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よもやまシネマ524 “おもかげ”
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2020.11.18.

こんなことを言ってる自分は不謹慎だと思うのですが・・・。コロナ禍の中数少ない洋画公開の劇場を検索し、今日は久しぶりに銀座に出ました。
選んだ作品は“おもかげ”。古典的なタイトルだが、妙に惹かれるものがあり久しぶりの洋画鑑賞。美しい映像とミステリアスな構成に、久しぶりに潤いを官能しました。その昔観た大好きな作品“おもいでの夏”が脳裏に浮かびましたが、物語はもっと複雑な展開となり最後まで先が読めませんでした。冒頭は突然掛かる息子からのケイタイ電話ではじまる。サスペンス調で構成され、張り詰めた緊張感が画面からビシビシと伝わり息苦しさを覚える。そしてプロローグ的な緊張感は去り、あっという間に10年後の場面へとワープ。運命に翻弄され彷徨う女の心が、海で見かけた少年と息子の姿が重なり、そこからは創造しえない展開となる。この物語はこれからどうなっていくの???っていう感じである。いままで味わった事の無い、不思議な展開は最後まで読めず答えも見つからない。終わってみれば、エレナはこれからどう生きて行くのかが気になる。モヤモヤした感じは不思議とない。むしろ何かのどに引っかかった小骨がとれたとでも言うか、ようやく止まった時間が動き始めたとう安堵感には包まれる。答えのない問題を出された感じの作品だが、観た人がそれぞれに答えを見つけるようゆだねている作品かも知れない。いずれにしても、いままでに味わったことのない感覚を覚える作品であることには違いない。
物語は主人公のエレナが、最愛の息子が異国で失踪する場面からはじまる。母親の上気を失うさまは観客の胸を締め付け強い母性が浮かび上がり圧倒される。エレナのこころの傷は一生消えることはない。そんなエレナが、少年ジャンと出会い一筋の光を見つけこころの扉を開いていく。そこには紛れもなく母であり女であるひとりの人間が存在し、胸が痛いほど辛く美しい姿を浮かび上がらせてみせる。人間は弱い生き物であると同時に、それこそが人間であることに気づかされる作品です。エレナを演じたマルタ・ニエトは、この作品の前作“Madre”でも、主人公を演じ同役で多数の映画賞を受賞。本作はそれをベースに創られ、思いも付かない展開に再び映画界を席巻した。前半のサスペンス調はその余韻ともいえるものらしく、観客の思考回路は監督の手のひらの上で遊ばれてしまったようである。
エレナを演じたマルタ・ニエトさんはスペインの女優だが、きっとこれからスクリーンに出てくること間違いなしのオーラを醸し出しています。もうひとりの主人公ジャンを演じたジュール・ポリエくんの演技もマルタに負けず劣らずの素晴らしい演技で切ない想いを繊細に演じていました。彼もまたこれから人気の出てくる男優さんでしょう。登場人物の多くがそれぞれに違う愛を抱え、もがき苦しむヒューマンドラマが描かれていますが、人間として器の大きさを感じたのは少年ジャンだったような気がします。ラストでそれを感じたわたしです。みなさんはどう思われるでしょうか?もし観たら、意見をお聞かせください。


by eddy-web | 2020-11-19 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)
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