

2023.2.03.
2020年に公開された、劇場版“鬼滅の刃/」無限列車編”を鑑賞していらいその感動が冷めやらずコミック本を一気読みしたわたし。久しぶりに感動する漫画に出会い、主人公の優しさに心底よっている。週刊誌を読まなくなって以来、数十年。新作の情報はひたすらネット。アナログ世代のわたしだが、そこは世の中の流れに逆らわず自然に身をまかせネタを仕入れている。流行にはあまり左右されないほうだが、漫画だけは別。“るろうに剣心”もネット情報をもとに一気読みした。元来武道オタクなので、この手の作品には目がない方。剣心も炭次郎も背負っている闇は深いが、だからこそひとの痛みがわかる、そんな主人公。アクションシーンだけでない、深みのある物語にメロメロです。
さて、今作はすでに放映中のTVアニメを再編集しての劇場版。TVでは味わうことの出きない迫力と密度の濃い描写がスケールアップされ、観る者に感動の涙を誘う。映像表現は他のアニメとも違う独特の雰囲気があり、アナログとデジタルを見事に調和し新しい世界感を創り上げています。人物描写はアナログ的(浮世絵風)で、背景描写は3Dを最大限に生かした4次元的空間を創造し、その2つを見事に合わせ何とも言えない色彩設計と美しい映像を提供しています。内容が良い上に映像のスキルを最大限に引き出し、物語に厚みをくわえたレベルの高い作品になっています。TVアニメは観ていないので何とも言えませんが、劇場版は文句のつけようがありません。専門家ではないので、偉そうなことは言えませんがしっかりとこころに届いた作品です。日本のアニメはこれだから、世界に誇れる文化なのでしょう。音楽の使い方もシーンごとに上手く導入され、自然とこころの高鳴りを誘導しワクワクドキドキを高め最高でした。
改めて感じたことはキャラクターが敵・味方関係なく、とても魅力的なこと。今回出番は少なかったが「上弦の参・綺縞座」は、憎めないキャラのひとりでひたすら強さを求める揺るぎない武闘派の誇りさえ感じてしまう。作品は煉獄杏寿郎亡き後の竈門炭治郎たちの成長と戦いをはしらに、音柱・宇髄天元と共に遊郭へと舞台を写して鬼たちとの戦いを描いています。天元はカッコイイし炭次郎たちの活躍もいままでどおりですが、今作は敵になる上弦の陸・堕姫と伎夫太郎の兄弟が物語の核になっています。この作品の特徴と言うかコンセプトになっているサダメ(運命)に、スポットをあて哀しい兄弟愛が浮かび上がる。今作はこのふたりが主人公と言っても過言ではない。それくらい感情移入をしてしまい、泣かされてしまいます。鍛治郎の優しい言葉にふれ、旅立つふたりは許されない罪をおかしてはしまいましたが、できることなら天国へと思ってしまうわたしです。コミックはすべて読んでしまったので、結末は知っていますが、映画は別もの。最後までしっかりと見届けようと思います。次回作が楽しみなわたし・・・。
P.S. いつもは画像をパンフにしていますが、今回は入場者特典でいただいた冊子を使わせていただきます。魅力的なキャラが総出演です。あなたはどのキャラが好きですか?