銭湯探訪8
竹の湯(江東区・森下)2018.8.17東京都現代美術館にほど近い、「竹の湯」を訪ねてみた。江東区には「竹の湯」が3軒あり東西南北にほぼ分かれて点在。きょうは一つめとなる森下の「竹の湯」さんに・・・。三ツ目通りを菊川駅(都営新宿線)に真っ直ぐ向かい、森下5丁目の交差点角で「竹の湯」の看板が目に飛び込む。解りづらい場所も多いが、ここはまさにベストポジション。長く続いていた猛暑が、まるで嘘のようにカラッとした天気の今日。空気は澄み切って、近づく秋を感じさせます。銭湯の外観はビルそのもので、看板に明かりが灯っていなければお風呂屋にはとうてい見えませんでした。

中に入ると受付があり、左右に男女の入り口が分かれている。ビルの1階ということもあり、天井は低くあまり開放感はないが浴場は超綺麗。湯船が浴場の角に 設けられいままでに出会ったことのない形状、お決まりの“富士山”の画の四角いパネル型のトタンにペイントで描かれ飾ってあり、これまた斬新。お風呂屋さ んは生き残りをかけ、独自の条件のもと最大限の個性を出そうとしているようだ。こじんまりとまとまった雰囲気は、プライバシィもほどよく確保され決して悪 くはない。自宅の殺風景なバスルームに比べれば天国である。薬湯(日替わり)あり、ジェットバス(座型)ありで、ゆっくりとした時間を堪能できる。この銭 湯で一番驚いたのが、洋室内にズ~ッと流れている音楽。有線なのかCDなのかは解りませんが、懐かしい昭和歌謡がランダムに続く。演歌あり、フォークあ り、歌謡曲ありと・・・。70年~80年代の名曲がずらり。これにはさすが驚きましたが、忘れていた懐かしい曲がかかると何故かセンチメンタルな気分にな り青春時代が蘇ってきました。曲の中にダ・カーポの「結婚するって本当ですか?」があり、思い出が走馬灯のように駆け巡るわたし。来年「平成」が終わりを告げます。目をとじ曲に耳を傾け、ふと10年後同じような気持ちで湯船に浸かるひとのことを考えた。きっと時代は同じように巡るのでしょう。
帰り道、見上げた夕暮れの空に綺麗なお月様が微笑んでいました。