魚々苑-112021.5.10
久しぶりの投稿です。自宅のベランダにビオトープを設置し、かれこれ6~7年。もとは事務所ではじめたのが切っ掛けのメダカの飼育。小さい命だが、眺めていると何故かこころが癒やされる。冬は冬眠し、春になると目覚めて元気に泳ぎだし、春の訪れを知らせてくれる。可愛い連中だが、しっかりと面倒を見てあげないと2~3年の寿命を無駄に散らしてしまうことになる。愛情を持ち日々の暮らしに寄り添ってあげることが飼う側の責任。特に水回りは大切で、藻の繁殖は水中の酸素不足を招きメダカたちを苦しめてしまう。毎日水中を覗き込み、余計な藻を見つけたら即、取り除く。こまめな作業だが欠かせないライフワークである。ようはメダカの気持ちに寄り添い、彼らが気持ちよく暮らせる環境を整えてあげることが大切。わたしたちだって、環境が汚染されていたらイヤなのと同じで、ちょっと大袈裟かも知れないが地球の環境問題に通じるものを感じます。その昔わたしが暮らしていた下町には、田んぼも畑も多く点在し、それはそれは子どもたちにとっては遊び場の宝庫でした。ちょっと歩けば池などもあり、メダカやフナをよく捕まえては家で飼っていました。田んぼのあぜ道を歩けば、そこにはザリガニやメダカ、タニシなど沢山の生物が生きていたことが思い出されます。
この間だある記事にメダカが一時期「絶滅危惧種」の仲間になったことが書かれていました。高度成長期に撒かれた害虫駆除の為の薬により、水辺の生き物たちが共に害をこうむりその数を減らしてしまったのでした。でもそれで話は終わらず結果、農薬で創られた食物は人間たちにも悪影響を及ぼし多くの薬害を生みました。
読んだ記事の巻末にメダカが泳ぐ田んぼこそ、栄養豊かなお米を作り安全で安心な穀物を提供してくれると・・・。自然と共存することの大切さを、今こそ本当に考えなくてはいけないのではないでしょうか?
そんな訳で、幼年期の思い出をたどり田園風景とまでは行きませんがメダカたちが喜んで泳いでくれるよう創ってみました。(手前からビオトープ1号機、2号機、3号機)それぞれに種類のちがうメダカたちが泳いでいます。眺めているとあっという間に小一時間が過ぎ、穏やかな日に贅沢な時間を感じるひとときです。