

2025.2.06.
ここのところ洋画の鑑賞が、とんとご無沙汰。観たい作品がないのが原因なのだが、さすがに邦画鑑賞が続いて洋画鑑賞の虫が騒いでいます。そして決めたのが再上映しているサスペンス映画の傑作、“セブン”。20年前に公開され大ヒットした作品は、辛口のハリウッド評論家たちをも唸らせたもの。その“セブン”がデヴィッド・フィンチャー監督自ら監修し、オリジナルネガから4K修復され甦りました。1995年に公開された時にリアルタイムで観たわたし。ラストの衝撃はそれまで見た多くの作品にはないもので、そのまま忘れることの出来ない作品のひとつとなりました。このサイトのカテゴリの一つ「大好きな映画」でも、取り上げ記事を書いた作品です。思い出の作品が、たまたまリバイバル放映しているのを見つけ、衝動的に劇場に走っていました。20年ぶりに再開した作品は、改めて観ても質の高い傑作と再確認しました。改めて鑑賞し新たな発見もたくさん見つかり、再びこの作品のレベルの高さに感動。良い作品はどんなに刻が経っても色褪せないと、心から思える幸せな時間でした。
今作“セブン”は、七つの大罪をなぞった猟奇殺人事件を追う、二人の刑事と犯人との駆け引きを描いたサイコスリラー&サスペンス作品。カテゴリー・大好きな映画 https://eddyweb.exblog.jp/29545550/ で一度感想を述べているので、今回は新たな発見を少しだけ追加します。まず感じたのはタイトルロールとエンドロールのレベルの高い表現。映画の持つサスペンス性をアーティスティックに表現しているクリエイティブがBGMとの合成で、観る前に観客の心を揺さぶってきます。この表現はその後多くの作品に影響を与えていると言われています。二人の刑事サマセット(モーガン・フリーマン)とミルズ(ブラッド・ピット)の対照的な性格と行動力を対比させ、グイグイと物語に引きずりこむ展開は今も色褪せない。ラストを知っていても、ドキドキハラハラする作品です。グロい表現もありますが、ラストの見せない演出が想像力を高め主人公の怒りが共有される見事なシーンとなっています。七つの大罪を辿った事件の種明かしは、傑作と言える出来栄えの映画です。
やはり、大好きな映画の1本です。ぜひ、見逃している方はご覧あれ!!
P.S. ミルズの妻役を演じていたグウィネス・パルトローはこの作品で注目を集め、その後主演した「恋に落ちたシェイクスピア」でアカデミー賞主演女優賞を受賞し名実共に、その名を知られ2013年には『ピープル」誌が選ぶ「最も美しいひと」のトップに輝いたそうです。確かに綺麗です。
※七つの大罪の意味/カトリック教会における用語。ラテン語や英語での意味は「七つの死に至る罪」だが、罪そのものというより、人間を罪に導く可能性があると見做されてきた欲望や感情のことを指すもの 「GLUTTONY/暴食」「GREED/強欲」「SLOTH/怠惰」「LUST/ 肉欲」「PRIDE/高慢」「ENVY/嫉妬」「WRATH/憤怒」