銭湯探訪30
湊湯(中央区湊)
2019 .2.07一月ぶりに巡礼の銭湯めぐりに出かけた。中央区八丁堀駅近くにある、湊湯が訪ねたお風呂屋さん。中央区は東京のど真ん中にある街。銀座が有名だが、銭湯のイメージはほとんどないに違いない。ところがどっこい結構あるのです。昔銀座に勤めていた頃、お世話になった“銀座湯”。京橋にほど近い場所にあり、いまも現役。一っ風呂浴びて、銀座でビールなんてお洒落じゃありませんか?!
“銀座湯”はさておき、今日は“湊湯”さん。八丁堀といえばご存知「中村主水」。この銭湯で巡礼スタンプをもらうと「中村主水」の似顔絵が入っている。なんかちょっと、意味もなく嬉しくなる。銭湯の近くは高層マンションが建ち並び、銭湯のある雰囲気はない。湊という地域は、その昔鉄砲洲と呼ばれ、わたしが勤めていた頃はまだ下町情緒の残る雰囲気のある街でした。湊も鉄砲洲もなんだか江戸時代の匂いがしませんか?実は鉄砲洲には縁があり、20年ほど前まで当時の鉄砲洲小学校の体育館を借り、拳法の道場をやっていました。いま小学校は2つ(鉄砲洲と京華)の学校が統廃合され中央小学校となり、最先端を行くカッコいい現代建築の小学校へと変っています。余談ですがこれまた縁で、現在こちらの放課後支援学級のボランティアで年間5~6回ほど、子どもたちとの交流をしております。古今同じ場所にあった学校で活動が出来るなんて、想像もしていませんでしたが、なにか運命的な出会いを感じます。余計な話しばかりして、申し訳ありません。歳を取るとちょっとセンチメンタルになります。

さて、湊湯さん。リニューアルしていまは、マンションの1階にある。入り口が自動扉で、格好良すぎて「ここで良いのかなぁ~???」と躊躇してしまう。ネットで調べると「湊湯」のうたい文句が“シンプル&スタイリッシュの洗練されたやすらぎの空間”。玄関前の電飾はまるで料亭風で、まさにスタイリッシュ。どきどきしながら、扉を開け中へ・・・。フロントは銭湯と言うよりは、もうホテル。浴室へと繋がる光の回廊は幻想的で、何かの展覧会に迷い込んだ感じさえする。何もかもがお洒落な演出で夢見心地。脱衣所は意外と狭く、多くの人で混み合っていました。時間は午後4時をちょっと回った頃。普通なら以外と空いている時間帯のはずなのだが・・・。ただ、他の銭湯同様年配の方が多く、話しに耳を傾けると地元の常連客のようだ。ロッカーの鍵が掛からず焦っていると側にいたおじいちゃんが「あっそれっ、100円入れるんだよ!」と声をかけてくれた。「スミマセン。ありがとうございます。」と返事をしたら「帰りにお金戻ってくるから、忘れないでね!」とひとこと。時代は変っても、下町人情は変ってないようです。これがたまらなく好きなわたしです。浴場内は照明を薄暗くしてあり、内装や湯舟、洗面台やカランすべてにおいていままで経験したことのない空間を創っていました。

お洒落すぎて、どぎまぎしながら浴場内を歩き回ってしまいました。女湯と男湯を各週で入れ替え、いろいろなお風呂を楽しめるらしい。と言うことは2回は来ないと、本当に満喫することが出来ないと言うこと。来週という訳にはいかないが、近いうちにもう一度訪ねてみたい。富士山も高い天井もなかったけど、新しい時代の波を感じさせる本当に洒落た銭湯でした。ぜひ、一度行ってみてください。サウナもあるので、好きな人にはたまらないオアシスになる場所かも知れません。
※銭湯裏には由緒古い鐵砲洲稲荷神社があり、歴女にはたまらない穴場の見所。広重が名所江戸百景に選び描いたのも有名だそうです。また、境内の奧には区内唯一の富士塚があり江戸庶民の信仰の深さを感じることが出来る。観れば何かを感じること間違いなし。一見の価値あり。新しさと古さが溶け合ったタイムスリップしたような錯覚を覚える街は、何かまだまだありそうでわたしのこころを誘惑します。