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よもやまシネマ587 “母性”
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2022.11.29.

ミステリー小説の人気作家・湊かなえ原作の、“母性”を鑑賞した。湊さん原作の作品はいままでも数多く映画化されていますが、わたしの中では何と言っても“告白”が強く印象に残っています。この作品も今回と同じ母性がテーマの作品で、松たかこさんの迫真の演技が彼女のイメージを一変させたといえるそんな作品になっています。
感想に入る前に、「母性」について考えてみました。男のわたしにはとうてい計り知れない感性だと言うことは理解しての意見ですが、女性からしたらきっと「だから男は駄目なのよ!」って叱られるのを覚悟で言わせていたただ来ます。単純に思うのは「無償の愛」なのですが、今作をみて考えが大きく揺らぎ、その奥深い感情のうねりにちょっと怖さを覚えました。自らの身体に子を宿し苦しみに耐え、生まれてくる子どもを愛おしく思わない親など存在しないと、づ~~~っと思ってきたわたし(男)。それらが音をたて見事に崩れ落ちる瞬間を、画面を通し感じました。
今作“母性”のコメントで、湊さんは「これが書けたら、作家を辞めてもいい。」そう思いながら書いた小説だと語っています。たしかに女性の中にある「母性」という、男にはどう頑張っても理解できない、というより理解の枠にさえ入り込めないそんな世界が描かれています。もし世の中の女性がみな同じような感覚を秘めているとしたら、男はいままでみたいに単純な思い込みを捨てなければなりません。ある意味、結婚しこどもを授かるということをより重く受け止め、責任ある立場を築かなければいけないと・・・。
さて、映画“母性”についての感想です。女の内にある性とはかくも複雑で、こう言う愛の形が存在するのだと、教えられたそんな気がします。だが、それはどこまでも男にはない感情で、やっぱり本当のところは解りません。わたしだけかも知れませんが???
親子を演じるにはちょっと無理がある二人でしたが、親役ルミ子を演じた戸田恵梨香。そして子役を演じた永野芽郁。ふたりとも鬼気迫る演技で、グイグイと観る側の感情を揺さぶってきます。女性同志という設定もかなり大きなテーマのひとつではないでしょうか?物語はもちろん誇張表現もあるのはわかりますが、内に秘めたこのような感情が渦巻いていると知れば知るほど、背筋が寒くなる作品です。それでも日常は何事もなく回っていくという、考えさせられるお話です。これが血の繋がりとでも言うことなのでしょう。物語には大きな節目となる出来事がひとつの切っ掛けを作り出し、複雑な親子関係が展開する構図で進み、終盤までモヤモヤとした闇が浮かび上がる。結論は「男には解らない」という事実と、男はなんの役にもたっていないということ。現に映画には、旦那さんも登場しますが、完全に蚊帳の外状態。情けないとしか言いようのない、そんな立ち位置の存在として描かれています。ショックではありますが、あながち当っているので反論できない状態です。「母性」というテーマの作品は、ある意味男という存在をもあぶり出し考えさせられる作品と言えます。男は見栄っ張りで、自分が一番大好きな生き物ということでしょうか?今からでも、少し謙虚になり女性たちの生きざまに近づいてみる、言い機会かも知れません。みなさんはどんな感想を持つのか、できれば聞いてみたい気もします。
P.S. 登場人物は多くなく、紛れもなく女性目線が中心の作品。中でも実の母を演じた大地真央さんと、義母を演じた高畑淳子さんは凄すぎて近寄りがたいオーラを放っています。それぞれの立場を存分に理解し、母性の根っこの部分を恐いくらい表現しています。誇張はされていますが、その存在感は圧倒する勢いで観客の胸ぐらを掴み離しません。「こんなひといたら」と思う反面「きっといるなぁ~」とも、思いました。悪いという意味ではなく、これもまた真実という結論です。最後にさっきも言いましたが「男は女には、とうてい敵わない」ということで、今日は終了です。


by eddy-web | 2022-12-03 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)
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