![]() ![]() 2018.3.01
マーベル最新作“BLACK PANTHER ”を、公開初日に鑑賞。マーベル・コミックの実写化作品としては18作目となるもので、黒人が主役のはじめての作品でもある。この黒人主役の作品と言うのは映画界でも少なく、ましてやヒーローものともなればはじめて。話題にならないはずも無く、全米では異例の大ヒットを記録している。またアメリカでは、オバマ大統領の誕生以来の歴史的出来事と称賛されている。それは単に黒人のスーパーヒーローが活躍する単純な設定ではなく、奴隷制度や植民地主義、※アフロフューチャリズムといったテーマも含まれ、社会現象にまでなっているとのこと。 さて、作品の感想です。マーベル発のニューヒーローは、すでに“キャプテン・アメリカ/シビルウォー”にて登場しているのはご存知だと思います。キャラのひとりという設定だったので、あまり素性が明かされず興味をそそられるひとも多かったはず。今回はそのすべてが解明される作りとなっていて、やはり単独の物語でしか描けない細部にわたっての創り込みがあり素晴らしい仕上がりでした。いままでのヒーローとも違う、新しいヒーロー像を創り上げている気がします。はじめに述べたように、アメリカの歴史にも深く関わる人権問題がバックボーンにあることがよく伝わり感銘を受けました。出演者のほとんどが黒人というのも異例だし、ましてや黒人がメインのヒーローものなど数十年まえなら考えられなかったことではないでしょうか?舞台はアメリカとアフリカの小国「ワカンダ」(架空の国)。この国の若き国王ティ・チャラが主人公だが、この国表向きは途上国の貧しい国なのだが実は・・・?と言う、この発想がまず面白い。まんざらあり得ない話でもないかも知れません。これだけでも創造力が掻立てられ、わくわくドキドキします。ハイテクの最先端をいくこの国の科学の粋を集め生まれたヒーローが、今回の主役ブラック・パンサー。いやぁ~、メチャクチャカッコイイです。シンプルな黒のコスチュームに身を包み、いっけん地味なようで切れ味は最高。他のヒーローの艶やかさはないが、逆に引かれるキャラである。目立ってなんぼのヒーローものではあるが、このヒーローの存在はマニア向けではないでしょうか?さきほど述べた人権問題などを抱えている背景が、新しいヒーロー像に組み込まれているコンセプトに拍手です。一発で好きになりました。近く公開予定の“アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー”にも登場することになっている訳だが、あまり進化しないでこのままのシンプルなスタイルを崩さないでほしいと願うわたし。昨今のヒーローは続編が公開される度に、進化を重ねだんだんとロボットみたいな重装備になっています。はじめからそう言うキャラは別として、そうでないキャラは原点を忘れないで欲しいと一ファンとしてお願いしたい。予告でチラっと観たスパイダーマンのコスチュームですが、ちょっとやり過ぎに見えたのはわたしだけでしょうか?軟弱な青年の面影が全く感じられませんでした。それぞれにキャラの特徴があり、スパイダーマンのようなおおよそ虫も殺せないような男が変身するのが面白いし、夢を与えてくれるのではないでしょうか?昔のヒーローはなぞが多く、だからカッコ良かったのです。あまり目立ってはいけません。あれ!!いつの間にか話が変わってしまいました。まだ観てもいないのに、余計なことを言ってしまいました。悪い癖です、申し訳ありません。 ニューヒーロー登場に熱くなってしまいましたが、ぜひ劇場に足を運び確かめてください。きっとあなたも好きになるはず・・・。 P.S. 俳優さんもほとんどが黒人でしたが、監督さんも黒人のライアン・クーグラー。“フルートベール駅で(実話の射殺事件)”でデビューを飾りその才能を高く評価されたひと。今作が3作目だが、これからがますます楽しみ。マイノリティの視線にたった作品は、もちろんですがこれからも沢山良い作品を創って欲しいと願うわたし。あと映画の中で目を引いたのが、衣装デザイン。古典的なアフリカの民族文様や色彩などを生かし、実に見事なアレンジで近未来の衣装を創造しています。そのあたりも、ひとつの見所ではないでしょうか? ※“アフロ・フューチャリズム”とはミュージシャンに限らず一部の黒人 アーティストが表現する宇宙思想。
by eddy-web
| 2018-03-02 00:00
| よもやまCINEMA(映画の話)
|
Comments(0)
|
最新の記事
カテゴリ
よもやまCINEMA(映画の話) ひとこと・ひとごと・ひとりごと(つぶやき 展・覧・会 風来紀行(散歩と旅) チョッといい話?(沁みる話) ごあいさつ NANJYa?COLLe(オタク訪問) 魚々苑(魚と草花の話) 青之無也(モノ創り) Switch音(音楽の話) NEWS Love ゆ Tokyo(銭湯探訪) 大好きな映画(BestChoiceMov 以前の記事
