

2018.7.20
久しぶりの映画鑑賞。選んだのはスピルバーグ監督総指揮の人気シリーズ、“ジェラシック・ワールド”最新作「炎の王国」。先日公開に合わせてTVで、前作を放映していました。もちろん前作も劇場で観ていますが、改めて観ておくと繋がりが明確になりより映画を楽しめる。この手の作品を手がけたら、スピルバーグ監督の右に出る者はいない。いつだって観客を満足させてくれるだから、やっぱり凄いひと。ゴジラ世代のわたしには、いまの映像表現は子どもの頃想像もできないこと。本当に夢のような話である。いつも思う事だが、これが現実だったらと本当に思えてしまう。でも、いまの科学をもってすればまんざら夢でもないことかも知れません。いつか現実になる日が来るかも???
ただ、映画の中でも謳っていますが、人間の欲望のみ求めればきっと罰があたるに違いありません。そこだけは、肝に銘じておきましょう。
さて、“ジェラシック・ワールド/炎の王国”。期待を裏切らないハラハラ・ドキドキ感は、前作同様健在です。キャスティングもほぼ継続で、オーウェン役のクリス・プラッドとクレア役のブライス・ダラス・ハワードどの息もピッタリ。前作でクレアはただただうるさい女でしたが、随分とタフになりました。そして何と言ってもオーウェンが愛情を注ぐ恐竜ラプトルのブルーの活躍が今回も炸裂。主人公たちを喰ってしまうほどの、活躍には思わず拍手喝采です。頭がよく、そして並外れた運動能力でここ一番に現れ危機救う。これはまるでヒーローです。シリーズのジェラシック・パークから新たな展開ではじまった“ジェラシック・ワールド”。バイオテクノロジーを駆使し、人間の夢を叶えるかのような第一作の表現。それは琥珀に閉じ込められた蚊の腹部の血液から恐竜のDNAを採取し、これを解析・復元した上で欠損部位を現生のカエルのDNAで補完し、さらにこれをワニの未受精卵に注入することで恐竜を再生する手法が描かれる。このあたりは観ていて、現実味があまりにリアルで一気に物語りへと誘われる。少年たちにはたまらない、テーマであり創造力を掻立てる材料満載。続編が創られる度に新しい恐竜が登場し、映画ファンだけでなく考古学ファンのこころも同時に掴んだに違いない。専門の知識はなくても充分堪能できる、演出の数々にへたなホラー映画よりも肝を冷やすシーンの連続。はやり第一作でT-レックスが現れるシーンの「コップの水が揺らいでくるところ」など、記憶に残る名シーンである。今作で5作目となるシリーズは、この作品の永遠のテーマである「人間の欲望」に対する警告を改めて謳っています。みなさんは、観賞後どんんな気持になりますか?わたしなどは罪悪感さえ感じてしまいます。
P.S. 火山の噴火で沈んで行く島に、最期取り残されたブラキオサウルスの咆哮と残影が目に焼き付き忘れられません。人間は過ちを繰り返す生きものですが、他の生物を巻き込むのだけはやめてほしいものです。