2019.7.29.
まずは「暑中お見舞い申し上げます」。長ぁ~イ梅雨がやっと明けたと思ったら、今度は毎日が猛暑。どんなに屈強なひとでも、流石についていくのは大変。そんな暑い中、飯田橋に出かけました。目的はふたつ(映画+α)。ひとつは映画鑑賞で、名女優ジュディ・デンチ主演の“ビクトリア女王”を観に・・・。ヴィクトリア女王が、晩年唯一こころを許した従僕のインド人青年アブゥドルとのこころの交流とそれにより起こる王室のドタバタを描いた作品。2本立ての作品だが、すでにもう1本は鑑賞済みなので今日はこの1本にしぼり出かけて来た。ジュディ・デンチといえば007シリーズの「M」役が思い浮かぶ。ボンドと繋がる強い絆で、女性にしても上司としても魅力ある懐の深い器の大きさを見事に演じ存在感抜群の人物だった。現在84歳とかなりの高齢だが、バリバリの現役。そして歳は重ねているが、とてもチャーミングな女優さんでわたしは大好きである。わたしが彼女の大ファンになった印象深い作品が“あなたを抱きしめるまで”。彼女の演技は言葉では言い表せないほど深くこころを揺さぶられた。彼女なしでは成立せなかったであろう作品といって間違いない。内容はいいませんが、是非機会があったら観ていただきたい作品である。もともと舞台女優として名をはせ、映画界いりした人物でイギリスでその名を知らない人はいない伝説の現役女優さんである。どんな作品でも、その存在感は半端なく多くの映画祭で常に名をはせている。舞台女優時代もローレンス・オリビエ賞を8度も受賞し史上最多の記録は周知の事実。今回演じるイギリスの王妃、“ヴクトリア女王”を2度目で、前作でも多くの賞を総なめしている。今回20年ぶりに2度目の同じ役に挑戦ということだが、堂々とした立ち居振る舞いは女王そのひと。イギリスの代表とし君臨し63年もの永きにわたり国を支えてきた人物の目には見えない深い苦悩と、そして深い慈悲のこころが彼女を通して繊細にスクリーンに浮かび上がる。知られざる王室の隠された物語は、豪華絢爛の演出と相まって歴史映画としても多いに楽しめるエンタメ映画になっています。今回のもう一人の主人公従僕アブドゥルを演じた、アリ・ファザルがとても素晴らしいくジュディとの掛け合いが見事で涙を誘います。インドの俳優さんですが、こんなに美しい瞳をした俳優さんは久しぶりである。物語の中でも、その瞳の美しさに引かれた王女からの抜擢で人生が大きく変って行く。王女が崩御して、その存在が事実上消された物語が彼の残した日記がもとになり世界を驚かせた実話。この部分だけとっても、充分に興味が湧き五感を刺激する。この2人の物語を紡いでいく演技は、文句なく最高。ぜひ、ご覧あれ!!(原題/Victoria&Abdul)
P.S. 良い作品に出会えたので気分は上々。さて、つぎの目的地にいざ出発!