2023年 06月 2023年 05月 2023年 04月 2023年 03月 2023年 02月 2023年 01月 2022年 12月 2022年 11月 2022年 10月 2022年 09月 2022年 08月 2022年 07月 2022年 06月 2022年 05月 2022年 04月 2022年 03月 2022年 02月 2022年 01月 2021年 12月 2021年 11月 2021年 10月 2021年 09月 2021年 08月 2021年 07月 2021年 06月 2021年 05月 2021年 04月 2021年 03月 2021年 02月 2021年 01月 2020年 12月 2020年 11月 2020年 10月 2020年 09月 2020年 08月 2020年 07月 2020年 06月 2020年 05月 2020年 04月 2020年 03月 2020年 02月 2020年 01月 2019年 12月 2019年 11月 2019年 10月 2019年 09月 2019年 08月 2019年 07月 2019年 06月 2019年 05月 2019年 04月 2019年 03月 2019年 02月 2019年 01月 2018年 12月 2018年 11月 2018年 10月 2018年 09月 2018年 08月 2018年 07月 2018年 06月 2018年 05月 2018年 04月 2018年 03月 2018年 02月 2018年 01月 2017年 12月 2017年 11月 2017年 10月 2017年 09月 2017年 08月 2017年 07月 2017年 06月 2017年 05月 2017年 04月 2017年 03月 2017年 02月 2017年 01月 2016年 12月 2016年 11月 2016年 10月 2016年 09月 2016年 08月 2016年 07月 2016年 06月 2016年 05月 2016年 04月 2016年 03月 2016年 02月 2016年 01月 2015年 12月 2015年 11月 2015年 10月 2015年 09月 2015年 08月 2015年 07月 2015年 06月 2015年 05月 2015年 04月 2015年 03月 2015年 02月 2015年 01月 2014年 12月 2014年 11月 2014年 10月 2014年 09月 2014年 08月 2014年 07月 2014年 06月 2014年 05月 2014年 04月 2014年 03月 2014年 02月 2014年 01月 2013年 12月 2013年 11月 2013年 10月 2013年 09月 2013年 08月 2013年 07月 2013年 06月 2013年 05月 2013年 04月 2013年 03月 2013年 02月 2013年 01月 2012年 12月 2012年 11月 2012年 10月 2012年 09月 2012年 08月 2012年 07月 2012年 06月 2012年 05月 2012年 04月 2012年 03月 2012年 02月 2012年 01月 2011年 12月 2011年 11月 2011年 10月 2011年 09月 2011年 08月 2011年 07月 2011年 06月 2011年 05月 2011年 04月 2011年 03月 2011年 02月 2011年 01月 2010年 12月 2010年 11月 2010年 10月 2010年 09月 2010年 08月 2010年 07月 2010年 06月 2010年 05月 2010年 04月 2010年 03月 2010年 02月 2010年 01月 2009年 12月 2009年 11月 2009年 10月 2009年 09月 2009年 08月 2009年 07月 2009年 05月 2009年 04月 2009年 03月 2009年 02月 2009年 01月 2008年 12月 2008年 11月 2008年 10月 2008年 09月 2008年 08月 2008年 07月 2008年 06月 2008年 05月 2008年 04月 2008年 02月 2008年 01月 2007年 12月 2007年 11月 2007年 10月 2007年 09月 2007年 08月 2007年 06月 2007年 05月 フォロー中のブログ
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
![]() |