

2024.1.17.
息子を連れ立ってDC作品の最新作、“アクアマン/失われた王国”を鑑賞。CG技術を駆使した映像表現は間違いなく一級品の作品。だがその内容に関しては個人的にイマイチ物足りなさが残ってしまった。監督は前作に引き続きジェームズ・ワン。“ワイルド・スピード”でお馴染みの監督は主演のジェイソン•モモアと三度目のタッグを組んだ今作。”バットマンVSスーパーマン/ジャステイスの誕生”でキャラが登場し、あっという間に人気となったアクアマンも、新作ができる度にスキルはもとよりコスチュームもスキルアップ。どんどん派手になる演出は観ているだけでも面白い。想像力を掻き立てる演出や特殊効果は、前作を上回る出来でスピード感に溢れ観客の目を奪う。海な中のシーンは神秘性に富み、まるで夢の世界を彷徨っている感じになる。もはや映像の技術は止まることさえ知らない未知の領域にまで来ている気がする。はじめに物足りなさを感じていると言いましたが、他のDCキャラの中で個性の強さだけならきっと1番かと思うのは事実。だがバットマンやスーパーマン、そしてワンダーウーマンに比べあまりに超人過ぎファンの心が近寄りがたいのは何故だろう?他のヒーローたちはそれぞれに人間と同じ、心の弱さを持っていて妙に共感を感じる。アクアマンだって人と海底人とのハーフという、ハンデは背負っているものの妙に明るく少しお調子ものてきな一面がある、お調子ものと言えばフラッシュもそうだが、そこまで吹っ切れたキャラにはなっていないところがある。見た目のワイルドさが災いしているのは、確かで弱そうには全く見えない。ストーリー上でどんなピンチを迎えても、大丈夫だろうと安心してしまうアクアマン。ハラハラドキドキしないのである。要するにあまり人間味がなく、遠い存在というのがイメージのヒーローなのです。超人なのだから、人間じゃないと言われればそうなのだが???勝手なことばかり言って、すみません。今作は前作を引き継いだストーリー展開になり、復讐に燃えるブラックマンタとの攻防がメインの筋だが、そこに太古のアトランティス時代、初代王により封印された闇の魔法使いの弟の怨霊が絡む仕掛けになっている。練られているようで新しさはあまり感じられない。弟オームとの関係も意外とあっさり和解し、良いのか悪いのか中途半端な関係改善である。MARVELの「ソーとロキ」みたいにちょっと怪しい関係にした方が、緊張感があり面白いと思うわたし。ロキのビラン的要素は、逆に魅力となり油断も隙もないキャラはとても魅力的である。判官贔屓と言われればそれまでだが、悪のキャラは意外と人気があるそんな気がします。
今作は予定調和的な終わりになっていて、やっぱり個人的には消化不良。期待を裏切るような、終わり方っていうのは、贅沢な話でしょうか?カッコ良いヒーローも良いですが、カッコ悪いヒーローもありだと思います。次回作に期待をしています。
P.S. 大好きなバットマンが観たいのですが、制作の話はありませんか?ぜひ、新作をお願いいたします。DC様。いちファンの心の叫びを、どうかお聞き取りください。因みに息子は結構面白かったと高評価でした。細かい感想は聞いていないので、時間をみつけ聞いてみるつもりです。いろんな見方があるので、人の意見を聞くのも勉強です。