人気ブログランキング | 話題のタグを見る
よもやまシネマ667 “哀れなるものたち”
よもやまシネマ667 “哀れなるものたち”_e0120614_10555542.jpg

よもやまシネマ667 “哀れなるものたち”_e0120614_11024991.jpg




2024.1.26.


既にヴェネチア国際映画祭で大絶賛を受け、最高賞の金獅子賞を受賞している話題作、哀れなるものたちを鑑賞。作品は、女王陛下のお気に入りで、映画賞を総なめにし天才の名をほしいままにしているヨルゴスランティモス監督。その作品で見事な演技で魅了したエマストーンと再びタッグを組んだ、今作哀れなるものたち。今までに味わったことのないアバンギャルドでエモーショナルな作品は、観客の感性を刺激しなんとも言えない不思議な世界へ誘う。まるで絵画の中を旅しているような感覚を覚える映像表現は全てが美しく、そして大胆な演出構成で唯一無二の作品が出来上がっています。感性を解放し観ることをお勧めいたします。かなりアバンギャルドな作品ですので、ついていけない人も???現に鑑賞後、劇場の出口であるおじさんが「なんだかよく解らなかった!」と溢している場面に遭遇。想像力をMAXにして臨む、そんな作品です。この手の作品好きには、堪らない刺激を感じると思います。物語は簡単に紐解くと、「フランケンシュタイン」の女性版とでも言う、そんな内容です。過激な演出も多いが、ユーモアセンスの効いた台詞が飛び交い心地よい毒を味わう事ができる。大人の寓話です。

主人公・ベラを演じたエマ•ストーンの演技力に魅了されることは間違いありません。彼女の出演した作品のほとんどを観てきましたが、一歩突き抜けたそんな印象を受けました。この作品にかける女優魂が宿ったそんな作品でもあると確信する。脇を固めた俳優さんもハリウッドを代表するアクター(ウィレム•デフォー、マーク•ラファロなど)ばかりで、それぞれの個性を遺憾無く発揮し、作品のクヲリティをさらに高めている。そしてこの作品の凄いところは、俳優さんたちの演技をさらに強調するかののように施された撮影スタッフのエネルギー。背景を彩る贅沢な舞台美術、エキセントリックな衣装の数々とヘア•メイク、そして全体を包み込むよに使われる音楽(音響効果)。その全てをまとめ上げるカメラワークの巧みな技術力。どれをとっても超一流と感じる、極上のクリエイティブ作品に仕上がり映像が生み出すアート(芸術)作品と言っても過言ではありません。きっと何度も見返し、その深い表現をどこまでも探ってみたくなる作品ではないでしょうか?わたしの五感は、震えが止まりません。こんな作品を生み出した、才能の感謝です。そして羨ましい限りです。

ハリウッドでは興行収益最優先にした映画制作の潮流が、少しづつ変化が出始めていると個人的には感じている昨今。今回の作品はパンフの前説で「映画ファンが“本物の映画”ともっと出会う機会を」をテーマにしたスタジオ、「SEARCHLIGHT PICTURES ISSUE」が携わっている。この会社同様に活躍している「A24」もそうだが、低予算でありながら監督、脚本家、アクターなどの新しい才能を発掘するコンセプトのクリエイティブ集団の勢いが止まりません。映画ファンには本当に頼もしくもあり、嬉しい限りの映画会社の存在。これからもわたしたちの、こころを豊かにしてくれるそんな作品をいっぱい創ってくれることを期待しています。

P.S. タイトルの哀れなるものたちは、間違いなくわたしたちを指し示す言葉。主人公のように何の制約にも捉われず生まれたままの好奇心を、躊躇う事なく発散し生きられたらどんなに幸せでしょう。ある意味、贅沢の極みだと・・・。エマストーンの渾身の演技は、「ラランド」をさらに一歩、いやそれ以上の領域に入った、そんな凄みを感じさせこれからのさらなる進化に目が離せません。


by eddy-web | 2024-01-27 10:56 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)
<< よもやまシネマ668 “千年女優” よもやまシネマ666 “ゴール... >>



エディデザイン室
by eddy
S M T W T F S
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29
最新の記事
カテゴリ
以前の記事
2024年 02月
2024年 01月
2023年 12月
2023年 11月
2023年 10月
2023年 09月
2023年 08月
2023年 07月
2023年 06月
2023年 05月
2023年 04月
2023年 03月
2023年 02月
2023年 01月
2022年 12月
2022年 11月
2022年 10月
2022年 09月
2022年 08月
2022年 07月
2022年 06月
2022年 05月
2022年 04月
2022年 03月
2022年 02月
2022年 01月
2021年 12月
2021年 11月
2021年 10月
2021年 09月
2021年 08月
2021年 07月
2021年 06月
2021年 05月
2021年 04月
2021年 03月
2021年 02月
2021年 01月
2020年 12月
2020年 11月
2020年 10月
2020年 09月
2020年 08月
2020年 07月
2020年 06月
2020年 05月
2020年 04月
2020年 03月
2020年 02月
2020年 01月
2019年 12月
2019年 11月
2019年 10月
2019年 09月
2019年 08月
2019年 07月
2019年 06月
2019年 05月
2019年 04月
2019年 03月
2019年 02月
2019年 01月
2018年 12月
2018年 11月
2018年 10月
2018年 09月
2018年 08月
2018年 07月
2018年 06月
2018年 05月
2018年 04月
2018年 03月
2018年 02月
2018年 01月
2017年 12月
2017年 11月
2017年 10月
2017年 09月
2017年 08月
2017年 07月
2017年 06月
2017年 05月
2017年 04月
2017年 03月
2017年 02月
2017年 01月
2016年 12月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 03月
2016年 02月
2016年 01月
2015年 12月
2015年 11月
2015年 10月
2015年 09月
2015年 08月
2015年 07月
2015年 06月
2015年 05月
2015年 04月
2015年 03月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 10月
2014年 09月
2014年 08月
2014年 07月
2014年 06月
2014年 05月
2014年 04月
2014年 03月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 12月
2013年 11月
2013年 10月
2013年 09月
2013年 08月
2013年 07月
2013年 06月
2013年 05月
2013年 04月
2013年 03月
2013年 02月
2013年 01月
2012年 12月
2012年 11月
2012年 10月
2012年 09月
2012年 08月
2012年 07月
2012年 06月
2012年 05月
2012年 04月
2012年 03月
2012年 02月
2012年 01月
2011年 12月
2011年 11月
2011年 10月
2011年 09月
2011年 08月
2011年 07月
2011年 06月
2011年 05月
2011年 04月
2011年 03月
2011年 02月
2011年 01月
2010年 12月
2010年 11月
2010年 10月
2010年 09月
2010年 08月
2010年 07月
2010年 06月
2010年 05月
2010年 04月
2010年 03月
2010年 02月
2010年 01月
2009年 12月
2009年 11月
2009年 10月
2009年 09月
2009年 08月
2009年 07月
2009年 05月
2009年 04月
2009年 03月
2009年 02月
2009年 01月
2008年 12月
2008年 11月
2008年 10月
2008年 09月
2008年 08月
2008年 07月
2008年 06月
2008年 05月
2008年 04月
2008年 02月
2008年 01月
2007年 12月
2007年 11月
2007年 10月
2007年 09月
2007年 08月
2007年 06月
2007年 05月
フォロー中のブログ
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧


logobr.gif