

●Switch音-16
映画“Reframe
THEATER EXPERIENCE with you”2020.9.15
中島みゆきに続いて、劇場バージョンのパフュームによるパフォーマンス映像を観に来た。中島みゆきとは明らかに違う世界観だが、このグループの想像力の高いアート的表現にはまっているわたし。結成20年とは驚きである。世界でも高い評価を得ている女性三人組テクノポップユニットは、2002年に広島でインディーズデビューしたローカルアイドル。当時は典型的アイドル路線だったが、2005年メジャーデビューを果たし一気に「近未来型テクノポップユニット」としてブレイクそして気がつけば15周年。年を重ねるたびにその表現が斬新かつスタイリッシュに・・・。一大プロジェクトを配し他の音楽表現とも違う想像力豊かなクリエーターとして変貌を遂げた。
テクノポップ(電子音楽)と言えば、即頭に浮かぶのはYMO(イエロー・マジック・オーケストラ)。1978年に細野晴臣・高橋幸広そして坂本龍一の三人で結成された日本の音楽グループ。80年代初頭に巻き起こったテクノブームの中心的存在で斬新な音楽表現は一大ムーブメントを起した。あれから42年、コンピュータの進化と共にテクノポップも大きく変化を繰り返し、いまやパフュームに代表される、サウンド+ダンスパフォーマンス、映像を融合させた総合芸術(アート)の域へと上り詰めた。スタイリッシュに演出されたクリエイティブなその表現は、観る者に強いインパクトを与えるだけでなく、そのクオリティの高さに心酔する。20年の歳月を経て世界でも高い評価をえるパフュームの独創性は、唯一無二の存在となった。
今回の映像作品“Reframe THEATER EXPERIENCE with you”は彼女たちの20年の奇跡を音楽とダンスで再現し、最先端デジタル技術を駆使したアート演出は表現のさらなる進化を期待させるものとなっている。一度、生のステージを観てみたいのだが、チケットを手に入れるのは至難の業。そんな中企画製作された、この作品の上映はファンにはたまらないものとなった。若いひとばかりで無く、YMO世代のひとにもその進化を感じてほしい一品である。これぞプロの仕事と言える作品は、拘り世代のハートにもきっと響くこと間違いなし。ぜひ、ご覧あれ!!
P.S. 今までのステージ映像などの映像を再編集し構築した作品は、「過去・現在・未来」をコンセプトにしたものだが作品の最後に昨年のステージが写し出されていた。最後の舞台挨拶で、あ~ちゃんが語った言葉「わたしたちはこれからも変わらず、そして変わっていきます。」は、進化を止めない彼女たちの生きざまを感じさせた。そしてその頬につたう涙に胸を打たれたわたしです。