

2019.2.25
“アバターで世界中の映画ファンの度肝を抜いた、映像の魔術師ジェームズ・キャメロン監督が製作/脚本した、最新作“アリータ”を鑑賞。日本のSF漫画「銃夢」の斬新で創造力に満ちた世界観に魅了され、監督が映画化権を手に入れ挑んだ作品はいったいどんな夢を観せてくれるのでしょう。スケールの大きい想像力に富んだ映像美でファンをいつも驚かせる監督が創り上げた“アリータ”は、やはり徒者ではありませんでした。監督こそロバート・ロドリゲス(シン・シティの監督)に譲ったものの、映像美への拘りは相変わらずの超が付く完成度。どんな技術を持ってすれば、こんな世界を創る事が出来るのだろうと目が釘付けになりました。物語は遥か未来の地球が舞台で、廃棄物として捨てられていたサイボーグ少女の自分探しが軸となるお話です。テンポの良い展開と息もつけないスピード感は、時間忘れてしまう速さでラストへと向う。原作(木城ゆきと)のイメージを大切にしたのか、主人公アリータの顔がアニメ風にディフォルメされているのが少し気になっていた私だが、物語が進むにつれ全く違和感が消え去ってしまった。こんなに瞳の大きな少女など存在しないのに、途中からはどんどん可愛く見えてきて、劇中で流す彼女の涙につられ何度も不覚を取ってしまいました。まさかの展開は自分自身驚きである。キャメロン監督は映像美の追求も超一流だが、人のこころを掴むのも超一流。今回の撮影では最先端の映像技術が駆使され創られているのだが、その中でも目を見張るのが、アリータのリアルな表情の変化に使用されたモーション・キャプターの技術の凄さである。演じる役者さんの表情をつぶさに拾い上げ、デジタル技術にて加工していくとのことだが、想像を遥かに超えていてため息です。演じた役者ローラ・サラザールがようは一流の役者さんであると言う証しである。彼女が創る感情の表現が豊かであるが故に、アリータに命を吹き込んでいるのです。さきほども言いましたが、普通ではない大きな瞳の少女がだんだん可愛く観えてくるのです。きっとご覧になれば、あなたもアリータの可愛さにやられてしまうでしょう。カッコ良くて可愛いNEWヒロインの誕生です。馬鹿なことを言ってと思われるなら、まず劇場に足を運んでください。“アリータ”のバトルははじまったばかり。これからが本番といったラストに、胸が高鳴る自分です。そして2020年に公開が予定されている、キャメロン監督が自らメガホンを取る、“アバター”の続編公開が待ち遠しい限りです。
P.S. 大好きな女優さんのひとり、ジェニファー・コネリーが母親チレン役で出ていて本当に嬉しかったです。“ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ”の衝撃的デビューからず~っとファンのわたし。少女は大人の女性となり、いまも輝き続けています。