2024.11.21.
私の趣味のひとつには本の収集がある。本といっても基本漫画、絵本、そして写真集。合わせるとダンボール30箱くらいにはなる。専門書を入れると前回の引越し時100箱くらいあり、引越し屋さんが実に不機嫌だった事を思い出す。ものを集めだすと止まらなくなる、ある意味病的なわたし。
その中の絵本は最近では、あまり買わなくなっていたが、先日本屋に行くと店頭に置かれた一つの絵本に目が止まった。基本絵のテイストに惹かれるわたしだが、その気持ちに応えるような可愛いビジュアルとタイトル「もうじきたべられるぼく」の文字に心が射抜かれた。なんて怖い題名だと思ったが、帯に10万部突破!!の文字。これはきっと何かあると直感し購入。
たくさん絵本は持っているが、今までにこんなタイトルの絵本なんてついぞ出会った事はない。家に帰って早速開いてみると、可愛い牛さんの絵とは不似合いなリアルな内容に驚愕。私の知っている絵本のイメージは、子供たちに夢を与えワクワクしたり、ドキドキしたりするものと思っていた。外国のものを含め私のコレクションしてきた絵本の全てが、そういったものばかりで個性豊かな想像を掻き立てられる作品たち。しばらく遠のいていた絵本の世界だが今作を手にした瞬間、時代が何かを求めているのか?と少し考えさせられる事となった。
内容は言いませんが、衝撃を受けた作品はたくさんの人に見てほしいひとつとなりました。
人としてこの世に生を受け生きているわたしたちだが、改めて生かされている事に感謝をしなければいけないと心からそう思った。みなさんにも、ぜひ手に取ってもらいたい作品です。
P.S. お母さんに会いに来て、会わずに去っていく主人公に涙が止まりませんでした。中央公論新社=刊 はせがわゆうじ=作