人気ブログランキング |
よもやまシネマ508 “ジュディ 虹の彼方に”
よもやまシネマ508 “ジュディ 虹の彼方に”_e0120614_15200048.jpgよもやまシネマ508 “ジュディ 虹の彼方に”_e0120614_12021040.jpg




2020.3.19

本年度アカデミー賞最優秀主演女優賞を獲得した映画“ジュディ 虹の彼方に”を鑑賞。実はこの作品で最優秀主演女優賞を手にした女優さんレネー・ゼルウィガーの作品ははじめて。もちろん名は知っていたが、いままで観た事がなかったわたし。彼女をはじめて知ったのはリチャード・ギアと共演した“シカゴ”。なぜ観る事がなかったのか、残念ながら思い出せない。きっと何か理由はあったに違いない。ブロードウェイの伝説的振り付け師であり演出家のボブ・フォッシーによるミュージカルでいまも絶大なる人気の作品である。この年のアカデミー賞を6部門受賞した作品を見逃したのは18年も昔の出来事。いまさら思い出そうにも無理がある。その時主演のゼルウィガーが主演女優賞にノミネートされ高い評価を獲ている。その後彼女の名を不動のものにしたのが“ブリジット・ジョーンズの日記”シリーズだったのだが、これも申し訳ないが1本も観ていない。今思うにこんな達者な女優さんに、いままで触れていなかったことを公開するばかりである。沢山の映画を観てきた、そんな中素晴らしい作品にも数多く出会ってきた。中でも一番なんて聞かれても答えようが無いのだが、単純に好きな映画というのがきっと嘘の無いわたしの中の良い映画に違いない。そう考えると今回観た“ジュディ 虹の彼方に”は間違いなく好きな作品のひとつとなった。そして同時にいままで彼女を知らなかった自身がとても恥ずかしく、情けない気持ちになる。今年のアカデミー賞のほとんどを鑑賞したわたしだが、ゼルウィガーのこの作品でのパフォーマンスは言葉が出ないほど圧巻の演技である。伝説のスター、ジュディ・ガーランドの名をいま再び世に知らしめるには余りあるほどの見事な演技にこころが揺さぶられること間違いなし。
さてジュディ・ガーランドを知る世代はかなりの高齢者。66のわたしでさえ、娘のライザ・ミネリのほうが先に知ったくらい前のハリウッド黄金期の女優さん。47歳という若さでこの世を去った伝説のひとは子役として“オズの魔法使い”のドロシー役で華々しくデビュー。抜群の歌唱力と愛いらしマスクであっという間に大スターになった。だがその反面薬物依存などによるスキャンダルも多く、人気に比例するかのように多くの伝説をも残している。そんな彼女の伝記映画となるのが今作である。この作品を制作するにあたり娘のライザ・ミネリにも承諾の話しがおよんだようだが、彼女は賛成も否定もしなかったようで静観の立場をとったと聞いています。率直な感想だが、ジュディの本質に何処まで迫って描かれているかは正直解らない。多少美化され描かれてもいる事だろう。ただ、少なくともこの作品を観る限り当時のショービジネス世界のすさまじいエネルギーの波に飲み込まれた、ひとりの人生が浮かび上がっているのは嘘ではないと実感させられる。そんな難役ジュディを演じたゼルウィガーの圧倒的パフォーマンスが、この作品すべてと言っても過言では無い。生意気な言い方ですが、この役は彼女以外では演じる事は不可能だったのではないでしょうか?きっと観るひとはだれもがそう思うはず・・・。ゼルウィガーは偉大な女優の役を演じるに当り、決して真似することをしないとこころに決め望んだそうである。とくに凄いのは歌。ものまねにならないよう、自らの声と歌唱力だけをたよりにジュディとゼルウィガーを重ね合わせ見事に伝説の女優を復活させてみせました。ジュディの知られざる苦しみや悲しみ、そして大いなる愛に触れる素晴らしい作品です。それにしてもゼルウィガーの歌唱力にはことばを失うほどの説得力があり、ビックリさせられました。久しぶりにサントラがほしくなったわたしです。当時の舞台の雰囲気や衣装など、黄金期の映画界が写し出されているのも古き良き時代と同時に表裏の舞台裏までも知る事が出来る名作と言えるのでは無いでしょうか。
P.S. 昨年アカデミー賞を受賞した“ボヘミアン・ラプソディ”に続いての音楽をテーマにした作品でしたが、スターに上り詰めるひとたちが手に入れる栄光の裏で、それと引き替えに失うものが大きなものであることを再認識させられる作品です。
余談ですが、娘のライザ・ミネリは母が手にできなかったオスカーを“キャバレー”で受賞しますが、皮肉にも母ジュディと同じようにアルコール依存や薬物により多くのスキャンダルをおこしています。きっとスターという職業は凡人には解らない、深く大きな孤独と戦っていく仕事なのかも知れません。


by eddy-web | 2020-03-23 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)
<< よもやまシネマ509 “ ... よもやまシネマ507 “新聞記者” >>


S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30
最新の記事
カテゴリ
以前の記事
2020年 04月
2020年 03月
2020年 02月
2020年 01月
2019年 12月
2019年 11月
2019年 10月
2019年 09月
2019年 08月
2019年 07月
2019年 06月
2019年 05月
2019年 04月
2019年 03月
2019年 02月
2019年 01月
2018年 12月
2018年 11月
2018年 10月
2018年 09月
2018年 08月
2018年 07月
2018年 06月
2018年 05月
2018年 04月
2018年 03月
2018年 02月
2018年 01月
2017年 12月
2017年 11月
2017年 10月
2017年 09月
2017年 08月
2017年 07月
2017年 06月
2017年 05月
2017年 04月
2017年 03月
2017年 02月
2017年 01月
2016年 12月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 03月
2016年 02月
2016年 01月
2015年 12月
2015年 11月
2015年 10月
2015年 09月
2015年 08月
2015年 07月
2015年 06月
2015年 05月
2015年 04月
2015年 03月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 10月
2014年 09月
2014年 08月
2014年 07月
2014年 06月
2014年 05月
2014年 04月
2014年 03月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 12月
2013年 11月
2013年 10月
2013年 09月
2013年 08月
2013年 07月
2013年 06月
2013年 05月
2013年 04月
2013年 03月
2013年 02月
2013年 01月
2012年 12月
2012年 11月
2012年 10月
2012年 09月
2012年 08月
2012年 07月
2012年 06月
2012年 05月
2012年 04月
2012年 03月
2012年 02月
2012年 01月
2011年 12月
2011年 11月
2011年 10月
2011年 09月
2011年 08月
2011年 07月
2011年 06月
2011年 05月
2011年 04月
2011年 03月
2011年 02月
2011年 01月
2010年 12月
2010年 11月
2010年 10月
2010年 09月
2010年 08月
2010年 07月
2010年 06月
2010年 05月
2010年 04月
2010年 03月
2010年 02月
2010年 01月
2009年 12月
2009年 11月
2009年 10月
2009年 09月
2009年 08月
2009年 07月
2009年 05月
2009年 04月
2009年 03月
2009年 02月
2009年 01月
2008年 12月
2008年 11月
2008年 10月
2008年 09月
2008年 08月
2008年 07月
2008年 06月
2008年 05月
2008年 04月
2008年 02月
2008年 01月
2007年 12月
2007年 11月
2007年 10月
2007年 09月
2007年 08月
2007年 06月
2007年 05月
フォロー中のブログ
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧


logobr.gif