

2月13日、昭和を代表する漫画家の松本零士先生が85歳で亡くなられたという報道がTVから流れました。時代を象徴した巨星が夜空から落ち、こころにぽっかり穴が空いてしまいました。
日本の漫画を文化にまで押し上げてきた先人のひとり松本零士。世界が認める日本漫画は間違いなく、先生はじめ多くのレジェンドが創り上げてきたことは周知の事実。わたしは小五でクラスメイトの女子から見せてもらった少女漫画「Sの太陽」「走れフレンド」という動物作品で、松本零士と出会いました。その線の美しさと愛らしい表情、そして哀しい物語に涙したのはいまも鮮烈にこころに残っています。当時妻である牧美也子さんとの共作で、たしか松本あきらという名前で描いていたと記憶しています。「宇宙戦艦ヤマト」や「銀河鉄道999」で空前のSFアニメブームを起した松本零士。松本先生と言えばSF作品というイメージが強いですが、デビュー当時は少女漫画などに投稿をはじめ、その後四畳半の下宿で暮らす若者の青春群像をテーマに、哀愁を帯びたギャグをからめて「男おいどん」を発表。また戦争の悲哀を描いた「ザ・コクピットシリーズ」では、一貫し命の大切さを描き続けてきました。どれだけ松本先生の作品で胸をうたれ涙したか数え切れないくらいです。こころよりご冥福をお祈りいたします。合掌。