銭湯探訪20
藤の湯(江東区東砂3)2018.10.29以前訪れたことのある銭湯“藤の湯”さん。家からはチャリで15~20分くらいかかるところにある。先日行った“旭湯”さんはほど近くだが、まわりの雰囲気は全然違う。こちらは近代的なマンションが多く建ち並び下町の雰囲気は感じられない。公園が整備され緑も多く写真で写すと一見江東区とは思えない。そんなところで今も暖簾を守り、地域の常連さん大切にする創業1955年(昭和30年)のお風呂屋さんは、わたしとひとつ違い。何だか同級生に会ったようで、懐かしい感じがする。“藤の湯”という名を表すように、店の前に藤棚があり季節には鮮やかな紫の花が咲き誇り、お客さんを迎えてくれるらしい。その季節になったらまた来ようと、入浴もしてないのに思ってしまう自分です。
いつものようにカウンターでスタンプをもらい中へ・・・。清潔感に溢れた脱衣所の脇に縁側があり庭が眺められる。店主に趣味らしい手入れの行き届いた盆栽が、ずら~っと並んでいる。ほとんどが五月だったが、その枝振りは素人が観ても見事で、きっと春には満開の花を楽しむことが出来るに違いない。

浴場内に入ると目の前にどんと描かれたタイル画が目に飛び込む。ほかの何処でも感じたことのない、迫力ある見事な筆裁きの画(昇仙峡)。眺めていると描かれている昇仙峡の岩肌を抜け、今にも瀧の水が流れ落ちてくるそんな気分が味わえる。若い頃行った事のある、北海道の昇仙峡とこんなところで会えるなんて夢のよう。

お風呂はやや温めの設定だが、ジェットバス、電気風呂、日替わり薬湯風呂とゆっくりと疲れを癒やせる。夕方の5時くらいだったが、お客さんも多く湯船に入るのにも順番待ち。こんなことはいままであまり経験がないことである。それだけ人気があるという証拠かも知れません。いま3代目が後を継ぎ、暖簾を守っているとのこと。これからもズ~ッと長く続けてほしいと願うわたしです。