映画ファンなら誰もが認める名作、“ショーシャンクの空に”重要なアイテム(ポスター)としてウエルチさんの姿が登場しているのは映画ファンには知られています。原作は大好きな作家スティーブン・キングの中編小説「刑務所のリタ・ヘイワース」。舞台は1947年からはじまり、その作品の中で受刑者アンディが牢獄の壁に貼り、こころを癒やしていたアイテムが、リタのポスターである。物語の主人公は無実の罪で投獄され、綿密な計画の元長い時間をかけ脱獄に成功し自由を掴むお話。そんな作品の重要なアイテムだったのが、このポスターだった。20年という投獄生活の長さを表現しているこのポスターはラストではラクエル・ウェルチへと変わる。彼女もまた1960年代を象徴するセックスシンボルだったが、映画で使われていたビジュアルは“恐竜100万年”の時のポスター。当時中坊だったわたしは映画を観て、それまで憧れを抱いていた女優さんとは明らかに違う、大人の女性を感じたことを思い出します。大胆に肌を露出している彼女の姿に、勝手に反応している自分がいました。それが彼女を知る切っ掛けになり、その後“ミクロの決死圏”“100挺のライフル”など多くの作品を観て、ブロマイドを集めたことが思い出されます。ブロマイドはいまも大切に保管してあり、背伸びをしていた頃が懐かしく思い出される。彫りの深い顔立ちに豊満な肉体を武器にセクシーさを前面に押し出した演技は、まさにセックスシンボルの名にふさわしい女優さんでした。
P.S. 今回のビジュアルはアメリカのオリジナルポスターでいずれもラクエル・ウェルチさんの出演作品。日本未公開の作品もあるが彼女の魅力が存分に感じられるビジュアルばかり。間違いなく時代を象徴する彼女の存在はいつまでも記憶に残る女優さんではないでしょうか?享年82歳。こころからご冥福をお祈りいたします。
※USオリジナルポスターは左から「複数犯罪」、「女ガンマン/皆殺しのメロディ」、「セメントの女」