

2022.7.14.
“トイ・ストーリー“の人気キャラ・バズが、単独で主演する新作”バズ・ライトイヤー“がはじまり、鑑賞のため劇場へと足を運んだ。物語はバズがおもちゃになる前の人気キャラ誕生の秘話を描いた作品となっている。ディズニー&ピクサーが、バズのオリジン・ストーリーとして彼の魅力を新に創り上げた最新作はいったいどんな夢を見させてくれるのか・・・?
さて、ピクサーと言えば世界初のフルCG長編アニメで、次々とヒット作を生み出すアニメーション・スタジオ。今回の作品で全24作品を世に送り出し、その人気は今や不動のものなりつつある。イマジネーション溢れるユニークな「もしも」の世界を紡ぎ出し、大人も子どもも共有できる感動的な作品を送り届けている。
実はわたしははじめ、このフルCG制作された作品がどうしても好きになれず鑑賞をさけていたときがある。70にもなろうとしている人間ですので、アナログ思考が根強くどうしても昔の手作業でやっていた頃の作品に愛着を感じ、ある意味食べず嫌いといった感じでCGアニメをさけていた。ところが息子が小さい頃にいっしょに観た“カーズ”で、その面白さに感動し、それ以来「食べず嫌い」はやめ、時代に逆らうことなく素直に何でもチャレンジしていくことを悟った。それからピクサー作品はかなり観る機会が増えたのは事実。中でも“リベンバー・ミー”は特に好きな作品となり、何度も機会あるごとに観て泣いている。オリジナリティ溢れる脚本と想像力豊かな映像表現、そして音楽のコラボは、他のアニメとも違う新しい価値観を生み出しているそんな気がします。
さて、“バズ・・ライトイヤー”誕生秘話ですが、バズがこんなにカッコ良いキャラだったんだと改めて教えてくれる作品となっています。ピクサーがはじめて世に送り出した記念の作品“トイ・ストーリー”。人形を主人公にした心温まる物語の中で軸になるキャラの一人がバズ。カーボーイのウッディとの絶妙なやりとりはまさに「ボケとツッコミ」の関係。笑いあり涙ありの友情は懐かしさと共に、忘れていた子どもの頃の感情を呼び起こす。公開時は日本語吹き替えとしてバズを所ジョージさんがやっているので、どちらかといえばムードメーカー的な存在となっています。それが今作ではおもちゃになる前のキャラという設定で創られ、“トイ・ストーリー”とはまるで違うバズが登場。キャラクターを除くとまるでSF作品を観ているような高いレベルの映像が表現され、それは見事である。CGは映画づくりには絶対と言うほどのアイテムとなっていることが、作品を観て感じ取れる。バズの声を今回、鈴木亮平が担当しカッコいいバズが宇宙を舞台に大活躍する。いつもと違う相棒に囲まれ、数多くの試練を乗り越えていく姿はまさにヒーロー。おもちゃになっても大人気のキャラはこうして子どもたちのこころを捕らえたのだと知ることができる。「無限の彼方へ さぁ行くぞ!」の決め台詞もボケではなく、本当にカッコイイと思えるそんな作品となっています。新たなピクサーの試みは、ファンからすると次を期待してしまう。当然ウッディ・プライドも観てみたくなるのは心情。口が悪く皮肉屋のミスター・ポテトヘッドなんてちょっと変化球の登場もありかも???どうしたらあんなに偏屈になったのかなんて言うのも面白いと思います。魅力溢れるおもちゃたちなので、考えたらキリなくアイデアが湧いて来ます。どうぞ一考ください、ピクサーどの・・・。