
2016.Aug.02
懐かしのヒーローが帰って来ました。その名は「ターザン」ジャングルに響き渡る雄叫び「ア~~~アッ!ア~アアッ!!」。文字にすると上手く伝わりませんが、昭和のその昔、TVでこどもの心を掴んで離さなかった「ターザン」を観ていたひとにはきっと解ると思います。主演はジョニー・ワイズミラー。もとオリンピック水泳の金メダリストで、その泳ぎをかわれターザンの役を射止めた。端正な顔立ちとその運動神経をかわれた訳だが、当時ターザンは密林で育ち人間の言葉を話せないと言う設定。俳優でなくともと言うか、むしろ素人のぎこちない演技が良かったと抜擢された、まさにアメリカンドリームである。調べると1930年代の作品ということで、自分が観ていたのは再放送だったということがいま解った。ターザンはドラマとして長く続き何代もその役を交代して来たが、ワイズミラーのイメージを超える俳優はいなかったと個人的には思います。
さて、あれから何十年もの時間が過ぎ、再びわたしたちの前に帰ってきた“ターザン”。ほんとうに嬉しいと言うか、言葉では表すことが出来ません。日本では山川惣治の絵物語「少年ケニア」が少年たちのこころを掴んで離さなかった頃。今思うときっとベースになっているのが「ターザン」であることは間違いない。あれやこれや思い出すと、当時のワクワク感が甦り期待で胸が膨らむばかり・・・。
鑑賞しての感想ですが、よくぞ創ってくれましたと監督スタッフに感謝感謝である。イヤ~っほんとに楽しませて頂きました。理屈抜きで面白かったです。現代の最高テクノロジーを駆使したその映像美だけでなく、新しい切り口でターザンの物語を丁寧に解き明かし雄大なスケールで映画の持つエンタテイメント性を見事に見せてくれました。生きることの意味や、自然との関わり、そして共存の大切さなど多くのメッセージが謳われています。監督はハリー・ポッターシリーズを手がけた、ディビット・イェーツ監督。ファンタジーを手がけたら、もうこの人というくらい有名になりました。次回作は「ハリーポッター」の続編になる作品で間もなく公開とのこと。こちらも楽しみです。それにしてもマーベルやDCでお馴染みのアメコミキャラ全盛の中、古きアメリカンヒーローを甦らせてくれた制作スタッフにもう一度感謝をいいましょう。「ありがとうございます」科学力をもたないアナログのヒーローに乾杯です。また、お目にかかりたいと切に願うところであります。
P.S. ターザンを演じたアレクサンダー・スカルスガルド、かっこ良かったです。インテリジェンスを醸し出しながらも、見事にビルドアップされたその肉体は駆使しての演技はきっと女性ファンをこの作品で増やすことでしょう。プロテェインで無理矢理創り上げた身体には見えず、しっかりと地道な身体づくりをした見事なボディバランスに拍手です。もうひとつジェーンを演じたマーゴット・ロビーの品のある美しさが目を釘付けにします。観た瞬間からファンになること間違いなし。あまりファンが多くなるのも気にはなりますが・・・、仕方ありません。彼女は公開が迫っている“スーサイド・スクワッド”でハーレイ・クインを演じ、今回とは真逆の役どころを演じているようでこちらも今から楽しみです。勢いにのり、スターダムにのぼり詰めそうな彼女に目が離せません。
ついでに、動物と会話が出来るなんてどんな超能力より羨ましいです。ムツゴロウさんはすごいひとです。