
銭湯探訪14
文化湯(江東区北砂)
2018.9.24
今日は「秋分の日」。稽古があるため土・日はまず休めない、ため遠出をすることもままならない。祝日は身も心もゆったりできる、貴重な時間。一日だらだらと過ごし、夕方思い立ったように銭湯探しをはじめた。今日の目的地を決め、いざ出陣。
砂町銀座を通り抜け、着いた銭湯は露天風呂が人気のお風呂屋さん。料亭風の暖簾をくぐり中に入ると、何故か壁に貼られたバスの時刻表が・・・。お風呂屋さんの玄関前には確かにバス停があった。もしかしてバスで足を運ぶお客さん多いということなのか?
バスで通うお客がいるのを確信したのは、その清潔感溢れた浴場内の美しさと噂の露天風呂に浸ったその時だった。先週行った北千住の「大和湯」もそうだったが、減っていく銭湯が多い中で継続していくための工夫をするお風呂屋さん。大島にほど近いこの「文化湯」さんも、時代に沿うお客のための銭湯を考えいまのスタイルになったに違いない。健康ランドが人気の中、銭湯の厳しい戦いは続きお客さんが何を望み癒やしを求めているのか?をしっかり考えた「文化湯」さん。こころから応援したいと思います。
さて、浴場施設ですがはじめに言いましたが清潔感溢れる内装は旅館風で若い人にもきっと喜ばれるに違いない。さまざまな工夫がなされた浴場内は洗い場などに檜を使用したり、白いタイルとの組み合わせは何とも贅沢。壁の画はタイルに直接ペイントで描かれた、大自然の中に堂々と流れ落ちる瀧と秋の紅葉(男湯)。見事すぎて思わず目をこらし、そのタッチを一筆一筆に引き込まれてしまった。これだけでも充分すぎるくらい贅沢だが、湯船も広く大きい。炭酸風呂、岩盤風呂、ジェットバスといろいろ楽しめ、それこそ温泉気分を味わうことができる。そして大浴場に隣接された目玉の露天風呂は天然鉱石を使い旅館風に演出され贅沢な気分を味わえる。浴槽は岩盤風呂で遠赤外線効果があり、身体を芯から暖めてくれる。460円では申し訳ないと思える贅沢感に、身も心も解けてしまいそう。1957年ニ創業していままでに4度のリニューアルをしたそうである。生意気な言い方だが、きっと苦労もあった事だろう。今日来て、その素晴らしさに何度でも来たいと心底思ったわたし。そこは時代の荒波にも負けず、しっかりと生き抜いた自信に満ちあふれているパラダイス(銭湯)でした。