漫画と言うことで、内容は荒唐無稽なまさに漫画そのもの。頭を空っぽにして楽しめる娯楽作品の典型です。個性あふれる役者さんが勢揃いし、それぞれが楽しみながら演じているそんな感じがします。バンパイア映画といえばモンスター映画のメインをはる、洋画作品のキャラクターの中で、フランケンシュタイン、狼男と並ぶ3代妖怪のひとり。今までも多くの作品が創られ、その人気は衰えを知らない。クールなイメージに闇をまとった出立ちは、ある意味かっこいいそんな古典的モンスターである。日本のアニメ「怪物くん」や、「ゲゲゲの鬼太郎」などにも登場し西洋妖怪としては誰しもが知っている人キャラ。今作は日本にもいたと言う設定で、織田信長に支えていた森蘭丸が・・・?という破天荒な設定になった物語。400年以上も生きてきたバンパイアが、自分を助けてくらた少年に愛を感じ最終的には自身の中に取り込もうと思いを募らせる変愛物語。出てくるキャラがみんなちょっと変わっていて、思い込みの強い個性に溢れた面々が勢揃い。見た目とのギャップが半端なく、結構本気で笑える。本家のルーマニア伝説から見れば、邪道も邪道の発想です。でも、今やグローバル化は世の常、こんなことで怒るようでは器が小さいと言うこと。愛されるキャラに生まれ変わった吸血鬼の活躍に、拍手を贈りましょう。バンパイアの森蘭丸を演じた吉沢君、美形な上に折見せる子供っぽい仕草が可愛いかったです。恋のライバル葵を演じている原菜乃華ちゃんが天然感に溢れ、可愛いです、現在NHKの朝ドラ「あんぱん」に出演していて、こちらでも可愛い妹を演じています。これからが楽しみな女優さんです。蘭丸が惚れるピュアな少年・李仁を演じる板垣李光人は、この役のために生まれたような同名のピッタリな役でした。バンパイア長可(蘭丸の兄)を演じた眞栄田郷敦くんも吉沢くんに劣らない美形ですが、こちらもこの役を本気でアホらしく演じているそんな感じが伝わります。結局訳のわからない展開とラストですが、この馬鹿馬鹿しさは癖になりかも知れません。みなさんお疲れ様でした。
P.S. 監督はCM界で多くのコマーシャルを制作し高い評価をえてきた、浜崎慎治氏の長編第二作目となる映画。手がけたCM作品だ有名なのが、KDDI auの三太郎シリーズ。なるほど?!、そ言ういうことかと妙に納得する作品です。
※本日のビジュアルはパンフの裏表紙。大好きなお風呂屋さんが写っています。なぜかといえば、舞台設定がお風呂屋さんだからです、この作品を選んだ理由はここにもあります(^_^)