
NHK、朝の連ドラ「エール」良い感じでわたしのこころに沁みています。主人公は実在した人物、昭和を代表する作曲家古関祐而氏と奥様の金子さんが辿る波瀾万丈の生涯を描いた物語。いまの人はドラマにならなければ知るよしもない人物かも知れません。偉そうに言っているわたしも実は名前と顔を知っている程度。むかし某TV局のオーディション番組で審査委員長をしていたことが妙に印象に残っている。優しい物腰と口調が暖かく、他の審査員たちの厳しい言葉が反面やけに恐かったことを覚えています。もちろん優しい言葉の裏側にはプロの厳しい意見が反映されての深いものでしたが・・・。
連ドラが始まってから古関氏を紹介する番組も多くあり、たまたま観た中に「モスラの歌」を作曲したのもそうだと言うこと知り!(´・ω・`)!しました。 目から鱗とはまさにこんなことを言うのだろう???小学生の頃夢中だった怪獣映画と言えば、もちろんゴジラ。史上最強の大怪獣の暴れっぷりは、子どもたちのこころをわしづかみにしていました。もともとゴジラは反核のシンボルとして登場したが、子どもたちには良く理解されておらず、ただただ恐くそして強い無敵の象徴。宿敵キングギドラが登場するや、悪から善に変貌し地球の守護神へと姿を変えていったは紛れもない事実。まさに時代とともに生き、時代と共のその役割も変っていった昭和史を代表する存在である。ゴジラにはさまざまな怪獣たちが挑み、その度に子どもたちはその戦いに歓喜した。中でもモスラ(蛾の怪獣)の登場は特別で、他の怪獣には無い母性をくすぐる深い愛に、子どもたちは一変にその魅力に取り込まれてしまった。わたしもその一人で小五の時「モスラクラブ」なるものを作り、友だちと毎日のようにモスラの絵ばかりを描いていたことが思い出されます。

そんな「モスラの歌」を連ドラの主人公が創ったなんて、思いもよらぬ事実に感激。一度聞いたら忘れられないその歌は、映画館から出てくる子どもたちが知らず知らず口ずさんでしまうほどインパクトのあるメロディ。モスラと心を通わせる事の出来る小美人(ザ・ピーナッツ・初代)が、詩を歌うことで目覚め悪に立ち向かう呪文のような設定でした。その怪物はまさに母性をシンボライズした、正義の味方といったところ。ゴジラとは別の意味で違った、特別な存在である。そのテーマ曲はシンプルだが不思議な言葉が連なり、わたしたち子どもは耳からその言葉を拾い、覚え歌ったものでした。
“♩モスラやモスラ ドゥンガン カサクヤン インドゥムウ~♩”いまでも自然とその言葉が蘇り、口ずさむことが出来るから不思議である。まるで魔法にでもかかったような、不思議な力がこの歌にはあるに違いない。この歌にはもうひとつ解ったことがあり、作曲者が古関氏だと知ったこと以上の衝撃を受けました。作詞は由紀こうじさんという方(共作)が創ったものですが、当時子どもたち(わたし)は、この歌の言葉は架空の言語で、映画に出てくるインファント島の言葉として創られたものだとばかり思い込んでいました。ところがこの詩にはしっかりと意味があり、日本語で創られたの詩を本当のインドネシア語に翻訳したものだったことを知りました。改めて映画「モスラ」に込められた、深い願いと制作者の人たち拘りを知ることになりメチャクチャ感動しました。そしてその意味を噛みしめると、いまコロナウイルスで追い詰められているわたしたちへの、エールに聞こえてきました。馬鹿な戯言に聞こえるかも知れませんが、なんだか勇気が湧いてきます。少なくとも私には今回の発見は、いろんな意味で優しさと勇気を思い出させてくれました。
※モスラの歌の日本語の訳
モスラよ、モスラ
あなたの命の魔力で
身分卑しき、あなたの下僕は
呪文を唱えて祈ります
どうか起き上がって
あなたの魔力を見せてください
モスラよ、モスラ
光り輝くあなたの生命で
平和をもたらす守り神となり
われらを守りたまえ
平和は、われらに残された生きる道
永遠の繁栄にわれらを導きたまえこんなメッセージが込められていたなんて、制作クリエーターたちの感性に脱帽です。
P.S. 古関氏はこの他、1964年東京オリンピックマーチや六甲おろし(阪神タイガース応援歌)など皆が知っている曲を数多く創っています。調べるとその数多さにまた!(´・ω・`)!です。
※もうひとつオマケの情報ですが、4代目の小美人役にデビュー当時の長澤まさみさんが出演しています。ゴジラシリーズファイナル前の作品「ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS」。当時16歳で全然気づきませんでした。