銭湯探訪16
竹の湯(江東区・大島)
2018.10.9祝日開け、チョット早めに出かけ目当ての銭湯へ・・・。これが大失敗。事前に調べて容易万端の気分で出かけたのだが、思わぬ落とし穴。月曜日がお休みの銭湯だったが、インターネットで祝日は営業とあった。でも、翌日が休みとは謳ってなかったので出かけてみると、玄関に「本日休業」の張り紙。せっかく来たのにと、落ち込んだわたしだが決めたことは引けないタチで地図を参照し近い銭湯をすぐに検索。2つあったので迷ったが、「竹の湯」さんを選んでいざ・・・。ちょっと迷い汗だくになったがようやく目的地近くに到着。大島のサンロード中の橋商店街に入り、2~3分のところにあるお風呂屋さんは、まさに地元愛に溢れた昔ながらの銭湯。下町情緒満開の商店街は夕方の買い物客でいっぱいで、自転車を降り押しながら「竹の湯」さんを探した。昭和26年創業の銭湯は商店街のど真ん中。どんと構えた入り口が「どうぞ、一っ風呂」といわんばかりに、暖簾を揺らしていた。中に入ると早速、順礼スタンプ帳を出しまずはスタンプを・・・。おばちゃんがやさしく「ごゆっくり!」とひとこと。これだけでもうすっかりと癒やされるわたし。この触れ合いがたまらないのが、銭湯通いの醍醐味である。「竹の湯」さんは江東区に3軒ある。すでに2軒は行ったので、ここが最後になる。
60年以上の歴史を見守って来た「竹の湯」さんの、守り神。
いつものように体重計に乗り(ルーティーン)、体重を確かめいざ・・・。浴場は思いの外清潔感に溢れ、湯船はL字形で3つに分けられバイブラ、座風呂、赤外線風呂と楽しめる。背景の画はタイル画で、どこか外国の湖が美しく描かれモダンな感じ。昼間だったせいもあり、窓から光が差し込み気持ちがいい・・・。なんて贅沢な460円だろう。お客さんは見渡す限りご老人ばかり。かくゆう私も充分年寄りだが、大先輩たちの前では若造に違いない。いつもながら「こいつ、あまり見かけね~奴だなっ11」って感じでジロジロ見られた。もう慣れたことなので、ゆったりしっかりお風呂を堪能した。さて上がろうか?と湯上がりの湯を流し立った瞬間ロッカーの鍵のないことに気づいた。えっ!!と思ったが気を取り直しまわりを見渡す。どこを探しても見あたらず、鍵をかけっぱなしでとと思い脱衣所へ出たもののない。それからどれだけ時間が経ったのか覚えていない。頭は真っ白になり、浴場内をそわそわ、ウロウロ。いつもの癖でロッカーの鍵は座った場所の前にタイルに置くのが徒となった。他のお客さんが不思議そうにわたしの動きを見ていた。さんざん探したが見つからず、意を決して店主さんに声をかけた。しばらく一緒に探してもらったが見つからず、結局ドライバーを使いチョウツガイを外すことに・・・。もう、ひたすら謝るばかりのわたしに「いいよ気にしなくて!前にもあったし」と優しい言葉。お客さんも見ていて「良かったなぁ~、空いて」「気にしない、気にしない」って言葉を架けられ「ご迷惑をかけスミマセンでした。」とひとこと。
帰りにご主人に「弁償したいので」と言うと、「また、来てね!」と笑って言われた。今日はいろいろあり、すっかりと湯冷めしてしまったがそれ以上に暖ったかいこころに触れることが出来たいい一日になりました。外はすっかり日も暮れていたが、商店街の道を歩きながら私はもう一度来ようとこころの中でつぶやいた・・・。