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よもやまシネマ691 “猿の惑星:キングダム”
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2024.5.14.

最新作、猿の惑星:キングダムを鑑賞。映画「猿の惑星」シリーズは第1作が1968年に発表され1973年制作の「最後の猿の惑星」まで全5作で完結を見た。第1作はSF映画史に残る名作として、今なお語り継がれている。確かに見た人は解るが、ラストシーンは誰もが「あっ!」と驚く驚愕の結末でした。単なるSF映画というだけでなく、地球の未来を予感させる人間の愚かさが象徴させた作品でした。幸い映画のようなことにはならず、現在もなんとか平和を維持している人間。この作品はいろいろな意味で、地球の未来を考えさせる問題定義になった。それから38年の時を経てリプルートされ制作されたのが今作の先駆け「猿の惑星:創世記(ジェネシス)だった。物語は人間の手で育てられた猿(シーザー)が、アルツハイマー治療薬の実験により高い知能を保有することにより、人間社会における猿たちの扱いに激怒し暴動を起こして行く様を描いている。前シリーズの謎解き的な発想から始まり、新たなシリーズは見事にその魅力を開花させ新世代のファンを取り込むことに成功した。40年近い技術の進歩に伴い、内容もさることながら、映像技術(CG&パフォーマンス・キャプターの融合)は前シリーズとは比較にならないほど、リアリティな表現が可能となり、SF作品の可能性をさらに高める結果を生みました。ただ、ここで忘れてはならないのは、第1作のあのラストがなければ現在まで延々と続く物語は受け継がれていなかったという事。そのリスペクトがあればこその「猿の惑星」シリーズではないだろうか?どんなに技術が進歩しても、本質を見失っては作品の価値は生まれない。私は古い人間なので、第1作に込められたメッセージが今なお記憶に残り、この作品をSF映画史上(猿の惑星シリーズ)最高作と感じています。あと個人的には私の中では、新シリーズは前シリーズと繋がってはいるものの、全く別の世界の話として受け止めています。そうした方が違和感なく鑑賞できるのと、想像力が別の形で膨らむそんな気がしています。

さて今作、猿の惑星:キングダムは新シリーズのリプルート3部作で主人公だったシーザーが亡くなりひとつの区切りとして完結を見せた。それから300年後の世界を描いたのが今作である。人間以上の知性を備えた猿たちは部族ごとに集落を作り、コミュニティを広げ平和に暮らしているところから始まるのだが・・・。今作は猿たちが人間に変わって地球を支配しているところから始まるのだが、第1作同様に知恵を持った分だけ権力を誇示するものが現れ、人間社会が主流だった頃と同じ争いが再び芽をふき始める。形は人間から猿へと変わったものの、地位や権力が生み出す愚行を浮き彫りにし、平和に対する考え方を改めて問いただす形で物語は創造されています。シーザーが作り上げた社会で「猿は猿を決して殺さない」という絶対的約束事が300年の時を経て、完全に失われている状況になっている。ここがこの物語の肝ではないでしょうか?猿というモチーフにしてはいるものの、これは人間を映し出す合わせ鏡のようなもの。今尚地球のあちこちで起きている戦争を見れば明らかな事。互いを信じ合い、心を開いて尊重し合う時代は本当に創り上げることができるのでしょうか?今作でメイという人間の女性が登場し、とても重要なキーの役割を果たしています。敵なのか味方なのかもわからない、最後まで不透明な描き方をしています。主人公のノア(猿)との、心のつながりはしっかりと築いていますが、越えられない壁があることは事実。これからの新たな展開が気になるところ・・・。現世と同じで結局は、愚かな行動を正すことは難しいということかも知れません。例え猿だろうが、人間だろうが???

初めに言いましたが、前シリーズとは別物として捉えれば、なかなか良く出来た作品ではないでしょうか?単純に面白かったですし、次回作への期待も膨らみます。この後、人間が何を企むのかが気になります。人間同士でも共存できない事実を考えれば、「人間と猿」の共存なんて夢のまた夢なのかも知れません。残念ですが・・・。

P.S. 視覚効果が生み出す映像美の凄さは、等々ここまで来たか?といったところ。そこは第1作とは比べる次元ではありません。でも第1作のインパクトを超える作品を創り上げるのは、至難の技ではないでしょうか?期待していますが・・・。

※そう言えば先日観た、“ゴジラxコング:新たなる帝国”の内容が、酷似しています。「ニワトリがさきか?卵が先か?」と言ったところですが、ちょっと気になりました。



by eddy-web | 2024-05-15 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)
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