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よもやまシネマ322 “光をくれた人”
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2017.6.15

11日(日)に大きなイベントの仕切りがあり、精神的にややお疲れモードだったわたし。元気を取り戻すため、3日続けての映画鑑賞へ。昨日観た“マンチェスター~”もそうだが、観たかった作品が多いとき選択にこまる時がある。一番観たい順に観ればいいことなのだが、そうはいかないのが現実。時間の制約があり難しいのだ。今日観た作品は、“光をくれた人”。昨日観たかったのだが、時間が合わず今日になった。さらにこれが運悪く、近隣の映画館上映が昨日まで・・・。
とほほである。これで間を空けると、見逃すことがよくあるのである。そんなことが多々ある自分は即調べ、銀座の劇場へと足を運んだ。もちろんとんぼ返りの強行である。やはり映画は劇場でのポリシー。
無理して来たかいがあった。昨日も感動をもらったが、今日はもっと感動をもらいました。どちらも甲乙つけがたいのだが、好みでは今日の作品に軍配です。いろんな意味で感動の要素がすべて整い、こころがえぐりとられた。最後は涙なくしては観られない、人生の悲しみと喜びが波のように打ち寄せる。
はじまりは重たく、中盤はハラハラドキドキのサスペンスの展開となり、そしてラストはヒューマンドラマへと・・・。こんな人生を経験するひとなど、そうはいまい。だから映画という作品になるのだという、まさに映画のためのストーリーです。さきほど言った感動の要素がすべて描かれているとはそう言う意味。ひとはだれしも人には言えない、悲しみや苦しみのひとつふたつは抱えているもの。そんなものを分かち合えるひとが目の前に現れたら、どんなに幸せでしょう。ただ人生はそこが終わりではないことを、この作品は綴りあげる。神様は時に残酷な試練と仕打ちをあたえる。どうしてこんなにも苦しい思いをしなければ行けないのかと、思わず神を恨んでしまう。客観視できないほど、強く感じてしまったわたしである。登場人物に悪い人はいない。みないいひとなのだが、ほんの運命の悪戯が人生を大きく揺るがす。これでもかこれでもかと、つづく試練にひとはどう立ち向かうのか?昨日観た“マンチェスター~”もいそうであったように・・・。それでも生きて行かなければいけないである。そしてすべてを受け入れた時、きっと穏やか気持ちに満たされるのかも知れません。そんな風になれるのか、不安だらけですが自分に正直でありたいと感じます。
この作品を観たいと思ったのは、あるTVで紹介され主人公の妻イザベル(感情)について大きく意見が分かれたところにある。二人の女性コメントが真っ二つ。これは確かめねばと、強い興味がわいてしまった。わたしは男なので微妙ですが、どちらの意見も間違ってはいないと感じました。女性の中の母性が海よりも深いことは、間違いありません。それにしても主人公トムは、男の中の男。こんなひとには、どんだけ頑張ってもなれそうにありません。それはやはり、多くの悲しみ苦しみを乗り越えて来たからに他ならない。ぜひ、観てほしい作品です。損はいたしません。
主人公トムを演じた、マイケル・ファスベンダー。味わい深い表情の変化で、こころを揺さぶります。代表作はアカデミー作品賞獲得の“それでも夜は明ける”で、メチャクチャ嫌な男を演じ高い評価をえました。ほんとに憎たらしかったです。幅のある俳優さんで、大好きな映画“X-MEN”のマグニートーを演じているのはご承知かと・・・。いま一番のっている実力派の男優さんです。二人の母を演じたアリシア・ヴィキャンデルとレイチェル・ワイズも女と母の慈愛に満ち素晴らしい演技でした。赤ちゃんと子どもの表情が素晴らしく、より悲しみに深みが表現され印象に残る。そして風景の美しさにも目を奪われます。そんな全ての演出が、怒濤の涙を誘うのです。みなさんハンカチをお忘れ無く・・・。「光をくれた人」というタイトルを、見終わると同時に噛みしめたわたしでした。
by eddy-web | 2017-06-18 00:00 | よもやまCINEMA(映画の話) | Comments(0)
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