![]() ![]() 2022.5.9. マーベルの最新作“ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス”を鑑賞。鑑賞をGW明けにしたのは、混雑を想定してのこと。映画はゆったりと観たいと常に意識して劇場に足を運んでいる。ただ残念だったのは公開記念のポスタープレゼントが手に入らなかったことが悔やまれる。 アメコミヒーロー映画には目のないわたしは、どんな作品でも必ず鑑賞する。映像技術の目覚ましい発展により、映像不可能と呼ばれていた作品はもうほとんど存在しない。正直子どもの頃には考えられなかった空想の世界がまるで現実のように表現されるいま、人間の能力は映画の中のヒーローより上かも知れない。 さて、最新作““ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス”。CG技術の表現は留まることを知らないとでも言うか、ただただ夢見心地。マーベルのキャラの中でも、ちょっと異端ともいえるヒーロー「ドクター・ストレンジ」。天才外科医でありながら事故で失った身体の麻痺を取り戻すために、魔術という未知なる世界へ足を踏み入れ、過酷な修行を克服しその力を得る。魔術と言えばすぐ頭に浮かぶのは「ハリー・ポッター」だが、ファンタジーとは言えかなりイメージは異なる。そこはアメコミ勧善懲悪のスーパーヒーローもの。物語のメインはこれでもかこれでもかと続くバトルシーンの連続。今回もかなり飛ばしている感じで、息つく暇も無いほど…。 今作は“スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム”の続きとして繋がる作品。ピーター(スパイダーマン)の頼みを聞き、「全世界の人々の記憶からスパイダーマンであることを消す」呪文を使ったことにより時空を歪ませてしまったことから起こるさまざまな混乱を修復するという話。マーベルにしても、DCにしても最近やたらとコラボ的な展開が多く単一の物語がいつのまにか、他のヒーロー作品と繋がってしまっているという、仕掛けが続いている。個人的にはちょっと欲張りな感じがしていて、いつまでたっても終わりの見えない迷路を彷徨っている感じがする。一作一作は取りあえず完結させてはいるのだが…。誰がメインのヒーローなのか解らなくなるくらい、複雑な関係を物語の中で描いているので混乱してしまう自分がいる。なるべく理屈抜きで鑑賞に望んで入るのだが、ちょっと今作は要素が複雑過ぎてすんなりとこころに入ってこない。 今作のテーマはマルチバースとは、自分たちのいる世界(バース)とは別に他の世界が並行して無数に存在する、という考え方を意味するもので、「多元宇宙」ともいわれる。何人ものストレンジが今回登場するのだが、いろんな人格で表現されていて、中には悪を象徴する姿もある。面白いと言えば面白い感覚なのだが、このテーマを追求すると永遠に終わりのない世界が続いてしまう。“シンプリ・イズ・ベスト”を最も好んで生きたきたわたしには、解らない訳ではないがちょっとモヤモヤした気分である。簡単に言うと今作でストレンジとバトルを繰り広げるワンダことスカーレット・ウィッチの存在だが、今作では最終的には滅んでゆく悲しい運命。だが、マルチバースの考えなら別の次元で尚も存在すると言うことになる。それだと「アイアンマン」「ブラックウィドウ」もまだ存在するということ。ファンとしては嬉しい反面、何だか腑に落ちないのである。みなさんはどう感じるでしょうか? 今作で一番哀しかった存在は何と言ってもワンダ。小さな幸せをひたすら願っていても、彼女に与えられた強大な力によりそれが叶わないという運命を背負っていること。『ワンダヴィジョン』を観てはいませんが、今作ではその繋がりが鮮明に表現されています。愛する者を失った哀しみは、どんなに強い者でも深く傷つきその重さは計り知れません。わたしたちと何も変わらないという事実があり、彼女の運命にとても儚さを覚えてしまう。今作では彼女の存在そのものが、物語のテーマとわたしは受けとめています。きっと他の作品で彼女は再び復活をはたすでしょう。ワンダの能力を計ると他のヒーローの中でも群を抜いていて、本気ならだれも勝てないのではと思ってしまうのはわたしだけでしょうか? P.S. 劇中にX-メンのプロフェッサーXが登場しあっさりとやられるのですが、何とも言えない存在感はキャラそのもの。この辺の繋ぎ方を観ると、ワンダの再登場を予感させてしまいます。キャラからして、ワンダこそX-メンにふさわしい存在かも知れません。
by eddy-web
| 2022-05-11 00:00
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