

2019.11.19
気になっていた映画を見に行ってきた。作品名は“ブライト・バーン”。なんの予備知識も持たずの鑑賞はいつも通り。見終わった後に、プレスリリースの記事を読むとわたしが感じたことがそのまま文章化されていてちょっと驚いた。
いきなりですが、ご覧になった方はどのような感想を持ちましたでしょうか?ホラー的要素とヒーローもの的要素を合わせたような作品で、簡単に言うと「もし、スーパーマンが悪人だったら・・・?」というスチエーションです。冒頭からスーパーマンを彷彿させる隕石落下で、物語ははじまる。エッと思っていると、あれよあれよとそのままの展開でスーパーマンの物語をなぞっていく。ところが主人公の少年はヒーローにはならず、ヴィランへと変貌をとげる。そう来たか???と思っていると、とんでもない話しになっていき見終わった時はさすがに嫌な感覚が残りお腹一杯状態。ある意味新しい切り口の表現ではある。ヒーローものが大好きなわたしも、一度は考えたことのある発想でヒーローたちがもし正義ではなかったら?いったい人類は生き残れるのだろうか??それをリアルに表現したのが今作“ブライトバーン”である。スーパーマンがロイスと空高く舞い上った美しいシーンが、こんな形にリメイクされるなどとは想像もできませんでした。個人的な感想ですが、わたしはこの逆転的発想にはあまり好きにはなれません。何だかとても暗い気持ちになり、一日中すさんだ気持を抱え過ごす事になりました。殺戮のシーンもかなりエグイ表現で、怖さより気持ち悪さの方が勝っていました。宇宙船もちょっと陳腐なモデリングで、もうちょっと工夫しても良かったのでは無いでしょうか?
“ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー”の監督ジェームズ・ガンが制作を担当と聞き、これはしっかりと練られた企画なのだろうと感じましたが・・・。最近の企画はどちらかというとヴィランを主人公にしたものが多く、悪は悪でも正義を内に秘めたそんな作品が次々登場しちょっとしたダークヒーローブーム。ヴィランの内面に潜む悲哀を上手に背景に写し出し、何か憎めないそんな感じの作品が人気を博しています。近々公開予定の“ハーレイクイン”もそのひとりで人気が出そうな感じがします。わたしはキャット・ウーマンの大ファンです。話しがまた脱線しはじめたので、ここらでお開きに・・・。面白いかどうかは観るひとそれぞれ。好きか嫌いかもそれぞれ。まずは観てから決めましょう?観ない事には半紙になりません。
P.S.主人公ブランドンを演じたジャクソン・A・ダンは見事でした。冷たい表情と感情が表れない目が強く出ていて、背筋が寒くなるような感覚が伝わってきます。少年時代から素で悪を演じることの出来るのは凄いことです。まわりの俳優さんたちは、完全にある意味喰われています。