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わたしの中の大好きな映画(BESTチョイス)。其の七/“火垂るの墓”
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この企画(BESTチョイス)をはじめてから、今回で7本目の作品紹介。コロナウィルス自粛が解除され、映画館もようやくスタートはしたものの、新作公開までは中々いかないのいが現状。それとやはり自身の中にまだ自粛の気持ちが強く残っており、劇場へはまだ二の足を踏んでいる。
そんな中はじめたBESTの映画紹介が、やっと調子に乗ってきました。映画を長く観てきて、こんな作品観なきゃ良かったと思ったことがほとんどありません。もちろんすべてに満足という訳にはいきませんが、仮想体験の中に浸り何がしら得るものも多く自分には大変勉強になっている。前にも言いましたが、観た作品すべて語れるほどの記憶力はない。その時は大いに楽しんでも、時間が経つと記憶は薄れる。そんなんでは観る意味も無いのではと、真面目に思った時期もある。でもある時、そんなに肩肘をはっても楽しくないと言う事に気づいた。それからは観たいときに観たい映画を楽しむという流儀と相成った。ジャンルへの拘りや、洋画邦画の区別もまったく無い。自由気ままに鑑賞する、そしてそんな中から一粒の宝を発見する事を、ある種生きがいとまでは言わないが楽しむようになった。
いま、続けている「大好きな映画BESTチョイス」は、もの凄く贅沢な時間を貰っているきがする。自分勝手にわがままし放題の映画選びに、異論もあろうかと思いつつひとり熱く語る時間は最高。「ちょっと調子に乗ってんじゃね~よ!!」と言われても、しばらく続けようと思います。思うにこのブログを書き始め、沢山の作品が自分のこころに残り自分を成長させてくれているんだと言う事に気がつきました。とても幸せなことだと思います。ただただ感謝あるのみ。
さて、毎回作品を思い浮かべ記事を書くのだが思い出しながらその場面が頭に浮かび、感極まることが良くある。自分でも変だとは思うのだが、それにちょっと酔っているわたしがいる。間違いなく変態です。
さて今回チョイスする作品は、宮崎駿監督が唯一無二のライバルとまでいった高畠勲監督の長編アニメ“火垂るの墓”。ジブリ作品の中では最も暗いとされる映画だが、その作品の持つ意味は大きい。映画同様漫画オタクを自称するわたしだが、この作品はそんな次元を遙かに超えた思い入れがある。まずはじめにこの作品に出会ったのが20才の専門学校生の頃。友人に「この作品はとっても良いから読んでみたら・・・」と勧められた時にはじまる。原作は野坂昭如氏だが、当時この人が作家だと言う事を知らず失礼だが「ただの危ないおじさん」と思っていました。TVに良く出ていていつもろれつが回っておらず、正直嫌悪感さえ持っていました。ところが作品を読み、このイメージが大きく崩れ去っていくのを実感。もとよりあまり読書の趣味はなく、それまでに読んだ作品は数点。そんな中読んだのが「火垂るの墓」。「アメリカひじきと」共に直木賞を受賞しているが、そんなことさえ知りませんでした。最後まで一気に読み切り、気がつくと大粒の涙が溢れていました。恥ずかしいと思っても止めることが出来ませんでした。戦争を題材にした作品は多くあるが、これはわたしの中で生涯忘れられないものとその時からなりました。そんな訳で当然、アニメ“火垂るの墓”には吸い寄せられるように鑑賞に赴いた。多少の表現の違うところもあるが、本当に素晴らしい作品に仕上がっていて大好きになりました。哀しい物語ですが、日本人としてはぜったい観なくてはいけない作品ではないでしょうか?
作品は野坂氏の実体験がもとになっているのは、よく知られています。戦争が作り出す無情の世界観が、愛情の深さと重なり言葉に出来ない叫びを発しこころに刻まれる。
何度も観ていくと、主人公の少年・清太にたいする思いがどんどん変わっていったことが頭に浮かぶ。もっと違った生き方があったのでは・・・と。それでも当時14才の少年は、一生懸命に生きようとしていた事は事実。自分ならどうしただろうと考えるには、とてもいい機会では無いでしょうか?
物語の冒頭、昭和20年(終戦直後)の神戸・三ノ宮駅構内で、衰弱死した清太の遺体の前でどうしようものか相談している駅員な話している場面からはじまる。清太の足下に置かれた錆びたドロップの缶。中にはわずか4才で衰弱死した妹・節子の小さな遺骨が入っていた。駅員が何も知らずその缶を無造作に草むらへと投げると、こぼれ落ちた遺骨のかけらが中を舞い蛍へと変わる。この映像描写は歴史に残る表現といっても良いと言えます。哀しい音楽がそこに重なり染み込んできます。ここだけ観ても、涙が溢れ止まらなくなります。
毎年終戦記念日が近づいてくると、放映される“火垂るの墓”。何度観ても考えさせられる名作を観て、大切なひとと生きる意味を考えるのも良いことだと思います。
P.S. 改めて作品の資料を調べていたら偶然、You Tubeに載っていた記事が目に入った。今回載せた映画のポスターに込められた念い(隠された意味)と題され・・・。ポスターは皆が知る清太と節子の螢に囲まれた印象的なシーンで創られている。背景の暗闇だがPCで画像調整しフラットにすると、背景に爆撃機B-29のシルエットが浮かび上がる。やってみるとその通りの事実が浮かぶ。螢の光の一部も実は爆弾という開設だった。そして監督がこの作品に込めた「戦争批判」念いが・・・。高畑監督は根っからの職人肌で劇中のB-29が街に焼夷弾を投下する画像製作の時、スタッフに爆撃機の飛んで来た方向まで調べさせ史実に拘って描かせたと聞いたことがある。そう思うとこのポスターの話も納得です。そしてもうひとつ別にタイトルの話が載っていた。火垂るの墓のホタルとは、普通「螢」と記すところをあえて「火垂る」としたのは、これも爆弾を意味しているのだろうとの事でした。こちらは野坂氏の念いではないでしょうか?いずれにしてもこの作品に込められた「人間が起こした愚行」を、忘れてはならないと伝えているのです。名作とは、こんなに深く強いエネルギーが生み出すのだと改めて思いました。こんなことも少し意識して鑑賞すると、またなにか感じることが生まれると思います。ぜひ、もう一度・・・。

by eddy-web | 2020-06-20 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)
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