2016.Nov.28
日比谷に出かけました。街はすっかり秋色。観たい映画はどんなに遠くても出かける。そう言えばその昔、電車がトラブルで動かない日に、歩いて杉並からお茶の水まで歩いたことが思い出される。
さて、今日の作品は“オール・オン・ザ・トレイン。原作は2015年に無名の新人作家が出したデビュー作。ニューヨーク・タイムズのベストセラーで21週第1位を記録したと、解説されていた。そのミステリーは50カ国で翻訳され、空前のベスタセラーに・・・。オバマ大統領が夏の休暇の読書リストに入っていたことも、大きな話題になったと記されています。話題のミステリー小説の映画化となれば、当然期待感は膨らむ。
物語は通勤列車の車窓に映る、ひとりの女性の憂い顔からはじまる。主人公の名はレイチェル。演じているのは、“プラダを着た悪魔”でブレイクしたエミリー・ブラント。知的雰囲気を漂わせる演技派女優さんといった位置づけで評価は高い。とは言え“オール・ユー・ニード・イズ・キル”の時は肉体改造をして、スーパーヒロインを演じたのも記憶に新しい。どんな役にも挑戦的な女優さんでファンは多いはず・・・。物語はフラッシュバックを繰り返し進むので、全体像が中々見えてこない。はじめのうちは、レイチェル(アルコール依存症)がただの危ないストーカーにしか見えず、「えっ!こんな作品なの?」と早とちり。物語が進むにつれ、人間関係が映し出されいつか殺人事件へと・・・。エミリー・ブラントの演技力のなせる技だが、ほかの俳優さんの演技も素晴らしく、みな疑わしく最後までラストが見えない。主人公のように疑心暗鬼になり、他人はおろか自分さえ信じられなくなる感覚は、知らず知らず主人公に寄り添っている。
この作品は、3人の女性主人公の話と言っても間違いない。ミステリー作品ですから、内容には触れません。自分の目でお確かめください。メガンを演じたヘイリー・ベネット、アナを演じたレベッカ・ファーガソンはともに魅力的で、間違いなくこれから銀幕を飾る俳優として活躍することでしょう。引きの映像描写が多かったので、はじめこの2人の区別がつかず、混乱したわたし。とても美人の二人でした。
最後にひとこと。こんなにも知的で美しい女性たちが、なんでどうしようもない男に惹かれるのでしょうか?わたしも男なので、こんな事言うと「あんたもでしょ!」て言われるかも知れませんが・・・。もっと頑張らないといけませんネ。
※パンフのデザイン、素敵です。