銭湯探訪50
南湯(練馬区栄町)
2020.2.19浅間湯を後にして2軒目の銭湯“南湯”へと向かった。貧乏性なわたしが電車を乗り継ぎ1時間半もかけ来た場所江古田を、120%楽しもうと駆け足ではしご旅を続けた。すでに街を散策したおかげで、もう“南湯”は捜査済み。偶然入った路地裏にあり、もし夜ならちょっと見つけるのが怪しかった場所。路地裏にちょっと入りかつ、奧に引っ込んだところに建つ建物はシンボルの煙突も見えない。裏手に回るとあるかも知れないのだが、外も大分薄暗くそこはスルー。灯もほとんどなく、まるで隠れ家・・・。なかなかの雰囲気で、レトロ感が漂う玄関の暖簾をくぐり中へと。
脱衣所にはロッカーのほかに昔ながらの脱衣筐が3つ置かれ、天井を見上げれば平格子造は昔ながらのお風呂屋の匂いに溢れている。ガラス戸の扉の向こうに、小さな中庭がありかわいい丸い池が、木々に囲まれ水面が揺れていた。サザンカの花がもうすぐ終わりを迎えるかのように、いまにも落ちそうに枝にしがみつき咲いていた。狭い縁側の横にトイレがあり、薄暗いワット数が懐かしい電球の灯が昭和に時間を巻き戻していた。
沢山の銭湯を回って来たが、幼い頃家族で通っていたお風呂屋さんにすごく似ていて懐かしい。浴場に入るとやはり歴史を感じる雰囲気で天井が高い。定番の水色で塗られた全体が開放感を創りだし気持ちがいい。湯舟の上が少しせり出した創りで軒下にいる様な面白い創りになっている。そしてその軒を支えるように白い柱が立っていた。どんなイメージで創られたかは解りませんが(エーゲ海???)・・・。合っているかは解りませんがある意味個性的。湯舟の温度は熱くも無く良いあんばいです。シャワーはやや温めで、火照った身体をやさしく包んでくれ何度も湯舟に繰り返し入る事が楽しめました。わたしには極上のおもてないしです。このお風呂屋さんはわたしには何もかもベストな場所となり、50軒目の節目に最高の思い出をくれました。外に出るとすっかり日も暮れ、街の灯が優しくひかり見送ってくれました。
※商店街見つけた昔からあるオモチャ屋さんに感動