

2019.4.08
“トランスフォーマー“の人気キャラ最新作、「バンブルビー」を鑑賞。CGを駆使し、観る度にアッと驚くアクション映像を提供するシリーズは、映画ファンだけで無く、ロボットや車のファンをも楽しませるエンタメの代表作品。今回は原点とも言うべき物語誕生のお話。このパターンで展開するケースは多い。「鶏が先か?卵が先か?」という、映画製作上の戦略が窺えるがファンにとってはさして問題ではない。ようは面白いか、そうではないのかということ。CG技術の飛躍的向上により、もはや映像表現で不可能といえるものが無くなったと言っても過言ではない。一般はおろかプロが観ても本物か偽物かがわからない映像が世界中に配信されている。犯罪にもつながるものもあり、技術発展が進むとそれに伴う負の現象を生むという髀肉な時代である。
さて、今作”バンブルビー“ですが、個人的にはいままでの作品に比べ、もの凄く親近感を覚える作品と言える。キャラの可愛らしさもあると思うが、映像技術だけに頼っていないシナリオが作り込まれ最後まで楽しませてくれる。それにしてもバンブルビーの仕草の自然な動きには驚かさせる。まるで人間そのもの・・・。いや人間以上にひとらしい表情を創りだし愛らしい。アクションシーンにばかり比重をおくSF作品が多い中、ちょっと嬉しい表現への拘りを感じたわたし。思うにこの作品は、ヒューマンドラマのジャンルに入るのではないでしょうか?地球に降り立った異星人はそれだけでも、マイノリティの存在。それに+して、戦いの中で記憶と声を失ったバンブルビー。その孤独な戦いの中、運命的に出会うヒロイン・チャーリー。彼女もまた孤独を抱え、生きる道を彷徨っている。そんな二人(1+異星人)の織りなす物語は、アクションまで飲み込むヒューマンな心模様を描き出す。ハラハラドキドキのハイスピードなアクションシーンも天こ盛りで、最後まで目が離せません。ジーンとくるシーンも沢山あり、感情移入の激しいひとにはちょっと胸が苦しい場面があるはず・・・。まだシリーズ作品を観たことのないひとには、この作品を観てから、”トランスフォーマー”シリーズを観るのも良いかもしれません。私的にはこの作品が一番好きですが・・・。
P.S. バンブルビーの変身機能がこの作品でも、表現されていますが実に見事でカッコいい。はじめは年代物の黄色いワーゲンのビートル。クルマ好きにはもうたまらない可愛らしさ。その形状はバンブルビーのキャラにピッタリです。ラストにスキャン機能を使いカマロに変身し走り行くバンブルビーだが、やっぱりビートルが似合うと断然思うわたしである。