

2018.11.02.
MARVELが、マーベル史上屈指の最悪ヴィランと銘打つダークヒロー“ヴェノム”が公開されました。MARVELの作品と言うだけで、ワクワクするひとは多いはず。かく言うわたしもそのひとり。公開初日に劇場に足を運んだが、以外や以外けっこう空いていました。金曜日の午前中っていう時間帯は微妙。よっぽど好きか?それとも暇か?といった所でしょう。さてわたしは、どっちだ!!
正直な感想を言います。今回の作品のみで、とやかく言うのは問題ありかも知れませんが、わたしの中にはあまり響きませんでした。そもそもダーク・ヒーローという位置づけが、ちょっと理解しづらい。闇を抱えたヒーローという意味では、バットマン(DC)に代表されるような暗い背景があり、人間性を感じさせる弱さを合わせ持つ哀愁があるものだと思っています。いままで登場したMARVELのヒーローたちも、その部分はみな持っていた。あのサノスでさえ、わたしたちのこころに響いたのはそれが感じられたからではないでしょうか?そう考えると“ヴェノム”の位置付けがいまひとつピンと来ないのは何故だろう?VFXを駆使した創造力を駆使した表現は申し分なく、流石マーベル。おどろおどろしいそのキャラもいままで似なくインパクトは絶大だが・・・。どうもわたしの中には寄生してくれません。
比べてはいけないと思っていますがあえて言わせてもらうなら、はじめに言いました哀愁(人間性は希薄)が感じられないことが最大の問題点なのかも・・・。主人公エディ(トム・ハーディ)に寄生したシンビオート(地球外生命体)が、ヴェノムとなる訳だが、映画を観る限りシンビオートは寄生するにも相性があるという曖昧な事実が見て取れる。相性が良ければ共存でき、悪ければ双方とも死んでしまう・・・みたいな表現。そのあたりがもう少し突っ込んでもらえたら嬉しいのですが・・・。勝手を言って申し訳ない。悪なのか善なのかを明確にして欲しいというところ。
悪の代表言えば、バットマンの宿敵ジョーカーを思い浮かべる。中でもやはり「ダークナイト」のヒース・レジャーは追随をゆるさないインパクトでいまもこころに残る(悪い意味)。見た目の不気味さも大事だが、やはり想像を越えた行動や言動がそこにはあり、理解不能の世界があることで引かれる、そんなものかも知れない。“ヴェノム”は容赦なくひとを喰らうが、そんなことではないもっと別な悪を感じさせてくれたら納得いくのかも知れません。今回はどっち付かずの線上にいて、そのあたりが観客にはもどかしいところではないでしょうか?
※トム・ハーディ頑張っていました。“マッドマックス”ではシャーリーズ・セロンに喰われてしまいましたが、“レヴァナント”での演技ではいまも脳裏に焼き付いてますが、逆にデカプリオを喰らっていました。“ヴェノム”も違った意味でひとを喰って欲しいものです。
P.S. バットマンのベイン役も個人的には大好きです。