

2016.July.06
“アリス・イン・ワンダーランド(時間の旅)"を鑑賞。ティム・バートン大ファンの自分。彼の造り出す世界観がたまらないほど好きである。今回は制作にまわり、その世界観はジェームズ・ボビンに引き継がれました。見事に継承しさらに独自の考えを映像に表現した、ボビン監督に拍手です。世界中で読まれている原作ルイス・キャロルの「不思議の国のアリス」が出版され150年の時が流れているが全く色あせないストーリーはいまだに多くのファンを創っています。ちょっと子どもには解りずらいところも多く、むしろ夢を忘れかけた大人たちに向けられたメッセージのようにも思える。そんな原作は映画や舞台に何度も創られてきたが、前作でティム・バートンが着手したのは個人的には“マッテマシタ”といったところ。まさに彼にピッタリの題材。少々ダークな要素も彼好み・・・。前作も映像はもちろん、衣装、美術、ヘアーメイクとそして最新テクノロジーを駆使したCG技術には大満足。今回はさらにパワーアップしての登場に、またまた感激。原作のもつ独特な世界観はとうてい出せるものではないと踏んでいたが、バートンが鍵を開けさらに磨きがかかりボビン監督の手によって再び戻ってきました。とにかく奇麗です、特に衣装には目が釘付け。ファンタジーとはまさにこう言うこと。2時間ちょっとの間ですが、夢の世界へ足を踏み入れることができます。スケールも大きく、この手の映画は日本じゃ絶対無理かも???日本の技術者もおおく活躍している映像技術の世界ですが、いつか日本でもこんな映画が撮れることを切に願うばかり・・・。この物語は制作者一同、間違いなく原作大好き人間が集まっての映画化に違いありません。原作の持つコンセプトをしっかり把握し、尚かつ映像の世界にしっかり結びつけているのだから。原作を忠実にではなく、プラスαで新しい世界を創っています。前作と今回の作品は、原作の物語のその後を脚本として書き上げ創られています。良いところは物語をとてもシンプルに創り上げたところ。この2作は、子どもが観ても充分理解できるファンタジーに生まれ変わっています。ぜひ、身近にいる天使をつれてお出かけください。美しい映像に触れるだけでも、きっと豊かな感覚を持ち帰ることでしょう。お薦めです。
P.S. 今回赤の女王の意外な過去が証され、ちょっと親近感を覚えます。それにしてもヘレナ・ボナム=カーター恐るべし。こう言う役をやらせたらピカ一です。ラストのアリスがもとの世界に帰る時、ハッター(デップ)が言った”君には君の家族がいるんだね”のシーンは泣かせます。