![]() ![]() 2019.12.10 “午前十時の映画祭“を観に錦糸町までチャリオ君を走らせた。今日は鑑賞作品は往年の名作”ウエストサイド物語”。いったい何回この作品を観ただろ。はじめて観たのが20歳の頃。それでもリバイバルで創られたのは1961年(昭和36年)で、わたしが当時7歳である。今回再び観る機会をもらい、あらためてこの作品の凄さと素晴らしさを感じる事が出来ました。この物語はシェイクスピアの「ロミオとジュリエット」を元に監督のひとりジェローム・ロビンスがブロードウェイ・ミュージカルとして原作を書き上げた作品であることは知られている。現代版にアレンジした話しは家同志の争いから、人種間同志の争いと当時アメリカを象徴するかのような表現に変わり話題となった。元々は舞台で上演されていたのだが、映画化の話しが湧き、舞台で演出と振り付けを行っていたジェローム・ロビンスに白羽の矢が立った。ただ舞台の経験は豊富だが映画に関しては素人の彼だけでは、制作が難しいと当時頭角を現していたロバート・ワイズとの共同で制作と監督をつとめることになり映画化が実現。公開と同時に作品は大ヒット。その後何度もリバイバルとして銀幕をかざり、名実共にミュージカル映画の金字塔となった。この作品はその年のアカデミー賞11部門にノミネートされ10部門(作品賞をはじめ)で栄冠を手にした。ミュージカル映画が衰退しはじめた頃で、当時大きな話題となりミュージカルの復活を世にアピールした。 間違いなく傑作である。いろいろな意味が上げられるが、何と言ってもミュージカルの明るくハッピーな表現ばかりの時代に人種差別問題を織り込む演出の質の高さ、そして圧巻のダンスパフォーマンスと楽曲の秀逸性と言う事なしの名画である。今観ても何度観ても飽きないし、そしてラストシーンでは涙してしまう。この作品には感性までの苦労や逸話が数多く残っている。一番はジェローム・ロビンスの監督降板。60%まで完成していたらしいので、最終的にはさほど影響も無く無事日の目を見る事に・・・。他にも上げれば切りが無いほいど裏話には事欠かないのがこの映画。興味のある方はご自身で調べてみるのも一考かと・・・。ひとつ言えるのはこの作品に関わったスタッフ全員が高い評価を得て、その後の活躍へと続いた事は間違いの無い事実。苦労の跡には、賞賛と栄光が待っていたということです。 物語はウエストサイドで起きる非行グループ(ポーランド系アメリカ人VSプエルトリコ系アメリカ人)の抗争が軸になり、敵対する両グループに関わる男女の悲恋が煌びやかに描かれる。はじめに観たのは二十歳の頃。内容よりもその音楽とダンスシーンに釘付けになった事を今も思い出す。ベルナルド役(シャーク団のリーダー)のジョージ・チャキリスは当時無名に近く、この作品で一気にスターダムに上り詰めた。この作品でアカデミー賞最優秀助演男優賞を受賞。ポスターになっている足を高く上げたダンスシーンが、この作品のシンボルとなり彼の名は永遠となった。チャキリスはもちろんカッコいいのだが、わたし個人は敵対グループのリーダー・リフ役のラス・タンブリンに強く引かれた。チャキリスの正統派ダンスと比較すると、どちらかと言えば自由奔放のアクロバティックな動きが売り。小さい身体が所狭しと飛翔しとにかくカッコいいのひとこと。彼もまたこの作品で知名度を上げたことは事実である。まだまだこの作品は語ったら切りが無く、話は何十時間でも出来ますが、ちょっと時間が足りないのでまた機会をあらためたいと思います。みなさんこの作品、観ない手はありませんよ・・・。ミュージカルが嫌いな人でも、きっと楽しめる作品ではないでしょうか?ぜひご覧あれ!!午前十時の映画祭に、感謝!感謝!!の雨あられです。 ※タイトルロール(前後とも)のデザインもクオリティが高く、すべてに◎です。 P.S. マイケル・ジャクソンの「今夜はビート・イット」のPVは本作がモチーフになっているのは、周知の事実。マイケルもきっとこの作品が大好きだったに違いありません。あとこれはわたしだけの思い込みかも知れませんが、漫画家の石ノ森章太郎さんも間違いなくこの映画のファンと言うより、映画ファンに違いありません。その理由は名作「サイボーグ009」に出てくる002の名はジェット・リンクでニューヨークのウエストサイドで育った非行少年。そのマンマです。もう一つ003の本名がフランソワーズ・アルヌールと言うのですが、この名は有名なフランスの女優さんの名です。とても綺麗な往年の名女優さんで、1950年代から60年代にかけフランスで活躍しました。わたしも大好きです。003とはちょっとイメージが違う感じですが・・・。
by eddy-web
| 2019-12-12 00:00
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