銭湯探訪64 ふくの湯(文京区千駄木5)
2024.3.23.
今日は息子Sと門下生M•Kを連れ立っての銭湯探訪。3月だというのに肌寒い小雨混じりの日に、わざわざの風呂巡りの旅。これが銭湯好きの性というか、なかなか判ってもらえないのが現実。それでも今日の連れは私と同じ感性を持ち、銭湯の良さを十分堪能できる仲間。Mha今回で3回目の連れ銭湯になりました。今日の銭湯は文京区にある「ふくの湯」。Netで検索し一度行ってみようと前々から思っていた場所。土日は朝8時から営業していると聞き、11時に本駒込の駅で待ち合わせ合流し、歩くこと10分。今回はすんなり目的地に到着。今回で64ヶ所目になる銭湯は、今まで行ったどこの銭湯とも違う外観が特徴で入る前から期待度はMax。ブログ用の写真をサクッと撮り、いざ入場。玄関を入ると正面にフロントがあり「はじめてですか?」と尋ねられた。「はい!」と答えると、ぶっきらぼうに「そこの自販機でチケットを買って」と言われまずは購入。銭湯も昔と違い、自販機の時代になりました。個人的には昔ながらの番台に座ったお店の人に小銭を渡す、そんな時代が好きな私ですがそこは時代の流れに合わせ・・・。どんどんと減っていく銭湯を考えれば、合理化は当たり前のこと。コミュニケーションが薄くはなっているのは寂しい限りだが、なくなるよりはと思っている。受付を早々に済ませ、脱衣所への暖簾(男湯)をくぐり中へ。2011年にリニューアルしたと聞く店内は清潔感があり、なかなかの作り。ロッカーの番号表示「い・ろ・は」が昔風で、まず目を引かれた。新しく生まれ変わっても伝統にこだわる店主の思い入れが伝わる。サクッと着替え、ルーティーンの体重計に上り、いざ浴場へ。
目に飛び込んできたのは正面に配置されたペンキ絵の富士山。小ぶりの絵ですが「赤い富士山と松の枝にとまるに鷹(?)」の配置が絶妙で、どうやら女湯との連作になっているよう。チラッと見えた女湯の絵は鷹が飛んでいました。洗い場から見えただけなので、決して覗きではありません。男女の仕切り壁がこれまた木枠で創られた襖風の演出。そこには月夜に大空を舞う弁財天の絵が・・・。美しい絵はとても優雅で思わず見入ってしまう。正面位鎮座する湯船は木枠で括られ純和風。お湯は紫色(ブルーベリー薬湯)に染まり、何か今までにない雰囲気。湯船の脇に小さな灯籠の柔らかい光が灯り、まるで旅館の雰囲気。洗い場もセンターに六角形に模られたラカンの設備がとてもモダン。この辺りの演出も店主のかだわりが溢れています。素晴らしい空間ですが、ひとつだけ残念だったのは天井が低いのて洗い場がやや手狭なこと。贅沢言ってすみません。このスペースは家族連れにはたまらない、空間ではないでしょうか?お湯はややぬるめでしたが、薬湯の効果か5分も使っていると汗が吹き出してきました。水風呂も隣接され、熱った体を浸すと全身の毛穴が閉じて気分爽快。この瞬間がたまりません。最近、家族から年なのだから「急に水風呂なんかに入って死なないでね!」と注意を受けています。「ハイハイ」と聞いていますが、すみませんやめられません!!許してください。今回は珍しく1時間くらいの滞在となりましたが、3人それぞれに「ふくの湯」堪能しました。上がってからフロント前でコーヒー牛乳やサイダーで喉を潤し、銭湯を後にしました。雨は上がっていて、冷たい風が熱った体を優しく包んでくれました。
P.S. 銭湯上がりに昼食をと歩きましたが、飲食店が見当たらずそのまま、「飯田橋」に行き食事をしました。この日は息子Sの誕生日。私もつい先日70歳(古希)を迎えたばかりなのですが、門下生のMがお祝いするのでご馳走させてくださいと・・・。こちらから誘っての巡礼旅なのに、申し訳ないことをしました。ありがたくご馳走になり、普段とはまた違った話を沢山し、夕方それぞれの家族が待つ街に帰って行きました。次回は来月にと約束し、こうして楽しい一日は終わりを告げました。