2017.1.24
2日続けて映画館に足を運んだ。めったにないことですが、どうやらストレスが溜まっているようです。今日観た作品は “ザ・コンサルタント”。ベン・アフレック主演のサスペンス・アクション作品。昨日、どんと重い作品を観たばかりですが・・・。その“沈黙”が頭から離れずモンモンと時間を過ごし、どうもリセットが上手く行かずこんな手段に出てしまいました。良くも悪くも、作品の持つ力はわたしに大きな影響を与えます。好きで観ているので、まさに自己責任。こんなこともあります。
さて “ザ・コンサルタント”ですが、いままでにないアンチ・ヒーローもので、予想以上に面白かったです。ベン・アフレックと言えば今や「バットマン」。その前は「デア・デビル」などもやっている反面、“グッド・ウィル・ハンティング”や“アルゴ”などでは俳優に留まらず、脚本や監督も手がける才能豊かな面をみせている。評価も作品ごとに別れ、アカデミー賞、ゴールデングローブ賞などを授賞しているかと思えば、ゴールデンラズベリー賞も常連になっている。わたしはそれらの作品を観ていないので、何とも言えませんがハリウッドでは「第二のイーストウッド」と言われているそうです。顔もイケメンですし才能も豊となれば、作品を選ぶことも必要なのでしょうか?仕事とはいえ、大変ですね。彼をはじめて観たのは“アルマゲドン”。近年では“ゴーン・ガール”。とくべつ印象に残っているとは、正直言えません。ただ、今作品“ザ・コンサルタント”の主人公クリスチャン・ウルフは、とてもインパクトがあり、しっかりとベンの名が胸に刻まれました。ストイックな感じがたまりません。アンチ・ヒーローと言えば最近ではトム・クルーズの「ジャック・リーチャー」が思い浮かびますが、わたしは「クリスチャン・ウルフ」に軍配をあげます。極端な二面性を合わせ持つこの人物像に強く引かれました。そして何より人格の背景にある『自閉症』という病、マイノリティにスポットをあてたヒーロー像に興味がそそられたのは間違いありません。決して興味本位の意味ではありませんので、誤解なきよう。そんな複雑な背景があるにも関わらず、とてもシンプルで解りやすい展開が観ていて気持ち良い作品です。主人公を取りまく登場人物も、みな負の人生を抱えとても魅力的な存在感を出しています。幼年期のシーンがところ何処に、鏤められ主人公の内面が映し出されます。それがとても解りやすく配置され、なるほどと納得をさせる演出になっています。最後の落ちまでは流石に予想できませんでしたが、パズルの最後のひとつ(ピース)が上手に繋がりました。アクションにはシラット(インドネシアの格闘技)が取り入れられ、見事な格闘シーンが創られ見応え充分。そして何より人間ドラマが巧みに繋がれ描かれたストーリーに大満足の映画でした。基本シリーズものは難しいと解っていますが、これはシリーズになると嬉しいですね?
※“セッション”のJ・K・シモンズが政府の財務省犯罪捜査部局長を演じていますが、やっぱり流石の存在感です。