

2017.7.10
キアヌ・リーブス主演の新シリーズ“JOHN WICK2”を観た。いままでも数多くのシリーズものを主演してきたリーブスが、いま一番気に入っている主人公と言うジョン・ウィック。闇の世界では知らないものはいない凄腕の殺し屋で、数多くの伝説をもっている人物がジョン。その伝説さえ、やや抑えめの話と劇中での会話がある。そのひとつが、エンピツ1本で3人の用心棒をしとめた話。前回で披露されている。どんな状況の中でも瞬時に状況を判断し、頭の中でシュミレーションを組み無駄のない動きで相手を倒す格闘術はクールでカッコいい。この手の作品は多いが、今作品の魅力は極力CGを使わずアクションシーンを表現しリアリティを追求しているところ。今回も相当訓練を重ねたであろうことが伺えるアクションの連続。例えば柔道(柔術)の投げ技や関節技など地味だが、現実的でリアルな表現である。そしてプラスのガンプレイは、息つく暇のないほど熱く緊張感抜群。普通なら絶対に死んでいるだろうと思うが、そこはヒーローしぶとい。大好きな“マトリックス”のネオに変わる、新たなあたり役かも知れない。今回の作品は前作を引っ張っての展開だが、闇社会の掟や複雑な人間関係があぶり出されジョンを裏社会へと引きずり戻す。一度その世界に手を染めると、なかなか出る事ができない怖い世界が見て取れる。その世界では泣く子もだまる伝説の殺し屋だが、その分その首を狙う者も多い。賞金を掛けられたジョンにいろいろな殺し屋が群がり、彼を追いつめる。互いに力を認め合う殺し屋同士(カシアン)の、力を駆使した維持とプライドの闘いは見応え充分。前回はロシアン・マフィア、今回はイタリアン・マフィヤが相手となるが、この世界は延々と繋がる迷路のようで安息の日を迎えることなどないというラストへと繋がる。今回も個性的な癖のあるキャラが多い中、“マトリックス”で共演したローレンス・フィッシュバーン(モーフィアス役)が出ている。やはり群を抜く存在感で、きっと今後の展開に重要な役割を果たすに違いない。キアヌは“マトリックス”の頃より野性味をおび、男臭ささとともに何者にも屈しない強靭な心と繊細な心を合わせ持つニューヒーローを手に入れた。ますます目がはなせません。前作同様監督を努めたチャド・スタエルスキーは前作が初監督。もともと格闘技の経験を持つ人物で、はじめはスタントマンとして映画界入り下と聞く。アクションに対するこだわりは、作品を観れば一目瞭然。細かい演出は格闘技ファンを唸らせるに違いありません。わたしはとても参考になり、楽しかったです。暑い夏には、こんな作品を観てスカッとするのもいいかも・・・。